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第2章
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3年生の卒業式の日、私は、茜さんに呼びだされて
「サダ これ持っていなさい いざという時に使うのよ」と、指輪を渡された。
「なんですか これ! トゲトゲ」
「だから イザって時よ 身を守る時 これを付けて相手に・・」
「それって 喧嘩の時? やだ そんなのウチ出来ない」
「あのね リーダーには覚悟しなきゃぁないない時あるのよ そんなことない方が良いけどね だから イザって時 わかったぁー? いつも持っておくのよ」
「茜さん・・」 私 もう 覚悟するしか無かったのだ。
そして、新学期を迎えて、1ト月程経った頃、十和姉ちゃんとは仲のいい有里子姉ちゃんが、帰ろうとしている私を呼びにきたみたいで
「サダ姉さん 十和がね 男の子に囲まれてるんだ 絡まれて・・」
「・・ なんでー そんなのに ウチが・・」と、言いながら校舎の間の庭に向かった。3人の男の子に囲まれて・・
「サダ姉さん ・・・ いいんだよ こいつら 訳わかんなく絡んできているんだから」と、十和姉ちゃんが私を見て言っていたけど
「なんが 訳わかんないだよ こいつが真面目に付き合ってくれって告白してんのに 鼻であしらいやがって 何様だよー 俺の時もカンニングを先生にチクリやがって お前の根性叩き直してやるんだよ 土下座してあやまれってんだよ」
「だからー ウチは丁寧にゴメンナサイって言ってんだよ なんも あしらうつもりなんかないよって さっきから言ってるんじゃん 男の子とは付き合う気無いって」
「だけど こいつは みんなの前で 笑いものになったってー ずーとお前のこと好きだったんだぞー やっと 決心したのに」
「それは だけど・・ ちゃんと ゴメンナサイしたじゃぁない」
「その言い方が悪いんだよ みんなの前で 恥をかくような 大きな声で・・」と、十和姉ちゃんの胸元のリボンを掴んでいった。
「お前 今まで 茜の傘の下に居たけどな もう 茜も居ないんだから 気負い張るのもええかげんにしろよな 澄ました顔しやがってー とにかく 土下座でもして謝れ でないと・・」
「でないと どうなるんだよ ええ加減にしろよー お前等 チマチマと情けないことで・・ 男らしくないぞ そんなんだから十和姉も嫌になるんだよ お前等 もっと 恰好いいんだから スカーッとしろよ なんも 十和姉は悪いことしてないじゃん はっきりしなきゃなんないことを言ってるだけやろー 男ならしっかりしろ!」
「なっ なんなんだ お前」
「ウチは 十和姉の親友だ! 十和姉の気持ちは純粋なんだよ お前等が真正面から付き合うのなら 大歓迎すると思うよ だけど、最初から1体1で付き合うのはなー それが嫌なら ウチがなんぼでも付き合ってやるぞー そのかわり喰いつくしてやるけどなー ウチ等の仲間も黙ってないぞー」と、思いっきり眼を見開いて顔を寄せていった。
「ウワー なんだー 寄るなよー 気持ち悪い いや 俺等もそんな気持ちじゃぁないんだ 十和子があんまり 冷たくするんで なんとかって・・可愛いじゃん 十和子」
「バッカじゃぁない 友達になりたいんだったら 素直に言えば 十和姉ちゃんだって・・ ねぇ」
「う うん べつに 友達だったら ええけどなー」と、十和姉ちゃんも 唖然としてたみたい。
「お前 名前 なんて言うんだ」と、その男の子が
「瀬戸内サダ よろしくね」と、微笑んだつもりだったけど・・・私は、思わず茜さんから預かった指輪をはめていたのだ。
「お前がサダコブスかー あんまり、調子にのるなよー お前なんてなー」と、ひとりの男の子が私に向かってきたら、その時
「止めとけってー こいつは ややこしいからー」と、別の男の子が止めに入っていた。
「なんでよー こんな女なんかー」
「いいからー あの指輪見てみろー 訳ありだぞー それに あの眼 むきだしでー 真剣なんだぞー きっと あとで、ヤバイことになるぞ!」と、ごちゃごちゃ言いながら、男の子達は両手を抱えながら恐ろしいものを見たように、消えて行った。
気が付くと、ウチ等のグループの仲間が周りに集まってきていた。私は、自分でも恐ろしいことをしているような感じで、自己嫌悪に陥っていて、身震いしていた。やっぱり いつの間にか リーダーになっていたのだ。十和姉ちゃんは私のスカートを埃もついていないのに、払ってくれていた。
― ― ― * * * ― ― ―
「サダ姉さん ウワサですごいことになってるよー」
「なんなん 久美 その姉さんって せめて、ウチとだけの時はやめてなー それで、ウワサって?」
「ウン サダが 男の子達相手にすごんだってー あいつは、とにかく危険だから、近寄るなって」
「ふーん いいんじゃぁないの べつに、ウチは普通に学校に来ているだけだよ 誰にも、ウチからは関わっていないんだから」
「だけど・・ 敵も多くなるよ あんまり サダのこと 良くないふうに思っている子もいるよ」
「別に 気にしない ウチ 相手してないもん ウチが何をしたっていうねん 向こうが勝手に言ってるだけやん」
「だよね サダ姉さん だんだん 迫力ついてきたね」
「だから その姉さんはやめてよー」
だけど、ウチ等のグループはお昼休みなんかでも裏庭で集まることも多かった。以前からの流れなんだろう。だから、他のみんなからも変な眼で見られたり、不良グループと裏でささやかれていたりもしていた。
それと、休みの日なんかでも、私が買い物に出たりしても、必ずといっていいほど数人の仲間が私を取り囲んでいた。茜姉さんなんかもこんな調子だったんだろうか。多分、よけいに、まわりから変な眼で見られていたんだろう。
私は、お母さんに気づかれたりした大騒ぎになると、皆にはもっと離れていてよって言っていたのだけど・・。でも、お母さんは時たま、その取り巻きの連中をじぃーっと見つめたりすることもあったのだ。
「サダ これ持っていなさい いざという時に使うのよ」と、指輪を渡された。
「なんですか これ! トゲトゲ」
「だから イザって時よ 身を守る時 これを付けて相手に・・」
「それって 喧嘩の時? やだ そんなのウチ出来ない」
「あのね リーダーには覚悟しなきゃぁないない時あるのよ そんなことない方が良いけどね だから イザって時 わかったぁー? いつも持っておくのよ」
「茜さん・・」 私 もう 覚悟するしか無かったのだ。
そして、新学期を迎えて、1ト月程経った頃、十和姉ちゃんとは仲のいい有里子姉ちゃんが、帰ろうとしている私を呼びにきたみたいで
「サダ姉さん 十和がね 男の子に囲まれてるんだ 絡まれて・・」
「・・ なんでー そんなのに ウチが・・」と、言いながら校舎の間の庭に向かった。3人の男の子に囲まれて・・
「サダ姉さん ・・・ いいんだよ こいつら 訳わかんなく絡んできているんだから」と、十和姉ちゃんが私を見て言っていたけど
「なんが 訳わかんないだよ こいつが真面目に付き合ってくれって告白してんのに 鼻であしらいやがって 何様だよー 俺の時もカンニングを先生にチクリやがって お前の根性叩き直してやるんだよ 土下座してあやまれってんだよ」
「だからー ウチは丁寧にゴメンナサイって言ってんだよ なんも あしらうつもりなんかないよって さっきから言ってるんじゃん 男の子とは付き合う気無いって」
「だけど こいつは みんなの前で 笑いものになったってー ずーとお前のこと好きだったんだぞー やっと 決心したのに」
「それは だけど・・ ちゃんと ゴメンナサイしたじゃぁない」
「その言い方が悪いんだよ みんなの前で 恥をかくような 大きな声で・・」と、十和姉ちゃんの胸元のリボンを掴んでいった。
「お前 今まで 茜の傘の下に居たけどな もう 茜も居ないんだから 気負い張るのもええかげんにしろよな 澄ました顔しやがってー とにかく 土下座でもして謝れ でないと・・」
「でないと どうなるんだよ ええ加減にしろよー お前等 チマチマと情けないことで・・ 男らしくないぞ そんなんだから十和姉も嫌になるんだよ お前等 もっと 恰好いいんだから スカーッとしろよ なんも 十和姉は悪いことしてないじゃん はっきりしなきゃなんないことを言ってるだけやろー 男ならしっかりしろ!」
「なっ なんなんだ お前」
「ウチは 十和姉の親友だ! 十和姉の気持ちは純粋なんだよ お前等が真正面から付き合うのなら 大歓迎すると思うよ だけど、最初から1体1で付き合うのはなー それが嫌なら ウチがなんぼでも付き合ってやるぞー そのかわり喰いつくしてやるけどなー ウチ等の仲間も黙ってないぞー」と、思いっきり眼を見開いて顔を寄せていった。
「ウワー なんだー 寄るなよー 気持ち悪い いや 俺等もそんな気持ちじゃぁないんだ 十和子があんまり 冷たくするんで なんとかって・・可愛いじゃん 十和子」
「バッカじゃぁない 友達になりたいんだったら 素直に言えば 十和姉ちゃんだって・・ ねぇ」
「う うん べつに 友達だったら ええけどなー」と、十和姉ちゃんも 唖然としてたみたい。
「お前 名前 なんて言うんだ」と、その男の子が
「瀬戸内サダ よろしくね」と、微笑んだつもりだったけど・・・私は、思わず茜さんから預かった指輪をはめていたのだ。
「お前がサダコブスかー あんまり、調子にのるなよー お前なんてなー」と、ひとりの男の子が私に向かってきたら、その時
「止めとけってー こいつは ややこしいからー」と、別の男の子が止めに入っていた。
「なんでよー こんな女なんかー」
「いいからー あの指輪見てみろー 訳ありだぞー それに あの眼 むきだしでー 真剣なんだぞー きっと あとで、ヤバイことになるぞ!」と、ごちゃごちゃ言いながら、男の子達は両手を抱えながら恐ろしいものを見たように、消えて行った。
気が付くと、ウチ等のグループの仲間が周りに集まってきていた。私は、自分でも恐ろしいことをしているような感じで、自己嫌悪に陥っていて、身震いしていた。やっぱり いつの間にか リーダーになっていたのだ。十和姉ちゃんは私のスカートを埃もついていないのに、払ってくれていた。
― ― ― * * * ― ― ―
「サダ姉さん ウワサですごいことになってるよー」
「なんなん 久美 その姉さんって せめて、ウチとだけの時はやめてなー それで、ウワサって?」
「ウン サダが 男の子達相手にすごんだってー あいつは、とにかく危険だから、近寄るなって」
「ふーん いいんじゃぁないの べつに、ウチは普通に学校に来ているだけだよ 誰にも、ウチからは関わっていないんだから」
「だけど・・ 敵も多くなるよ あんまり サダのこと 良くないふうに思っている子もいるよ」
「別に 気にしない ウチ 相手してないもん ウチが何をしたっていうねん 向こうが勝手に言ってるだけやん」
「だよね サダ姉さん だんだん 迫力ついてきたね」
「だから その姉さんはやめてよー」
だけど、ウチ等のグループはお昼休みなんかでも裏庭で集まることも多かった。以前からの流れなんだろう。だから、他のみんなからも変な眼で見られたり、不良グループと裏でささやかれていたりもしていた。
それと、休みの日なんかでも、私が買い物に出たりしても、必ずといっていいほど数人の仲間が私を取り囲んでいた。茜姉さんなんかもこんな調子だったんだろうか。多分、よけいに、まわりから変な眼で見られていたんだろう。
私は、お母さんに気づかれたりした大騒ぎになると、皆にはもっと離れていてよって言っていたのだけど・・。でも、お母さんは時たま、その取り巻きの連中をじぃーっと見つめたりすることもあったのだ。
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