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第4章
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3月の初めは3年生の卒業式。十和姉さん達も卒業するので、式を終えて、いつもの中庭にみんなが集まっていた。
私が、3年生の皆に紙包みを渡して
「なにが良いのか わからへんかってんけど・・ウチ等からの卒業祝い」
「サダ姉さん 気使うなよー こんなん初めてやでー」
「でも・・ 形だけね お化粧ポーチ」
「うふっ ありがたく使わせてもらうね」と、十和姉ちゃんは気持ちよく受け取ってくれた。
「それより サダ姉さん これから、どうする? メンバーも少なくなってー」
「いいの 別に 増やそうと思ってへんしー だけど、やっぱり、いじめられてる子とか仲間外れにされてる子が居たら、気にかけてやるよ」
「そうだねー もう 気負い張ってるのは時代遅れやもんなー みんな 自分のことだけ一生懸命で、他人のことなんか構ってへんわー だけど、サダ姉さん あとはよろしくな」
「ウン 変な風にはせーへんからー」
「ウチ等な 十和子が受かったら、みんなで金沢に卒業旅行に行くんやー だから、絶対受かってもらわんとなー」
「有里子 ウチの責任みたいやんかー」
「大丈夫や 十和はウチ等の希望なんやから ウチの子供出来たら、面倒みてな 先生」
「アホたれ 有里子の子供なんて・・・しごき倒したるワー 年中 保護者呼び出してな」
そして、しばらくして、十和姉さんが合格したのを聞いた。やっぱり、あの人はすごいんだー。連絡して
「十和姉ちゃん おめでとう やっぱりね ヤルねぇー」
「うん ありがと」
「ねぇ もしかして落っこてたら どうしたん 専願やったんやろー」
「ふふっ どうしてたかねー もう 大学あきらめてたかもしれんね それくらい 自分を追い詰めて行った」
「そーなんだー ウチには でけんワー」
「サダ姉さん 自分に自信持ってね きっと いけるよ それこそ みんなの希望やー」
― ― ― * * * ― ― ―
3学期も終わろうとしていた時、充君に
「なぁ ウチの学校のトップにいた人 京大の医学部受けたんやけど、落っこちゃって 浪人するんやってー あの人なら他の学校 受かったやろになー 充君は?」
「なんやー 落ちた時かー? 後期は大阪公立大か静岡や」
「えぇー そんなこと ウチにはゆうてくれへんかったやんかー!」
「あぁー まだ 早いと思ってなー とりあえず 京大」
「あのなー あそこ とりあえずっていう・・学校かー?」私は、あきれて、眼をむいていたと思う。だって、勝手すぎるんやものー。
「あのなー ウチは充君のなんなん? 思ってることあったら、ゆうてーなー ウチは充君が行くとこやったら、どこにでも付いていくよ そやけど、ウチも女の子やんかー 両親に相談もせんと、そんなことできひんやんかー ちゃんと、何でもゆうとってーな 大学受けるってこともちゃんとゆうてくれへんかったし・・ナ」
「すまん 紗奈 まだ 決めてなかってし、曖昧なこと言えんしなー」
「そんでもええねん ウチ アホやから はっきり、ゆうてくれへんとわからへんでー 充君についていくの 必死なんやからー」
「すまん 紗奈 自分のことアホって言うのやめとけ お前は賢いんだから」
「・・・充君・・・ごめんネ」
「いや 謝るのは俺やから・・ゴメン」
そして、終業式の日。成績票が配られた。私は、先生から渡されたとき「瀬戸内 頑張ったな 見直したよ!」と、言われて、中を見ないでも予想がついていた。
お母さんが帰ってきた時、持っていって、開いてみて
「まぁ サダちゃん・・ すごいわね 頑張ってたもんねー」
3学期だけだと学年で3番目、1年間通しても12番だった。私は、お母さんに学習塾のことをお願いした。
「サダちゃん 卒業したら、パン屋さんに行くって言ってたじゃあない? 大学行くの?」
「ウン 行きたい だから、今、必死に勉強してるんだ 今までの分も」
「そう それはそれで良いんだけどね サダちゃんが高校卒業したら、就職するんだから、お父さんと海外旅行に行こうと思ってたのにー うふっ いいのよ気にしないで、お母さんが勝手に思ってただけだから まぁ 又 4年延びたわね」
「ウン 私が大学出て就職したら、初めてのお給料でプレゼントするよ」
「まぁ そんなに立派なお給料だったらいいけどね とりあえず 気持ちだけもらっとく だったら、受験がんばるのよ 大学は決めたの?」
「ううん まだ これから絞って行く」
私が、3年生の皆に紙包みを渡して
「なにが良いのか わからへんかってんけど・・ウチ等からの卒業祝い」
「サダ姉さん 気使うなよー こんなん初めてやでー」
「でも・・ 形だけね お化粧ポーチ」
「うふっ ありがたく使わせてもらうね」と、十和姉ちゃんは気持ちよく受け取ってくれた。
「それより サダ姉さん これから、どうする? メンバーも少なくなってー」
「いいの 別に 増やそうと思ってへんしー だけど、やっぱり、いじめられてる子とか仲間外れにされてる子が居たら、気にかけてやるよ」
「そうだねー もう 気負い張ってるのは時代遅れやもんなー みんな 自分のことだけ一生懸命で、他人のことなんか構ってへんわー だけど、サダ姉さん あとはよろしくな」
「ウン 変な風にはせーへんからー」
「ウチ等な 十和子が受かったら、みんなで金沢に卒業旅行に行くんやー だから、絶対受かってもらわんとなー」
「有里子 ウチの責任みたいやんかー」
「大丈夫や 十和はウチ等の希望なんやから ウチの子供出来たら、面倒みてな 先生」
「アホたれ 有里子の子供なんて・・・しごき倒したるワー 年中 保護者呼び出してな」
そして、しばらくして、十和姉さんが合格したのを聞いた。やっぱり、あの人はすごいんだー。連絡して
「十和姉ちゃん おめでとう やっぱりね ヤルねぇー」
「うん ありがと」
「ねぇ もしかして落っこてたら どうしたん 専願やったんやろー」
「ふふっ どうしてたかねー もう 大学あきらめてたかもしれんね それくらい 自分を追い詰めて行った」
「そーなんだー ウチには でけんワー」
「サダ姉さん 自分に自信持ってね きっと いけるよ それこそ みんなの希望やー」
― ― ― * * * ― ― ―
3学期も終わろうとしていた時、充君に
「なぁ ウチの学校のトップにいた人 京大の医学部受けたんやけど、落っこちゃって 浪人するんやってー あの人なら他の学校 受かったやろになー 充君は?」
「なんやー 落ちた時かー? 後期は大阪公立大か静岡や」
「えぇー そんなこと ウチにはゆうてくれへんかったやんかー!」
「あぁー まだ 早いと思ってなー とりあえず 京大」
「あのなー あそこ とりあえずっていう・・学校かー?」私は、あきれて、眼をむいていたと思う。だって、勝手すぎるんやものー。
「あのなー ウチは充君のなんなん? 思ってることあったら、ゆうてーなー ウチは充君が行くとこやったら、どこにでも付いていくよ そやけど、ウチも女の子やんかー 両親に相談もせんと、そんなことできひんやんかー ちゃんと、何でもゆうとってーな 大学受けるってこともちゃんとゆうてくれへんかったし・・ナ」
「すまん 紗奈 まだ 決めてなかってし、曖昧なこと言えんしなー」
「そんでもええねん ウチ アホやから はっきり、ゆうてくれへんとわからへんでー 充君についていくの 必死なんやからー」
「すまん 紗奈 自分のことアホって言うのやめとけ お前は賢いんだから」
「・・・充君・・・ごめんネ」
「いや 謝るのは俺やから・・ゴメン」
そして、終業式の日。成績票が配られた。私は、先生から渡されたとき「瀬戸内 頑張ったな 見直したよ!」と、言われて、中を見ないでも予想がついていた。
お母さんが帰ってきた時、持っていって、開いてみて
「まぁ サダちゃん・・ すごいわね 頑張ってたもんねー」
3学期だけだと学年で3番目、1年間通しても12番だった。私は、お母さんに学習塾のことをお願いした。
「サダちゃん 卒業したら、パン屋さんに行くって言ってたじゃあない? 大学行くの?」
「ウン 行きたい だから、今、必死に勉強してるんだ 今までの分も」
「そう それはそれで良いんだけどね サダちゃんが高校卒業したら、就職するんだから、お父さんと海外旅行に行こうと思ってたのにー うふっ いいのよ気にしないで、お母さんが勝手に思ってただけだから まぁ 又 4年延びたわね」
「ウン 私が大学出て就職したら、初めてのお給料でプレゼントするよ」
「まぁ そんなに立派なお給料だったらいいけどね とりあえず 気持ちだけもらっとく だったら、受験がんばるのよ 大学は決めたの?」
「ううん まだ これから絞って行く」
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