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第5章
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3年生の新学期が始まって、3者面談があった。新しい担任の先生は、ずーと数Ⅰ数Ⅱを担当していて、私も授業中は話だけは聞いていたので、よく知っている先生だった。掛川大志先生。
「瀬戸内さんは去年あたりから急に頑張りだしたなー お母さんも 進学ということでいいんですね」
「はい 急に 大学に行きたいって言い出したもんですから」
「それで 瀬戸内さんは どこか 希望のとこ決めているんですか?」と、私に向かって聞いてきた。
「・・・キヨーダイ 京都大学の農学部です 資源生物学科です」
「えー サダちゃん! 先生 この子 ちょっと成績伸びたもんだから、舞い上がってるんです 気になさらないでくださいね」
「いえ お母さん そんな無茶なことないですよ 紗奈さんはね 去年の2学期から、数学の点数が82 100 3学期も100点なんです 2学期末の100点は紗奈さんひとりだけです。1学期は56 42点だったんですけど。英語だって2学期になると86 92、3学期は96点です。国語だって伸びている。英数国の3教科は3学期だけで言うと学年トップです。この調子で行くと充分 京都大学だって突破できると思いますよ」
「そうなんですかー 私 京大目指しているなんて この子から、今 初めて聞いたもんですからー」
「紗奈さんなら、きっと頑張れると思います。瀬戸内さん 僕は、不思議に思っていることがあるんだ 1年の時から君を見ているけど、授業中にノート取らないよね? 授業は真直ぐに聞いてくれているみたいだけどー どうして? 良かったら、訳を聞かせてくれないか?」
「先生 ウチは不器用なので ノート取ってたら、先生の話 聞き逃しちゃうんです だから、家に帰ってからまとめてるんです 1学期はいい加減だったけど」
「そうかー そういう理由なんだね 嫌 僕は君に謝らなきゃなんないんだ すまなかった 謝るよ 2学期の中間テスト 疑っていた カンニングじゃぁなかったのかと 本当にすまない 実は、君達のことも変な眼で見ていた 悪く言えば、不良ぽいっていうかー でも、藤代十和子さんも真面目に勉強して教育大受かったし、君も・・ それに、よく聞いてみると、君達のグループは皆からいじめられたり、除け者にされた者の集まりなんだってな 別に、他人に迷惑を掛けているんじゃあないって 見た目は悪いけどな 僕も、前までは悪く思ってた」
「せんせい そんなー ウチ等 そんな立派なもんじゃぁないですよ ただ仲間なだけ」
「そうかー 瀬戸内さんはリーダーなんだってな」
「そーなんですよー この子たら よしなさいって言うのにー あのー 内申書なんかに響くんでしょうか?」
「いや べつに 悪いことはしてないですし 影響ないです あのー お子様を応援してあげてください 家族の協力がないと 受験生は辛いんです 僕も、出来る限りのことは協力します 他の先生方の間でも、評判になっていてな 君のこと すごい変身したみたいだって だけど、本物なんだなーって 2学期以降 なんかのスイッチが入ったみたいだな」
学校を出たらお母さんが
「サダちゃん 充君なの?」
「ウン 一緒に受かって勉強したいんだー」
「そう 好きなんだね」
「ウン ・・・好き」 だって 私の人生を変えてくれたんだものー 私のことをちやんと見ていてくれたんだものー
学習塾に通い出してから、充君とは図書館で会うのは、やめにしていた。私は、金曜の5時からと土曜、日曜の午後から通っていたけど、充君は平日とか土日も夜7時からにしていたみたい。
土曜日に充君が来るのを待って、久々に顔を見て
「充君 最近 全然 会えないからー 待ってた ねえ まだクラブやってるの?」
「あぁ でも、今度の京都の大会で最後にするつもりだ」
「だってさー 身体 大変じゃん 疲れて」
「いいんだよ そのほうが勉強も集中できる」
「ふーん そんなもんなんだー ウチと会えないのも?」
「ふっふー 7月になれば、時間 都合つけられるから・・またな」
「そうかー 試合頑張ってね 結局 充君のやってるの見れないけどー あのお守り まだ 持っててくれている?」
「あぁ パンツに縫い付けてな 洗濯するから少しくたびれてきたけどな もう少し頑張ってもらうよ」
「そうかー 中は絶対に見んとってなー」
「わかった お前の唇がちん〇のそばにあると思うと頑張れるからな」
「・・・見 タ ナー ・・この変態!」と、私は充君の肩を叩いて
「偶然だよ 糸がほつれてたからー もらったもんだから、俺の勝手だろー」
「だから そんなとこに縫い付けるのって・・嫌なのに・・」
「しょうがないじゃん 他にないんだものー それに、お前だって俺の大事なとこ握ってるんだし」
「しつこいんだよー いつまでも・・・だからぁー あれはたまたま偶然だって」
「はぁー タマねぇー」
「もぉーう やだー また、そんなことを・・ お母さんが迎えに来るから帰るね 変なこと考えないで、勉強してね 変態君」
「あぁ 股ねぇー 変なことって サダのほうじゃぁないの」
「バカ アホ」
その夜、私は、変なことを想像してしまった。あいつのせいだ。でも、あの時とは もう違っているんだろうなー 私 茜さんみたいに・・・あんなことすると 充君は 喜ぶんだろうかとか・・・ エッチなことを想い浮かべてしまっていた。
「瀬戸内さんは去年あたりから急に頑張りだしたなー お母さんも 進学ということでいいんですね」
「はい 急に 大学に行きたいって言い出したもんですから」
「それで 瀬戸内さんは どこか 希望のとこ決めているんですか?」と、私に向かって聞いてきた。
「・・・キヨーダイ 京都大学の農学部です 資源生物学科です」
「えー サダちゃん! 先生 この子 ちょっと成績伸びたもんだから、舞い上がってるんです 気になさらないでくださいね」
「いえ お母さん そんな無茶なことないですよ 紗奈さんはね 去年の2学期から、数学の点数が82 100 3学期も100点なんです 2学期末の100点は紗奈さんひとりだけです。1学期は56 42点だったんですけど。英語だって2学期になると86 92、3学期は96点です。国語だって伸びている。英数国の3教科は3学期だけで言うと学年トップです。この調子で行くと充分 京都大学だって突破できると思いますよ」
「そうなんですかー 私 京大目指しているなんて この子から、今 初めて聞いたもんですからー」
「紗奈さんなら、きっと頑張れると思います。瀬戸内さん 僕は、不思議に思っていることがあるんだ 1年の時から君を見ているけど、授業中にノート取らないよね? 授業は真直ぐに聞いてくれているみたいだけどー どうして? 良かったら、訳を聞かせてくれないか?」
「先生 ウチは不器用なので ノート取ってたら、先生の話 聞き逃しちゃうんです だから、家に帰ってからまとめてるんです 1学期はいい加減だったけど」
「そうかー そういう理由なんだね 嫌 僕は君に謝らなきゃなんないんだ すまなかった 謝るよ 2学期の中間テスト 疑っていた カンニングじゃぁなかったのかと 本当にすまない 実は、君達のことも変な眼で見ていた 悪く言えば、不良ぽいっていうかー でも、藤代十和子さんも真面目に勉強して教育大受かったし、君も・・ それに、よく聞いてみると、君達のグループは皆からいじめられたり、除け者にされた者の集まりなんだってな 別に、他人に迷惑を掛けているんじゃあないって 見た目は悪いけどな 僕も、前までは悪く思ってた」
「せんせい そんなー ウチ等 そんな立派なもんじゃぁないですよ ただ仲間なだけ」
「そうかー 瀬戸内さんはリーダーなんだってな」
「そーなんですよー この子たら よしなさいって言うのにー あのー 内申書なんかに響くんでしょうか?」
「いや べつに 悪いことはしてないですし 影響ないです あのー お子様を応援してあげてください 家族の協力がないと 受験生は辛いんです 僕も、出来る限りのことは協力します 他の先生方の間でも、評判になっていてな 君のこと すごい変身したみたいだって だけど、本物なんだなーって 2学期以降 なんかのスイッチが入ったみたいだな」
学校を出たらお母さんが
「サダちゃん 充君なの?」
「ウン 一緒に受かって勉強したいんだー」
「そう 好きなんだね」
「ウン ・・・好き」 だって 私の人生を変えてくれたんだものー 私のことをちやんと見ていてくれたんだものー
学習塾に通い出してから、充君とは図書館で会うのは、やめにしていた。私は、金曜の5時からと土曜、日曜の午後から通っていたけど、充君は平日とか土日も夜7時からにしていたみたい。
土曜日に充君が来るのを待って、久々に顔を見て
「充君 最近 全然 会えないからー 待ってた ねえ まだクラブやってるの?」
「あぁ でも、今度の京都の大会で最後にするつもりだ」
「だってさー 身体 大変じゃん 疲れて」
「いいんだよ そのほうが勉強も集中できる」
「ふーん そんなもんなんだー ウチと会えないのも?」
「ふっふー 7月になれば、時間 都合つけられるから・・またな」
「そうかー 試合頑張ってね 結局 充君のやってるの見れないけどー あのお守り まだ 持っててくれている?」
「あぁ パンツに縫い付けてな 洗濯するから少しくたびれてきたけどな もう少し頑張ってもらうよ」
「そうかー 中は絶対に見んとってなー」
「わかった お前の唇がちん〇のそばにあると思うと頑張れるからな」
「・・・見 タ ナー ・・この変態!」と、私は充君の肩を叩いて
「偶然だよ 糸がほつれてたからー もらったもんだから、俺の勝手だろー」
「だから そんなとこに縫い付けるのって・・嫌なのに・・」
「しょうがないじゃん 他にないんだものー それに、お前だって俺の大事なとこ握ってるんだし」
「しつこいんだよー いつまでも・・・だからぁー あれはたまたま偶然だって」
「はぁー タマねぇー」
「もぉーう やだー また、そんなことを・・ お母さんが迎えに来るから帰るね 変なこと考えないで、勉強してね 変態君」
「あぁ 股ねぇー 変なことって サダのほうじゃぁないの」
「バカ アホ」
その夜、私は、変なことを想像してしまった。あいつのせいだ。でも、あの時とは もう違っているんだろうなー 私 茜さんみたいに・・・あんなことすると 充君は 喜ぶんだろうかとか・・・ エッチなことを想い浮かべてしまっていた。
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