まともに相手にしてもらえなくて・・ おまけにブスといわれて でも、好きなあの人と

すんのはじめ

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第5章

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 5月の中頃、中間考査があって、終わると一斉模試があった。私は、クラスの2番目だった。1番は東大の理類を目指している子。3年になって、進学希望の子が理科系のクラスと文科系のクラスとで集められていた。

 クラスの中では、私が進学クラスに入っているのを変に思っている子もいたが、中には、2年生の学期末にトップクラスに入っていることをウワサで知っていて、少しずつ話し掛けてくる子も居た。もう、サダコブスなんていう子も居なかったのだ。それよりも、あいつは成績が急に良くなって、やっぱり 変人なんだよーっていう風に言われていた。

 模試の時は、私は、第一志望を静岡大と書いていた。まだ、合格可能性は75%以上としてしか出てこなかったが、それでも、私は手応えを感じていた。

 お昼休みに、仲間と裏庭でお弁当を食べていると、掛川先生が傍に寄ってきて

「いいか? 座って」

「いいけどー なんなん? 突然」私は、突然だったので・・

「いや ここも 気持ちいいもんだなー 君達はいつも ここなんか?」

「そーだよ みんなから 除けもんだものー」

「とも言えないかもな 君達のほうからバリァー張ってるってこともあるんじゃぁないか?」

「そんなことないよ いじめられたり、相手にしてもらえなかったり・・ 先生 知らないやん 先生の中にも変な眼で差別する人も居るんやでー」

「そうかー それも だんだんと変わっていくよ 瀬戸内さんも頑張ってるから それに、去年の藤代十和子さんは、あんなでも 見事 教育大に進学したんだから、先生方の見る眼も変わった」

 私が先生と話を始めたので、久美も2年の2人も退散していった。

「瀬戸内さん 模試 なんで 京大って書かなかったの? いいんだけどさー」

「うーん 何となく でも、目標は京大だよ 本当は書くの 怖かった」

「そうかー 僕の眼からすると 今 50%の少し上かな でも、大丈夫だよ まだ、半年ある 伸びている途中だから」

「だよね ウチもね まだ フィフティフィフティだと思う」

「あのな 余計なことなんだけど 数Ⅲ 教えている鏡恭子先生 瀬戸内さんのことをな あの子、授業中、ノートも取らないし、ジーッと見つめてくる眼が怖いって だから、ちゃんと説明しておいたよ そういう子なんだって 真剣なんだよってな」

「えー そーなんだー 悪いことしてるね ウチ そんなつもりじゃぁないんだけどーなー 先生もそうだった?」

「うーん なんかあるとは思ってた でもな こうやって話してると、大きな瞳が澄んでキラキラしてるし、その奥が優しそうだよ」

「ありがとう先生 お母さんにも言われたんだ サダは味方だとわかると眼付が変わるって 可愛くなるんだってよ 先生 どうする?」

「バカ そんな眼で見てー からかうなよー でも、瀬戸内さんの担任になってなきゃ こんなに明るい子だとは、気づかなかったなー」

「ウチも 先生がこんなに話やすいって思わなかった だって いつも黒板に数式を書いて、冷酷にしゃべってるだけだものー」

「そうかー そんな風に見られていたのかー これから気をつけるよ」

「よーし そしたら ポイント上がるかもね」

「瀬戸内サダ 絶対 合格しろよな がんばれ! 君はきっと やってくれると思うんだ」

「そんなふうに 先生に言われると勇気でるね」

 ― ― ― * * * ― ― ― 

 6月中頃の土曜日、塾で久々に充君と出会った。

「どうしたん? 終わったんかぁー?」

「ぁあー 負けた」

「前も2回戦で負けたやん そんなもんなんかー」

「うー これが実力なんやろなー」

「そうかー でも もうやらへんねんやろー?」

「そーだなー 多分 大学入るまでナー」

「あんな危険なん まだ やるん? また、その手ぇー 擦り傷出来てるやん」

「あぁ ちょっとな こすれた」

「もうー わからんわー でも、面白いんやろな 思いっきり出来るもんなー わかる気がする」

「そーだよ 思いっきり ぶつかっていける」

「充君はエエなー そんなん あって ウチなんか モンモンとしてる」

「何に モンモンとしてるんや? 自由に生きとるやんかー」

「そんなことないんやでー グループのこともあるし すぐに期末考査始まるしさー やっと充君の顔見れたからちょっとはエエけどなー」

「なんや グループ なんか問題あるんかー?」

「ううん 充君には関係ない 仲間の子が補導されたみたいでなー」

 久美が遅い時間に駅前に男と居たところ、補導員に捕まって、その時、お酒を飲んでいたのか、学校に連絡されたみたいだった。とりあえず、3日間の学校謹慎という形で自習室で反省文を書かされていたのだ。その時、グループの2年生の子も一緒だったんだけど、お酒は飲んでいなかったので、注意だけで済んだみたい。

「紗奈 まだ 連中と付き合ってるのかー?」

「うーん 仲間だからね」

「なんの仲間だよー それって仲間なのか?」

「そー言わんとってーなー 見えない結びつきがあるんよ 説明できひんけど」

「そうか 紗奈がそーいうんやったら 信じてるけどナ」

「うん ありがとー ウチは充君のもんになるんやから 変なことにならんよーにする」

「へぇー 俺のもんになるんかー へぇー」

「アホ 何考えてんねん ちょっと 言うただけや」  
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