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第6章
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3月、ゲンさんの卒業が近いので、私とくるみちゃんとで、ゲンさん、トシローさんを交えてお別れ会を考えていた。くるみちゃんのお勧めの河原町の小さなビルの多国籍料理のお店。
くるみちゃんと私が割りかんにすると言って居るのを聞いて、燿さんがお得意さんだからと、援助してくれていた。
「いい? 香波 今日は9時までは 許す 迎えに行くから、電話してね 絶対よ」と、お姉ちゃんにきつく言われていた。日曜日の夕方からにしていたのだけど、門限のことを言われていたのだ。確かに、今まで、私はそんなに遅くまで外で遊んでいるってことは無かったから。
「ゲンイチさん 寂しいな 今まで、ありがとうね 通ってくれて」と、くるみちゃんから
「そうよね あっちに行って、可愛い娘みつけてね」と、私も余計なことを言ってしまったのかも知れない。
「いゃー 田舎だし 香波ちゃんとくるみちゃんみたいな可愛い娘いないよ」
「そりゃー ウチ等みたいな可愛い娘いないかも知れないけど、民宿のお客さんで来るかもよ そーしたら、ゲンイチさんは絶対にもてるって」
「そんなこと言わないで ふたりとも 遊びに来てくださいよ うまい、魚とか喰わせますんで」
「うん 夏休み きっと行くわよ ねぇ トシロー」
「うーん でも俺は 休みとれるかなー」と、言って居た。彼は地元の精密機械の会社に就職が決まっていたんだけど、新入社員だから・・様子がわからないのだろう。私だって、あの人が帰って来れば・・。
「でも 自分は落ち込んでいる時に ふたりに出会って 希望がわきました ありがとう」
「私も 最初 この人 恐いって思ったんだけど、こんなに優しいって思わなかった 会えて良かったわ ゲンさんと一緒だと安心できたもの」
「いゃー 香波ちゃんを 見ていると、前に進もうと思えてきます ありがとう」
「そんな おおげさなー そりゃー ウチ等 天使みたいなもんやけどなー ウフッ」と、ゲンさんにビールを継いでいた。くるみさんは、チューハイを飲み過ぎていたかも。
「ねぇ ウチ等 ゲンイッちゃの腕に 一度 ぶる下がらせろ ヨ」と、ゲンさんを立たせて、ゲンさんの腕にぶる下がっていって「ほらー 香波も 反対側」と、私をけしかけて来た。私等 ふたりで ゲンさんの二の腕を抱き着いて、ぶる下がっていって
「すごーい ゲンさん たくましいー なんかね 私 気持ちいいー」と、私は初めてのことで感動していたら
「だいたいなー ゲンイッちゃは タックルしてたのにー おすたんないんだにゃー 香波にー おすたおすて おしょっちゃえばよがったのにー」と、くるみはだいぶ酔ってきていたみたい。
「ちょっとー なんてことをー 私 そんなー」
「そーですよ 自分は そんなこと」
「だがらぁー ゲンイッちゃはー 根性足りないんすょ とすろー なんて強引に ウチを・・ 忘れない夜だっちゃ・・」
「くるみ ちょっと 飲むの控えたら・・ 飲み過ぎ」私は、心配になってきた。こんな酔っぱらいは初めてだった。それも、女なのに・・・
「ううん トシロー 今夜も ね!」と、崩れてしまったけど、私は、どうしていいのか
「しょうがないな 香波ちやん 気にしなくていいよ 俺が面倒みるから かわいいんだよ これでも」と、トシローさんがくるみちゃんの肩を抱いていた。
私は、お姉ちゃんに電話した後、三条大橋のたもとまで・・ゲンさんが付いてくれていた。
「香波ちゃん 最後に 言わせてください・・ 自分は 香波さんのことが好きでした 一緒に地元に帰って欲しかったなぁー 冴えない民宿の嫁さんなんだけどー」と
「ありがとうございました 私 ゲンさんと知りあえて、救われました。ゲンさん 私も大好きです お兄ちゃんとしてね これからも」
「うん そーだね そーだろーなぁー 彼と再会出来るように 自分も祈ってます 香波ちゃんが惚れた男って どんなだろうなって、会ってみたいけどー・・・」
そして、お姉ちゃんの姿が見えた時、何にも言わないで去って行ったのだ。
「ゲンさん ありがとう 元気でね! でも 私も あの人に幸せもらえると思うから」と、ゲンさんの背中に向かって叫んでいた。
「香波 大丈夫だったみたいね あの人 気のせいか 淋しそうな後ろ姿で・・」
「うん 私も 淋しくなる」
「どうすんのー もう 男を泣かせてしまってー 罪深い女だよ」
「そんなー 私・・ お姉ちゃんの妹だからね」
「こらぁーっ 香波! 鴨川で泳いでみたいの?」
くるみちゃんと私が割りかんにすると言って居るのを聞いて、燿さんがお得意さんだからと、援助してくれていた。
「いい? 香波 今日は9時までは 許す 迎えに行くから、電話してね 絶対よ」と、お姉ちゃんにきつく言われていた。日曜日の夕方からにしていたのだけど、門限のことを言われていたのだ。確かに、今まで、私はそんなに遅くまで外で遊んでいるってことは無かったから。
「ゲンイチさん 寂しいな 今まで、ありがとうね 通ってくれて」と、くるみちゃんから
「そうよね あっちに行って、可愛い娘みつけてね」と、私も余計なことを言ってしまったのかも知れない。
「いゃー 田舎だし 香波ちゃんとくるみちゃんみたいな可愛い娘いないよ」
「そりゃー ウチ等みたいな可愛い娘いないかも知れないけど、民宿のお客さんで来るかもよ そーしたら、ゲンイチさんは絶対にもてるって」
「そんなこと言わないで ふたりとも 遊びに来てくださいよ うまい、魚とか喰わせますんで」
「うん 夏休み きっと行くわよ ねぇ トシロー」
「うーん でも俺は 休みとれるかなー」と、言って居た。彼は地元の精密機械の会社に就職が決まっていたんだけど、新入社員だから・・様子がわからないのだろう。私だって、あの人が帰って来れば・・。
「でも 自分は落ち込んでいる時に ふたりに出会って 希望がわきました ありがとう」
「私も 最初 この人 恐いって思ったんだけど、こんなに優しいって思わなかった 会えて良かったわ ゲンさんと一緒だと安心できたもの」
「いゃー 香波ちゃんを 見ていると、前に進もうと思えてきます ありがとう」
「そんな おおげさなー そりゃー ウチ等 天使みたいなもんやけどなー ウフッ」と、ゲンさんにビールを継いでいた。くるみさんは、チューハイを飲み過ぎていたかも。
「ねぇ ウチ等 ゲンイッちゃの腕に 一度 ぶる下がらせろ ヨ」と、ゲンさんを立たせて、ゲンさんの腕にぶる下がっていって「ほらー 香波も 反対側」と、私をけしかけて来た。私等 ふたりで ゲンさんの二の腕を抱き着いて、ぶる下がっていって
「すごーい ゲンさん たくましいー なんかね 私 気持ちいいー」と、私は初めてのことで感動していたら
「だいたいなー ゲンイッちゃは タックルしてたのにー おすたんないんだにゃー 香波にー おすたおすて おしょっちゃえばよがったのにー」と、くるみはだいぶ酔ってきていたみたい。
「ちょっとー なんてことをー 私 そんなー」
「そーですよ 自分は そんなこと」
「だがらぁー ゲンイッちゃはー 根性足りないんすょ とすろー なんて強引に ウチを・・ 忘れない夜だっちゃ・・」
「くるみ ちょっと 飲むの控えたら・・ 飲み過ぎ」私は、心配になってきた。こんな酔っぱらいは初めてだった。それも、女なのに・・・
「ううん トシロー 今夜も ね!」と、崩れてしまったけど、私は、どうしていいのか
「しょうがないな 香波ちやん 気にしなくていいよ 俺が面倒みるから かわいいんだよ これでも」と、トシローさんがくるみちゃんの肩を抱いていた。
私は、お姉ちゃんに電話した後、三条大橋のたもとまで・・ゲンさんが付いてくれていた。
「香波ちゃん 最後に 言わせてください・・ 自分は 香波さんのことが好きでした 一緒に地元に帰って欲しかったなぁー 冴えない民宿の嫁さんなんだけどー」と
「ありがとうございました 私 ゲンさんと知りあえて、救われました。ゲンさん 私も大好きです お兄ちゃんとしてね これからも」
「うん そーだね そーだろーなぁー 彼と再会出来るように 自分も祈ってます 香波ちゃんが惚れた男って どんなだろうなって、会ってみたいけどー・・・」
そして、お姉ちゃんの姿が見えた時、何にも言わないで去って行ったのだ。
「ゲンさん ありがとう 元気でね! でも 私も あの人に幸せもらえると思うから」と、ゲンさんの背中に向かって叫んでいた。
「香波 大丈夫だったみたいね あの人 気のせいか 淋しそうな後ろ姿で・・」
「うん 私も 淋しくなる」
「どうすんのー もう 男を泣かせてしまってー 罪深い女だよ」
「そんなー 私・・ お姉ちゃんの妹だからね」
「こらぁーっ 香波! 鴨川で泳いでみたいの?」
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