10 / 17
第3章
3-(2)
しおりを挟む
8月になって、雅恵チャンから、久しぶりに会いたいからと連絡があって、「隣の駅前に人気のケーキ屋さんがオープンしたから、一緒に行こう」と誘われたので、出掛けたんだけど、「カラオケに行こうよ」って
「何人かにも声かけているから、久し振りだし、付き合ってよ」
「ウチはそんなに歌うまくないし、遅くなるって家に言ってきてないから」
「大丈夫だよ、ちょっとだけだし、勉強ばっかりしてないで、ちょとぐらい遊ぼうよ」
と、強引に連れて行かれてしまった。中に入って歌いだしたら
「上手じゃない。絢チャン」
何曲か歌っていたら、3人の男の子が部屋に入ってきた。「一緒に歌おうぜ」と言っていたけど、雅恵チャンは承知していたみたい。多分、最初から打ち合わせしていたんだ。
「雅恵チャン、ウチ、先に帰るね」
「いいじゃぁない。ウチも直ぐに帰るから、もう少し付き合ってよ、お願い」
言われて、私は席を立つことが出来なかった。そのうちに、男の子たちは持ってきていたのか、お酒の缶を飲みだした。雅恵チャンなんかも、盛り上がって、その中の一人と身を寄せ合って、肩を抱かれながら歌ってた。もう一人の男の子が、私の横に座ってきて
「仲良くしようょ、絢チャン」
と、言い寄ってきた。私は、体中が鳥肌立ったと感じながら、雅恵チャンに救いを求めるように見たけど
「剛君は絢チャンと付き合いたいんだって。ずーと好きだったんだょ、付き合いなさいよ」と笑いながら返してきた。
嫌に決まっているじゃーない。もう一人の男の子もニャニャしながら、お店に時間延長とお酒を注文していた。私はジーと固まっていたんだけど、脇で何だかんだと話しかけてきている。「助けて、モト君」と思わず、頭ん中で横切った。
雅恵チャンなんか、みんなの前なのにキスまでし始めていた。その時、部屋にドドドっと入ってきた。数人のお巡りさんだった。
「君達、高校生だろー、酒飲んじゃーいかんだろー」
結局、警察署まで補導されていった。事情聴かれて、私は直ぐに許されたんだけど、家の人に引き取りに来てもらうように言われた。私、そんなこと言えない。雅恵チャンは、お母さんが来て、さっさと帰っていったらしい。私が困っていると、様子を見ていた補導の婦警さんが
「親御さんに言えないんだったら、学校の先生でも良いんだけど、あなた、聖女学院でしよ。もっと具合悪いしね。真面目そうだしー」
私、その時、小学校の植田先生のこと言い出してしまっていた。
先生は直ぐに来てくれた。やさしく、何にも聞かないで、今の学校の様子とか聞いてきた。私の方から、補導されたいきさつを打ち明けたら
「そう、つまづくことだってあるわよ。それよりも、絵の方も頑張っているみたいね。展覧会でちょくちょく見るわよ。あなたの絵。やっぱり、いいわね、先生は好きなのあなたの絵」
わざと、話をそらして、今回のことなんか大したこと無いよ、と言っているみたいだった。
「水島君とはうまくいっている?」
ふいに聞かれたので、戸惑ったけど、私は静かに頭を横に振った。
「そうなの、でも、あなた達はまだ若いんだし、絢チャンは昔から、自分を信じて頑張ってきたんだから、よーく考えてゆけば間違いないわよ。先生も応援してますから」
「何人かにも声かけているから、久し振りだし、付き合ってよ」
「ウチはそんなに歌うまくないし、遅くなるって家に言ってきてないから」
「大丈夫だよ、ちょっとだけだし、勉強ばっかりしてないで、ちょとぐらい遊ぼうよ」
と、強引に連れて行かれてしまった。中に入って歌いだしたら
「上手じゃない。絢チャン」
何曲か歌っていたら、3人の男の子が部屋に入ってきた。「一緒に歌おうぜ」と言っていたけど、雅恵チャンは承知していたみたい。多分、最初から打ち合わせしていたんだ。
「雅恵チャン、ウチ、先に帰るね」
「いいじゃぁない。ウチも直ぐに帰るから、もう少し付き合ってよ、お願い」
言われて、私は席を立つことが出来なかった。そのうちに、男の子たちは持ってきていたのか、お酒の缶を飲みだした。雅恵チャンなんかも、盛り上がって、その中の一人と身を寄せ合って、肩を抱かれながら歌ってた。もう一人の男の子が、私の横に座ってきて
「仲良くしようょ、絢チャン」
と、言い寄ってきた。私は、体中が鳥肌立ったと感じながら、雅恵チャンに救いを求めるように見たけど
「剛君は絢チャンと付き合いたいんだって。ずーと好きだったんだょ、付き合いなさいよ」と笑いながら返してきた。
嫌に決まっているじゃーない。もう一人の男の子もニャニャしながら、お店に時間延長とお酒を注文していた。私はジーと固まっていたんだけど、脇で何だかんだと話しかけてきている。「助けて、モト君」と思わず、頭ん中で横切った。
雅恵チャンなんか、みんなの前なのにキスまでし始めていた。その時、部屋にドドドっと入ってきた。数人のお巡りさんだった。
「君達、高校生だろー、酒飲んじゃーいかんだろー」
結局、警察署まで補導されていった。事情聴かれて、私は直ぐに許されたんだけど、家の人に引き取りに来てもらうように言われた。私、そんなこと言えない。雅恵チャンは、お母さんが来て、さっさと帰っていったらしい。私が困っていると、様子を見ていた補導の婦警さんが
「親御さんに言えないんだったら、学校の先生でも良いんだけど、あなた、聖女学院でしよ。もっと具合悪いしね。真面目そうだしー」
私、その時、小学校の植田先生のこと言い出してしまっていた。
先生は直ぐに来てくれた。やさしく、何にも聞かないで、今の学校の様子とか聞いてきた。私の方から、補導されたいきさつを打ち明けたら
「そう、つまづくことだってあるわよ。それよりも、絵の方も頑張っているみたいね。展覧会でちょくちょく見るわよ。あなたの絵。やっぱり、いいわね、先生は好きなのあなたの絵」
わざと、話をそらして、今回のことなんか大したこと無いよ、と言っているみたいだった。
「水島君とはうまくいっている?」
ふいに聞かれたので、戸惑ったけど、私は静かに頭を横に振った。
「そうなの、でも、あなた達はまだ若いんだし、絢チャンは昔から、自分を信じて頑張ってきたんだから、よーく考えてゆけば間違いないわよ。先生も応援してますから」
6
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
現実とサキュバスのあいだで ――夢で告白した相手が、同居を始めた話
そう
青春
ある日家に突然現れた謎のサキュバスのホルさん!
好感度はMAXなようで流されるがまま主人公はホルさんと日常を過ごします。
ほのぼのラブコメというか日常系小説
オチなどはなく、ただひたすらにまったりします
挿絵や文章にもAIを使用しております。
苦手な方はご注意ください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる