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沈黙するグラス
【第3話】助手視点: 「沈黙する証拠」
しおりを挟む探偵・久瀬真人の助手として働き始めて半年が経つ。最初は軽い気持ちだったが、次第に事件の重さを感じるようになった。そして、今回の事件もまた、俺にとって衝撃的なものだった。
高級レストラン「ル・ソレイユ」で起きた毒殺事件。被害者は投資家・南條修司。容疑者はレストランのシェフ・高梨孝之。しかし、久瀬さんはこの事件が単純ではないと睨んでいた。
1. 些細な違和感
俺は事件の証拠を整理しながら、一つの疑問を抱いた。
(どうして犯行が完璧すぎるんだ?)
高梨は確かにグラスに毒を仕込んだ。しかし、それを確実に南條が使う保証はなかった。レストランでは、グラスが交換されることもある。それなのに、なぜピンポイントで南條が毒入りのグラスを使ったのか。
違和感が消えない。
2. 監視カメラが捉えた影
俺はレストランの監視カメラ映像を見直した。すると、意外な人物が映っていた。
「……ウェイターの木島?」
木島誠。20代後半のスタッフで、特に目立った経歴はない。しかし、映像には、彼が南條のテーブルにグラスを運ぶ直前に厨房へ戻る姿が映っていた。
何かがおかしい。
3. 沈黙する証拠
俺は木島を問い詰めた。
「事件の日のことをもう一度詳しく話してくれませんか?」
「そ、その……忙しくてよく覚えていません……」
「覚えていない? でも、監視カメラには君が厨房に戻る姿が映ってるよ。その後、南條さんのテーブルにグラスを運んだよね?」
「……」
木島の肩が小さく震える。
「それに、このクロスから君の指紋が検出された。事件当日、高梨さんが仕込んだグラスを拭いたのは君だろ?」
「……俺は……」
木島は沈黙した。
4. もう一人の黒幕
木島は高梨に指示されたわけではなかった。彼は別の誰かに操られていた。
その人物は——
「……オーナーの藤倉?」
藤倉俊一。レストランのオーナーであり、久瀬さんに事件解決を依頼した男。しかし、事件当日、木島と短く会話を交わしていた。そして、その直後、木島は厨房へ戻り、毒入りのグラスを持ち出した。
「……高梨さんが真犯人じゃない?」
俺は背筋が寒くなった。
この事件には、まだ奥がある。
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