悟る、クレイジーサイコレズ

木下寅丸

文字の大きさ
10 / 17
第2章:『悟る、孤高の委員長』

悟る、孤高の委員長

しおりを挟む

 「ねぇねぇサトル君。何見てんの?」
 「ああ、ちょっとな。委員長の爪を見ていた」
 「え?なにそれ気持ちが悪い」

 「・・・」


 定禅寺高校2年生の木下サトルと神崎瞳は、良くつるむようになっていた。親友の柏ユリとは少し距離を置いているみたいだ。自分がレズビアンと打ち明けて、それでも仲の良いままであったが、柏ユリの人生を考えると、番犬のように接するのは考えものだと思ったみたい。自分のことを認めてくれたのだから、今度は私がユリを認めるべきで、普通に彼氏でも出来たら良いのではないかと。それがユリにとって幸せなのではないだろうかと思ったようだ。

 話は変わるが、この2年C組にはテンプレートな委員長がいる。名前は堀菜月。黒髪ロングで胸が大きめの女の子だ。成績は常に学園トップで、クラスの人気者。大人びており、おしとやかで嫌味なところがなく、地味な子からヤンキーにまで顔がきく。スクールカーストの頂点というよりも寧ろ、スクールカーストから外れた別格の存在といえるであろう。


 「木下君あのね。委員長を狙うのは難しいと思うよ」
 「狙うなんて一言もいってないじゃないか」
 「男の子が女の子の話をするときなんて、それ以外のことがあるの?」
 「あるよ!でもあながち間違ってないかもしれないけどさ」
 「競争倍率が高すぎるは木下君。このまえもイケメンに告白されたらしいけど撃沈した話聞いたよ」
 「へーやっぱもてるんだなー」
 「木下君木下君木下君は、やっぱり委員長みたいなのが好みなの?」
 「まぁ悪くはないな」
 「悪くはないなですっていやらしい。何様のつもりかしら」
 「聞いといてなんだよそれ」
 「木下君がスッポンだとしたら、委員長は月なのよ自覚しなさい」
 「はいはい」


 「それで?委員長の爪がどうしたの?」
 「右手の親指がさ、凹んでいるんだよ。気になって仕方なくってさ」
 「右手の親指、、、。よく気が付くわね」
 「そうか?俺にはハッキリと違和感を感じてしまうけど」
 「だって人の指先なんて誰も気にしないじゃない」
 「そんなものなのかな?」
 「そんなものよ。木下君には大事なことなのかもしれないけど」
 「あれはストレスの負荷の印だと思うんだけどさ。委員長を見ていても特に悩んでいる様子に見えないんだよなー」
 「女の子はギリギリまで内に留めるものよ。外面なんて当てにならないは。皆ネコを被っているの」
 「そうか。心配だな」
 「心配ねー。じゃあちょっとだけ、手助けしてあげるよ。男はあたって砕けて来なさい」

 「え?」








 「委員長ー。木下君がお話あるってよー」
 「おいおいまじかよ」


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

もう一度、やり直せるなら

青サバ
恋愛
   告白に成功し、理想の彼女ができた。 これで全部、上手くいくはずだった。 けれど―― ずっと当たり前だった幼馴染の存在が、 恋をしたその日から、 少しずつ、確実に変わっていく。 気付いた時にはもう遅い。 これは、 「彼女ができた日」から始まる、 それぞれの後悔の物語。

処理中です...