悟る、クレイジーサイコレズ

木下寅丸

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第2章:『悟る、孤高の委員長』

悟る、孤高の委員長6

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 「どうしたのいきなり?」


 堀さんは言葉の真意が分からない様子であった。


 「前に堀さん言ってたじゃん、人間が好きだって。そのことが引っかかって離れられないんだ」
 「そうよ私は、人間が好きなの。だから色々な人とお話しているのよ」
 「変なことを言ってしまうのかもしてないけど、俺にはその言葉は、人間が嫌いだって言っているように聞こえてしまうんだ」
 「どうして?」
 「言動と行動が一致していないんだ。もし本当にそうなら、なんていうかさ、特に親しい人物や、やっぱりこの人は苦手だって人が存在するんじゃないかな」
 「人間全てが好きなんて、まるで全ての人間を一緒の視点で見ていて、そこに人間はいない気がする」


 「不思議なことを言うのね木下君は、、、」
 「不快な気持ちにさせたのなら謝る。そんな気はもうとうないんだ。ただ、最近の堀さんが心配で、、、」


 堀さんの言葉はいつも一定のリズムを刻んでいる。今もそうだ。でもそれって、、、。親指を手の中に入れる姿が目に入った。やっぱり言動と行動が一致していないように思う。やはり、学校の友人関係に悩んでいるのだろうか?


 「それを言うのはズルいわ木下君」
 「さっき私の質問にははぐらかしておいて、自分だけ聞きたいことを聞くのはフェアじゃない」
 「そう思わない?」
 「そうだな堀さん。それは俺が悪かった」

 「じゃあ聞かせて?神崎さんと何があったのかを」


 俺は神崎が弟の死の真相を解き明かしたことを詳細に説明した。弟は自分が殺人鬼になる前に自らで手を下したこと。それが、同じ部類の神崎には分かり、ベッドの裏の絵を見つけたこと。サイコパスについてなどだ。神崎がレズなことは黙っていた。


 「そっか、そうだったんだ」
 「ごめんなさい木下君。弟さんの話に繋がると思っていなくて、無粋な事を言ってしまったわ。私」
 「弟さんの話は聞いたことはあったの。ごめんなさい」
 「別に良いんだもう」
 「神崎さん、同類を見つけて嬉しかったのね。そういうことなのか」


 堀さんは本当に申し訳なさそうな顔をしている。そして、悩んで言葉を出すのをためらっているように見えた。隠された親指は外に出て、言葉選んで口を開いた。


 「木下君私が本当の話をしても、絶対に私を嫌いにならないって約束出来る?」
 「出来るさ」
 「本当に?」
 「もちろん」
 「私がどんな人間でも?物凄く醜い人間でも?」
 「俺は堀さんを嫌いになることなんて有り得ない。おおよそ理解の範疇を超えていても、悟ってみせるよ。だからさ、そんな悲しそうな顔なんてするな」

 「優しいのね木下君は」 












 「私ね、人間が大好きなの」
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