15 / 17
第2章:『悟る、孤高の委員長』
悟る、孤高の委員長6
しおりを挟む「どうしたのいきなり?」
堀さんは言葉の真意が分からない様子であった。
「前に堀さん言ってたじゃん、人間が好きだって。そのことが引っかかって離れられないんだ」
「そうよ私は、人間が好きなの。だから色々な人とお話しているのよ」
「変なことを言ってしまうのかもしてないけど、俺にはその言葉は、人間が嫌いだって言っているように聞こえてしまうんだ」
「どうして?」
「言動と行動が一致していないんだ。もし本当にそうなら、なんていうかさ、特に親しい人物や、やっぱりこの人は苦手だって人が存在するんじゃないかな」
「人間全てが好きなんて、まるで全ての人間を一緒の視点で見ていて、そこに人間はいない気がする」
「不思議なことを言うのね木下君は、、、」
「不快な気持ちにさせたのなら謝る。そんな気はもうとうないんだ。ただ、最近の堀さんが心配で、、、」
堀さんの言葉はいつも一定のリズムを刻んでいる。今もそうだ。でもそれって、、、。親指を手の中に入れる姿が目に入った。やっぱり言動と行動が一致していないように思う。やはり、学校の友人関係に悩んでいるのだろうか?
「それを言うのはズルいわ木下君」
「さっき私の質問にははぐらかしておいて、自分だけ聞きたいことを聞くのはフェアじゃない」
「そう思わない?」
「そうだな堀さん。それは俺が悪かった」
「じゃあ聞かせて?神崎さんと何があったのかを」
俺は神崎が弟の死の真相を解き明かしたことを詳細に説明した。弟は自分が殺人鬼になる前に自らで手を下したこと。それが、同じ部類の神崎には分かり、ベッドの裏の絵を見つけたこと。サイコパスについてなどだ。神崎がレズなことは黙っていた。
「そっか、そうだったんだ」
「ごめんなさい木下君。弟さんの話に繋がると思っていなくて、無粋な事を言ってしまったわ。私」
「弟さんの話は聞いたことはあったの。ごめんなさい」
「別に良いんだもう」
「神崎さん、同類を見つけて嬉しかったのね。そういうことなのか」
堀さんは本当に申し訳なさそうな顔をしている。そして、悩んで言葉を出すのをためらっているように見えた。隠された親指は外に出て、言葉選んで口を開いた。
「木下君私が本当の話をしても、絶対に私を嫌いにならないって約束出来る?」
「出来るさ」
「本当に?」
「もちろん」
「私がどんな人間でも?物凄く醜い人間でも?」
「俺は堀さんを嫌いになることなんて有り得ない。おおよそ理解の範疇を超えていても、悟ってみせるよ。だからさ、そんな悲しそうな顔なんてするな」
「優しいのね木下君は」
「私ね、人間が大好きなの」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる