血の繋がりのない極道に囲まれた宝

安達

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調教される日々

食事の拘束 *

庵が目を覚ますと寝室にいた。亮に体を洗われている最中にどうやら寝てしまったようだ。今は暖かい布団の中にいる。その布団が心地よかった。これまでずっと神経を張りつめていたからゆっくり出来る時がなかった。心臓も呼吸も常に荒れていた。過呼吸にいつなってもおかしくないほどに。だが心地良さにひたっていたのもつかの間その心臓と呼吸が落ち着くと嫌でも冷静になってしまった。冷静になると色々思い出してしまう。あんなことやこんなことまで…。



「…っ、早く出ないとっ、」



庵は早く…少しでも早くこの部屋を出ようと起き上がろうとした。だが起き上がれなかった。身体が痛くて動かすことが出来ない。あまりの痛さに庵はベットの上に倒れ込んでしまった。



「くそっ、痛い…っ。」



このままでは逃げ出すことは夢のまた夢だ。ましてや龍之介を殺すことも出来ない。亮や瀧雄からも逃げられない。しかも今は裸。服を探すところから始めなければいけない。それにこの体のままもし犯されてしまったら…?その時こそ終わりだ。どうしたらいい。庵は焦った。冷や汗がこぼれ落ちる。そして悪い事は重なってしまうようで庵が色々考えている時寝室のドアが開いてしまった。




「起きたか?」

「………っ。」



ドアを開け寝室に入ってきたのは龍之介だった。庵はその龍之介の声を聞いただけで震え出してしまう。まだ姿は見えていないのに。なのに怖くて後ろを向けない。顔をあげられない。声を出せない。




「おい庵。返事をしろ。それともまだ寝てんのか?」



返事をしないことを不審に思ったのか龍之介は庵が寝ているベットまで近づいて毛布をどけた。




「なんだ。起きてんじゃねぇか。返事ぐらいしろ。」




毛布をのけると怯えた顔をして震えている様子の庵があった。その庵をみて龍之介はベットに腰かける。そして庵を抱き寄せ自身の膝に座らせた。その時庵の体に痛みが走った。さっき起き上がろうとしただけで身体が痛んだのだから当然だろう。だがそんなことを知りもしない龍之介は容赦なかった。庵に嫌がる隙も与えず自身の膝に乗せたのだから。



「飯だ。食べれそうか?」



龍之介が庵を膝に乗せたのはそのためだ。龍之介が持ってきていたトレーの上に食べやすい果物があった。だが庵はおなかが空いていなかった。食べられそうになかった。気持ち悪かったのだ。体調だって良くない。そんな状態で食べられない。だから庵は黙り込んでしまった。



「どうした?ほら、食え。」

「………。」



果物が口元まで運ばれた。庵はそれを食べようと努力した。だけど喉を通りそうになくて口の中に入れることが出来ない。そんなことをして龍之介が怒らないはずがない。だから庵は恐る恐る龍之介の顔を見た。だがその行動を庵は後悔した。それはあまりにも龍之介の顔が怖かったから。




「ごめ、ん、なさっ、ぃ…っ、」

「はぁ…。」



庵が謝ったところでもう遅い。龍之介は果物をトレーの上に戻すと庵をベットに放り投げた。



「言うことが聞けねぇなら躾けるまでだ。」



龍之介は仰向けに庵を寝かせるとその上に馬乗りになる。そして顔を鷲掴みにして庵が今裸であることをいいことに乳首を思いっきり抓った。




「い゛っ!」

「うるせぇ喚くな。黙ってろ。」



龍之介に顔を近づけられ庵は怖くて縮こまった。この男から即刻離れたい。なのに怖くて抵抗すら出来ない。そんな庵をみて龍之介はイラついたように声を荒らげた。



「おい亮!」




龍之介がドアの向こうにいる亮を呼び寄せた。すると亮は直ぐに寝室へと入ってきた。



「どうかされましたか?」

「躾をする。こいつを抑えろ。」

「え?躾ですか?先程許されたのでは?」

「俺に口答えをする気か。」

「い、いえ。失礼しました。」

「さっさと抑えろ。」



亮にそう言うと龍之介は庵のペニスをぎゅーっと握った。その時全身に電流が流れるほどの痛みが広がった。庵は痛くて龍之介の手を退けようとした。だけどその手を亮に押えたれされるがままになってしまう。そして握っていた手を龍之介は後孔へと移動させて行った。



「なんで…っ、もうしないって…っ。」

「お前がいい子ならの話だろ。」



龍之介はそう言うと庵を押さえつけて後孔に指を挿れた。そして十分にほぐれていることを確認すると自身の陰茎を庵の後孔に当てる。



「いや゛っ、いやた゛っ!!」



また犯される。その恐怖から庵は叫び暴れ出す。せめて当たっている陰茎をずらしたい。そしたら挿れられないで済む。だから必死に必死に暴れた。そんな庵に龍之介は恐ろしく低い声で話しかける。



「ならどうしたらいいか分かるよな?」

「もぅ゛したくないっ、やりたくない゛!」

「庵!」



少し龍之介の陰茎が入ってきた。そのパニックから庵が叫び泣き出してしまった。そんな庵を止めるべく亮が庵の名を呼んだ。その亮の声が届いたのだろう。庵は暴れることをやめ亮を見た。



「若の話を聞け。落ち着いて…ちゃんと聞くんだ。」



これ以上龍之介を怒らせるな。亮の顔をみた庵はそう感じた。それは十分庵も分かっていた。だけどそれでも暴れずにはいられない。怖いから。犯されたくないから。だが庵はここで気づいた。龍之介が怒っている理由は庵がご飯を食べようとしなかったから。だからそこを解決すれば犯されなくてすむかもしれない。庵は自分を落ち着けようと深呼吸をした。そして再び龍之介を見る。その時案の定龍之介は鋭い目付きで庵のことをみていた。




「二度目はねぇぞ庵。何を言えばいいのかよく考えろ。」

「………やっ。」

「庵。」



庵は怖くてガタガタ震えて出したい言葉が口から出なかった。そしてやっとの思いで出たその言葉は拒絶だった。しかし亮がその庵の言葉を遮るように名を呼んだことでその庵の拒絶の言葉は龍之介に聞こえなかったようだ。せっかく亮が庇ってくれたこの優しさを無駄にする訳にはいかない。無駄にすればきっと犯されてしまうから。だから庵は本当はたべらないけど…お腹いっぱいだけど龍之介が望む言葉を言うことにした。



「……たべ、ますっ、」

「いい子だ。」



庵が食べると宣言した途端に龍之介は亮に指示をしてトレーを運ばせた。そして口に運ばれてくる果物。口に入れる度気持ち悪くなる。体調が悪い時に無理やり胃にぶち込んでいるのだから当然だ。だけど食べなければもっと酷いことをされる。それをされるぐらいなら気持ち悪さなんて耐えられた。



「亮。もういい。出ていけ。」

「分かりました。でもその前にこちらは下げておきますね。」

「あ?まだ全部食べてねぇだろ。」



まだ果物の数切れしか食べていない庵を前にしてトレーを下げようとしてきた亮に龍之介は半ギレでそう言った。だが亮は怯むことなく龍之介に言い返す。



「庵の顔を見てくださいよ。真っ青じゃないですか。」

「………。」

「確かに若の言う通り食事をしなければお腹はすき辛いでしょう。ですがだからって無理やり食べるのはもっとよくありません。なので時間を置いてまた食べさせましょう。」

「そうだな。」

「ではゆっくりされてくださいね。」



亮は笑顔でそう言うと寝室を出ていった。残された庵はまた絶望の中だ。怖くてたまらないこの男の腕の中にいる。ガタガタと震える体も治まらない。どうしたらいい。また怒られてしまう。庵は龍之介が怖くて顔さえあげられなかった。そんな庵の頭を撫で龍之介は口を開いた。



「明日から俺は出張に行く。ここには亮を残しておくから困った事があればあいつに何でも言うといい。」



今なんて言った…?出張…?これはこれは…。



「その間ちゃんと飯も食うんだぞ。」



逃げるチャンスだ。3人相手だと逃げられないことはわかっていた。だけど相手が亮だけなら可能性があるかもしれない。こんな運のいい事あるか?いやないだろう。このチャンスを逃せばもう二度ときっと逃げられない。



「庵…?」

「…ぁ、えっとっ、」

「まぁいい。あと分かってはいるだろうが万が一逃げ出す素振りだけでも見せたら…その時は分かってるよな?」



低く怖い龍之介の声が寝室に響いた。逃げ出す決意が薄れてしまいそうな程に怖い。だけどダメだ。絶対逃げ出すんだ。庵は小さく龍之介に頷いて逃走するための材料を集めることを決意した。


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