血の繋がりのない極道に囲まれた宝

安達

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消毒という名の快楽地獄

騙されすぎな庵

「龍まだかなぁ。」



パンが食べられるという嬉しさからか庵はずっとウキウキしていた。そして待ちきれない様子だった。そんな庵を見て亮が庵を抱きしめた。



「すぐ帰ってくるって。」

「待ちきれない…。」



と、笑顔で庵が言った。その笑顔がたまらなく可愛くて亮は庵の唇を奪った。しかし今回の庵は文句を言わなかった。それほどまでにパンが楽しみなのだろう。そんな庵をみて亮は思った。これは使える…と。庵がもし嫌がって拒んできてもパンをチラつかせれば怒ることもないだろうし受け入れてくれるかもしれないから。



「お前そんなパン好きだったんだな。なんで言わなかったんだよ。」

「言えないよ。亮たち怖かったし…。」

「まぁそうか。」



無理やり連れてこられた連中に図々しくあれ食べたいなど言えるはずもない。そのため確かにそうだなと亮は納得した。



「まぁ今はもう遠慮する必要は無い。外に出してやること以外は聞いてやる。だから全部言え。」

「…俺外に行きたい。」

「今駄目って言ったじゃねぇか。」

「…そうだけど、」

「駄目なもんは駄目だ。」

「どうしても…?」

「駄目だ。」



亮は何を言っても駄目としか言わない。そんな亮をみて庵は落ち込んでしまったようだ。そのため亮は理由だけでも聞くことにした。



「外に出てどうすんだよ。行ったところでなんもねぇだろ。」

「そんなことない。いっぱいあるし。」

「例えば?」

「美味しいご飯食べたり、映画見たり…とか。」

「なんだそれ。」



庵の純粋な夢なのに亮に呆れ顔をされてそう言われてしまった。庵の言ったことは裏で生きてきた亮には訳の分からない夢なのだろう。



「変なやつ。」

「変じゃないから…っ!」

「家でゆっくりする方がいいだろ。好きなだけ寝れるし食べたいもんもいつでも食えるしよ。」

「そんなことないっ、それに俺映画とか見たことないし…。」

「そうなのか?」

「…うん。」



貧乏だった庵は食事すらまともに取れない時があった。バイトをしていたとはいえ限度があったのだ。そのため映画なんて夢のまた夢。遊園地や旅行などもそうだ。だから庵は死ぬ前には行きたい。そういった夢があったのだ。亮はそんな庵の頭を撫でると優しく微笑んできた。



「実は俺もだ。」

「そうなの?」



仕事は大変だけど亮たちはお金持ちだ。だから庵は亮たちが映画とかそういうの沢山見ていると思っていたのだ。しかし実際は違ったようだ。



「ああ。作ったことはあるけど劇場で見たことはねぇ。」

「作ったことあるの…!?」

「そうだぞ。」

「…すごい。」



ヤクザの作る映画なんてどんなジャンルのものなのかちょっと考えれば分かる。なのに庵は感動が勝ってしまったようで目を輝かせてそう言った。そんな庵をみて亮は悪いことを思いついた。



「見てみるか?」

「見たい…っ!」



ああ、なんてチョロいのだろう。18歳以上じゃないと見れない映画なのに庵は嬉しそうにそう言った。そんな庵の純粋さを利用して亮は…。



「そうか。なら若が帰ってくるまで見てような。」

「うん…っ!」

「でもちょっと怖いかもしれねぇぞ。」



亮はそう言ったが実際何も怖くない。ただやっているだけなのだから。いや詳しく言うと合意では無いという設定のセックスだ。そんなこととは知りもしない庵は怖いものなんてヘッチャラだと言わんばかりに笑った。



「怖いのなんて大丈夫だよ。」

「そうか?なら途中でやめたいって言ってもやめねぇよ。」



こうして保険をかけて置く。そうしたら庵が途中でもうヤダと言ったとしても見せ続けられるから。そしてあわよくばそのまま庵を抱き潰してやると亮は悪い考えを頭の中でめぐらせた。



「俺男だし。そんな事言わない。」

「よく言ったぞ庵。それでこそ男だ。よし、なら見るか。」



と、言って亮が準備をしてくれた。しかし庵は初っ端の方で冷や汗が出た。まだ始まってすらいないのに…。その理由は…。



「りょ、りょう…これって。」

「ああ。そうだぞ。簡単に言うとセックスの映画だ。」



こんなの聞いてない!セックス?見るわけないだろ、と言わんばかりに庵は声を荒らげ始める。



「こんなの見るわけないだろっ!!」

「あ?でもお前さっきなんつった?」



亮の顔が怖くなった。今更逃がさない。逃がすわけが無い。そう顔が物語っている。しかし庵はこんなもの見た事がない。そもそも庵は15歳だ。そのためまだ早い。



「で、でも…。」

「男に二言はねぇよ。ほら、こっち来い。遠くにいたらお前逃げるだろ。」



亮はそう言うと庵の腕を引いて自分の膝の上に座らせた。そして庵に逃げられないように腕でしっかりとホールドをする。それにこの体制なら庵の顔を固定できる。そのため亮はこの体制で庵を拘束することにしたのだ。だが庵からすれば最悪だ。そのため暴れまくった。



「や、やだっ、離せっ!」

「離さねぇよ。これ以上暴れんなら映画終わるまで扱ぎ続けんぞ?」



なんだって…!?そもそもこの映画がどのくらいの時間で終わるのかも分からない。そのため庵はその亮の言葉に怯えてしまった。そんな長いことイカされ続けたらたまったもんじゃない。体がやっと回復してきたのだ。なのにまた逆戻りになる。そんなのは絶対に嫌だ。




「…いや。」

「だったら大人しくしろ。」



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