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日常
電話 *
「ん?だからお前は松下さんのことが気になってんだろって。」
「まつした…さん?」
庵は驚きが隠せなかった。何にかって?そりゃ龍之介にだ。だって龍之介は今松下のことを松下さんと呼んだ。それに対して庵は驚いたのだ。確かに松下はすごい人なのかもしれない。龍之介も瀧雄もあんな風に言っていたのだから。だが龍之介は組長だ。言ってしまえばトップなのだ。そんな龍之介がさん付けをするなんて…と庵は驚いたのと同時に松下という存在が少し怖くなった。そしてそれを察したのだろう。龍之介が庵の頭に手を置いて…。
「あーなるほどな。そういうことか。」
と、言った。庵が言葉にしなくとも龍之介には全てわかったようだ。そして瀧雄も何となくではあるがわかったようで怖がらなくていいと言わんばかりに庵の背中をさすってきた。
「庵。別にそう怖がる必要はねぇよ。」
「だって…。」
瀧雄に怖がらなくていい。そう言われてもやはり庵は怖かった。そんな庵の怖さを取り除いてあげようと龍之介は話し出した。
「庵。松下さんはな、別に悪い人じゃねぇ。ただ凄い人なんだ。この近辺…いや日本でもトップレベルの組に所属していてそこの幹部なんだ。」
「そんな凄い人だったの…!?」
「ああ。」
「だから龍もあんなに謙遜してたんだ…。」
「まぁな。」
悪い人じゃない。それがわかってもやはり庵は松下が怖かった。何せ松下は日本でもトップの組に所属している幹部なのだから。そんなことを庵が思っているとあることを思い出した。それは松下と一緒にいたあの男の人のこと。
「龍。じゃあ松下さんと一緒にいたあのかっこいい男の人は誰なの?」
「あ?誰だそりゃ。つかそんな人いたか?」
と、庵の問いかけに対して龍之介はそう言った。そんな奴いたか?と言わんばかりの顔をしている。そんな龍之介とは裏腹に瀧雄はすぐにわかったようで口を開き頭を抱えるようにして話し始めた。
「あ、あの人ですよ。旭川さんの…えっと、なんだっけな…。ああ、そうだ。思い出した。名前は確か漲 駿里さんです。」
「あーあの方か。」
「…あの方。」
松下のことはただの松下さんだった。だがあの男の人のことを龍之介はあの方と呼んだ。そのため庵はまた混乱してしまった。あの男の人は松下よりもすごい人なのか…と。そんな風に少しの混乱状態にある庵に龍之介はキスを落とした。そんなに怯えなくていいという意味で。そしてそのあと龍之介は庵にも分かるように説明をし始めた。
「あの方は旭川さんが誰よりも大切にしている方だ。だから多分駿里さんも結構大変な思いはしてると思うぞ。」
「…俺と一緒だ。」
庵は思わずそう言ってしまった。ここに連れてきたばかりの自分を思い出してしまったから。そんな庵に対して瀧雄が何を言ってるんだと言わんばかりに声を荒らげた。
「はぁ?お前大変な思いしてんの?なんだよ。今の生活に満足してねぇのか?俺の愛足りてねぇのか?」
と、言った。そのため庵は大慌てで…。
「そ、そういう訳じゃないよっ、ただ…。」
「なんだよ。言ってみろよ。」
庵が歯切れ悪くそ言うと瀧雄が早く言えよと言わんばかりに庵の顔を鷲掴みにした。
「う、うるさいっ、もうこの話は終わり!」
「くそ、焦らすんじゃねぇよ。お前そういうプレイが好きなわけ?これからセックスする時は毎回毎回焦らしてやろうか?」
「違うからっ!!」
瀧雄が気になってしまうあまりに庵にそう言うと当然庵は声を荒らげた。そんな二人を見てまた喧嘩が始まってしまう。そう思った龍之介が庵を抱きしめようとしたちょうどその時…!
「組長、戻りました。」
亮が電話を終えて戻ってきた。そんな亮をみて喧嘩をしていた2人は意識が逸れたようで庵と瀧雄の口喧嘩は気づけば終わっていた。そして龍之介はというと戻ってきた亮にすぐさま翔真の様子を聞こうと口を開いた。
「亮、翔真はどうだったか?」
「翔真は酔いつぶれちまったみたいで松下さんが出ました。その松下さん曰く翔真は旭川組に引き取られることになったそうです。」
「「…は?」」
龍之介と瀧雄の声が重なった。そりゃそうだろう。あの日本トップと言っても過言では無い組に翔真が入ることになったと亮が言ったのだから。
「あの、翔真が!?」
「瀧うるさい。」
あまりの驚きに瀧雄は大きな声を出してしまった。そんな瀧雄に庵はそういい少し瀧雄を睨んだ。すると瀧雄はすぐに庵の頭を撫でて謝ってきた。
「あ、悪い庵。いやけどこれはビックニュースだろ。ですよね組長。」
「だな。まさかの出来事だ。」
「そんなに?」
「ああ。」
庵には松下の組の価値は分からない。いくら凄いと口で言われても想像ができないのだ。そのため龍之介にそう聞いた。しかしそれでもあまり想像できなかったようで庵はまだよくわかっていない顔をしていた。そんな庵の頬にキスを落とすと龍之介はまた話し始めた。
「旭川組は俺達はおろか他の組の奴らも当然手を出せない。言ってしまえば一夜で違う組を潰せるぐらいには権力を持ってんだ。分かりやすく言えば俺達は蟻で旭川組はライオンってところだな。」
「そんなに凄いの…!?」
「ああ。それに翔真はな、あの家から出たくてもがいていた。けど特に何をする訳でもなくてな。元々の出会いはあいつが家出していた時に俺と出会ったことが始まりだ。そこからちょいちょい話してはいたがまさかあいつが旭川組に入ることになるとはな。」
と、言った龍之介の顔を見て庵は思った。少し…ほんの少しだけ龍之介は…。
「…りゅう、寂しいの?」
「ちょっとだけな。兄弟みたいな仲だったからよ。熱くなると我を忘れる所も翔真らしくて好きだった。」
「そうだったんだ。」
龍之介の言ったことが庵は少し羨ましくなった。庵には友と呼べる人なんて1人もいなかったから。けどないものねだりはやめたんだ。今を龍之介たちと幸せに生きる。そう決めた庵は過去に囚われず前に進む。だから今も過去がチラついたけど直ぐに頭から消し去った。そんなことを庵をしていると亮が何かを思い出したように話し始めた。
「あ、そういえばよぉ。」
「なに?」
「組長が言った熱くなるで思い出したんだけどよ。翔真のやつお前に本気で惚れてるみたいだぞ庵。さっき電話で松下さんが言ってた。」
と、言うと庵は少し恥ずかしくなった。自分に惚れてもらえるのは理由はなんにせよ嬉しいことだから。でもそれは言えない。恥ずかしいから。そのため庵は恥ずかしさを隠すために…。
「惚れてるって…そんなの冗談に決まってんじゃん。だって俺翔真さんと少ししか話してないよ。」
と、言った。そんな庵に亮は…。
「一目惚れらしいぞ。モテモテだな。けどモテたところでお前のここには俺たち以外のちんこは突っ込ませねぇけどな。」
そう庵のおしりを触りながら亮は言ってきた。そのため庵は当然声を荒らげる。
「も、もうやめて亮!恥ずかしいからもう言わないで!」
「そんな事言うなよ。もっといじめたくなるだろ。」
「亮の言う通りだな。ほら庵、こっちを向け。」
「ちょっと、りゅうやめてっ…!」
「やめねぇよ。」
と、龍之介は言うと無理やり庵の顔を鷲掴みにしてキスを唇に落とした。
「……んんっ、ぷはっ、ちょ、ちょっとっ!」
「庵。次は俺な。」
そう亮はいうと庵の顔を鷲掴みにした。庵は龍之介の拘束からやっと解放されたのもつかの間今度は亮に捕まってしまった。そして…。
「んんっ…!!」
亮にも唇にキスを落とされた。
「んんっ……ぷはっ、やだっ、もうなんだよ急に!」
「おい庵。今度は俺だぞ。」
と、庵は亮とのキスが終わった途端に瀧雄にそう言われ今度は瀧雄にも顔を鷲掴みにされてしまった。そして当然瀧雄にも…。
「や、やだっ、たきっ、ちょ…っ、んん!!」
「まつした…さん?」
庵は驚きが隠せなかった。何にかって?そりゃ龍之介にだ。だって龍之介は今松下のことを松下さんと呼んだ。それに対して庵は驚いたのだ。確かに松下はすごい人なのかもしれない。龍之介も瀧雄もあんな風に言っていたのだから。だが龍之介は組長だ。言ってしまえばトップなのだ。そんな龍之介がさん付けをするなんて…と庵は驚いたのと同時に松下という存在が少し怖くなった。そしてそれを察したのだろう。龍之介が庵の頭に手を置いて…。
「あーなるほどな。そういうことか。」
と、言った。庵が言葉にしなくとも龍之介には全てわかったようだ。そして瀧雄も何となくではあるがわかったようで怖がらなくていいと言わんばかりに庵の背中をさすってきた。
「庵。別にそう怖がる必要はねぇよ。」
「だって…。」
瀧雄に怖がらなくていい。そう言われてもやはり庵は怖かった。そんな庵の怖さを取り除いてあげようと龍之介は話し出した。
「庵。松下さんはな、別に悪い人じゃねぇ。ただ凄い人なんだ。この近辺…いや日本でもトップレベルの組に所属していてそこの幹部なんだ。」
「そんな凄い人だったの…!?」
「ああ。」
「だから龍もあんなに謙遜してたんだ…。」
「まぁな。」
悪い人じゃない。それがわかってもやはり庵は松下が怖かった。何せ松下は日本でもトップの組に所属している幹部なのだから。そんなことを庵が思っているとあることを思い出した。それは松下と一緒にいたあの男の人のこと。
「龍。じゃあ松下さんと一緒にいたあのかっこいい男の人は誰なの?」
「あ?誰だそりゃ。つかそんな人いたか?」
と、庵の問いかけに対して龍之介はそう言った。そんな奴いたか?と言わんばかりの顔をしている。そんな龍之介とは裏腹に瀧雄はすぐにわかったようで口を開き頭を抱えるようにして話し始めた。
「あ、あの人ですよ。旭川さんの…えっと、なんだっけな…。ああ、そうだ。思い出した。名前は確か漲 駿里さんです。」
「あーあの方か。」
「…あの方。」
松下のことはただの松下さんだった。だがあの男の人のことを龍之介はあの方と呼んだ。そのため庵はまた混乱してしまった。あの男の人は松下よりもすごい人なのか…と。そんな風に少しの混乱状態にある庵に龍之介はキスを落とした。そんなに怯えなくていいという意味で。そしてそのあと龍之介は庵にも分かるように説明をし始めた。
「あの方は旭川さんが誰よりも大切にしている方だ。だから多分駿里さんも結構大変な思いはしてると思うぞ。」
「…俺と一緒だ。」
庵は思わずそう言ってしまった。ここに連れてきたばかりの自分を思い出してしまったから。そんな庵に対して瀧雄が何を言ってるんだと言わんばかりに声を荒らげた。
「はぁ?お前大変な思いしてんの?なんだよ。今の生活に満足してねぇのか?俺の愛足りてねぇのか?」
と、言った。そのため庵は大慌てで…。
「そ、そういう訳じゃないよっ、ただ…。」
「なんだよ。言ってみろよ。」
庵が歯切れ悪くそ言うと瀧雄が早く言えよと言わんばかりに庵の顔を鷲掴みにした。
「う、うるさいっ、もうこの話は終わり!」
「くそ、焦らすんじゃねぇよ。お前そういうプレイが好きなわけ?これからセックスする時は毎回毎回焦らしてやろうか?」
「違うからっ!!」
瀧雄が気になってしまうあまりに庵にそう言うと当然庵は声を荒らげた。そんな二人を見てまた喧嘩が始まってしまう。そう思った龍之介が庵を抱きしめようとしたちょうどその時…!
「組長、戻りました。」
亮が電話を終えて戻ってきた。そんな亮をみて喧嘩をしていた2人は意識が逸れたようで庵と瀧雄の口喧嘩は気づけば終わっていた。そして龍之介はというと戻ってきた亮にすぐさま翔真の様子を聞こうと口を開いた。
「亮、翔真はどうだったか?」
「翔真は酔いつぶれちまったみたいで松下さんが出ました。その松下さん曰く翔真は旭川組に引き取られることになったそうです。」
「「…は?」」
龍之介と瀧雄の声が重なった。そりゃそうだろう。あの日本トップと言っても過言では無い組に翔真が入ることになったと亮が言ったのだから。
「あの、翔真が!?」
「瀧うるさい。」
あまりの驚きに瀧雄は大きな声を出してしまった。そんな瀧雄に庵はそういい少し瀧雄を睨んだ。すると瀧雄はすぐに庵の頭を撫でて謝ってきた。
「あ、悪い庵。いやけどこれはビックニュースだろ。ですよね組長。」
「だな。まさかの出来事だ。」
「そんなに?」
「ああ。」
庵には松下の組の価値は分からない。いくら凄いと口で言われても想像ができないのだ。そのため龍之介にそう聞いた。しかしそれでもあまり想像できなかったようで庵はまだよくわかっていない顔をしていた。そんな庵の頬にキスを落とすと龍之介はまた話し始めた。
「旭川組は俺達はおろか他の組の奴らも当然手を出せない。言ってしまえば一夜で違う組を潰せるぐらいには権力を持ってんだ。分かりやすく言えば俺達は蟻で旭川組はライオンってところだな。」
「そんなに凄いの…!?」
「ああ。それに翔真はな、あの家から出たくてもがいていた。けど特に何をする訳でもなくてな。元々の出会いはあいつが家出していた時に俺と出会ったことが始まりだ。そこからちょいちょい話してはいたがまさかあいつが旭川組に入ることになるとはな。」
と、言った龍之介の顔を見て庵は思った。少し…ほんの少しだけ龍之介は…。
「…りゅう、寂しいの?」
「ちょっとだけな。兄弟みたいな仲だったからよ。熱くなると我を忘れる所も翔真らしくて好きだった。」
「そうだったんだ。」
龍之介の言ったことが庵は少し羨ましくなった。庵には友と呼べる人なんて1人もいなかったから。けどないものねだりはやめたんだ。今を龍之介たちと幸せに生きる。そう決めた庵は過去に囚われず前に進む。だから今も過去がチラついたけど直ぐに頭から消し去った。そんなことを庵をしていると亮が何かを思い出したように話し始めた。
「あ、そういえばよぉ。」
「なに?」
「組長が言った熱くなるで思い出したんだけどよ。翔真のやつお前に本気で惚れてるみたいだぞ庵。さっき電話で松下さんが言ってた。」
と、言うと庵は少し恥ずかしくなった。自分に惚れてもらえるのは理由はなんにせよ嬉しいことだから。でもそれは言えない。恥ずかしいから。そのため庵は恥ずかしさを隠すために…。
「惚れてるって…そんなの冗談に決まってんじゃん。だって俺翔真さんと少ししか話してないよ。」
と、言った。そんな庵に亮は…。
「一目惚れらしいぞ。モテモテだな。けどモテたところでお前のここには俺たち以外のちんこは突っ込ませねぇけどな。」
そう庵のおしりを触りながら亮は言ってきた。そのため庵は当然声を荒らげる。
「も、もうやめて亮!恥ずかしいからもう言わないで!」
「そんな事言うなよ。もっといじめたくなるだろ。」
「亮の言う通りだな。ほら庵、こっちを向け。」
「ちょっと、りゅうやめてっ…!」
「やめねぇよ。」
と、龍之介は言うと無理やり庵の顔を鷲掴みにしてキスを唇に落とした。
「……んんっ、ぷはっ、ちょ、ちょっとっ!」
「庵。次は俺な。」
そう亮はいうと庵の顔を鷲掴みにした。庵は龍之介の拘束からやっと解放されたのもつかの間今度は亮に捕まってしまった。そして…。
「んんっ…!!」
亮にも唇にキスを落とされた。
「んんっ……ぷはっ、やだっ、もうなんだよ急に!」
「おい庵。今度は俺だぞ。」
と、庵は亮とのキスが終わった途端に瀧雄にそう言われ今度は瀧雄にも顔を鷲掴みにされてしまった。そして当然瀧雄にも…。
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