血の繋がりのない極道に囲まれた宝

安達

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筋肉痛

集中出来ない

*庵視点





「なぁ庵。なーに不貞腐れた顔してんだよ。」

「うるさい瀧。話しかけないで。」



俺は今怒ってるだ。そもそもこうなった元凶は瀧なんだから。許さないもんね!



「怒ってんのか?可愛いな。」



何が可愛いだ。けどその瀧の言葉に俺が乗っかったら瀧の思うつぼだから俺は黙り込んだ。



「無視かよ。」



当たり前じゃん。俺今瀧に怒ってるんだから。



「いーおーり。」

「おい瀧。その辺にしとけよ。庵は怒ってんだから。」



珍しく亮がいいことを言ってる。今の亮なら俺を守ってくれるかもしれない。



「亮…!」


俺は後先考えずにとりあえず瀧から離れたい一心で亮に抱きついた。そしたら亮は当然俺を抱き締め返してくれる。だから俺も強く亮を抱きしめた。



「お?どうしたどうした。甘えん坊だな。」



そう言いながらも亮は俺の事を抱き締めてくれる。だから俺も亮に離さないでと言わんばかりに抱きつき続けた。けどそんな俺を見て今度は龍が…。



「おい庵。こっちに来い。」



って言ってきた。その龍の言葉を聞いて俺は自分の犯した過ちに気づく。ここは亮よりも龍に抱きつくべきだった…と。



「い、行く…!」



俺は龍が怒るのを避けるためすぐに龍の腕の中に飛び込んだ。その時亮はムッとした顔したけど知ったこっちゃない。俺は自分の体を守らなきゃいけないんだ。



「いい子だ庵。」

「組長。庵を取らないでくださいよ。」

「うるせぇ。調子乗んな亮。」

「乗ってもいいじゃないですか。庵が珍しく俺に抱きつきに来たんですよ。そりゃ調子乗りますよ。」

「知らねぇよ。お前はさっさと皿洗ってこい。」

「はーい。庵、後でな。夜が楽しみだな。」



その亮の言葉に俺はギクッとしたけど今は龍が俺の味方をしてくれている。多分夜は味方をしてくれないけど…。けど今はとりあえず俺の味方。だから俺は龍から離れまいと龍に強く抱きついた。



「庵。それはそうとちゃんと食べれて偉いな。」

「…え?」



龍が俺の頭を撫でながら急に褒めてきた。だから俺はなんのことか分からず龍にそう言った。



「飯の事だ。お前全部食べれたろ?偉いぞ。」

「…うん。」

「庵。そろそろ俺んとこにも来いよ。」



…瀧だ。せっかく俺は龍に褒められて上機嫌になったのに瀧に話しかけられて気分が落ちた。もう今は話しかけないで!



「いや!」

「なんでだよ。」



瀧が意地悪ばっかりするからだ!



「嫌なもんは嫌なの…!」

「庵。あんま瀧を拒否ってやるな。悲しい顔してるぞ。」



え…?ほんとに?そこまで瀧を拒否るつもりは無かった。ただ、ちょっと怒って瀧に仕返しがしたかったから。けど反省してるならまぁいいか…と俺は瀧を許そうと瀧の顔を見た。そしたら…。



「悲しんでないじゃんか…!!龍の嘘つき…!!」

「いやいやめちゃめちゃ悲しんでるわ!お前にこんなに拒否られて悲しくならねぇわけがねぇだろ!」



って言ってるけど俺が瀧の方を向いたら瀧は笑っていた。俺は騙されないからな!



「うそ…!嬉しそうな顔してんじゃんか!嘘つき瀧…!」

「それはお前が俺の事を見たからだ。ですよね組長。」

「ああ。さっきまでこいつ死にそうな顔してたぞ。だからほら、瀧を許してやれ。」



…うぅ。許したくないって気持ちはもうないけどここで許したらなんかやばい事になる気がする。特に今日は夜にとんでもない約束をしてしまったから。4人でするっていう約束を…。けどそんな理由で瀧を傷つけるのも違うよね…。



「…わかった。許す。」

「庵!ありがとうな!」



瀧は俺に嬉しそうに抱きついてきた。なんだかいつも強気の瀧がそんなことすると変な感じだ。けどそれだけ愛されてるって実感出来て俺はちょっと嬉しかった。



「もー力強いよ。」

「仕方ねぇだろ。お前を愛してんだから。」



瀧がこんなに愛情表現丸出しでそんな事言ってくるのもなんか珍しいな。なんか…ちょっとだけ可愛いかも。



「おい庵!!俺も愛してるからな!忘れんなよ!」



話が聞こえてたんだろうね。亮がキッチンから叫んできた。だから俺は思わず笑ってしまった。幸せで…。



「はは、亮って声でかいね。」

「そうだな。」



龍が幸せそうに微笑みながら俺の頭を撫でてくる。どうしたんだろ…。いつも俺が瀧と亮に好き放題されてるのを見てる時はあんまり機嫌よくないのに…。



「龍…?」

「ん?どうした?」

「龍こそ…。幸せそうな顔してる。」

「当然だ。お前の幸せそうな顔を見たらそりゃ幸せになる。」



そうか…。俺も気づいてないだけそんな顔してたんだ。俺ほんとに幸せものになれたな…。



「俺も。龍のその顔好き。」



と、俺が言うと龍は一瞬目を丸くした。俺は普段好きとかそういうのを言わないから。だから近くにいた瀧が…。



「なぁ庵。俺は?」



って言ってきた。だから俺は瀧にも言ってあげた。俺の気持ちを。



「瀧も好き。」

「ああ。俺も愛してる。」



瀧ってこんなに幸せそうな顔するんだ…。俺がただ好きって気持ちを伝えただけなのに瀧はとろけそうなぐらい幸せそうな顔をしていた。そんな瀧の顔を見ているとキッチンの方から亮が来て…。



「庵!!!俺にも言えよ!」



って叫んできた。だから当然俺は…。



「亮も好きだよ。」



と、言った。そしたら亮がすごい勢いで俺の方に飛びついてきた。



「俺もだ!愛してる庵!」

「おい亮。飛びついてくんなや!邪魔だろうが!組長もいんだぞ!」

「うるせぇな瀧は。黙ってろよ。今俺は庵とイチャイチャしてんだよ。」

「…てめぇ。」



また2人の喧嘩が始まってしまった。けどその喧嘩も見慣れたもんだ。毎日するからね。




「もう喧嘩しないでよー。」

「庵が言うなら。」

「お前がそう言うなら仕方ねぇな。」



俺は冗談混じりに2人にそう言った。そしたらなんと2人は一瞬で喧嘩をやめた。これには驚きだ。けど龍はもっと驚いていた。だって龍が言ってもこの2人は喧嘩をやめないから。だから当然びっくりするよね。



「お前らなぁ。俺が言っても喧嘩やめねぇのに庵が言ったらやめんのかよ。」

「庵には勝てませんよ組長。」

「はい。亮の言う通りです。俺は命を差し出してまで庵を守る覚悟があるんですから。」



その会話を聞いていた俺は幸せでいっぱいになった。夜のことなんて忘れて…。だけど次の亮の発言で俺は思い出した。今夜行われることを。



「だからいっぱいこれから愛してやりましょうね。」



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