血の繋がりのない極道に囲まれた宝

安達

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筋肉痛

仕事

*亮視点




「あれ?組長どっか行くんですか?」



俺ら3人がリビングに行くと組長が仕事に行く準備を始めていた。そんで多分玄関の前に部下が3人ぐらい立ってる。てことは商談か…またはラットの処分。最近落ちていた勢いを取り戻しつつある俺らの組はシマを広げつつあるんだ。だから組長も最近外に出る仕事が増えてきた。つーことは俺と瀧のどっちかも外に行かなきゃだな。



「ああ。仕事が入った。ん?庵じゃねぇか。目が覚めたのか?可愛いやつめ。」



組長は庵を見つけた途端に優しい声になり庵の頭を撫でた。けどそんな組長を見て庵は少し不安そうな顔をしていた。



「おはよう龍。」

「ああ。おはよう。どうした庵。なんかお前不安そうな顔してねぇか?亮と瀧になんかされたか?」

「ううん、違うよ。ただ龍がお仕事行くんだって思って…。」



庵は可愛いやつだなほんと。これを言われたら仕事に行きたくなくなっちまう。けど組長は強い。仕事は仕事と割り切ってるからな。まぁその分組長は仕事から帰ってきて庵を抱きまくるけどな。



「夕方には帰ってくる。だから心配しなくていいぞ。瀧、お前も着いてこい。」



よし、今回のお供は瀧だ。てことは俺は庵と2人っきり。最高だぜ。



「…えー。俺ですか。」

「えーじゃねぇ。早く準備しろ。」

「…はい。じゃあ組長、どっかで飯食いましょ。」

「仕方ねぇな。分かったから早く準備しろ。」

「はーい。」



瀧はそう返事をすると急いで着替えを始めた。こいつは取り掛かれば準備が早いんだ。取り掛かるまでが遅いけどな。



「組長。お気をつけてくださいね。」

「ああ。当たり前だ。亮こそ庵の世話しっかりしろよ。」

「勿論です。お任せ下さい。」

「庵も亮とゆっくりしてろ、な?無理させちまったからな。」

「…うん。龍は気をつけてね。」

「ああ。」



組長は庵の寂しそうな顔を見て庵にキスをしていた。庵は最近組長が外に行くたびに不安そうな顔をする。まぁ仕方ねぇよな。ヤクザってだけで危ない仕事は多い。実際俺らは庵の母親を庵の前で殺しちまったからな。そんなことを平気でする俺らの仕事ってなったら不安になるのも無理はない。



「組長。準備出来ました。」



おー。すげぇ準備早いじゃねぇか瀧のやつ。関心だな関心。



「遅せぇな。おら瀧、行くぞ。」

「はい。」

「じゃあ亮、庵を頼んだぞ。」

「お任せ下さい。お気を付けて。」



俺がそう言うと組長と瀧はこの部屋を出て行った。そんで庵の顔をちらっと見てみたら案の定庵は不安で押しつぶされそうな顔をしていた。



「庵。そんな顔すんなって。」

「…不安になる。」



お、庵が珍しく本音を話してくれた。直ぐに飯を作ろうと思ってたが先に庵と話してこいつの不安を取ってやらねぇとな。



「大丈夫だ。組長は強いから。」

「それはそうだけど…っ。」

「まぁそうだよな。不安になるよな。」

「…うん。早く帰ってきて欲しい。最近外に行くの多いから俺凄い不安になる。龍が強いって分かってても怖いんだ。」



この言葉を組長に聞かせてやったらすげぇ喜ぶだろうな。そんで飛んで帰ってくるはずだ。けどな庵。本当に大丈夫だ。組長は無理はしねぇから。それはお前が理由だよ。お前を置いて組長が死んだりするわけが無い。そんだけ組長や俺らにとって庵の存在は大きいんだよ。



「んーなら庵も一緒に行くか?」

「…え?」

「不安なら一緒に行こうぜ。」



って言っても仕事に連れていくわけじゃねぇけどな。買い出しとかそういうのに連れて行ってやる。そしたら庵の気分転換にもなるし不安も取り除かれるだろ。



「いいの…?」

「当たり前だ。それでお前の不安が無くなるなら尚更な。組長帰ってきたら言ってみよう。」

「亮、ありがとう。」

「おうよ。俺もそろそろお前を外に連れ出してやんねぇとなって思ってたんだ。」



ずっとこの部屋で暮らしてる庵だからたまには外に出たいはず。けど庵はそれをあんまり言わねぇ。俺らに気を使ってくれてんだ。だから気晴らしに海でも連れて行ってやってこいつの気分をリフレッシュさせてやりたい。それはずっと思ってた。今はシマも大きくなりつつあるし俺らにとって安全地帯が増えてきた。まぁたまに猿が紛れ込んだりするけどな。だけど猿は殺せばいい話だ。



「庵。どっか行きたいとこあるか?組長や瀧と外に行けるかどうかは分かんねぇ。もしかしたら俺だけになるかもしれねぇし瀧だけになるかもしれねぇ。そうなったとしたらお前はどこ行きたい?」

「海…!」

「はは、言うと思った。じゃあ海に行こう。それと仕事な。買い出し手伝ってくれ。」

「うん…!」



さっきまでの不貞腐れた顔はどこに行ったんだろうなって思うぐらい庵は嬉しそうに笑っていた。俺はこの庵の笑顔を見るだけで頑張れるんだ。



「よし。じゃあ飯作ってやるから庵はソファで休んでろ。」

「亮、俺も一緒に作りたい。」



立ち上がった俺の服を掴みながら庵がそう言った。んー普段だったら喜んで一緒に作るんだが今は庵の体がな…。



「何言ってんだ。体きついだろ。今は休んでろって。」

「キツくない。」

「嘘つけ。」

「じゃあキツくなったら休むから一緒作る…!」

「んーそれならいいか。庵。無理しねぇって約束な。」

「うんっ、約束する!」

「よし。じゃあ一緒に作ろう。おいで庵。」

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