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太陽
命知らず
*庵視点
「…たき、ごめん。」
「は?何謝ってんの?」
「…泣いてばっかりだから。」
龍たちが出て行ってからしばらく経つ。だけど俺はまだ泣いてる。男なのにこんなことばっかりで申し訳なくなる…。俺も龍たちの力になりたいとは思ってるのにこんな調子で…っ。
「お前…。たく、お前は。それの何が悪いんだ。泣くことは悪いことじゃねぇだろ。つか逆に俺はお前が泣いてくれて嬉しいんだけど。そんだけ俺を信用してるってことだろ?」
「…え?」
「は?違うの?」
「いや…ちがくはない。信頼してる。」
「ならよし。泣き疲れるまで泣け。」
そう言って瀧は俺の頭を撫でて抱きしめてくれた。瀧は亮と違って冷静な時が多い。だからこうしてオーバーに反応したりするとなんか新鮮だなって思う。そんな瀧を見てると俺は元気になってきた。
「…瀧、ありがとう。もう涙引っ込んだ。」
「お、そうか。なら聞かせて欲しい。何があったのかを。」
そうだ。瀧はなにも聞いてないんだ。龍が瀧に何も言わずに事務所に言っちゃったから。上手く俺が説明できるか分からないけど俺はあった出来事を瀧に話し始めた。
「…あのね、龍と俺が海に行ってたら変な人が来たの。」
「変な人なぁ。どんな人だ?」
「真っ黒い人。」
「は?海外の人?」
「いや服が真っ黒だった。」
「あーそっちか。んで、その人がなんかしてきたのか?」
なにか…してきたわけじゃない。俺のことは知ってる様子だったけど脅すわけでも殴るわけでもなかった。一般の人もいたからかな…?
「ううん、俺になにかしたわけじゃないんだ。龍にも。」
「なーんだ。うわぁ、良かった。」
「…たき?」
瀧が急に安心したようにソファに寝そべった。それで瀧はそのまま俺の腕を引いてきた。だから俺はまた瀧に抱きしめられてる。
「俺はてっきりお前がなんかされたのかと思ったわ。組長もすげぇ怒ってるしよ。あーあ。安心した。良かった良かった。」
「た、瀧…苦しい…。」
瀧が抱きしめてくれるのはいいんだけどどんどん腕に力が入ってきて苦しくなった。だけどそれも幸せだな、なんて…俺は思ったりもする。言わないけどね。
「おーっと、悪い悪い。けど良かった。ていうか待てよ。ならなんで組長はあんなに怒ってたのか?」
「その人がね、寛也さんを殺すって言ってたの。」
「はぁ!?」
「しかもね、それを龍に一緒にしないかって。」
「まじかよ。なんて命知らずなやつなんだ。」
瀧は寛也さんの心配をすることなく命知らずと言った。俺は寛也さんのことが心配でたまらなかったけど…その心配はいらないのかな…?そういえば龍も言ってた。寛也さんは大丈夫って。
「…命知らず?」
「あー庵。お前も旭川さんは会ってるよな?」
「うん。」
「あの人はまじですげぇ人なんだ。命を狙うことすら出来ないぐらいにな。なのにそれを組長に言うか…。すげぇ命知らずだ。」
「…寛也さんは大丈夫かな?」
「おう。大丈夫だ。だが…そいつが誰かは気になる。誰かの差し金で動いてはいるんだろうが、そんな命知らずなやついるか?誰だろうな。こりゃまためんどくせぇことになるぞ。てことはお前は俺と暫くお留守番だな。」
「し、しばらくっていつまで!?」
瀧とお留守番することが嫌なわけじゃない。ただ今日はクリスマスだからみんなでケーキ…とか食べれたらなぁ…なんて俺は思ってたんだ。けど、それどころじゃないよね。仕方ない。仕事だから。
「うーん。分かんねぇ。だがこの件が解決するまでは組長もお前を一人にはしないはずだ。危険だからな。旭川さんは危険じゃなくても俺らはそうじゃねぇ。勢力を上げたとはいえども旭川さんほどじゃないからな。」
「…そっか。」
「でも安心しろ。お前は俺が守るから。」
「じゃあ瀧のことは俺が守るね。」
「はは、まじか。そりゃ嬉しいな。愛してるぜ庵、もっとこっち来いよ!」
「あ、ちょっ、瀧!」
また俺は瀧に抱きしめられて今度はキスまでされた。何度も何度も。瀧がここまで愛情表現するのはなんだか珍しいかも…。瀧もやる時はしっかり俺の事を食べるように抱いてくるんだけどそれ以外の時はここまでなかなかしないんだ。
「いいじゃねぇか庵。俺はクリスマスに愛するお前と過ごせて幸せだぜ。せっかくだからケーキでも食べるか。」
「いいの…!?」
「ああ。お前と組長が帰ってくる前に亮と買ってたんだ。大きいケーキは後でみんなで食べような。小さいやつもあるからそれ一緒に食べよう。」
「瀧、ありがとう…っ!!」
「おうよ!」
「…たき、ごめん。」
「は?何謝ってんの?」
「…泣いてばっかりだから。」
龍たちが出て行ってからしばらく経つ。だけど俺はまだ泣いてる。男なのにこんなことばっかりで申し訳なくなる…。俺も龍たちの力になりたいとは思ってるのにこんな調子で…っ。
「お前…。たく、お前は。それの何が悪いんだ。泣くことは悪いことじゃねぇだろ。つか逆に俺はお前が泣いてくれて嬉しいんだけど。そんだけ俺を信用してるってことだろ?」
「…え?」
「は?違うの?」
「いや…ちがくはない。信頼してる。」
「ならよし。泣き疲れるまで泣け。」
そう言って瀧は俺の頭を撫でて抱きしめてくれた。瀧は亮と違って冷静な時が多い。だからこうしてオーバーに反応したりするとなんか新鮮だなって思う。そんな瀧を見てると俺は元気になってきた。
「…瀧、ありがとう。もう涙引っ込んだ。」
「お、そうか。なら聞かせて欲しい。何があったのかを。」
そうだ。瀧はなにも聞いてないんだ。龍が瀧に何も言わずに事務所に言っちゃったから。上手く俺が説明できるか分からないけど俺はあった出来事を瀧に話し始めた。
「…あのね、龍と俺が海に行ってたら変な人が来たの。」
「変な人なぁ。どんな人だ?」
「真っ黒い人。」
「は?海外の人?」
「いや服が真っ黒だった。」
「あーそっちか。んで、その人がなんかしてきたのか?」
なにか…してきたわけじゃない。俺のことは知ってる様子だったけど脅すわけでも殴るわけでもなかった。一般の人もいたからかな…?
「ううん、俺になにかしたわけじゃないんだ。龍にも。」
「なーんだ。うわぁ、良かった。」
「…たき?」
瀧が急に安心したようにソファに寝そべった。それで瀧はそのまま俺の腕を引いてきた。だから俺はまた瀧に抱きしめられてる。
「俺はてっきりお前がなんかされたのかと思ったわ。組長もすげぇ怒ってるしよ。あーあ。安心した。良かった良かった。」
「た、瀧…苦しい…。」
瀧が抱きしめてくれるのはいいんだけどどんどん腕に力が入ってきて苦しくなった。だけどそれも幸せだな、なんて…俺は思ったりもする。言わないけどね。
「おーっと、悪い悪い。けど良かった。ていうか待てよ。ならなんで組長はあんなに怒ってたのか?」
「その人がね、寛也さんを殺すって言ってたの。」
「はぁ!?」
「しかもね、それを龍に一緒にしないかって。」
「まじかよ。なんて命知らずなやつなんだ。」
瀧は寛也さんの心配をすることなく命知らずと言った。俺は寛也さんのことが心配でたまらなかったけど…その心配はいらないのかな…?そういえば龍も言ってた。寛也さんは大丈夫って。
「…命知らず?」
「あー庵。お前も旭川さんは会ってるよな?」
「うん。」
「あの人はまじですげぇ人なんだ。命を狙うことすら出来ないぐらいにな。なのにそれを組長に言うか…。すげぇ命知らずだ。」
「…寛也さんは大丈夫かな?」
「おう。大丈夫だ。だが…そいつが誰かは気になる。誰かの差し金で動いてはいるんだろうが、そんな命知らずなやついるか?誰だろうな。こりゃまためんどくせぇことになるぞ。てことはお前は俺と暫くお留守番だな。」
「し、しばらくっていつまで!?」
瀧とお留守番することが嫌なわけじゃない。ただ今日はクリスマスだからみんなでケーキ…とか食べれたらなぁ…なんて俺は思ってたんだ。けど、それどころじゃないよね。仕方ない。仕事だから。
「うーん。分かんねぇ。だがこの件が解決するまでは組長もお前を一人にはしないはずだ。危険だからな。旭川さんは危険じゃなくても俺らはそうじゃねぇ。勢力を上げたとはいえども旭川さんほどじゃないからな。」
「…そっか。」
「でも安心しろ。お前は俺が守るから。」
「じゃあ瀧のことは俺が守るね。」
「はは、まじか。そりゃ嬉しいな。愛してるぜ庵、もっとこっち来いよ!」
「あ、ちょっ、瀧!」
また俺は瀧に抱きしめられて今度はキスまでされた。何度も何度も。瀧がここまで愛情表現するのはなんだか珍しいかも…。瀧もやる時はしっかり俺の事を食べるように抱いてくるんだけどそれ以外の時はここまでなかなかしないんだ。
「いいじゃねぇか庵。俺はクリスマスに愛するお前と過ごせて幸せだぜ。せっかくだからケーキでも食べるか。」
「いいの…!?」
「ああ。お前と組長が帰ってくる前に亮と買ってたんだ。大きいケーキは後でみんなで食べような。小さいやつもあるからそれ一緒に食べよう。」
「瀧、ありがとう…っ!!」
「おうよ!」
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