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慎都
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「…これは、ゆ、游さんに…っ。」
「あーあいつか。けど意外に手は出さなかったみたいだな。キス以上の事をするかと思ったがさすがにそこまではしねぇか。」
慎都さんは俺の腕を掴んだまま苛立った様子でそう言ってた。俺は逃げないのに逃げるなと言わんばかりに俺の腕を掴んでる。そんで怒ってる。今からはさすがに抱き潰されることはないだろうけどこれが終わったら俺…終わったな。
「…あの…、慎都さん。怒ってる?」
「当たり前だ。まぁこれを提案したのは俺だけどよ。やっぱ余裕はなくなるよな。てことで来い。」
「どこ行くの…!?」
腕を引かれて俺はどこかに連れていかれようとしてる。しかもなんかいつもより乱暴だ。
「いいから来いって。二人っきりになるところに行く。」
「……………っ。」
あー怒ってる…。どうしよう…。慎都さんの機嫌とんなきゃ俺が痛い目を見る。でもそれは簡単だ。慎都さんはちょろいから。俺からハグとかすれば機嫌直るだろ。多分…。
「…慎都さん、ここなに?」
「倉庫。」
慎都さんは何やら暗証番号を入力して扉を開けようとしてる。さっき游さんに連れてこられた隠し部屋とは違うところだ。このフロア広すぎる上に色んなもんがある。これは聞いてねぇよ…。
「やばいとこ…?」
「はは、ビビってんのか?可愛いなぁお前ほんと。」
さっきまで慎都さんは怒った顔をして空気がピリついてたのに俺が脅えすぎてたからか慎笑ってくれた。こういう隠し部屋に行くと俺は思い出すことがある。それは治に連れていかれた拷問部屋のこと。あの部屋であったことは本当にトラウマだった。血がいっぱい壁にもついててどれだけの人があの部屋で傷つけられたのか。それを思い出すだけでも俺は怖くなるんだ。だから慎都さんが笑ってくれて…少し安心した
「ビビってねぇし…!」
「いやぁ、まぁここはやばくはねぇよ。俺らの機密情報があるとこ。」
「そ、そんなのもあるんだ…。」
「ああ。だから怖いとこじゃない。大丈夫だよ」
「そ、そっか。」
腹立つ…っ。慎都さんは俺の異変にすぐ気がつくから俺が怯えてることにもすぐ気づいた。そんであんなに怒ってたのに今は俺の頭を撫でて抱きしめてきてる。こういうところ…ほんと嫌だ。嫌いになれない。
「誠也、こっちおいで。入るぞ。」
「う、うん。」
「お。素直だな。」
「う、うるせぇっ、じゃあ逃げてもいいのかよ!」
「駄目だ。離さねぇよ。」
「うわっ、ちょ、自分で歩けるって!」
俺は急に慎都さんに担がれて身体が宙に浮いた。逃げる気なんてねぇのに!俺が逃げたところですぐ捕まるのが分かってんだから!なのに担ぎやがって!
「し、慎都さん…!!」
「いいから大人しくしてろ。足ばたつかせてるとぶつけるぞ。」
「下ろせばいいじゃねぇか…!」
「嫌だね。お前は俺のもんだろ。」
あ…。これ俺…抱かれる?ここで…?でも慎都さんの声が変わった。俺を抱く時の声だ…。いやでもまさかだよな。ここで…ここでするわけ…ねぇよな。
「…あの、慎都さん?」
「なんだ。」
「何するの…?」
「いつも俺らがやってる事。」
「こ、ここですんのかよ!?」
「ああ。そうだ。お前に俺の痕付けまくってやるよ。」
「…え?」
痕…ってあれか。びっくりさせんじゃねぇよ!!!ここでおっぱじめんのかと思ったじゃねぇか!!
「あ、痕か…。そっかそっか…。」
「あ?何安心してんだお前。」
「…俺はてっきりここでやんのかと思って。」
「初めはそのつもりだった。」
「は!?」
さすがにそれはスリルありすぎだろ!途中で俺たちがやってるのを見つけた游さんや銀時さんがここに来たらどうするつもりだったんだ!まぁやらねぇってことになったからいいけど!
「でも気が変わった。時間が限られてるしよ。帰ってから心ゆくまでお前を抱くことにした。」
「…心ゆくまでって。」
「朝までやるってことだ。」
「嫌だ…!」
朝までやった意識も朦朧とする。疲れるってレベルじゃねぇから。なのに俺今ちょっと…身体が熱くなった。慎都さんのせいだ!あん時のこと思い出しちまったじゃねぇか!
「嫌じゃねぇくせに。期待してんだろお前も。」
「してねぇから!」
「じゃあなんで勃起してんだよ。俺はただお前を抱きしめてるだけだぞ?」
「こ、これは…っ。」
俺はいつからか慎都さんに抱きしめられると変な気持ちになるようになった。あと声…。慎都さんはやる時声を変えるんだ。これからやるぞって声になる。その声をさっき慎都さんが出したから…俺の体が反応してしまった。
「お前俺の事大好きだもんな。」
「ち、違う…。」
「へぇ。なら誠也は誰彼構わず勃起する変態野郎か。」
「違うっ、游さんの時は勃たなかった!」
って俺は慎都さんをもっと興奮させるようなこと言ってんだよ…!馬鹿かよ!もう…っ!慎都さんが変態野郎なんて言うから…!
「ほぅ。そうか。やっぱ俺にだけ反応するんだな。」
「ちが…っ。」
「否定ばっかしてるけど体は正直だ。抜いてやるよ。」
「あーあいつか。けど意外に手は出さなかったみたいだな。キス以上の事をするかと思ったがさすがにそこまではしねぇか。」
慎都さんは俺の腕を掴んだまま苛立った様子でそう言ってた。俺は逃げないのに逃げるなと言わんばかりに俺の腕を掴んでる。そんで怒ってる。今からはさすがに抱き潰されることはないだろうけどこれが終わったら俺…終わったな。
「…あの…、慎都さん。怒ってる?」
「当たり前だ。まぁこれを提案したのは俺だけどよ。やっぱ余裕はなくなるよな。てことで来い。」
「どこ行くの…!?」
腕を引かれて俺はどこかに連れていかれようとしてる。しかもなんかいつもより乱暴だ。
「いいから来いって。二人っきりになるところに行く。」
「……………っ。」
あー怒ってる…。どうしよう…。慎都さんの機嫌とんなきゃ俺が痛い目を見る。でもそれは簡単だ。慎都さんはちょろいから。俺からハグとかすれば機嫌直るだろ。多分…。
「…慎都さん、ここなに?」
「倉庫。」
慎都さんは何やら暗証番号を入力して扉を開けようとしてる。さっき游さんに連れてこられた隠し部屋とは違うところだ。このフロア広すぎる上に色んなもんがある。これは聞いてねぇよ…。
「やばいとこ…?」
「はは、ビビってんのか?可愛いなぁお前ほんと。」
さっきまで慎都さんは怒った顔をして空気がピリついてたのに俺が脅えすぎてたからか慎笑ってくれた。こういう隠し部屋に行くと俺は思い出すことがある。それは治に連れていかれた拷問部屋のこと。あの部屋であったことは本当にトラウマだった。血がいっぱい壁にもついててどれだけの人があの部屋で傷つけられたのか。それを思い出すだけでも俺は怖くなるんだ。だから慎都さんが笑ってくれて…少し安心した
「ビビってねぇし…!」
「いやぁ、まぁここはやばくはねぇよ。俺らの機密情報があるとこ。」
「そ、そんなのもあるんだ…。」
「ああ。だから怖いとこじゃない。大丈夫だよ」
「そ、そっか。」
腹立つ…っ。慎都さんは俺の異変にすぐ気がつくから俺が怯えてることにもすぐ気づいた。そんであんなに怒ってたのに今は俺の頭を撫でて抱きしめてきてる。こういうところ…ほんと嫌だ。嫌いになれない。
「誠也、こっちおいで。入るぞ。」
「う、うん。」
「お。素直だな。」
「う、うるせぇっ、じゃあ逃げてもいいのかよ!」
「駄目だ。離さねぇよ。」
「うわっ、ちょ、自分で歩けるって!」
俺は急に慎都さんに担がれて身体が宙に浮いた。逃げる気なんてねぇのに!俺が逃げたところですぐ捕まるのが分かってんだから!なのに担ぎやがって!
「し、慎都さん…!!」
「いいから大人しくしてろ。足ばたつかせてるとぶつけるぞ。」
「下ろせばいいじゃねぇか…!」
「嫌だね。お前は俺のもんだろ。」
あ…。これ俺…抱かれる?ここで…?でも慎都さんの声が変わった。俺を抱く時の声だ…。いやでもまさかだよな。ここで…ここでするわけ…ねぇよな。
「…あの、慎都さん?」
「なんだ。」
「何するの…?」
「いつも俺らがやってる事。」
「こ、ここですんのかよ!?」
「ああ。そうだ。お前に俺の痕付けまくってやるよ。」
「…え?」
痕…ってあれか。びっくりさせんじゃねぇよ!!!ここでおっぱじめんのかと思ったじゃねぇか!!
「あ、痕か…。そっかそっか…。」
「あ?何安心してんだお前。」
「…俺はてっきりここでやんのかと思って。」
「初めはそのつもりだった。」
「は!?」
さすがにそれはスリルありすぎだろ!途中で俺たちがやってるのを見つけた游さんや銀時さんがここに来たらどうするつもりだったんだ!まぁやらねぇってことになったからいいけど!
「でも気が変わった。時間が限られてるしよ。帰ってから心ゆくまでお前を抱くことにした。」
「…心ゆくまでって。」
「朝までやるってことだ。」
「嫌だ…!」
朝までやった意識も朦朧とする。疲れるってレベルじゃねぇから。なのに俺今ちょっと…身体が熱くなった。慎都さんのせいだ!あん時のこと思い出しちまったじゃねぇか!
「嫌じゃねぇくせに。期待してんだろお前も。」
「してねぇから!」
「じゃあなんで勃起してんだよ。俺はただお前を抱きしめてるだけだぞ?」
「こ、これは…っ。」
俺はいつからか慎都さんに抱きしめられると変な気持ちになるようになった。あと声…。慎都さんはやる時声を変えるんだ。これからやるぞって声になる。その声をさっき慎都さんが出したから…俺の体が反応してしまった。
「お前俺の事大好きだもんな。」
「ち、違う…。」
「へぇ。なら誠也は誰彼構わず勃起する変態野郎か。」
「違うっ、游さんの時は勃たなかった!」
って俺は慎都さんをもっと興奮させるようなこと言ってんだよ…!馬鹿かよ!もう…っ!慎都さんが変態野郎なんて言うから…!
「ほぅ。そうか。やっぱ俺にだけ反応するんだな。」
「ちが…っ。」
「否定ばっかしてるけど体は正直だ。抜いてやるよ。」
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