【本編完結】ネコの慰み者が恋に悩んで昼寝する話

迷路を跳ぶ狐

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14.覚悟するって、具体的に何をすればいいの?

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 オーフィザン様にいっぱい意地悪されて、目を覚ました僕は、あったかくて気持ちいい布団の中にいた。

 起き上がったら、外はもう朝で、そこがオーフィザン様のベッドの上だったことに気づく。

 あ、あれ? なんで僕、ベッドの上にいるの?

 あ、そうか! 昨日オーフィザン様に意地悪されて、途中で気絶しちゃったんだ!!

 ………………じゃあオーフィザン様、すごく怒ってるんじゃ……だって僕、オーフィザン様のお相手をしなきゃいけないのに、途中で寝ちゃってたんだから。

 オーフィザン様、確か気絶する前に、起きろって叫んでた。

 ど、どうしようーー!! 謝らなきゃ!! できるだけ早く!!

 僕は、慌てて布団から出た。すると、窓のところにあるテーブルで、何か書いているオーフィザン様の背中が見える。

「お、オーフィザン様!」

 呼ぶと、オーフィザン様はゆっくり振り向いてくれた。

「起きたのか?」
「も、申し訳ございません!」
「お前は少し、快楽に弱すぎる。手を抜きながら進めていくしかないな……」
「はい……」

 あ、あれ? それだけ?? またお仕置きかと思ったのに。

 よかったあああ……

 お仕置き、ないんだ!!

 あんまり怒られなくて、ホッとした。だけどオーフィザン様はゆっくりベッドの上の僕に近づいて来て、低い声で言う。

「クラジュ……覚悟しておけよ」
「え……?」
「お前、一人でイッただろう。俺は一度もイってない」
「あ」
「…………覚悟しておけよ」

 え? え? か、覚悟って、何? 二回も言われた。

 焦る。か、覚悟って、何すればいいの!? 何されるの!?

 真っ青になって震える僕を置いて、オーフィザン様は、さっきまで書いていた書類を持って「部屋の物を壊すなよ」と言って、部屋を出て行ってしまう。

 そんなに何度も言わなくても、僕は毎回毎回壊したりしないのに……

 これで、僕は部屋に一人だ。

 ちょっとホッとした。少なくとも、今すぐひどいお仕置きされることはないんだ。

 ……ん? あれ? 僕は何をしてればいいんだ?

 オーフィザン様、特に何をしてろって、言ってなかった。今日はこのお部屋で、何してればいいの?

 あ、思い出した! 二回も「覚悟しておけ」って言われたんだ!!

 じゃあ僕、覚悟しておけばいいの??

 でも、覚悟って……?

 覚悟するって、具体的に何をするの?

 覚悟……あ、心の準備するのか! でも、準備をしようにも、何をされるのか分からないと、どうしていいのか分からない。

 うーん……

 オーフィザン様は、僕だけイキまくってたことを怒ってたみたいだから、やっぱりお仕置きされるんだろう。

 嫌だなあ……何されるんだろう? またエッチなこと? 嫌だ……

 だけど、オーフィザン様に言われたんだから、ちゃんとこれから、心の準備をしなきゃ! できなかったら、また怒られる。

 よし! 夜になるまでに、オーフィザン様にお仕置きされても、ちゃんと耐えることができるように覚悟しておこう!

 まずは、あのエロ泡に耐えられるようになりたい!

 えーっと……でも、どうしよう……

 とりあえず、ベッドの上で、くるんと布団にくるまってみる。

 ああー……布団の中って気持ちいいー……

 そうだ。気持ちいいことに耐えられるようになればいいんだから、このお布団の気持ちよさで、堪える練習をしたらどうかな!?

 だけど、お布団の気持ちよさは、あの泡の気持ちよさとは違う。違うけど、練習だから快感は妄想で補おう!!

 よし、泡でいじめられて気持ち良くなっちゃっても、ちゃんとオーフィザン様に返事ができるようになるぞ!

「これくらい、全然平気です! オーフィザン様!」

 うーん。なんか違う……やっぱり快感を妄想で補うには無理がある。

 あ、そうだ!! 魔法を解かれたってことは、僕、今自慰をしたらちゃんと感じるんじゃないか?

 そういえば、せっかく魔法が解けたのに、オーフィザン様につつかれたり、泡で触られたことはあっても、強くそれに触ったことはない。ちょっと触ってみよう!

「ひゃうっ!」

 な、何これ……少し触れただけなのに、全身がゾクゾクした………………やっぱりやめよう……


 僕は、布団に潜り直した。こんなことじゃ、夜になったら、また一人だけイッたことを理由に、オーフィザン様にいじめられる。

 どうすればいいのかな……あのエロ泡に耐える練習をしたいけど、あのエロ泡、僕には出せないし……僕一人じゃ、どうすればいいのか分からない……

 そうだ! あのエロ石鹸があればなんとかなるかも!

 石鹸、どこかに置いてないかな?

 部屋を見渡してみると、オーフィザン様が何か書いてたテーブルの端に、壺が置いてあるのが見えた。

 駆けよって、その小さな壺の蓋を開けてみる。そしたら、その底に、小さな見覚えのある石鹸があった。

 あったーー! エロ石鹸! これを泡立てて体に塗ればいいんだ! そして、快楽になれる! そしたらもう、オーフィザン様に怒られない!! はず!!

 だけど、水がないと泡立てられない。

 えーっと水は……あ、水差しがある! あれでいいや!

 石鹸を手のひらに乗せ、その上から水差しの水をかけてこすると、すぐにモコモコ泡が立った。

 よし! あとはこれを体に塗るだけだ。そうだ! 布団の上でやろう!

 布団に飛び乗り、着ていたものを脱ぐ。誰もいないから、恥ずかしくないもん!

 よし……塗るぞ! どこに塗ろう……とりあえず……僕の、一番敏感なものにするか……

 これを塗って、しばらく耐えればいいんだ。

 だけど……昨日のことを思い出したら怖いなあ……

 だ、ダメだ! オーフィザン様に覚悟しておけって言われたんだから! ちゃんと耐えることができたら、もうお仕置きされないかもしれない! よし、やるぞ!

 ………………少しだけつけよう。

 恐る恐る、泡のついた指で、つん、と触れる。指先の大きさくらいの、小さな泡をつけただけなのに、体がビクビク反応する。

 き、気持ちいい……じわじわ体の奥の方から熱くなっていって、肌に布団が触れるだけでも気持ちいい……

「ひん! う……あ、あ!!」

 無理ーー! やっぱり無理! やめればよかった! すぐに泡を取ろうとそこに触れるけど、泡、とれない! なんでこれ、とれないの!?

 ピクピク感じていると、オーフィザン様の顔が頭に浮かんできた。つい、僕は膨らんだ自身を握ってしまう。その先から、一気に溜まった欲が噴き出した。

 ふああ……全身が震えてる。気持ちいい……あ、よかった。エロ泡も消えた。

 なんだよ、このエロ石鹸! 感じすぎちゃうし、オーフィザン様は泡で僕をいじめるし……もう捨ててやる!!

 僕は、石鹸をゴミ箱に捨てようとしたけど、途中でオーフィザン様に言われたことを思い出した。

 部屋の物を壊すなって言われたんだ……下手に動いたらまた壊すかもしれないし、石鹸捨てた拍子にゴミ箱が壊れるかもしれない。それに、オーフィザン様の石鹸を勝手に捨てたら、絶対めちゃくちゃ怒られる!

 仕方ない……やめよう……

 だけど、このままじゃまた、あのエロ泡でいじめられる。

 そうだ! 石鹸を隠しちゃおう! ……いや、ダメだ。石鹸なくなってたら、またオーフィザン様に怒られるんだ。

 しぶしぶ、ベッドに戻って座る。

 …………もうすることないなあ……

 ベッドの上で足を抱えて座り直すと、広い部屋がすごく寂しいところに感じた。

 ここでずっとオーフィザン様が帰ってくるまで待ってなきゃいけないの? そんなの、寂しい……何をしていればいいのかな……

 頭をかきながらベッドの上で足を伸ばすと、足の先が濡れた。さっき僕が出したものだ。

 あ……しまった! シーツ、汚しちゃった。オーフィザン様が戻ってくる前に綺麗にしておかないと! よし! シーツ、洗ってこよう!!

 僕はベッドから降りて、汚れたシーツを思いっ切り引っ張り、剥ぎ取った。

 洗濯場へ行こう! シーツ洗って、怒られるの回避して、あわよくば、きれいにしたことをオーフィザン様に褒めてもらう!!
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