誰より重くて愛がないと言われる僕の後ろには、いつも監禁趣味のあいつがいる

迷路を跳ぶ狐

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87.いなくなるのは嫌なんだ


 フュイアルさんは、ずっと僕を楽しそうに見下ろしていた。

「外してやった。どう? 俺に磔にされて乳首責めでいじめられた気分は」
「…………」
「トラシュ……」

 冷たく僕の名前を呼んで、フュイアルさんは、僕の頬に手を置く。

 言わなきゃ、また枷をされる。僕はゆっくりと口を開いた。

「き、気持ち……いい…………フューアに、吊るされて、体……いじられて…………」
「……可愛いっ……!」

 そう言った彼が、いきなり僕に口付けてくる。

 股間に何かが当たった。フュイアルさんの足だ。足を、股間に押し当てられているんだ。ぎゅうぎゅうとそれを押し付けられて、痛くて、ダメって言ってるのに、フュイアルさんはやめてくれない。もう口枷はない。下手をすると、喘ぎ声が大通りにまで聞こえる。

「ふ、フュイアルさんっ……! やめてっ……! お願いっ……!! あっ!!」

 ぐりぐりと、一番弱いところを責められて喘ぐ僕を、フュイアルさんが見下ろしている。きっといつもと同じように楽しそうにしてるんだと思ったのに、フュイアルさんは、いつもよりずっと赤い顔をしていた。体だって、いつもより熱い。どうしちゃったんだ? 僕を嬲り尽くすくらい、いつもしているのに。

「あっ……!」

 痛かったそこが、急に熱くなる。媚薬を押し込まれたんだ。痛いのに、痛いと感じるたびに、股間に恐ろしい快楽を押し込まれる。もう、痛いのか気持ちいいのかすら、分からなくなりそうだ。

「あっ……あっ!」
「そんなにいいのか……?」
「うっ……ち、違うっ……」
「……さっきから俺の足に股間を擦り付けているくせに。まだとぼけるのか……」

 フュイアルさんは、僕の股間から足を離してしまう。
 中途半端にいじられて、欲を膨らませたそこから、たらっと、先走りが垂れた。すでに僕のそこはびちょびちょで、まるでお漏らしでもしているみたい。フュイアルさんの膝の上の辺りも、僕が漏らしたもので濡れていた。

 素っ裸で醜態を晒す僕の顔を、フュイアルさんが無理矢理上げて、目を合わせてくる。

「お、お願い……許して…………」
「ダメだ」
「ああぅっ……」

 また、媚薬が体に入ってくる。しかも今度は一番大事なところの先から。

「いやっ……ああぁっ……! あっ……ひぃっ……! 許して……!」

 そう言ったって、こいつが許してくれるはずがない。
 涎を垂らして喘ぐ僕を、フュイアルさんがじっと見てる。こんなところ、見られたくないのに。
 フュイアルさんは、今にも僕に襲いかかってきそう。
 本当は僕だって、そうされたいんだ。

 その人の目が、本当に愛おしいと思った。

 そっと、口を開こうとした。

 そしたら、フュイアルさんの手が、僕の屹立に触れる。

「あっ……ま、待って……!」
「待たない……だけど、抱かないよ……」
「な、なんで……? だって……もうっ……僕の体は回復したのに……」
「だって、トラシュが苦しむだろ……トラシュが、いなくなるのは嫌なんだ……」

 そう言ってフュイアルさんは、いつもよりちょっと寂しそうに、微笑んだ。

 涙が溢れて、すぐにその顔は見えなくなってしまう。

 フュイアルさんも、僕と同じだったんだ。

「……フューア…………ぼ、ぼくっ…………あっ……っ!」

 扱かれて、一気に屹立から溜まったものが噴き出ていく。気が狂うほどに、気持ちよくて堪らない。
 それなのに、物足りない。僕だって、フュイアルさんがいないと嫌だ。その欲で僕の身体を満たして欲しい。
 快楽の中でクラクラしている僕に、フュイアルさんは、自分の欲望を擦り付けてくる。すっかり吐き出してしまったのに、媚薬で昂ったそこは、すぐに欲を含んで、僕は泣き叫びながら、何度もイカされた。僕の体にも、フュイアルさんの迸りがかかる。
 愛おしくて堪らなくて、僕は口を開きかけたけど、何度もイった僕は、そのまま気絶してしまった。

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