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58.今更そんなこと、なんで言うんですか?
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それから、日が暮れる頃には、宰相様の部隊が到着して、砦の中はにわかに騒がしくなった。
僕も、部隊の方々を迎えて、ここに来てくれたことにお礼を言って、それから調査に協力したりしていた。
だけど、彼らがここに滞在できるのは短い間だけ。元々、王国の脅威となる竜が現れたから編成された部隊らしく、王都に帰って、デペンフィトの調査の用意をしなくてはならないらしい。
やっぱり、宰相様は忙しい。王都に戻ってから、しなくてはならないことも多いらしい。横領の事件を解決するために、ずっと尽力してくださっていることも知っている。
僕も砦での調査に協力して、調査を一緒に進めたりした。
それから数日が経って、宰相様が王都に帰る日。
僕は、宰相様を見送るために、砦の外にいた。
突然の来訪だったけど、宰相様の回復も終わり、部隊の方々も無事。
それは本当によかったし、宰相様のおかげで調査も進み、砦や山を守るための結界やその方法、修復の魔法についても、いろいろ学ぶことができた。
だけど、その間ずっと僕は、父上が来た時に宰相様が「後悔してる」って言ってたことが気になっていた。気にしないようにしようとしていたけど……どうしても、そのことばかり考えてしまう。
僕と婚約するって話をなかったことにしたことを、宰相様は後悔してるのか?
何度か宰相様に聞いてみようとして、宰相様の後を追いかけ回したりしたけど、結局、聞けなかった。
できるだけ気にしないようにしようとしていたし、本当は、このまま見送ろうと思っていた。
だけど……そうしようとすればするほど、耐えきれないようなものが積み重なっていくようだった。だってそんなこと、今さら言われたって、僕はどうしたらいいんだ。もうとっくに考えないようにしていたことなのに。
宰相様は、あれから何も言わない。後悔のことだって、言うつもりもなかったのかもしれない。
多分……僕も何も聞かない方がいい。ずっとそう思っていたけど、このまま見送ったら、次にいつ会えるか分からない。僕はまだ幽閉されているし、まだ宰相様には話したいことがあるのに。
砦の外に出ると、宰相様の部隊が出発の準備を進めていて、宰相様も、彼らに指示を出していた。
僕が緊張しながら声をかけると、宰相様は、僕に振り向いてくれた。
「フィルロファル……」
「宰相様……あの……ありがとうございました……宰相様のおかげで、砦の守りも強化することができました」
言って僕は、宰相様に向かって頭を下げた。
「これで……砦を守っていけそうです」
「うん……また来るよ」
「…………それは、調査……ですか?」
「え……? あ、うん……調査もまだ残っているし……まだ、やりたいことがあるんだ」
「分かりました…………」
またって、なんだろう……それって、いつになるんだ? なんで来るんだ? 国を支える宰相様が、こんな山奥の砦まで。
ここには、もう用なんてないだろ? もちろん、僕にだって。
だって……婚約ならやっぱり考え直すって、僕の幽閉が決まる時に、そう言ったじゃないか……
だんだん嫌な感情が湧く。なんだろう、これ……時間が経つほど湧いて、僕の中に溜まっていくみたいだ。
そのままそこに立っていると、段々駆け寄ったことを後悔してきた。来なければよかったかな……
宰相様は黙っていて、僕は顔を上げた。
「あっ……その、ぼ、僕も……事件解決のために協力するので……また、僕にできることがあれば、言ってください!」
僕も、部隊の方々を迎えて、ここに来てくれたことにお礼を言って、それから調査に協力したりしていた。
だけど、彼らがここに滞在できるのは短い間だけ。元々、王国の脅威となる竜が現れたから編成された部隊らしく、王都に帰って、デペンフィトの調査の用意をしなくてはならないらしい。
やっぱり、宰相様は忙しい。王都に戻ってから、しなくてはならないことも多いらしい。横領の事件を解決するために、ずっと尽力してくださっていることも知っている。
僕も砦での調査に協力して、調査を一緒に進めたりした。
それから数日が経って、宰相様が王都に帰る日。
僕は、宰相様を見送るために、砦の外にいた。
突然の来訪だったけど、宰相様の回復も終わり、部隊の方々も無事。
それは本当によかったし、宰相様のおかげで調査も進み、砦や山を守るための結界やその方法、修復の魔法についても、いろいろ学ぶことができた。
だけど、その間ずっと僕は、父上が来た時に宰相様が「後悔してる」って言ってたことが気になっていた。気にしないようにしようとしていたけど……どうしても、そのことばかり考えてしまう。
僕と婚約するって話をなかったことにしたことを、宰相様は後悔してるのか?
何度か宰相様に聞いてみようとして、宰相様の後を追いかけ回したりしたけど、結局、聞けなかった。
できるだけ気にしないようにしようとしていたし、本当は、このまま見送ろうと思っていた。
だけど……そうしようとすればするほど、耐えきれないようなものが積み重なっていくようだった。だってそんなこと、今さら言われたって、僕はどうしたらいいんだ。もうとっくに考えないようにしていたことなのに。
宰相様は、あれから何も言わない。後悔のことだって、言うつもりもなかったのかもしれない。
多分……僕も何も聞かない方がいい。ずっとそう思っていたけど、このまま見送ったら、次にいつ会えるか分からない。僕はまだ幽閉されているし、まだ宰相様には話したいことがあるのに。
砦の外に出ると、宰相様の部隊が出発の準備を進めていて、宰相様も、彼らに指示を出していた。
僕が緊張しながら声をかけると、宰相様は、僕に振り向いてくれた。
「フィルロファル……」
「宰相様……あの……ありがとうございました……宰相様のおかげで、砦の守りも強化することができました」
言って僕は、宰相様に向かって頭を下げた。
「これで……砦を守っていけそうです」
「うん……また来るよ」
「…………それは、調査……ですか?」
「え……? あ、うん……調査もまだ残っているし……まだ、やりたいことがあるんだ」
「分かりました…………」
またって、なんだろう……それって、いつになるんだ? なんで来るんだ? 国を支える宰相様が、こんな山奥の砦まで。
ここには、もう用なんてないだろ? もちろん、僕にだって。
だって……婚約ならやっぱり考え直すって、僕の幽閉が決まる時に、そう言ったじゃないか……
だんだん嫌な感情が湧く。なんだろう、これ……時間が経つほど湧いて、僕の中に溜まっていくみたいだ。
そのままそこに立っていると、段々駆け寄ったことを後悔してきた。来なければよかったかな……
宰相様は黙っていて、僕は顔を上げた。
「あっ……その、ぼ、僕も……事件解決のために協力するので……また、僕にできることがあれば、言ってください!」
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