僕を振った奴がストーカー気味に口説いてきて面倒臭いので早く追い返したい。執着されても城に戻りたくなんてないんです!

迷路を跳ぶ狐

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67.心配だったんだ

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 宰相様が王城に帰ってから、十数日が経った。僕は、魔物の動向を見張ったり、街の警備隊からの依頼を受けたり、いずれ砦で行われる調査について、王城と連絡を取ったりしながら、美味しいご飯を食べて、充実した日々を送っていた。

 宰相様とのことは、気になるけど、今の僕にできることはない。何とかなるだろ……

 だけど、投げ飛ばしたことは……後でちゃんと謝ろう。人を魔法で投げるのはよくない……というか、僕、あれだけやって処分はないのかな?? ヴィクトウェトル様は、「気にしないでください」なんて言ってたけど、さすがに気になる。

 宰相様からの連絡たまにくるけど、それは調査に関することだけ。調査以外のことは一切言ってこない。僕もそうだ。調査のことは報告しなきゃならないから、必ずするけど、それ以外は何も言わないでいる。

 あれから本当に何もなさすぎて、あんなことがあったなんて、信じられないくらいだ。調査は順調に進んでるみたいだし、僕も、無礼なこと言って宰相様を魔法で投げちゃったんだ。宰相様だって、僕とはもう話したくないだろう。

 そんなことを考えながら、今日は朝から砦の窓の修復をしていて、それが終わった頃、レオトウェルラレット様が、「警備隊長のフェルデラッドが来ているぞ」と呼びに来てくれた。

「フェルデラッド様が……? えっと…………もしかして、調査のことですか?」
「いや……今日は違う。お前に頼みたいことがあるらしい」
「頼みたいこと? 街からの依頼ですか?」
「ああ。お前この前、街の警備隊に頼まれて、魔法の道具を修復しただろ? その話が、ずいぶん広まっているらしい。修復の魔法が得意な腕のいい奴がいるって、噂になったみたいだ。それで、お前のところに来たらしい」
「あ……あの時の…………」

 父上がこの砦に来た日のことかぁ……警備隊の方々に言われて預かったもの、砦にいるみんなにも手伝ってもらって、なんとか修復して渡したんだ。

 満足してもらえたのか……よかった。正直、ちゃんとできたか心配だったんだ。何か不具合があればいつでも言って欲しいって言って警備隊の人に渡したけど……ずっと気になっていた結果が知れて、ホッとした。

 あれからも警備隊から何度か頼まれて、似たようなものを修復した。
 あの本拠地で保護されていた人たちが持っていたものの他にも、あの街を訪れた冒険者や、魔法使いからの依頼もあった。

 相変わらず、山の中のちょっとした異変に関することを頼まれたりもしてるけど、街の人たちから、直接僕を指名するような依頼が最近になって増えてきたような気がする……

 最初は僕でいいのかなって不安だったし、緊張しながら引き受けていたけど、最近になって、少し慣れてきた。街の警備隊にはお世話になっている。役に立てるなら嬉しい。あ、街へ外出する許可をもらおうと思っていたんだ。

「えっと……い、今行きます!」
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