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1.王子殿下、ふざけんな!
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「断罪? 僕が? 何の冗談でしょう。性悪王子様」
嘲笑って、対峙した男を睨みつける。王子の周りにいた従者たちと、僕の周りにいた従者たちが、真っ青になった。
王子の従者たちは王子を守るように立ち、僕の周りにいた連中は、慌てて僕を止めにくる。
うるさい連中だ。
お前たちが僕のいないところで僕を非難していることは知っているんだぞ。公爵家の御令息である僕、ダスフィレトを止めるなど、図々しい!
そんな陰口大好きな口先だけの従者はさておき、対峙する相手は、この国の第六王子、ヴェイロクッド殿下。
光り輝く金色の髪と、切れ長で人を魅了する目、顔を合わせただけでドキっとしそうな目鼻立ちの顔、体格のいい背の高いその男は、王家のマントを翻し、気品にあふれた王族の姿をしている。
以前、王城の雑用を押し付けられて僕の元を訪れていた時には、ひどく冷たい目をして、従者たちもほとんどおらず、いつも苛立ったように対峙した相手を脅していたのに。
……この男が、こんな風に僕の前に現れたことは、正直言って嬉しい。当時は、王族としての役目を放り出した邪魔者の王子、なんて言われていたが、彼は、城と国を守る結界を維持するため、国のはずれの荒地にあった僕の屋敷を自ら訪れるような男だった。
口数は少ないし、いつも冷たいような目をしていたが、民と国のことを常に大切に思っている。
だから結界の維持にも力を貸したし、他のことでも協力した。そうしているうちに、僕は彼と打ち解けたような気がして、嬉しかった。彼のことを応援してきたつもりだ。
しかし、あいつは王位を継がないことが決まり、そしてしばらくして、僕の元を訪れるのは殿下の従者の役目になった。あいつ自身が俺の元を訪れることはなくなっていった。あいつは王子だ。城の雑用ばかりやっていられないのだろう。
あいつが僕のもとを訪れなくなってから、貴族たちの噂で聞いた。殿下は、王城で兄たちと協力し、立派に治世に携わっていると。
ホッとしたが、王都の貴族は僕を遠ざけたクズばかりだし、無事にやっているのかと、少し心配だった。
だから、そんな彼が、こうして僕の前に現れてくれて嬉しい。
誰も信用せず、誰にも信頼されないと言われていた王子が、極悪人と恐れられた僕の連行を任され、多くの信頼してくれる従者を引き連れて僕の前に現れるようになったんだ。
しかし……
彼は、これから僕を王都まで連れて行くために来たらしい。
しかも、僕の屋敷はすでに取り壊されることが決まっていて、僕がしていた結界の魔法の管理は他の貴族が受け継ぐと、一方的な知らせが来た。
馬鹿にするな!
勝手にそんな話を進めやがって!
悪行を続け国を危険に晒し、民を苦しめた悪人だと貴族たちに噂され、断罪を求められた僕を、王族は罪人として裁くつもりなんだろう。
だが僕は、そんな風に責められることは何もしていない。
それなのに、わざわざ王子様がお出迎えだなんて。
僕もいつの間にか、そんな大物になっていたのか……さすがは僕だ。何しろ、悪名高い御令息様だからな!
そう思っておいて、胸を張る。
確かに、殿下がこうして僕の前に現れたことは嬉しい。
だけど、だったら大人しく王都へ行くかと言われれば、それは話が別だ!!
僕にはこれからやりたいことだってあるし、僕の方にも言い分はある。
それなのに、一方的に僕の前に現れて、僕を連れて行くだと?
ふざけるな!
立派になったかと思えば、王家として国を守り、民を守るという大切な役割を忘れたか。
そんなクズに話してやることなど、何一つない。
それなのに、殿下はやけに穏やかな口調で言う。
「断罪なんて言ってない。ただ、決まったことだから、王都に来てほしい」
……そんな寝言で誤魔化せると思っているのか!
僕は、お前たちなんかに負けてやるつもりはない。
僕を勝手に悪者に仕立て上げたクズな貴族どもにも、そんなことを鵜呑みにして僕を捕らえにきた王族にも、従属など、決してするものか!
「返り討ちにしてあげますよ……殿下」
「…………嬉しい。一緒に来てくれるんだ」
…………なんか反応おかしいような気がするけど……気のせいか……?
嘲笑って、対峙した男を睨みつける。王子の周りにいた従者たちと、僕の周りにいた従者たちが、真っ青になった。
王子の従者たちは王子を守るように立ち、僕の周りにいた連中は、慌てて僕を止めにくる。
うるさい連中だ。
お前たちが僕のいないところで僕を非難していることは知っているんだぞ。公爵家の御令息である僕、ダスフィレトを止めるなど、図々しい!
そんな陰口大好きな口先だけの従者はさておき、対峙する相手は、この国の第六王子、ヴェイロクッド殿下。
光り輝く金色の髪と、切れ長で人を魅了する目、顔を合わせただけでドキっとしそうな目鼻立ちの顔、体格のいい背の高いその男は、王家のマントを翻し、気品にあふれた王族の姿をしている。
以前、王城の雑用を押し付けられて僕の元を訪れていた時には、ひどく冷たい目をして、従者たちもほとんどおらず、いつも苛立ったように対峙した相手を脅していたのに。
……この男が、こんな風に僕の前に現れたことは、正直言って嬉しい。当時は、王族としての役目を放り出した邪魔者の王子、なんて言われていたが、彼は、城と国を守る結界を維持するため、国のはずれの荒地にあった僕の屋敷を自ら訪れるような男だった。
口数は少ないし、いつも冷たいような目をしていたが、民と国のことを常に大切に思っている。
だから結界の維持にも力を貸したし、他のことでも協力した。そうしているうちに、僕は彼と打ち解けたような気がして、嬉しかった。彼のことを応援してきたつもりだ。
しかし、あいつは王位を継がないことが決まり、そしてしばらくして、僕の元を訪れるのは殿下の従者の役目になった。あいつ自身が俺の元を訪れることはなくなっていった。あいつは王子だ。城の雑用ばかりやっていられないのだろう。
あいつが僕のもとを訪れなくなってから、貴族たちの噂で聞いた。殿下は、王城で兄たちと協力し、立派に治世に携わっていると。
ホッとしたが、王都の貴族は僕を遠ざけたクズばかりだし、無事にやっているのかと、少し心配だった。
だから、そんな彼が、こうして僕の前に現れてくれて嬉しい。
誰も信用せず、誰にも信頼されないと言われていた王子が、極悪人と恐れられた僕の連行を任され、多くの信頼してくれる従者を引き連れて僕の前に現れるようになったんだ。
しかし……
彼は、これから僕を王都まで連れて行くために来たらしい。
しかも、僕の屋敷はすでに取り壊されることが決まっていて、僕がしていた結界の魔法の管理は他の貴族が受け継ぐと、一方的な知らせが来た。
馬鹿にするな!
勝手にそんな話を進めやがって!
悪行を続け国を危険に晒し、民を苦しめた悪人だと貴族たちに噂され、断罪を求められた僕を、王族は罪人として裁くつもりなんだろう。
だが僕は、そんな風に責められることは何もしていない。
それなのに、わざわざ王子様がお出迎えだなんて。
僕もいつの間にか、そんな大物になっていたのか……さすがは僕だ。何しろ、悪名高い御令息様だからな!
そう思っておいて、胸を張る。
確かに、殿下がこうして僕の前に現れたことは嬉しい。
だけど、だったら大人しく王都へ行くかと言われれば、それは話が別だ!!
僕にはこれからやりたいことだってあるし、僕の方にも言い分はある。
それなのに、一方的に僕の前に現れて、僕を連れて行くだと?
ふざけるな!
立派になったかと思えば、王家として国を守り、民を守るという大切な役割を忘れたか。
そんなクズに話してやることなど、何一つない。
それなのに、殿下はやけに穏やかな口調で言う。
「断罪なんて言ってない。ただ、決まったことだから、王都に来てほしい」
……そんな寝言で誤魔化せると思っているのか!
僕は、お前たちなんかに負けてやるつもりはない。
僕を勝手に悪者に仕立て上げたクズな貴族どもにも、そんなことを鵜呑みにして僕を捕らえにきた王族にも、従属など、決してするものか!
「返り討ちにしてあげますよ……殿下」
「…………嬉しい。一緒に来てくれるんだ」
…………なんか反応おかしいような気がするけど……気のせいか……?
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