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-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-
-第二章二十二節 ドッキリ?と余程の理由とハードプレイ-
しおりを挟む次の日…いつもの様に何の変哲も無い日常が過ぎ、漸く自由な時間になると
慣れた様子でゲームの電源に手を伸ばす。昨日までのゲーム内で起きた内容を
思い出しつつ、ログイン画面に入るとそのままゲームの中へとダイブする
のだが…次に目を覚ますとそこは最後に泊った宿屋の天井が目に映り、何事も
無く体を起こそうとするのだがお約束と言った様子で体は動かない…そして
いつもの様にシロが腹の上で寝ているのか?と考えるのだが、ふと思い出す…
{……動けん……って、あれ?…
そう言えば…シロはミスティーと一緒に寝てる筈じゃあ?…
何で動かない?……え?…バグ?…}
シロが別の部屋で寝ている事を思い出すと体が動かない事に疑問を覚え…
本当にバグでは無いかと言った具合に慌て出すと無理やりにでも体を
動かそうとするのだが、次の瞬間トンデモナイ光景を目にする!…それは
マサツグが何とか動けないかと試行錯誤している際!…上半身だけを
動かす事が出来る事に気付き!…とにかく上半身だけでも起こそうと、
無理やり体を起こした際に見た光景であった。
__……ガバァ!!…きゃあっ!!……
「……きゃあ?……ッ!?…」
「うぅ~~~!……」
慌てながらもマサツグが上半身を起こすとその際驚いた声が聞こえ!…
当然本来聞こえる筈の無い声が聞こえた事でマサツグも戸惑い!…
その声の聞こえた方へ視線を向けると、そこでミスティーの姿が見つける!…
この時ミスティーは何故かマサツグの上に馬乗りの状態で座っており、
頬を赤らめてはマサツグを見下ろすよう見詰めて!…ただ突然マサツグが
起きた事に吃驚した様子で両手を額に当てビクッとしており!…そして
徐々に落ち着きを取り戻すとマサツグの顔を再度見詰め直しては、マサツグが
起きている事に気が付くなり戸惑いながらも挨拶をする。
「ッ~~~!……あっ…
お…おはよう…御座います…」
「………。」
「あ、あのぅ~…」
戸惑いながらミスティーはマサツグに挨拶をするのだが、マサツグからの返事は
帰って来ない…ただ目の前の光景に驚いてしまって困惑した様子で目を見開き、
ミスティーを凝視!…何でこんな事に!?と言った表情で固まってしまって
そこから動く事が出来ずにいた!…この時ミスティーはマサツグから手渡された
着替え…あの王様から貰った何処かの孤児院の子供が来て居そうな丈の長い
シャツを身に付けて、マサツグに跨ったまま退こうとせず…ただ顔を赤く染めて
モジモジと恥ずかしそうにしていた。……皆さん、安心して下さい。ちゃんと
穿いていますよ?…下着代わりに水着を……。そしてマサツグからの返答が
無い事にミスティーは戸惑い…マサツグに声を掛けるのだが、マサツグは驚いた
表情のまま眠い頭を必死に動かして今の状況について色々考え始めるので
あった!
{えっ?……何これ?……一体何が起きてる?…
いつもの様に動けないと思ったらその原因がシロじゃなくてミスティーで、
開始二分でこのエロゲ展開?…て言うかこのゲーム一応全年齢対象だから
こう言う事は起こらない無い筈!!……ッ?…
でも現に今目の前に起きているこの状況はそう言う事で……
てか、何でまだ知り合って数時間と経っていないのにこんな事に!?…
…運営の罠!?…もしくはこの子なりのドッキリ!?…後になってテッテレ~!…
って、シロがドッキリ大成功!!て書かれた看板を持って入って来て更に
ファンファーレが鳴り響くんじゃないのか!?…でなきゃこんな状況…
説明が付かない!!…でもそれなら個人的には同じドッキリでも早朝
バズーカの方がよかった…って、そう言う問題でなく!!……etc}
「……ッ!!…ま、マサツグさん…」
__スッ……ギシ…ギシ…
「ッ!?!?…」
只…今目の前の状況にマサツグは完全に!…今まで以上に混乱した様子を
見せると、必死に頭の中で夢か何か…ドッキリの類と言った様子で
言い聞かせては目の前の光景を疑い出す!…しかし夢にしてはリアル!…
ドッキリにしても変!…ただ頭が正常に動かないと困惑の様子を極めていると、
ミスティーは一人覚悟を決めた様子で一度目を瞑ると目を開き…頬を赤く
染めたまま目を潤ませマサツグへにじり寄ると、その様子にマサツグの心臓は
トンデモナイ事になる!女豹のよう…徐々に迫り来るミスティーの行動に
マサツグの頭の中が熱暴走を起こしそうな位に思考がグルグルと駆け巡り!…
徐々に考える力も無くなり始める中、マサツグが必死に絞り出した声を
出すのだが…
「な…何を?…」
「……ッ?…」
__ギシ…ギシ……
マサツグが出した声はあまりにも貧弱!…声は裏返り更に音量も小さいと…
ミスティーもマサツグが何か言ったと言う事には気付くも何を言ったのかまでは
気付いていない様子を見せる。以前表情そのままに軽く首を傾げて見せ、マサツグに
詰め寄ると呼吸を若干荒く!…そんな様子を見たマサツグの理性もフライアウェイ
しそうになる!…そして遂にマサツグとミスティーとの距離がもはや無いに等しく
なった中、ミスティーが目を閉じると口を窄め始める!
__……ん~~♥…
{っ!?…宿屋の個室に男女二人!!…
部屋に入って来る者は今の所誰も無し!!…迫り来るケモミミ女子!!…
何も起き無い筈も無く!……}
__……ご主人様~♪……ッ!?…
徐々に近付いて来るミスティーにマサツグは必死に状況分析をする!…部屋の
中を見回して自分とミスティー以外に誰も居ない事を確認し、扉もしっかり
閉まっており誰も入って来る気配が無い事にある意味安堵する!…そして
自身から求める女性を目の前にし何処かで聞き覚えの有る恋愛ゲームの広告の
台詞を頭に思い浮かべ、マサツグ自身覚悟を決めそうになるのだがふとシロの
笑顔が頭を過ると、スッと消え掛けていた理性が復活する!
__……ん~~……ッ?…
「んな…」
「え?…」
「ンな訳有るかあああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
徐々に迫るミスティーがスッとマサツグが小刻みに震えている事に気が付くと、
後数cmの所で止まり…不思議そうな表情で恐る恐るマサツグの顔を覗き込むと、
マサツグは震えたまま言葉をポツリと呟く!…その言葉にミスティーは戸惑った
様子で尋ねると、マサツグはカッと覚醒した表情でツッコミの叫びを口にし、
両手でミスティーの両肩を掴むと自身から突き離しては酷く興奮した様子で
ミスティーの名前を呼ぶ!
__ガッ!!…バッ!!…
「ミスティー!!…」
「ッ!?…ひゃ!…ひゃい!!…」
マサツグがミスティーを突き離す際そのまま両肩に手を置き、逃がさないよう
ガッチリホールドし続けるとまずはミスティーの名前を呼ぶ!その際逃がさない
よう両肩を掴まれて居る事…突き離されたと思ったら突如名前を呼ばれて、更に
怒っているのか何なのか分からない表情をされた事にミスティーは驚いた表情を
見せ、動揺を隠し切れない様子で返事をするとマサツグは続け様に質問を口に
する!…のだが!…
「…だはあぁ~……一体如何した!?…何で急にこんな事を!?…
それに見て居なかった訳じゃない!!…ちゃんと見て居たぞ!?…
ミスティーが震えていたのぉ!!…」
「ッ!?……」
やはりまだミスティーに迫られた事に動揺しているのか、マサツグ自身が
奇妙なテンションになり…怒っているのか困惑して居るのか?…何方とも
取れる可笑しな口調でミスティーに質問をする!まるで息を止めていた様に
息を吐き出し!…刑事ドラマの様な説得口調になったかと思えば、次には
取り調べをしている様な興奮気味の口調に変わり!…そして迫って来ている
光景にドギマギしながらもミスティーの様子が可笑しかった事もちゃんと
見て居たとばかりに!…テンション可笑しいままその事について質問をすると、
その内容はちゃんとミスティーに届いたらしく…マサツグにその質問をされた
ミスティーは途端に目を見開き戸惑った表情を見せると、徐々に悲しみの
表情を浮かべ、両手で顔を隠したと思えば静かにその場で泣き出し謝り始める…
「……ッ~~!…ウッ!…ウゥッ!…
…ごめんなさい!!…ごめんなさい!!!……」
「え?…あっ!!…ご…ごめん!!悪かった!!…
ほ…ほら、落ち着いて!…誰かに強要されたのか?…
それともそうするよう言われたとか?…
怒らないから素直に言ってみてくれ?…」
__ギュッ!…なでなで…なでなで…
ミスティーが謝罪しながら泣き出すと、その様子にマサツグはスッと先程の
テンションが消えて行くよう落ち着きを取り戻す。それと同時にミスティーを
泣かせてしまった!…とマサツグが徐々に慌て出すと、謝りながら宥め出し!…
シロと同じ様にミスティーを抱き締め頭を撫で始めると、今度は優しい口調で
もう一度訳を聞き直す。そしてそんな子供をあやすよう言葉を掛けられた
ミスティーはと言うと、意外とそのマサツグの行動が効いたのか…徐々に
落ち着きを取り戻し始めるが、やはり泣きじゃくる様子でその理由を語り出す。
「…ヒッグ!……マサツグさんに折角依頼を受けて貰ったのに……私!…
このまま送り届けて貰っても……グスッ!…手渡せるものが無くて!…
ヒッグ!……他に何もないですし…今の私に出来る事と言えば!……」
「ッ!?…なっ!?…だ、だからってそんな!?……てか何でそこまで!?…」
ミスティーの口から語られた理由はまさかの依頼報酬…それもミスティー自身
捨て身の賭けだったらしく覚悟はして居た様子で話し出し、何も無い事から
この行為に至ったと言われ、それを聞かされたマサツグはミスティーを上に
乗せたまま困惑の様相を見せる!…そしてそこまでするミスティーの覚悟にも
疑問を持ち、彼女にそこまでさせる理由は何なのかと尋ねようとするのだが、
その言葉を言い切る前にミスティーがマサツグに再度身を押し付けて差し迫ると、
泣き顔のままマサツグにお願いをする。
「お願いです!!…マサツグさん!!!」
__ガバァ!!…ッ!?…
「どうか!!…どうか私をハーフリングスまで送ってください!!!…
お礼は何でもします!!!……ですから!!!…
どうか!!…どうか!!!……」
「うええぇぇ!?…………」
ミスティーはマサツグの胸に顔を埋めると必死にハーフリングスに帰りたい!と
訴え…突然飛び込むよう迫られた事にマサツグが万歳のポーズで固まって居ると、
そのミスティーの必死具合に戸惑い続ける!そのミスティーの余りの必死ぶりに
マサツグは若干の異常さを感じるのだが、ナンパ集団に誘拐されかけたり…
夜這いを掛けられたり…とにかく不自然な程にミスティーの周りで不穏な動きが
見られる事に、それが原因かと考えてしまうと思わず納得してしまう…そうして
泣きじゃくるミスティーを抱えながらマサツグは聞こえないよう小さく溜息を
吐くと、徐にミスティーに有る事を言い始める。
「……ふぅ~……ミスティー?…顔を上げてくれるか?…」
「スン!…スン!…は、はい……何でしょう…」
__スゥ……ピンッ!!…
マサツグがミスティーに言った事…それは何でもないただ顔を上げる様に
言っただけであった。そしてその言葉を聞いたミスティーは鼻を啜りながら
返事をし、恐る恐るマサツグの顔を覗き込む様に顔を上げるのだが…次に
目にしたのは人差し指を内側に丸めて親指で固定する指の構え…簡単に
言うとデコピンであり、マサツグがミスティーの額に向かって手を伸ばし
軽く小突くようデコピンを繰り出すと、ミスティーは若干首を仰け反らせては
可愛く悲鳴を上げる。
「キャン!!……え?…え?…」
「すううぅぅぅ~……ッ!!…」
「ッ!?…ヒッ!!…」
マサツグに突如としてデコピンを貰った事に驚き戸惑うと額に手を当てては
マサツグを見詰め、マサツグはマサツグで目に見えて分かるよう徐に大きく
息を吸い始めると、吸い込み切った所でミスティーに視線を向ける!…
その際マサツグの表情はまるで怒っている様な表情になり、ミスティーも
それを見て怒られると感じたのか目を閉じビクッと警戒すると、思わず怯えた
様子で声を漏らす。そして目の前でミスティーが怯え出した様子にマサツグは
一瞬迷いを覚えるのだが、自身に言い聞かせるよう吸い込んだ息を吐き出し!…
ミスティーに声を掛け始めると、その言葉にミスティーは戸惑いを覚える!…
「……もう!!…何を思ったかと思えば困った事して!!…
そんな事しぃひんでもちゃんと送り届けるさかいに心配しぃな!!!…」
「ッ!?…ふぇ?…」
「それにそう言う事はもっと大事な時にしなさい!!…
お母さんにそう言った事はせんで良いから!!!…全くもう!!…
ジョ~ダンじゃ無いわよぅ!!…
お母さんそんな風に育てた覚えはあらへんよ!?…」
「ッ!?…え?…え?…」
マサツグが喋り出した言葉…それはまるで大阪のオカンの様な口調であり、
若干某オカマ道のキャラが混じった奇妙な喋り方であった!…当然それを
聞いたミスティーは目を丸くして戸惑うとマサツグを見詰め…マサツグは
構わずミスティーに説教を続けると、その様子と台詞にミスティーは更に
困惑を覚える。恐らく聞いた事が無いであろう言語にオカマと…
マサツグ自身何でこんな喋り方をしているのだろう?…と完全にキャラが
迷子になった様子で話し続け、自分自身でも言っている事に違和感を覚えると
思わず心の中でツッコみを入れる!…
{そらそうだろ!…お前にそんなデカイ娘はおらんだろ!?……
まだ独身の癖にこんな娘が居ったら業が深いわ!!!……
…てか俺今何でこんな喋り方をしてるんだ!?…}
「ま、マサツグさん…で、でも!!…」
「デモもクソも無いでしょ!?…全くもう!…ジョウダンじゃ無いわよぅ!!…
……大丈夫!…困った時はお互い様だぞ?…それに…
ただ報酬が欲しくて受けた訳じゃないんだから…」
「え?…」
完全に初動で間違えたマサツグは違和感を覚えながらもミスティーに話し続け、
ミスティーはミスティーでマサツグの言葉に驚きを覚えつつもやはり報酬の件が
気になるのか、戸惑いながらもマサツグに食い下がる。しかしマサツグはそれを
良しとはせず…キャラが迷子の状態のお説教を続け、意外にもそれが効いたのか
ミスティーが徐々に落ち着きを取り戻し始めると、マサツグも元のキャラを
取り戻す。そして笑顔でミスティーを安心させるよう言葉を掛けると、その
マサツグの言葉の意味に戸惑い…若干の困惑の表情を見せて居ると、マサツグは
何故このクエストを受けたのかを話し始める。
「…まぁ確かにミスティーの言う通り報酬も大事かもしれないけど……
俺が依頼を受けた理由はそこには無い!…ただ単純にミスティーが困って居て…
それを助けたいと思ったからこの依頼を受けたんだ!……元々私用で
ハーフリングスへ行こうとしていたから護衛報酬っていう下心が無いって
訳じゃ無いけど…
でも俺がこの依頼を受けた本当の理由はミスティーを助けたい!…って、
思ったからだ!…この気持ちに嘘は無いよ!…」
「ッ!!!…ッ~~~~~!!!…」
マサツグは笑顔で!…かつ真剣な表情でミスティーを見詰めると依頼を受けた
理由について話し始める。その際ミスティーの言葉を認める節を見せるが、
自身の場合は違うと言い…依頼を受けたのはミスティーの為と話し、更に
自身の下心について申し訳なさそうに話し出すと、正直な本音を語る。しかし
それでも根底にあるのは人助けと話してはミスティーに微笑んで見せ、まるで
告白する様に顔を近付け力説すると嘘は無い!とミスティーに安心するようを
言葉を掛け!…その言葉が届いたのかミスティーが涙を流し始めると、最後に
マサツグは笑顔で約束するよう告白めいた言葉を口にする。
「だから安心して!…大船に乗ったつもりで思いっきり頼ってくれ!!…
なぁに、問題無い!!!…寂しかったらシロも居るから!!…
……こんな風に泣いている可愛い女の子を放っては置けないよ!…」
__…ガバァ!!!……
「うっ!…うぅ!!…うぅぅ!!!……」
ミスティーはマサツグの言葉を聞いてか感情を爆発させる様にマサツグへ
飛び付くと、余程自身がやろうとしていた事が不安だったのか胸元に
縋り付いて大泣きし始める。そんなミスティーをマサツグは黙認すると
ただ無言で胸を貸し続け、優しくミスティーの頭を撫で始めると子供を
あやす様に宥め出し…マサツグの宥め方が良かった徐々にミスティーが
落ち着きを取り戻すと、泣き止む頃にはミスティーの目は赤く充血していた。
そんな様子を見てマサツグはフッと笑ってしまうと徐にミスティーへ声を
掛け出し、微笑んで見せてはミスティーの目をジッと見詰める。
「……どう?…落ち着いた?…」
「……スン!…はい…すみませんでした…
ありがとうございます……でも…」
「……ッ?…でも?」
「これだけは受け取ってお頂けますか?…」
マサツグが落ち着いた様子のミスティーに安堵し声を掛けると、ミスティーは
鼻を啜りながら返事をし…マサツグに迷惑を掛けたと言った様子で涙を拭い
ながら謝ると、同時にお礼の言葉も口にする。そしてその返事を聞いたマサツグも
一段落と言った様子で落ち着きを見せようとするのだが、ミスティーはスッと
俯くとまだ何か有ると言った様子で言葉をポツリと呟き、その言葉を聞いた
マサツグが反応し尋ね返すとミスティーは頬を赤く染めては顔を上げ、何か
意味深な言葉を口にするとマサツグに向かい口を窄めては顔を近づける!
__……ん~~♥…
「え!?…ちょ!!…だから!!…そう言うのは大事な人に!!!…」
「…マサツグ様になら捧げても良いと思ったからやっているのです!……
私にとっては勝負事なのです!…」
「え!?…いやちょっと!?…」
再びキス顔でミスティーから迫られている事にマサツグが慌て出すと今度は
素のままの反応で戸惑い、もう一度説得するようミスティーに声を掛ける
のだがミスティーは本気とばかりにマサツグの制止を振り切る!…この時の
ミスティーからは先程の様な震えや迷いと言ったモノは見られず、真剣その
ものの表情を見せており!…そんな様子にマサツグももはやこれまでか!?…
と言った危機感に似た何かを感じ取るのだが、更にここで神?…から試練が
追加される!…それは!!…
__ガチャッ!…ッ!?…キィィィィ…
「んん~…ふあぁ~……おはようございます…ご主人様……ッ?…
あれ?…ご主人様?…ッ!!…」
「「シ!…シロちゃん!?」」
ラスボス降臨!!!…突如扉が開き出したと思えばシロが寝起き姿でそこに
立っており、シロは眠い目を擦っては徐々に意識をハッキリさせ始め!…
マサツグ達の様子に目を向けると気が付いた様子でジト~とした目で
凝視し続ける。例えどんなゲームでも!…どんな状況下でも!…
マサツグは折れる事無く戦おうとするのだが、今回ばかりは違った!…
今の現状ミスティーの積極的な態度だけでも一杯一杯だと言うのに、
まさかのシロも参戦!…状況的には愛人を連れ込んで居る旦那の現場に
まさかの本妻が乱入!…そんな修羅場な様子にも見て取れるのだが、
これにはマサツグだけでなくミスティーも困惑の様子で固まると、
二人揃って困惑の声を漏らし!…二人揃ってシロの方に視線を向けて
いるとシロは徐にスッと俯くなり、マサツグの方に向かって駆け出し
始める!
__スッ…バッ!!!…
「ち!…違うぞ、シロ!?…こ、これはだな!?…」
__タッタッタッタッタ!!…バッ!!!…
「うわあぁぁ!!…違う!…違うんだぁぁ!!」
「シ…シロちゃん落ち着いてーーー!!!」
シロがマサツグに向かい駆け出すとマサツグはシロに言い訳の言葉を
口にする!…しかしその台詞も完全に浮気夫のそれで明らかに
たどたどしく!…シロは全く耳を貸す気無しで一直線に向かって行くと、
マサツグに向かい飛び掛かる!飛び掛かって来たシロに対してマサツグは
慌てて両腕でガードの構えを取り、シロの攻撃を防ぐ体勢に入ると必死に
言い訳をし始め、ミスティーも原因は自分に有ると感じてか目を閉じ決死の
身代わりに入るのだが!…シロの方が素早く!…ミスティーが間に割って
入るより早くにマサツグの腹筋ガードを崩壊させると、朝からマサツグは
大ダメージを受ける!…
__バッ!!…シュン!!…ドゴオォォ!!…
「グッフゥ!!!…」
__ドタアァァァン!!……
「ッ~~~~!!!…え?…あれ!?…マ、マサツグ様!?…」
シロの頭突きは見事にマサツグの腹部を貫き!…深々と刺さるとそのまま
横倒しに押し倒してはベッドとベッドの間に収まる!…その際マサツグは
昨日の盗賊達宜しく某モ〇ルスーツの名前の様な悲鳴を上げ、ミスティーは
何も無い事に戸惑い…目を開けるとマサツグが居ない事に気が付くと
慌て出す!そして肝心のシロはと言うとマサツグの腹部にしがみ付くよう
くっ付いては一生懸命に尻尾を振っており、その様子にマサツグはヤバい!
と感じつつ…腹部の痛みに耐えながらシロを宥めようとすると、シロから
意外な言葉が出て来る。
「………ずるいのです…」
__パタパタパタパタ…
「ッ~~~!!…え?…」
「ずるいです!!…シロも抱っこして欲しいです!
ほらミスティーお姉ちゃんも!!」
まさかのシロの口から出て来たのは嫉妬の言葉ではなく…いや軽い嫉妬の言葉で、
予想していた言葉と違う事にマサツグが驚いて居ると、シロは怒っていると言う
訳でも無い…ただ羨ましいと言った様子で目をキラキラさせてはマサツグの顔を
覗き込んでいた。その際シロの表情は笑顔に満ちており、今だ尻尾をブンブンと
振っている!…そして甘える様にマサツグに文句を言い出すとマサツグに
抱き着いては甘え出し、ミスティーも巻き込む様に腕を掴んでマサツグの上に
落下させると、ミスティーは戸惑う!
__ガシッ!!…グイッ!!…
「え?…きゃあ!!…」
__ドタアァァァン!!!…
「アッガイィ!!……」
シロに引っ張られるままマサツグの上にミスティーが落下…更に追撃で
ダメージを貰うと実は分かっててやっているのでは無いのだろうか?と
マサツグはシロの様子に疑問を持つのだが、至って本人は上機嫌で
ミスティーを巻き込んではじゃれ合っている。更に先程やっていた事に
対して完全にじゃれ合っている様にしか見えて居ない事からその手の知識が
無いと言う事を理解し、マサツグがふぅ…一息吐くと三人揃ってベッドの
間に収まってはそのままじゃれ合う…そうしてゲーム開始数分で
ワチャワチャの展開に巻き込まれたマサツグは如何収拾を付けたものかと
二人に下敷きにされながら考えるのであった。
{……それにしてもやっぱりあのミスティーの必死さ……普通じゃない!…
ここまでする理由も何と無く分かる様な気もするけど……にしたって…
…うぅ~ん…いや、まだ確証が無いな…
とにかくこの子はトンデモナイ可能性を秘めている事は確かな気がする!…}
__キャッ!キャッ!…ドスッ!…ドスッ!…
「…ッ!!……えぇ~い、人の上で暴れ居ってからにぃぃ!!…
お仕置きじゃあぁぁぁ!!!」
「きゃ~~~~♪」
色々状況を整理しようにもシロがじゃれて来ては邪魔をする!…そのせいか
次第に考えるのが面倒になると吹っ切れた様子でマサツグも一緒になって
じゃれ合い出し、一通りハードなじゃれ合いが終わった所でマサツグ達の
TPは、息が絶え絶えになる位まで激しく消耗されていた。そうして三人が
それぞれ身支度を整えると、宿屋の食堂に集まるのだが…既に三人とも
髪はグシャグシャでグロッキーと、本当に休んだのか?と聞かれそうな位に
疲れ切って居た。
「……はあぁ~…疲れた!…」
「あはははは♪
また遊びましょうね?…ご主人様!!」
「……ふぅ…出来ればもっとお手柔らかにお願いします…」
__コッ…コッ…コッ…コッ…
「……お待たせしました!…朝食に御座います!」
食堂で朝食が運ばれて来るまでの間…マサツグは椅子にもたれ掛かり、シロは
まだ元気と言った様子でマサツグに声を掛け、そしてそんな会話に混ざるよう
ミスティーも疲れた表情を見せてはグシャグシャの髪を梳かしていた。そして
息を整えて地味にTPを回復し、マサツグ達の元に朝食が運ばれてくる際…
マサツグは他の二人に聞かれないよう店主を呼ぶと、昨日の事後処理について
尋ねる。
{ッ!…あぁ!!…ちょっと!!…}
「ッ!…はい…何か御用で?…」
{……昨日の件…あの盗賊達は如何なりました?……
…まぁ、まだ捕まって時間は経って無いと思いますが…}
{ッ!…いやいや…お客さん!…その事なんですがね?…}
突如ヒソヒソ声で呼ばれた事に店主は驚くもその声がマサツグからの物だと
反応すると、マサツグに用件を尋ね…マサツグは二人に聞かれて居ない事を
確認しながら同じ様に、ヒソヒソ声で店主に盗賊達の事について尋ねると、
店主はハッとした表情で進展が有った事を話し出す。しかしその店主の様子は
如何にも可笑しく、何か不可解な事が有ったとばかりに表情が物語っており…
マサツグはその表情に戸惑いを覚えつつ店主の話を聞き出すと、店主の口から
トンデモナイ話を聞かされるのであった。
{いやぁ…それが……実はですねぇ……
早朝にその盗賊達を聴取をしようと…盗賊達を閉じ込めた牢屋に
向かった衛兵が!…その盗賊達の変死体を見つけまして!…}
「ッ!?…」
__ピクッ!…
{何でも首元を押さえては口から泡を吹いていて!…
目は裏返る程に苦しんだ様子を見せて居たとか!…
喉には掻き毟った痕が見られて…まるで毒薬でも飲まされたかの様な
可笑しな状態で見つかったと聞いて居ます!…
…現在内部の犯行なのでは?…と疑っているようですが…如何にも…}
店主から聞かされた話…それはあの盗賊達の死であった…マサツグがその話を
聞いて驚いた様子を見せて居ると、他にも聞いている者が居るのかピクっと
反応し!…そんな様子に気付かない店主はそのまま遺体の様子を聞いていた
のか事細かにマサツグに説明し、更に現在考えられている予想についても
マサツグに続けて話し始める。そんな話を聞いたマサツグは当然何か有った事を
悟ると同時に、心の中で嫌な予感を感じ始めるのであった。
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ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
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