どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-

-第二章四十節 壊滅の玄関口ゲートとドラゴン牽引と燃える木々-

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マサツグは女王陛下から刀を受け取ると急ぎハーフリングスの玄関口に

向かい駆け出す!…その際既に騒ぎを聞き付けてか或いは衛兵達の行動の

速さか…街の中は既にドラゴンの大混乱に見舞われては町の奥へと逃げて

行く獣人達で溢れており!…それに逆らうようマサツグが進んで行くと、

徐々に玄関口で戦う衛兵達の勇ましい声が聞こえて来る!…しかしその声も

次に火柱が上がると一瞬で悲鳴に変わり…マサツグが玄関口に辿り着いた

頃にはそこは地獄と化していた!…


__オオオオオオオォォォォ!!!……ドゴオオォォォ!!!!…


「…はぁ!…はぁ!……

…分かっては居たけど…やっぱ無理があったって所か?…この現状は!…

…にしても何でこのタイミングでドラゴンが?…」


玄関ゲートを潜り抜けてマサツグが目にした光景はまさにドラゴンが

暴れている惨状!…ドラゴンはよく洋風物のファンタジーで見掛ける姿を

しており、頭に角が…頭頂部に長い二本と鼻の頭に短い一本…

計三本の角を生やした赤いドラゴンで、衛兵の獣人達が束になって

そのドラゴンに向かって行き、その身に槍を突き立てようとするが

刃は通らず!…その事に衛兵達が戸惑って居るとドラゴンのブレスに

巻かれては丸焼きに!…焼かれなくとも尻尾で薙ぎ払われて

一蹴されると酷い有様であった!…しかしドラゴンの方も衛兵達に

そこそこ抵抗を受けた様子で!…その身に網の様な物を被せられて

翼が思う様に動かないと言った具合を見せており!…そして攻城兵器バリスタ

矢を数発!…その身に被弾してはダクダクと流血していた。だが結局の

処は衛兵達の不利には変わらず、ゲート前では既に数十人!…死傷者が

出ると言った被害が出ており、マサツグはタイミングを見計らった様に

現れたドラゴンに対して疑問を感じて居ると、目の前では今だ逃げずに

民の逃げる時間を稼ごうとする衛兵達の怒号を耳にする!…


「クッ!…クソォ!!!…」


「ひ…怯むなぁ!!…倒さなくても撃退出来れば我々の勝ちだ!!

志半ばで散って行った仲間の努力を無駄にするなあぁぁ!!!!…」


__オオオオオォォォォォォ!!!!…


必死に声を張り上げ防衛の陣を組む衛兵達にドラゴンは容赦なく牙を剥く!…

その度仲間が宙を舞ったり炎で焼かれたり…或いはその身を貫かれたりと、

抵抗空しく散って行き…更に追い込まれて行くと衛兵達もその圧倒的強さを

前に徐々に心が折れ!…その場から逃げ出したくなってしまう!…それでも

その身の奮い立たせドラゴンに向かって行く姿は、まるであのホルンズ

ダンジョンで見たゴブリンVSワイバーンの様で…あの時と違う事が有ると

するなら逃げる事が許されない!…規模が大きく後ろに国を背負って居ると、

背水の陣を迫られて居る事であった!そんな光景を目にしつつ!…マサツグも

抜けない刀を構えては一か八かと言った様子で、賭けに出るよう動き出すと

ドラゴンに向かって行く!


「…イケるかどうかは分からんが!!……」


__バッ!!…スウゥゥ!!…


「雷撃刃!!!」


__バシュウウゥゥ!!!……ドシャアアァァァ!!!…


マサツグは左手に鞘を持ち…右手で柄を握ると、真っ直ぐドラゴンに

接近してはその顔に向かい不意を突くよう雷撃刃を放つ!…意外な事に

納刀状態でも技は放てるのかマサツグの放った雷撃刃はドラゴンの

横っ面に痛烈ヒットし!…喰らったドラゴンもそのまま跳ね上げられる

よう大きく首をしならせ頭ごと仰け反ると、一歩二歩と後退する!…

しかし当然ながら納刀状態で技を出したせいか、威力は本来のもの

より低く!…然程ダメージを受けていない様子でドラゴンが首を左右に

振ると、自身に危害を加えて来た者を探し始める!…


__ドシン!!…ドシン!!…ブンブン!!……ゴガアアアアァァァ!!!…


「……案外やったら出来るもんだな!!…

…とは言え、やっぱ威力は大分落ちてる!…

完全に倒そうモンなら抜けないと厳しいか!…」


ドラゴンも突然の攻撃に驚いた様子で辺りを見渡し、攻撃をして来た

であろうマサツグの姿を見つけると咆哮を挙げる!…何故攻撃して来た

のがマサツグと分かったのか?…それは臭いであり!…攻撃される

直前で嗅いだ臭いがマサツグから感じられ、それを頼りにマサツグが

攻撃して来たと判断したからであるのだが…それに対してマサツグは

自分が振った刀を見詰めては技が出せた事に若干驚き!…戦える事を

確認して辺りを見渡し出すと、被害状況を確かめる!…


__……チラッ…


「……もう壊滅状態だな!…

もっと早くに動けてたら問題はなかっただろうが…

…見た感じ真面に動けるのはもう一部隊程度か…

あとは負傷…重症……とにかくここで戦うのは得策じゃない!…

……となると…ッ!…」


マサツグが辺りを見渡すと先程見た通り玄関口周りは死屍累々!…

木々は焼け焦げ…城壁は半壊…軽く見ただけでも約50人は倒れて居ると

言った所か?…曲がってはいけない方向に曲がって居たり…焼けて誰か

分からない状態で倒れて居たりしてはとにかく辺りは混沌としている!…

生き残っている獣人を探す方が難しいと言った状況下、何とかドラゴンの

注目を集めるとマサツグはふと一人の衛兵を見つけ…その衛兵はただ

慌てた様子で倒れている仲間を抱き抱えては必死に目を覚ますよう声を

掛けるのだが、その抱き抱えている衛兵は事切れているのか返事を

返す事は無いのであった…


「あ!…あぁ!!…お、おいベス!…ベス!!…目を覚ませ!!…

…トーマスも起きろ!!…嫁さんが待ってるんだろ!?……みんな!?……」


「……チッ!!…そこのお前!!

そこに座って居るだけだったらまずはまだ息の有る奴らを助けろ!!!

負傷した連中を後ろに!!…安全な場所に連れて行け!!…

コイツは俺が何とかする!!」


「ッ!?…あ、アンタは!?…囚人!?…お前こそ何をして!!…」


「ンな事言ってる場合か!!!!…

ここで無駄死にしてぇんなら止めはしねぇが!?…

テメェにもまだ出来る事あんだろ!!!…さっさとやれ!!!」


完全に錯乱している様子で倒れている仲間に声を掛け続けるが、

誰も起きる筈が無く…そんな様子に涙を流して項垂れようとする

衛兵に、マサツグは苛立ちを覚えた様子でとにかく顔を上げる

よう声を掛けては、生きて居る奴らを連れて退くよう命令する!

そしてその呼び掛けに反応してマサツグの存在に気付いた衛兵は

マサツグの格好を見て驚き!…囚人!?…と脱走したと勘違いした

様子でマサツグに文句を言い出すのだが、その言葉を聞いて更に

マサツグが激怒すると再度その衛兵に命令し!…改めてドラゴンと

向き合い!…抜けない刀を手に構え出すと、ドラゴンもマサツグに

対し完全に敵意を持ったのか襲い掛かり始める!…


__…ゴアアアアァァァァ!!!!…


「ッ!…来るか!?…」


__バッ!!…ガチン!!……グル!…ブォン!!!…


「ッ!!…あっぶね!!…」


マサツグに対して吠えては首を伸ばして噛み付こうとし、それをバック

ステップの紙一重で回避すると、ドラゴンは続け様に尻尾で薙ぎ払おうと

その巨躯を捻らせる!…そしてしなる様に繰り出された一撃は風を切る様に

マサツグに襲い掛かるのだが、マサツグは瞬時に地面へ伏せて見せ!…

マサツグには当たらず城壁に!…強烈な一撃で城壁に風穴を開けて見せると、

その瓦礫がハーフリングスの中へと飛散し!…まるで隕石の様に降り注ぐと

町の中から悲鳴が聞こえ出す!


__ドゴオォォン!!!…バラバラバラバラ!!!…キャアァァァ!!!!…


「ッ!?…チッ!!…

やっぱさすがにここで戦い続けるのは無理だな!…町に近過ぎる!!…

図体がデカ過ぎる!!!…この図体であの尻尾!!…

…突破されるのも時間の問題だな!…とは言え!…」


__グッ!…グッ!!…


「やっぱ抜けないし!……唯一の攻撃は雷撃刃だけか!!…

しゃ~ない!!…」


恐らくは市街地からだろうか…町の中から聞こえて来る悲鳴にマサツグは

しまった!…と言った表情で慌て出し、改めて場所が悪いと悩み出すと

如何やって目の前のドラゴンを連れて行こうかと悩み出す!…ヘイト稼ぎは

言わば十八番なのだが、それは相手が人型である場合であり…相手は完全に

竜!…何処かのゲオル〇ウスみたいな人物でない限りは一撃で屠れない上に

この巨体と!…中途半端なヘイト稼ぎをすれば瞬く間に追い付かれ、最悪死!…

防具も何も無い上で出来るだけ余力を残したいと考えていたマサツグから

すればただただ面倒でしか無く!…攻撃手段も雷撃刃だけと!…今だ刀が

抜けない事を確認してはマサツグは諦めた様子で動き出す!


「……刹那!!…」


__ヴウン!!…バババッ!!!…


「…雷撃刃!!…五連!!!」


__バババババジュウウゥゥゥ!!!…バチイィィ!!!!…


マサツグが取った方法とは「刹那」のゴリ押し!…と言うよりこれしか無く、

発動と同時にマサツグははぐれ〇タル張りの機動力で瞬時にドラゴンの

背後を取ると、ハーフリングスから離れ出し!…ドラゴンから距離を取って

雷撃刃の連打を浴びせ出すと、ドラゴンにダメージとヘイトを集める!…

そして突如機敏に動き出した事でドラゴンも戸惑った反応を見せては被弾を

するのだが、やはりダメージは薄いのか…ただ攻撃を受けた事に激怒しては

マサツグを追い駆ける様に移動し始める!…


__ゴゴゴゴゴ!…ゴアアアアァァァァ!!!!……ダァン!!…ダァン!!…


「ッ!?…ド、ドラゴンが囚人を!?……

…そんな事を言ってる場合か!!…とにかく今の内に!!…」


「て…手が空いて居る者は貸せぇ!!!…

今の内に息の有る物を安全な場所にぃ!!!…

一刻の猶予も無いぞぉ!!!」


__ハ…ハハァ!!…


ドラゴンは走る様にマサツグを追い駆け出し!…徐々にハーフリングスを

離れて行くと、その光景に衛兵達は戸惑う!…何故囚人は我々を庇って?…

そんな疑問が残った様子を衛兵達は見せるのだが、そんな事を考える時間は

当然無く!…慌てた様子で体勢を立て直すよう!…後から来た衛兵長が

慌てて号令を出すと、衛兵達はハッと我に返った様子で急ぎ負傷兵の

救護・及び搬送をし始める!…そして実際に被害の有った玄関口の様相を

見ては衛兵長が青褪めた表情を見せるのだが…それよりもあの人間は?…

と言った様子でドラゴンが駆けて行った先を見詰めるのだが、そこに

マサツグの姿は当然無いのであった…


そしてドラゴンを引っ張り始めたマサツグはと言うと…


__バッ!…ババッ!!…バババジュウウゥゥゥ!!!…バチイィィ!!!!…


「…さぁて?…本当に如何したものかな?…

…依然として鞘から刀は抜けないし、アイテムもない!…

オマケに防具も一切装備してないし…

あのドラゴンは顔を真っ赤っかにして追い掛けて来ている!…

……まぁ元から顔は赤いが…

攻撃をまともに受けたら即時終了のオワコン状態!!…

…気ぃ入れて対処しないと不味いな……」


時たま足を止めては後方を確認し、ドラゴンがちゃんと追って来て

居る事を確認するとすかさず雷撃刃を放つ!…ダメージとヘイトは

入念に!…とにかく遠くへ逃げるよう…愚痴を零す様に現状の状態を

口にしつつ…無策に何も考えずただ森の奥へと逃げ込んで居ると、

徐々に辺りの見通しが悪くなり出す!…ただでさえ無駄に森の木々の

背は高く、あのドラゴンでさえも姿を隠せそうな位に!…ほぼ音だけが

頼りになり出し、マサツグが辺りに警戒をして居ると、ドラゴンは

怒り心頭なのかマサツグの居る方向に向かって突如ファイアブレスを

吐き出す!


__ゴオオオ!!!…バオオオオォォォォォ!!!…


「…ッ!?…どわあああぁぁぁ!!!!…」


__ゴオオオオォォォォ!!!……チリチリチリチリ!…


「え?…えぇ?…」


とにかくハーフリングスから離れる事を意識して居た為、自分が何処に

居るのかも分からないのだが…約100m先の森の中と言った所か、

とにかく突如ゆっくりと謎の熱源が近付いて来た事に驚き!…横っ飛び

回避で叫びながらそのファイアブレスを回避すると、恐ろしい事に

マサツグの居た辺りは一気に焼け野原と化す!…まるで電車が踏切を

通る様に!…一瞬だが炎の波が通ったかと思えば背後は炭と…何処かの

匠も真っ青なビフォーアフターぶりにただマサツグが驚いて居ると、

木々はチリチリと音を立てて燃え続け!…その焼ける木々の中から

ドラゴンが姿を現す!…


__ギギギギギギ!!…ドシャアァン!!……ゴアアアアァァァァ!!!!…


「…ッ!?…あぁ~らら?…かなりご立腹?…

……ここまでが限界か…じゃあこっからテメェと俺の根競べと行くか!?…」


__ゴアアアアァァァァ!!!!…ゴゴゴゴ!!…


やはりさすがはドラゴンと言った所か、その射程に火力と!…ホルンズヒルで

見たあのレッサーワイバーンの比では無く!…ドラゴンが吐いたブレスは

まるでアスファルトで舗装された道路の様に!…扇形に広がるよう伸びては

辺りを炭と化す!…その中を堂々たる姿で歩くはさすがファンタジー!…

まだ始めて一か月経つか経たないかでまさか戦うとは思っても居なかった

のだが、姿を現したドラゴンに対してマサツグが呆れた表情を見せると、

これ以上は逃げられないと悟ってか軽口を叩きながら身構え出す!…そして

相対するようドラゴンがマサツグに吠えると息を吸い出し!…また

ブレスが飛んで来そうな様子にマサツグがバッ!と動き出すと、森の中に

身を潜める!…


__ッ!!…バッ!!……ッ!?…


{…だぁれが真面に向かって行くかっての!!

それもまた火ぃ吹こうとしやがって!!…クソが!!…

…とは言ったものの…こっちが出来る唯一の技は雷撃刃位!…

後の攻撃は刃が無いこの状態では全く役に立たない物ばかり!!…

不意を突こうにもアイツの周りは見晴らしが妙に良いし!?…

せめてこの刀の解放条件だけでも分かれば何とかなるかもしれんのだがな!…}


__グゴゴゴゴ!……スンスン…スンスン…


マサツグがすかさず森の木々の中に姿を隠すと、ドラゴンは姿を隠した事に

戸惑い、吸いこんで居た息を呑む。そして辺りを見渡しマサツグの攻撃に

備える一方で、マサツグは一度落ち着きを取り戻すと、現状の状態に

ついて文句の言葉を心の中で呟き!…そして改めて辺りを見渡して自分の

出来る事等…戦況を変える手段を模索し出す!せめて女王陛下から貰った刀

だけでも使えれば!…と嘆くのだが、嘆いた所で如何にもならず!…

ドラゴンはドラゴンでマサツグを探すよう辺りの臭いを嗅ぎ出すと、その様子に

マサツグも急いだ様子で動き出す!…


__ッ!…バッ!!…ババッ!!…


{…刹那がそろそろ切れる!!……切れる前に出来るだけダメージを!!…}


__ガサァ!!…ッ!?…


「こっちだクソデカトカゲ!!!…雷撃刃!!!」


出来るだけドラゴンにバレないよう!…刹那の使用時間が迫って居る事にも

焦りを覚えつつ!…木々の陰に隠れながら俊敏に動き回ると、瞬く間に

ドラゴンの背後を取っては飛び出す様に踏み込む!…その際物音を立ててしまい

ドラゴンに居場所を感付かれてしまうが、構わずマサツグは叫びながら雷撃刃を

連打し!…ドラゴンの背中・翼等に当てると雷撃がドラゴンを襲い!…鞘に

仕舞った状態で放った斬撃も多少ながらドラゴンにダメージを与える!…

だが相手はさすがドラゴン!…幾ら雷撃刃を浴びせた所で物ともせずただ怯んだ

様子を見せるだけ!…ピンピンしている様子にマサツグも終わりが有るのか?と

不安になると、ここで漸く安定の鑑定アプレェィザァルを発動する!…


__バシュウッ!!バシュウッ!!…ヴワチィィィ!!…ゴガアアァァァ!!!…


「ッ!?…一応はダメージは入って居ると思うが……

やっぱあんまし効いていない様な?……今更だが鑑定アプレェィザァル!!」


__ピピピ!…ヴウン!…

 -----------------------------------------------------------------------

 「レッドドラゴン(幼体)」  

 Lv.55

   HP 77500 ATK 530    DEF 480

        MATK  60  MDEF 120


 SKILL

 飛翔 Lv.MAX 火炎の息 Lv.15 強靭肉体 Lv.10 激昂 Lv.10 

 噛み付き Lv.9
 -----------------------------------------------------------------------


{…うわぁ!……さすがドラゴンって言った所か?…てか幼体でこれとか…

そりゃこんなのに襲われたら町の一つ位消されるでしょうよ!?…}


ドラゴンが怯んでいる隙に鑑定アプレェィザァルを掛けるとマサツグの目の前に

ドラゴンのステータスが表示される。そしてそこに書かれて有る数値に

スキルと…名前からしてまだ子供だと言う事は分かるのだが、余りにも

スペックが高い事からさすがと言った様子で呆れた様に驚いて居ると、

ドラゴンは雷撃刃の怯みから復帰したのかすぐさまマサツグに襲い掛かり

始める!


__ブルルル!…ゴアアアァァァ!!!…


「ッ!?…やっば!!…」


__バッ!!…ガチン!!…スゥ!!…ゴバアアアアァァァ!!!…


「ッ!?…マジかよ!?…」


怯みから回復する際首を左右に振りつつすかさずマサツグに向かい

首を伸ばして噛み付こうとし!…マサツグがそれに気付き慌てて

バックステップでまたもや紙一重に回避をすると、ドラゴンも知恵を

付けたのかスッと短く息を吸っては追撃のファイアブレスを吐き出し

始める!そんな追撃にマサツグが慌て出すと更に運が悪い事に!…

マサツグの刹那の効果時間が切れては先程までの動きも等倍速になり!…

刹那が切れた事でマサツグは更に慌て出す!…


__ヴヴン…ゴバアアアアァァァ!!!…


「ッ!?…ちょ!?…このタイミングで切れるとか有り!?…

完全にミスったああぁぁぁぁぁ!!!!!…」


__ゴアアアアアァァァァァァ!!!!…


「ダアアァァァァチャチャチャチャチャチャチャ!!!!…」


迫って来るファイアブレスに対してマサツグは咄嗟に右側へ転がるよう

ドッジロールをすると、ドラゴンの動きがあまり良くない事から!…

後ろに回り込んでブレスやり過ごそうとするのだが、ドラゴンはそんな

マサツグに対してブレスを吐きながら構わず追いかけ始め!…しかも

意外な事にそのドラゴンの首の旋回速度はそこそこ速く!…マサツグの

直ぐ後ろには猛火が迫ると言ったまるで漫画の様な光景が出来上がる!…

その間マサツグは全力でその猛火から逃げ続け!…某一狩り行こうぜの

ゲームの主人公の様な気分になっては背中を炙られる!…そしてドラゴンを

中心に円形状の焼け野原が更に出来ると、マサツグは転がる様に森の樹の

陰に逃げ込んで息を切らし!…ドラゴンもブレスを吐き終えたのか呼吸を

整え出すと、二人の間は仕切り直される!…


__バッ!!…ゴロゴロゴロゴロ!……ゴオオォォォ!……フシュゥ~!…


「…ぜぇ!…ぜぇ!…し、しんど!?…

生きて居る事に感謝はするが…心が折れそうだ!…

こっちはブレス使えねぇんだぞ!?…ったく!!…

…とは言え如何する!?…本当に決定打の無い以上

こっちも思う様に攻撃出来無いし!…こんな森の中じゃ

他に使えそうな物なんか!……ん?…」


__ゴアアアアアァァァァァァ!!!!…バキィ!!…ドガアァァ!!…


「…ッ!?…うわあぁ!……

あんだけ連続でブレス吐いてたのにまだ森を焼くのか?…

それに木々を薙ぎ倒してるし!…これが子供の体力って奴か?…

末恐ろしいな!?…シロ以上に苦労しそうだ……って、あれ?…」


木の陰に隠れて息を切らし!…自分の体力がまだある事を確認すると

改めてドラゴンと対峙して居る事に後悔し始める!…こっちはただの

冒険者!…決してドラゴン〇ーンでは無いと言った様子で、某叫び声に

特徴のあるゲームネタを引っ張り出しては嘆くのだが…引き受けて

しまった以上仕方が無いと諦めを付けると、策を考えながら樹の影に

隠れてドラゴンの様子を探り出す!…すると如何だろう!…向こうは

まだやる気満々なのか手当たり次第に火を吹いては尻尾で木々を

薙ぎ倒し!…マサツグに怒りを燃やしているのかその吠える姿はまるで

某怪獣映画の様に見えてしまう!…何と無くあの赤い電波塔が破壊されて

いる様なシーンが見えて来るのだが、とにかくその暴れっぷりに思わず

感動を覚えて居ると、ふとドラゴンの足元に違和感を覚える!…


__チョロチョロチョロチョロ…


「……何だあれ?…何であんな所に水が湧いてる?…

さっきまでそんな物無かった様な?…それもドラゴンの足元に?…

……ッ!!…いや待てよ!?…アレを使えばワンチャン!!…」


__ゴアアアアアァァァァァァ!!!!…


「……後はタイミングだけだな!…刹那はクールタイムに入ってるし…

次真面に攻撃を貰えば間違い無くお釈迦!……

気合入れて行かないとな!…」


マサツグが見つけた違和感!…それは丁度ドラゴンの足元から地味に水が湧き

出している様子で、先程まで無かったと言った様子でマサツグがその湧き水に

不思議な感覚を覚えて居ると、突如としてマサツグに電流が走る!…文字通り

まるで落雷にでも撃たれた様に!…ある方法を思い付くとマサツグはそれを

唯一の逆転の手と考え…ドラゴンの様子を見計らい動き出すと、また背後を

取ろうと木の影から木の影へと移動する!…そして肝心のドラゴンはと言うと

完全に頭に血が上っているのか、足元の水など御構い無しに暴れ倒しており!…

木々を薙ぎ倒してはブレスを吐き、手当たり次第に当たり散らして居ると

マサツグは配置に就いた様にその隙を狙い始める!…


「……ふぅ!…何とかここまでは!…後は飛び出すタイミング!…

…にしても……」


ドラゴンの背後を取ってもマサツグは直ぐには飛び出さない!…

何故なら相手は激昂しているから!…こう言う状況の時こそ

相手は予測出来ない行動をして来るとマサツグは警戒し!…

春野原スプリングフィールドで戦ったあのキングリザードの事を思い出しては

ただいつでも動けるよう身構える!…オマケにドラゴンは先程から

激昂しているせいか機敏な動きを見せおり!…警戒している

様子も見せては尻尾を振り回し!…辺り一帯を薙ぎ払っては必死に

マサツグを探している様子を見せて居た!…


__ゴアアアアアァァァァァァ!!!!…


「こりゃまるで天災だな?…

当分の間ここは不毛の地になりそうだが?…」


__ゴアアアアアァァァァァァ!!!!……グルルルル…


「ッ!?…今だ!!…」


そんな様子をジィ~と物陰から見詰めてはただひたすらに機会を伺い!…

怒り狂う様子に困惑しては思わず色々と心配し…ドラゴンが一度でも

落ち着く素振りを見せる瞬間を待って居ると、遂にドラゴンが微かにだが

疲れを見せる様な項垂れる動作を見せる!…その光景を待っていたと

ばかりにマサツグも樹の陰から飛び出すと、一目散にドラゴンの足元へ!…

あの妙に水が染み出ている地面の元まで一気に駆け抜け、大きく刀を

振り被ってはドラゴンとの距離を肉薄し!…そのまま無防備のドラゴンを

自身の間合いに入れると、勢い良く刀を振り下ろす!


__バッ!!…タッタッタッタッタ!!!…バッ!!…


「…うおりゃああああ!!!」


__ッ!?…グルッ!?…フォン!!…バシャン!!!…


「ッ~~~~~!!!!…」


マサツグが叫び声を上げて刀を振り下ろすとその声に反応してドラゴンも

途端に振り返る!…しかし振り返った所でマサツグは既に攻撃モーションに

入っており…反撃しようにも間に合わないと言った様子でそのままマサツグの

攻撃はドラゴンに当たると思われた瞬間!…マサツグが刀を振り下ろした先は

まさかのあの水は染み出ている地面であった!…別に攻撃を失敗したと言う

訳では無い!…寧ろ故意に地面を叩いたのである!…しかしマサツグが得た

物はと言うとドラゴンに対してのダメージでは無く、あの硬い物を殴った時に

来るジィ~ン…!とした痛みで有った。


「かっっっっったああぁぁぁぁ!!!!…

何だこれ!?…岩盤!?…

…ッ!?…って事はこのままだと攻撃出来無いじゃん!?…」


__ゴアアアアアァァァァァァ!!!!…ブォン!!…


「ッ!?!?…やっばぁ!!!…」


__バッ!!…ドガアァァン!!!!……ガタガタガタガタ!!…


マサツグが地面の硬さに驚いて居るとうっかり刀を手放してしまい!…

ただ手の痺れに困惑して居ると、ドラゴンはマサツグに対して尻尾を

振り上げては叩き付けようと身構える!…そしてそれに気が付いた

マサツグも慌てて横っ飛び回避すると、振り上げられた尻尾は勢い良く

その地面を叩き付け!…地響きが起きるレベルで地面が揺れると、

いよいよマサツグは窮地に追い込まれる!…


「うおあっぶねぇ!!…当たったら死ぬ!!…当たったら死ぬ!!!…

地響きが起きる位とか!!……そんな事より反撃!!…

…ッ!?…しまった!!刀!?…」


__ゴアアアアアァァァァァァ!!!!…


「ッ!?…今度こそやらかした!?…」


慌てた様子ながらも回避を成功させるとマサツグは手元に刀が無い事に

気が付き、慌て出して居るとドラゴンはそんなマサツグを余所に

息を吸い込み始める!…マサツグはまだ横っ飛び回避のせいで地面に

倒れたままでおり!…起き上がって回避するにも時間が足りず!…

思わず被弾!…死を覚悟するのだが、そうは問屋が卸さないとばかりに

ここで更なる展開に発展する!…


__ゴゴゴゴゴゴゴ!!!…ドシャアアアァァァァン!!!…ッ!?…


「なっ!?…え?…えぇ!?…」


目の前で息を吸い込むドラゴンに対して地鳴りが続いて居ると

マサツグが感じて居ると、先程のドラゴンの尻尾ビタアァンが

効いたのか!…突如としてドラゴンの足元から間欠泉が噴き出すと、

ブレスを吐く直前だったドラゴンはその間欠泉に煽られる様に

して後ろに転び!…天に向かってファイアブレスを吐き出す!…

水の柱に火の柱!…奇妙な光景を寝転がりながら見ることに

なったマサツグはただただ驚き!…何が起きたのか?と目の前の

光景に困惑して居ると、この時マサツグの身にある異変が起きる

のであった!…

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感想 63

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貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
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ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

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【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

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2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
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俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

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 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

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