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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章五十四節 怒りの突貫!と攻略した者と外道達からの解放!…-

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刻一刻と迫る危機感が辺りを支配する中!…マサツグはと言うと今だリーナの

相手をして居り!…リーナもボロボロに泣いてはマサツグに追い縋って子供と

化し!…もはやあの男装の麗人と呼ばれて居た時の様な!…そんなリーナの

凛々しい姿が何処にもない情けない?…姿を見せて居ると、モツとオリハも

勿論の如く焦りを覚える!…となると早くマサツグに何とかして貰いたい所

ではあるのだが、宥めるのにやはり難航する訳で!…しかしマサツグとしても

何か徐々に苛立ちを覚え出した様で!…遂には暴挙?…勢いに任せてリーナに

ある事をやって見せると、途端にリーナは黙ってしまう!…と言うのも…


「うぅ!!…うううぅ!!!…グス!!…」


__……ッ~~~!!…ガシガシガシガシ!!!


「あぁ~もうしゃらくせぃ!!!…良いかリーナ!!

一回しかやらないから覚悟しておけ!!!」


__ガッシ!!…ギュッ!…


「ッ!?…うぇ!?…ッ!!!…」


ぐずるリーナに辟易とした様子で声を掛けると次にはギュッと!…抱き締め返して

顔を上げさせ!…となるとそんな突然の強引な行動にリーナも戸惑い!…思わず

泣くのを止めてビックリした様なそんな反応を露わにすると、更に驚きべき光景を

目にする!…と言うのもマサツグはそのムリヤリ顔を上げさせたリーナの頬に

向かって自身の顔を近付けると、何を思ったのか突如優しく口付けをして見せ!…


__ンチュ………


「……ッ!!…ッ!!!!……」


勿論これにはリーナも酷く困惑した様で!…一体何が起きたのか全く理解出来て

居ない様子で目をパチパチと!…ただ口付けされた頬にスッと手を持って来ては

感触を確かめる様に!…自身の頬を撫でながらマサツグに赤面した表情を向けて

行くと、そこで同じ様に赤面をするマサツグの表情を目にして行く!…その際

マサツグも口付けを終えた所でリーナから視線を外して行くと、これで分かったか!

とばかりに文句交じりの言葉を!…


「……これでもまだ俺がお前の事を嫌いだと思って居る様に感じるか?…」


__ッ!?…ッ!?!?……プ、プルプル………ッ…


そんなマサツグの言葉にリーナも無言で肯定を!…動揺しながらも分かった!と…

とにかく今起きた事に対してキャパが付いて来ない様子でリーナは首を左右に!…

ただ目に涙を溜めたまま赤面して居り!…マサツグもこれで一段落と言った具合に

落ち着いて見せると、暫くの間二人はその場で固まっていた!…勿論これは

マサツグとリーナの仲だから出来る事で、最悪場合によっては関係は崩壊!…しかし

上手く行ったらしくリーナは完全に沈静化!…ただ照れた様子で固まる一方!…

何と無く雰囲気で察したのかモツとオリハが妙にその様子にイライラとした反応を

見せて行くと、次に妙に意気投合し始める!…


{……やったなやりましたね?…}


「………。」×2


「オリハクン…何ダカ無性ニ腹ガ立タナイカイ?…」


「奇遇デスネ?…私モ無ッ!ッ!ッ!ッ!性ニ!!!…

ムカムカシテ来タデスヨ?……」


__チラッ?……チャキッ……ッ!!…どよぉ!?…ザッ…


互いに若干無言の反応になるのだが、敵兵達を相手にしつつ!…次には更に

ムカついて来たのか言葉を口に!…それも何故か片言になった様子で会話を

し始め!…互いにムカムカして居る事を確認して行くと、次にはその視線は

目の前に居る敵兵達にへと向けられる!…それもそうだ、必死に敵の攻撃から

守って居るにも関わらず、後ろでは女子とイチャイチャ!…となるとそれを

見せられて居る?者からすれば当然全くもって面白くなく!…丁度良い所に

ストレス解消のサンドバッグが有る!とばかりに二人が改めて武器を握り

直して見せると、その様子に敵兵達も思わずビクッとする!…確かに幾ら

死ぬ事に対して恐れなくとも!…やはり恐怖的な物は感じる!と言った様子で!…

とにかくそんな様子を目にして一歩後退りをして見せ!…そんな様子にモツと

オリハも更に乗ったよう互いに相槌を撃ち出すと、不敵に笑う!…


「ジャア、コノ鬱憤ヲ解消シヨウジャナイカ?」


「エェ…ソウデスネ……」


「…じゃあ!!…」


「いっ…せい…の!…で!!」


「うおりゃああああああああああああああ!!!!!」×2


いまだ片言で会話し合うと互いにタイミングを取り合い!…その様子に兵士達も

戦々恐々とし!…だが当然逃げ出す訳には行かないと!…若干腰が引き気味に

なりながらも二人に対してまだ戦う意思を見せて行くと、次にはモツとオリハが

突貫し出す!…その際珍しく二人が叫びながら向かって行くと、そこからの様子は

余りにも凄惨!…言うなれば悪鬼羅刹が二人いる様な!…とにかく鬱憤を晴らす

様に暴れ回り!…アヤもその様子に思わず引いてしまう様なそんな反応を露わに

すると、一応ながらも援護を続ける!…さてそうしてモツとオリハが暴れる事で

道をこじ開け!…次にはバルディアナまで目前にまで迫るのだが!…


「うおらああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


「おんどりゃああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


__ズババババババ!!!!…


「ッ!?…急に息を吹き返し!?…だがもう遅い!!…

これで仕込みは完成!!…後は貴様達を吹き飛ばすだけ!!…」


向かって来るモツとオリハに戸惑うのだが!…バルディアナは既に準備が

出来たと!…後は撃ち出すだけ!と言った具合に杖を構え!…兵士達諸共

向かって来るモツ達を殲滅しようとすると、バルディアナは不敵に笑って

見せる!…その際そのバルディアナの足元には多数のミイラが!…見るも

無残な姿で転がり!…だがだからと言ってモツとオリハは止まる事無く!…

とにかくその兵士達の壁をぶち破って何とかバルディアナまでの道をこじ

開けて見せると、次にはバルディアナも風の圧縮弾を打ち出す!…


「これで仕舞いよ!!!…

ゲイル!!!…ジャッジメントォォォォォォォォォ!!!!!」


__バシュゴオオオオオオオオオオォォォォォォォ!!!!


「ッ!?…撃ち出した!!……けど?……ッ!!…」


まるでモツ達の顔を見てから打つ様に!…バルディアナは風の圧縮弾を射出!…

するとその風の圧縮弾は轟音を立てて真っ直ぐモツ達に向かって飛んで行き、

今にも炸裂しそうな様子を見せて行く!…だがその弾速はと言うと妙に遅く!…

やはりバルデウスと比べると違う感が…しかし威力は未知数である事からかなり

ヤバく!…警戒するに越した事は無い!と考えて居ると、モツはふとある背後

からの気配に気が付く!…そして!…


「……バルディアナ!!!」


「ッ!?…」


モツはこの時さも勝利を確信した様に!…突如としてバルディアナに声を掛けると、

そのモツの呼び声にバルディアナは戸惑う!…そしてその視線を呼ばれたモツの方に

向けて行くと、そこで奇妙な光景を!…と言うのもそのヤバい魔法が飛んで来て居る

にも関わらず笑みを!…勝ち誇った笑みを浮かべて居るモツの表情を目にし!…

となるとそんなモツの表情にバルディアナ困惑!…一体何をそんなに笑って居られる

のかと!…とにかく戸惑った反応を見せて居ると、更にモツの言葉は続いて行く!…


「俺は以前この技を使う奴と一度だけ戦った事がある!!!」


「ッ!?…フン、何を馬鹿な!!…この魔法はもう失われた魔法!……」


「いや!!…確かに戦った事が有る!!!…

そしてその攻撃を打ち破った馬鹿が居る事も知って居る!!!…」


モツは何を思ったかその魔法を扱う者と戦ったと!…さも攻略法を知っている

様子で話しをし!…するとそんなモツの言葉に更にバルディアナは動揺して

見せ!…焦った様子でそんな訳が無い!と口にすると、その際自分以外に扱える

者が居るのか!?と想像をする!…しかし幾ら思い浮かべても居るとするなら

バルデウス本人しか居らず!と考え、更に焦りを露わに!…その一方でモツは

更にバルディアナの言葉を否定して行き!…その時の事を話す様に打ち破った

者がちゃんと居る事を更に続けると、バルディアナは目に見えて狼狽え始める!…


「ッ!?…な、なにを出鱈目な!!!…その様な事が有る筈が無い!!!!…

これはあまりにも危険故封じられた魔法なのだぞ!?…それを打ち破る等!!!…

神にも等しい力を持って居るとでも言うのか!?…」


__ニヤァ!!…ッ!?…


{ば、馬鹿な!?…何故その様に笑って居られる!?…

…ハッタリかとも思ったがまさか本当にそんな!?…

…いやそんな訳がある筈が無い!!…しかし何だこの胸騒ぎは!!…

そしてあの余裕の笑み!…なんだと言う!?…

…気が狂ったにしては妙に冷静!……やはり何かしらの自身が!?…}


もはや隠し切れない様子で諸に戸惑い!…そんな訳がある筈が無いと否定!…と、

同時に自身に言い聞かせるようモツを睨み!…逆にモツの言葉を否定しようと

必死に言葉を並べて行くのだが、モツはそんなバルディアナに対して不敵に笑う!…

それはさも無知蒙昧!…可哀そうに!と言わんばかりに嘲笑い!…それを見てやはり

バルディアナも動揺を隠せず!…次には不安が勝った様子で悩み始め!…心の中で

モツの笑顔に不気味さを感じて居ると、モツはこれまた更に続ける!…


「……恐らく勘違いして居るだろうから言っておく!…

…それをやったのは俺じゃない!!!…

何なら今こうして語り部として話して居るからな?…」


「ッ!?…はぁ!?…だったら何だと!!…」


「気付かないのか?……或いは聞いた事が無いのか?…

春野原でトンデモナイカルト集団が現れた際!…

その元凶を討ったのは三人だって話!…

その内の一人があのリーナ!…そして俺!…」


「ッ!?……ッ!?!?…ま、まさか!?…」


モツはそのバルディアナの様子を嘲笑う様に言葉を!…と言うのもその技を

攻略したのは自分じゃない!と…するとその言葉にバルディアナも途端に

ハッと!…最初から嘘を言って居たのかとばかりに文句を口にしようとすると、

モツは今だ余裕の様子で話しをする!…その話と言うのも過去を遡り!…

あの春野原スプリングフィールドで起きた事件を態々掘り返し!…その時事件を解決させた

メンバーを上げて行き!…リーナと自分の名前を口にすると、バルディアナも

ふと驚いた様子で反応!…そしてまた若干間を開けて驚き出し!…まさか!の

言葉を口にすると、モツも堂々と紹介する!…


「ッ!…そうだよそのまさかだよ!!…

最後の一人はさっきから俺達の後ろでイチャ付いてる!!!…

マサツグこそが!!!…」


「四季刀剣術!!…疾風の型!!!…」


「その奴だからだ!!!!」


「春一番んん!!!!……って、じゃかぁしいわあああぁぁぁ!!!!!」


さも勿体ぶった様子で最後にマサツグを紹介!…その際態々後ろでイチャ付いて

居たと言葉を口に!…と、ここまで引っ張ったのも背後でマサツグが刀を構えて

居たのを把握したからであって!…マサツグも刀を握って言葉を口に!…技の

ルーティーン入って行くと一気に一直線に駆けて行き!…そのまま風の圧縮弾と

接敵する様子を見せて行くと、最後にモツがオチを着ける!…と言うのも

マサツグがその技の攻略者と!…自慢げに声を上げて話し!…その一方で

マサツグも間合いに捉えた所で抜刀!…その再現をする様に風の圧縮弾を両断!…

そして続け様にモツにツッコミの言葉を口にして行って見せると、斬られた

圧縮弾は宙を舞う!…


__ズバアァァァンンン!!!!…ッ!?!?!?……ヒュン!…スゥゥ…キン!…


「バ!…馬鹿な!?……わ、私の全力!!…

魔王様の!!…魔法の英知が!?…」


__オォン…オォン…ガッ!!…ゴウッ!!!!!…


真っ二つに斬られた風の圧縮弾を見て勿論全員が絶句!…しかしマサツグとモツ

だけはしてやったり!とばかりにニヤッと笑い!…その後マサツグはさも殺陣の

様に刀を納刀して見せ!…バルディアナもそのモツが言って居た話を現実に!…

目の前で見せられた事で本当に戸惑いを隠せない様子で言葉を口にして見せると、

斬った風の圧縮弾も左右に分かれてそのまま!…洞窟の壁に吸い寄せられるよう

フッと次の瞬間接触すると、その圧縮された空気は一気に解放される様に!…

忽ち暴風が洞窟内を制圧する様に吹き荒れ!…まるでハリケーンの中に居る様な

トンデモナイ風圧がモツ達や兵士達を襲って行くと、洞窟内は阿鼻叫喚と化して

しまう!…


__ゴシャアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!…


「ッ!?!?…ッ~~~!!!…キャアアアアアァァァァァ!!!!」


「ッ!?…アヤァ!!!…」


「うおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


「こ…これは!!キツイ!!!…」


__ぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!………


途轍もない轟音が耳を襲い!…簡単に人の体を持ち上げると、洞窟内はミキサーと

化す!…その際アヤが吹き飛ばされそうになると悲鳴を上げ!…モツが慌てて手を

伸ばしアヤに覆い被さって行くと、何とか難を逃れて行く!…そしてその影響は

当然オリハやリーナの身にも及び!…それぞれ咄嗟に武器を地面に刺しては風圧に

耐え!…だがそれが出来なかったモノは宙を舞い!…そのまま洞窟の壁に激突!…

或いは人同士が激しくぶつかって何度も何度も衝突を繰り返すと、遂には事切れた

様に動かなくなる…そして更にはその暴風は崩れた入口の瓦礫を吹き飛ばすと、

出口を開通させ!…逃げ道が出来た事で風も収まり!…最後には凄惨たる!…

恐ろしい光景を残して行くと、更に周りを絶句させる!…


「ッ~~~!!!!……ッ?……ッ!?………」


「……こりゃ…ヒデェなぁ?……なぁ?…バルディアナさんよぉ?…」


「……ッ!!…ア、アヤ!!…リーナ!!…

目を閉じろ!!…今は目を開けない方がいい!!!

…見たくねぇモン見る事になる!!…」


「ッ!?…わ、分かったわ!…」


この時聞こえて来るのはただ風が流れて行く音だけで、唯一マサツグとバルディアナ

だけが被害を受けずに立って居り!…その一方でモツがハッと気が付いた様子で頭を

上げ出し!…その凄惨たる光景を目にして思わず驚いた反応を露わにして見せて

居ると、マサツグがバルディアナに声を掛ける!…それこそ自分のやった事に対して

感想を尋ねる様に皮肉っぽく声を掛けると、次にはモツが慌て!…と言うのもモツが

頭を上げた事でアヤも反応をし始め!…その光景を見れば間違いなくトラウマに

なると!…同じ様にリーナも見てはいけない!と声を掛けて行って見せると、二人は

ビクッとしながらも返事をする!…さてそうなると時間経過での兵士達の消滅を

待つ事になるのだが、ふと気が付くとバルディアナが雲隠れ!…


「……ッ!…お、おい!…アイツは!?…」


「ッ!…え?……ッ!!…しまった!!……でも…感知サーチ!!」


__ピィーン!!!……ヴウン!!…


「ッ!……え?…ノーアラート?…敵影…無し?…」


モツが気が付いた様子でマサツグに声を!…と言うのもバルディアナは茫然自失と

化しており、全く動く気配を見せないで居たのだが!…マサツグとモツが周りに

注目をして居る内に消えた様で…マサツグもモツに声を掛けられて初めて気が付いた

ようハッとして見せると、次には感知サーチを発動する!…しかし次に表示されたのは

ノーアラート!…つまりは敵影が無いと言う事で…その表示にマサツグもアレ?と…

感知出来ないのか?それとも、単純に逃げたのか如何なのか?どちらなのか分から

ない?と言った反応を見せて行くと、更に感知サーチを倍プッシュする!…


__ピィーン!!!…ピィーン!!!…ピィーン!!!……ヴウン!!…


「……駄目だ何処にも反応が無い!……逃げられた?…」


「…可能性は高いかもな?…

…フェンスも消えてるし…これでここも落ち着きを…

っと…如何やら消え始めたみたいだな?…」


__シュン…シュン…


マサツグは気が狂った様に感知サーチを連打!…しかしやはり何処にもそれらしい

反応は無く!…その様子にマサツグも逃げた?かと…出入口の方を見て人の影が

無いかを見て行くのだが、当然そんな人の影など見つからない!…そしてそんな

マサツグの様子にモツもアヤから退くよう立ち上がると、キョロキョロと状況を

見回し…と言うのもバトル時のフェンスが消えて居ると、マサツグの逃げられた?

と言う言葉に対して肯定するよう返事をすると、同時にフェンスが消えて居る事を

口にする。そして時間が来たのか次には兵士達の遺体が消え出すと、本当の意味で

戦闘が終わったと!…


「あぁ…漸くデグレアント兵達との戦闘も終わったな…

へぇ!…ッ!…ッ!…ッ!……あぁ~!…

本当に長い戦闘だった!…」


「ッ!…あぁ、そうだ…お~い!…二人とももう目を開けて良いぞぉ?」


長く感じた戦闘にマサツグもホッと安堵して見せ、次には大きく伸びを!…両手を

組んで天井に向かって大きく伸ばし!…そのまま左右に揺れるようこれまた大きく

腰を動かして行くと、再度同じ言葉を口にする!…それはさも大事な事なので二回

言いました!とばかりに漏らして行くと、モツもハッとした様子でもう大丈夫だ!

と…今だ目を閉じて居るアヤとリーナに声を掛け!…そのモツの言葉に二人共

ピクっとおっかなびっきりな反応をすると、恐る恐るとばかりに目を開け出す…


「ッ~~~!!!…ッ?……ふぅ…」


「…アヤ大丈夫か、怪我は?…ほら、手…」


「ッ!…あっ…ありがとうモツ…大丈夫!…平気!…

……にしても…凄いわね?…これ?…」」


二人は目を開けると何も無い事にホッと安堵…その際アヤは今だ地面に伏せた

ままで固まっており!…すると次にはモツが気遣う様にアヤへ声を駆け出し!…

伏せているアヤに対して手を伸ばして助け起こそうとして見せると、アヤも

お礼を言ってモツの手を取って行く。そしてモツの問い掛けに対して大丈夫と!…

手を借りてながら立ち上がるとその惨状に息を呑み!…洞窟内は最初来た時

よりも当然荒れ!…辺り一帯に瓦礫が酷い具合に散乱している様子を目にすると、

如何にあの風の圧縮弾がヤバい物だったのかを理解する!…さてその一方で

リーナも地面に刺さった剣を塗りやり引っこ抜くと、マサツグ達の方へと…


「…ふぅ~…にしてもまさかあの魔法?…技?…を使って来るとは!!…

…やはり世界にはまだまだ恐ろしい魔術師が居たモノだな!!…」


リーナは駆け寄って来るとまずは一息…そこから驚いた事を口に!…何でももう

見る事も無い筈の技だったと!…まさかの使える者が居た事に戸惑った表情を

見せて行くと、世界は広い!とばかりに話をする!…するとそんなリーナの話に

対してアヤも驚いた!と返事をすると、当然知らなかったよう言葉を口に!…

その際モツが居なければヤバかったと!…改めてあの風の圧縮弾について戸惑い

様を見せようとするのだが、次には違う事で驚き出す!…


「そうね…私の知らない魔法だったけど強力な魔法だったわね…

私もあの風圧で潰されるかと……あぁ!!」


「ッ!?…な、何!?…如何したのだ!?…」


「リーナ!!…あ、貴方それ!?…」


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「…安心してください!…チネット!…無事ですよ!!…」


「は、はいぃ…何とかぁ…」


この時アヤはリーナの格好を見て酷く戸惑った様子を露わにすると、勿論リーナも

そんな反応に如何した!?と…すると次にはアヤはリーナの胸元を指差し始め!…

そこに在る筈の物が無い事に戸惑いを覚えて居る事を口にすると、そこへオリハが

合流する!…その際アヤの驚いて居る原因を知って居るとばかりに声を掛けると、

徐に自身のアイテムポーチを開き!…すると次には無事だ!と言うとポーチの中から

チネットを取り出し!…チネットも目を回しながら自分が無事である事を口に

すると、アヤは安堵した様子を…


「ッ!?…チ、チネット!!……ッ?…

貴方…本当に大丈夫?…何か少しやつれて居る様な?…」


「ッ!…い、いえ!…大丈夫です!!…

アヤさん達も大丈夫そうで何よりです!…」


「ッ!……はあぁ~…無事で良かったぁ~…

これでチネットを潰していたら如何しようかと思ったわ…」


無事である事に安堵しようとするのだが、ふとチネットに目を向けるとやつれて

居る様な?…とにかく最初会った時よりも存在が朧気…何か様子が可笑しい様な

事を口にすると、チネットは慌てた様子で返事をする!…それこそ言うなれば

誤魔化す様な?…そんな態度の様にも見えると何か疑問を持つ所では有るのだが?…

とにかく無事である事には変わらないと!…アヤも漸く本当の意味で安堵出来ると

言った具合に溜息を吐くと、良かった!と言葉を漏らして見せる!…その際最悪の

事態を考えた様子で更に言葉を口にすると、チネットもビクッとした様子で反応を…


「ッ!?…お、恐ろしい事を言わないで!……って、ああぁ~~~!!!!」


「ッ!?…な、何!?…今度は如何したの!?…」


「ッ!?…おいおいおいおい!!!…

一体何をどうやったらここまで荒らす事が出来るんだ!?…

これじゃあアダマンタイマイの子供を育てる事は出来ないぞ!?」


「ッ!?……お前も唐突に出てくんのな?…」


自分でも想像をしたのか戸惑った様子を露わに!…しかし次にはハッと何かに

気が付いた様子で驚きも見せて行き!…その際酷く困惑した具合に声を上げ!…

そのチネットの叫び声にアヤ達もビクッとした様子で驚いて行くと、チネットに

何事!?と声を掛ける!…するとモツのアイテムポーチの方でも何か動きが!…

と言うのも突如コロッグがヒョコっと顔を出し!…次にはその荒れ果てた洞窟を

見て酷いと!…このままでは子育てが出来ない事を口にすると、モツも突如

現れたコロッグに対してツッコミを入れる!…さてこうなったのも全てあの

デグレアントの連中のせいであるのだが、その肝心の兵士達は全滅!…更には

その指揮官であるバルディアナも逃げてしまい!…モツ達としても如何する事も

出来ず!…何か申し訳ない気持ちになって居ると、そこへ年老いた男性の声が

聞こえて来る!…


「…おぉ~い!!…お前さん達~!!…」


「ッ!…え?…」


その聞き覚えの無い老人の声はマサツグ達を呼び、呼ばれたマサツグ達も思わず

誰?と…するとその呼ばれた方へ振り返るとそこにはドワーフの男性が三人!…

マサツグ達の方へ向かい手を振りながら何やら駆け寄って来る様子を見せて居る

と、その様子にマサツグ達も戸惑い出す!…と言うのもこの時完全に忘れて居た

様子でこいつら誰?と、本気で分かって居ない表情を見せて行き!…その一方で

ドワーフ達はマサツグ達の元へと合流して見せ!…息を切らしながらも助かった!

と言葉を口にしすると、捕まっていた訳も話し出す!…


__タッ…タッ…タッ…タッ…


「はぁ!…はぁ!…はあぁ~~助かったわい!!…

アダマンタイマイの調査で来たもののあやつ等に捕まって

ここで掘削作業をさせられて!…

逃げる事も出来んし救援信号も出せんしで困っとったんじゃわい!…」


「ッ!…って事はアンタ達は堀テクのドワーフ達で間違いないんだな?」


「はぁ!…はぁ!…はあぁ~~間違いない!!…何なら社員証も見せようか?」


「ッ!?…しゃ、社員証って!!…な、何か一気に現実味が増した様な?…」


さも暗い雰囲気をブチ壊す様に話しを口に!…すると何か気になるワードを

チラホラと!…となるとモツも察した様子でドワーフ達に話しを!…堀テクの

ドワーフ達である事を確認し出すと、ドワーフ達も返事をする!…その際

モツの問い掛けに対して肯定すると、着ている服のポケットから自身の写真が

貼ってあるカードを取り出し!…ドワーフ達はそれを社員証と!…自分達が

明確誰なのか?を証明しようとすると、マサツグが思わずツッコミを入れる!…

さてそうして見せて来る社員証に気を取られつつ、モツは納得した様子で

返事を…


「…いや、別に良い…見た所嘘を言っている様にも見えないし…

予めギルドで聞いた特徴とも合致している!…問題は無いんだが?…

それより早く掘りテクに戻って無事を報告した方が良いんじゃないのか?

本部だけじゃなくて家族の方の心配もあるだろうし?…」


「んん?…あぁ、それなら心配は要らん!!…

調査遅延はいつもの事じゃ!!…あっはッはッはッはッは!!…

…それよりも…」


モツは大丈夫と返事をすると見た感じから本人達と!…何ならギルドの方でも

特徴を聞いて居た様子で話しを口に!…と、同時に早く戻った方がいいのでは

無いのか?と話を続け!…色々と他に心配を掛けて居る事をその掘りテクの

ドワーフ達に話して行くが、ドワーフ達は笑って見せると大丈夫と言う!…

と言うのも心配する必要が無い事を口にすると、遅延はいつもの事と!…さも

反省も何もして居ない様子で笑い飛ばし!…それよりも気になる事が有る様子で

何か言葉に含みを持たすと、マサツグ達の好奇心を揺さぶって行く!…


「ッ!…ッ?…」


「まずはこのアダマンタイマイを育てる為の洞窟の修復をせねばならん!!…

今後のアダマンタイトの採掘!!…及び自然保護の為にな!!…」


{ッ!?…え!?…

このゲームのドワーフって洞窟の修復とか出来るのか!?…

…と言うか初めて聞いたな…洞窟の修復……}


「…まぁ……表向きはそう言う事で実際の所は謝罪と罪滅ぼしの為じゃな…

デグレアント王国の連中に捕まっていたせいと言うのもあるが…

この洞窟の惨状を作り出したのはわし等にも責任がある!…

……それにさっきからそこのちびっこいのが余りな顔をしているのでな?……」


その際ドワーフ達が話し出したのは洞窟の修繕と言う言葉で!…理由もアダマン

タイトの為と環境保全の為に!と言い…となるとそんな話を聞かされたマサツグ達も

当然の如く困惑して見せ!…今までに洞窟の修繕と言う言葉を聞いた事が無いと!…

心の中で何かツッコミを入れる様に言葉を呟いて居ると、ドワーフ達は辺りを見回し

始める!…と言うのも何処から取り掛かろうか?と言った具合に状態を確認!…

そしてもう一つ理由があると口に!…この時そのもう一つの理由について自分達にも

非が有ると!…せめてもの償いにここを修繕したい事を口にすると、チネットと

コロッグの二人を驚かせる!…さて話はここから更にややこしい方向に!…

今度は洞窟を修繕する羽目にへと発展すると、マサツグ達はとてもとても戸惑う

のであった!…

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