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02:量産体制
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アルバ家の前当主であるメイソン様がお亡くなりになられて俺が当主代理としてアルバ家の仕事をしている。
というのも奥さまであるリリー様は全く仕事ができず、ご令嬢二人もできず、そのことでこのアルバ家に未来がないと思った使用人たちはやめ、残っていた人たちもジェシカ様に引き抜かれてこのアルバ家にはほとんど人がいなくなった。
今現在、アルバ家の三人と俺含めた使用人三人の六人しかいない。
それでもアルバ家の領地はあるわけだからそれらの仕事を当主じゃないのにやっているわけだ。
今のところ順調にできているがいつ何が起こるか分からないから必死にお金を稼いでいるわけだ。
漫画に次ぐ新たな策がスマホであり、スマホの量産ができれば単価が高くても買ってくれる人は必ずいると俺は思っている。
だからこそスマホの材料となっている鉱石をどうにかしてゲットできないかとは考えているところだった。
一応アルバ領にも手がつけられていない鉱山がある。手がつけられていないのはそこにいるモンスターたちが強いからだ。
あとは鉱山を開拓する必要性がなかったからというのもメイソン様が言っていた。
ただそこにキョンオー鉱石などの目的の鉱石があるかも分からないからなー。
考えが纏まらず一息つきたいと思ったところで扉がノックされた。
「エザラ、紅茶を持ってきたわよ」
「ありがとうございます、マリアさん」
入ってきたのはメイド服を着た刺々しい雰囲気の女性、マリアさんだ。
眼鏡をかけ、長い黒髪を後頭部で団子にしてうなじが見える。どこからどう見ても生真面目なメイドという感じだ。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
マリアさんは本当によくできたメイドさんで俺がほしい時に紅茶を出してくれる。
「仕事は順調?」
「そこはバッチリですよ。領地開拓も進んでます」
「さすがはエザラね」
俺と二人っきりの時は柔らかい笑みを向けてくるのがマリアさんの可愛らしいところだ。
「なにか悩みごと?」
「えぇ、まあ」
「どうせグレイス様のことで悩んでいるのでしょう?」
「よくお分かりで」
「それ以外にあなたが悩むことはないもの」
それは過大評価であるが今はいい。
「私に言ってみなさい」
「……実はグレイス様のアイデアで次の商売ができそうなんですよ」
「へぇ、漫画以外にもできそうなものがあったのね」
「何となくできそうだったのでやってみたらできたんです」
「漫画を突き詰めるのはいけないのかしら?」
「色々とジェシカ様にとられるんですよ。だから主商売とまではいきません」
「あぁ、あの泥棒猫はやっぱりいけすかないわね」
この家でジェシカ様のことをよく思っているのは俺しかいなさそう。
「だから次の商売では多額の利益を得られると確信しているんです」
「それなら何に悩んでいるの?」
「鉱石が、高いんです」
「……それは痛いわね」
「一応アルバ領に手付かずの複数鉱山があるのでそこに望みをかけているんですけど、強いモンスターがいますから」
「そこを悩んでいるのね」
「はい」
ホントどうしたものか。俺が行ければいいのだがここの仕事はおいていけない。
「それなら少しの間なら私が仕事を代わりにしておくわ。それならエザラが行けるでしょう?」
「……いいんですか?」
「少しの間なら大丈夫よ。いつも頑張ってくれているあなたを見ているんだから」
「俺だけじゃなくてマリアさんも頑張っていますよ。いつも見てますよ」
「ふふっ、そうね。でも大丈夫、少しなら耐えれるわ」
「……それならお願いします」
「えぇ、そっちの方が大変でしょうけど頑張ってね」
「はい」
☆
朗報。アルバ家の鉱山からほしい鉱石が全部手に入ると判明。
その代わり他の高値で取引されてたり一般的に使われている鉱石が一つもでなかった。
もしかしたら遥か昔にそれが分かって掘らなかったのかもしれない。
これもアルバ家の行いがいいからかもしれないな。まあ今のところグレイス様はその血筋を引いているのか怪しいと言われているが。
それはともかくこれならスマホを量産することができる。
この鉱山の開拓も進めないといけないしこれはこれでやることがいっぱいだ。
ふぅ……これ、他に人がいたら楽だったのか? あー、一日中寝たいー。一日だけでもあのぐうたらお嬢様と生活を交代したいなー。
でもそんなことをしたらこの家は潰れかねないからやらせないけど。
また人を集めないといけないが今まではアルバ家やメイソン様の人徳あってのことだからな。でもメイソン様が亡くなったらアルバ家を見捨てるやつらがよく集まってきていたと思う。
未来がないのは分かるけどそれでも拾われた恩を返すものだろう。まあそんなことを思っても仕方がない。
あいつらが戻ってきたくなるような家にするだけだ。戻れるかどうかは残った人たち次第だけど。
俺は戻ってきてくれるのなら大歓迎だ。ちなみに俺以外の人たちはすべて反対しているがな。
というのも奥さまであるリリー様は全く仕事ができず、ご令嬢二人もできず、そのことでこのアルバ家に未来がないと思った使用人たちはやめ、残っていた人たちもジェシカ様に引き抜かれてこのアルバ家にはほとんど人がいなくなった。
今現在、アルバ家の三人と俺含めた使用人三人の六人しかいない。
それでもアルバ家の領地はあるわけだからそれらの仕事を当主じゃないのにやっているわけだ。
今のところ順調にできているがいつ何が起こるか分からないから必死にお金を稼いでいるわけだ。
漫画に次ぐ新たな策がスマホであり、スマホの量産ができれば単価が高くても買ってくれる人は必ずいると俺は思っている。
だからこそスマホの材料となっている鉱石をどうにかしてゲットできないかとは考えているところだった。
一応アルバ領にも手がつけられていない鉱山がある。手がつけられていないのはそこにいるモンスターたちが強いからだ。
あとは鉱山を開拓する必要性がなかったからというのもメイソン様が言っていた。
ただそこにキョンオー鉱石などの目的の鉱石があるかも分からないからなー。
考えが纏まらず一息つきたいと思ったところで扉がノックされた。
「エザラ、紅茶を持ってきたわよ」
「ありがとうございます、マリアさん」
入ってきたのはメイド服を着た刺々しい雰囲気の女性、マリアさんだ。
眼鏡をかけ、長い黒髪を後頭部で団子にしてうなじが見える。どこからどう見ても生真面目なメイドという感じだ。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
マリアさんは本当によくできたメイドさんで俺がほしい時に紅茶を出してくれる。
「仕事は順調?」
「そこはバッチリですよ。領地開拓も進んでます」
「さすがはエザラね」
俺と二人っきりの時は柔らかい笑みを向けてくるのがマリアさんの可愛らしいところだ。
「なにか悩みごと?」
「えぇ、まあ」
「どうせグレイス様のことで悩んでいるのでしょう?」
「よくお分かりで」
「それ以外にあなたが悩むことはないもの」
それは過大評価であるが今はいい。
「私に言ってみなさい」
「……実はグレイス様のアイデアで次の商売ができそうなんですよ」
「へぇ、漫画以外にもできそうなものがあったのね」
「何となくできそうだったのでやってみたらできたんです」
「漫画を突き詰めるのはいけないのかしら?」
「色々とジェシカ様にとられるんですよ。だから主商売とまではいきません」
「あぁ、あの泥棒猫はやっぱりいけすかないわね」
この家でジェシカ様のことをよく思っているのは俺しかいなさそう。
「だから次の商売では多額の利益を得られると確信しているんです」
「それなら何に悩んでいるの?」
「鉱石が、高いんです」
「……それは痛いわね」
「一応アルバ領に手付かずの複数鉱山があるのでそこに望みをかけているんですけど、強いモンスターがいますから」
「そこを悩んでいるのね」
「はい」
ホントどうしたものか。俺が行ければいいのだがここの仕事はおいていけない。
「それなら少しの間なら私が仕事を代わりにしておくわ。それならエザラが行けるでしょう?」
「……いいんですか?」
「少しの間なら大丈夫よ。いつも頑張ってくれているあなたを見ているんだから」
「俺だけじゃなくてマリアさんも頑張っていますよ。いつも見てますよ」
「ふふっ、そうね。でも大丈夫、少しなら耐えれるわ」
「……それならお願いします」
「えぇ、そっちの方が大変でしょうけど頑張ってね」
「はい」
☆
朗報。アルバ家の鉱山からほしい鉱石が全部手に入ると判明。
その代わり他の高値で取引されてたり一般的に使われている鉱石が一つもでなかった。
もしかしたら遥か昔にそれが分かって掘らなかったのかもしれない。
これもアルバ家の行いがいいからかもしれないな。まあ今のところグレイス様はその血筋を引いているのか怪しいと言われているが。
それはともかくこれならスマホを量産することができる。
この鉱山の開拓も進めないといけないしこれはこれでやることがいっぱいだ。
ふぅ……これ、他に人がいたら楽だったのか? あー、一日中寝たいー。一日だけでもあのぐうたらお嬢様と生活を交代したいなー。
でもそんなことをしたらこの家は潰れかねないからやらせないけど。
また人を集めないといけないが今まではアルバ家やメイソン様の人徳あってのことだからな。でもメイソン様が亡くなったらアルバ家を見捨てるやつらがよく集まってきていたと思う。
未来がないのは分かるけどそれでも拾われた恩を返すものだろう。まあそんなことを思っても仕方がない。
あいつらが戻ってきたくなるような家にするだけだ。戻れるかどうかは残った人たち次第だけど。
俺は戻ってきてくれるのなら大歓迎だ。ちなみに俺以外の人たちはすべて反対しているがな。
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