RPGみたいな世界で二周しないと出てこない裏チートキャラになりました。

山椒

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第二ミッション

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「出てきていいわよ。もうこの村に私たち以外に生きている人間はいないわ」

 後ろの女性たちは神猿がいたから家の中で身構えていたがお嬢様の言葉でゾロゾロと家から出てくる。

 だが外は俺たちが惨殺した死体がゴロゴロとあっていい景色ではない。

 圧縮されて血溜まりの死体、切られて体がバラバラになっている死体、殴られてぐちゃぐちゃになっている死体。この三パターンとなっている。

 気持ち悪そうに吐きそうにしている女性が少しいるが、それ以外の女性たちは原型が残っている男の死体に近づいて蹴り始める。

「ざまぁみろ!」
「こんな死に晒していい気味!」
「この! このぉ!」

 鬱憤が溜まっていたんだろう。どれほどのことをされていたのかが垣間見える。

 だが俺にしてみればつまらないことだと言わざるを得ない。

「そんなことをして楽しいですか?」
「はぁ!? お前にはあたしたちが受けた苦しみが分からないからそんなことが言えるんだよ! 死んでも愚弄されるべきやつらだ!」
「いや、死んだらただのものですよ。そこに何の感情もない、ただのそこら辺の石と変わりません。生きている人間がいるじゃないですか」

 ただの八つ当たりと変わらない。それをしたところで何も鬱憤は晴らせない。

「ちゃんと生かしなさいよ」
「もちろんですよ」

 ちゃんとお嬢様は俺の意図を分かってくれてさすがだ。俺は引きづっていた男を彼女たちの前に出す。

「ほら、ここにいますよ」
「で、でもこいつ生かさないといけないんだろ……?」
「俺の能力は見たはずですよ。たとえ虫の息でもすぐに生き返らせることができます」
「こ、こいつが起きて襲ってくるかも……」
「何を怯えているんですか? 俺は一人で、この村の奴らを殺したんですよ? そんな俺がいてたった一人の男が何ができるんですか? ほら、俺がそばにいますから」

 俺がそう言った瞬間に女性は男を思いっきり蹴った。

「この! この! 死ね! お前が死ね!」

 何度も何度も男を蹴る女性。

「わ、私もやる!」
「あたしも!」
「私にもやらせて!」

 女性たちが集まって男をボコボコにしていく。そろそろで死にそうだなってところで女性たちを止めて男を元通りにさせれば男は目覚める。

「な、なんだてめぇら!」

 男が目覚めて女性たちは一気に引いて行く。

「おめでとう、どこの誰かも分からない卑劣な男よ」
「てめぇ!」

 男は俺に食って掛かろうと動こうとするが男の腹に足をめり込ませて黙らせる。

「今日からお前は八つ当たりマシーンとなった。対価は生存。思う存分に生を実感するといい」
「ふざけんじゃ……!」

 俺は女性たちに視線を向ければ女性たちはすぐさま男に近づいて袋叩きにし始めた。

「王子様は酷いことをさせるのね」

 一歩引いた俺のところにお嬢様が近くに来て俺をとがめるわけでもなくそう言ってきた。

「人間の根本にあるのは闘争ですよ。それを折られていては生きてはいけない。だからここで自分たちは戦えると教えないと」
「だから酷いことをさせていると言っているのよ。今の彼女たちにそれを呼び起こせばこれからの人生闘争でしか生きられない」
「いいじゃないですか、狩られる側よりも」
「……そうね」
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