RPGみたいな世界で二周しないと出てこない裏チートキャラになりました。

山椒

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第二ミッション

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 黒川さんに神犬の力を授けた数分後に王子がやって来た。

「こっちは準備万端だ」

 後処理も終わったようで大体一時間経過していたから俺たちはアンゲロスに向かうことにした。

「アナスタシアたちはどこにいるんだ?」
「ここから遠い場所ですよ」
「それならすぐに出発しないといけないようだな。馬車を用意しておいてよかった」
「馬車は要りませんよ。もうすぐに行けますから」

 王子の頭にはてなが浮かぶし黒川さんが思わず口を開く。

「遠い場所ならすぐに行けないだろ」
「言ったはずですよ、俺の十二神獣は万能だって」

 この場にいる全員をまとめてアンゲロスに到着した。

「……空間転移だと……!?」

 王子はそのことに驚いた表情をして周りを見た。

「これは何の神獣なんだい?」
「神羊ですね。力を引き出すだけなら一度行った場所に転移できるんですよ」
「〇ーラかよ」
「おっ、黒川さん分かる口ですか」
「天日もゲームするのか?」
「俺はバリバリのゲーマーですよ」
「そ、そうなのか。意外だな。ちなみにどんなゲームが――」
「キモいし話している場合じゃないでしょ」

 黒川さんがズイッと距離を詰めてきたことに心春さんが制して黒川さんを止めた。

「行きましょう」

 俺が先頭に立って屋敷へと向かう。

「おかえりなさいませ、晴明様」
「ただいま、クセニア」

 クセニアが屋敷の前で俺を出迎えてくれた。

「時間通りお連れになられたわけですね」
「あぁ。アナスタシアは怒っていたか?」
「いえ。お嬢様はこうなることを予期していましたからそれほどは」

 俺としてはプリプリ怒ってくれていた方が良かったのだがな。

「クセニア、キミも無事だったのか」
「お久しぶりです、ウィリアム様」

 俺よりも前に出た王子がクセニアに話しかける。

「アナスタシアのところに案内してくれ」
「いえ、それはお断りさせていただきます」
「な、なぜだ!?」
「私は晴明様のメイドです。あなたのお願いを聞くことはできません」
「そ、そうか……」

 クセニアは王子が前に出てきた時から機嫌が悪そうだったからなー。

「クセニア、案内してくれ」
「かしこまりました」

 そして俺のお願いにはすぐに応えてくれるクセニアに優越感を抱く。

「晴明、いつの間にメイドを持ったのかな?」
「それ! すごい美人だよねー」
「成り行きですよ」
「……裏チートキャラってのはこういうところもチートなのかよ……!」

 黒川さんの言葉も俺の優越感を増幅させつつ屋敷の中を歩く。

「こちらでお嬢様がお待ちです」
「ありがとう、クセニア」
「はい」

 応接室の扉を開ければアナスタシアとエレナがソファに並んで座って待っていた。

「エレナ!」

 俺を押しのけてエレナのもとに向かう王子。

 王子はエレナに近づいて抱き着こうとするがエレナを通り抜けた。文字通り王子はエレナに触ることができなかった。

「はぁ……?」

 そして勢いよくソファにぶつかった王子はよく分からないといった反応を見せる。

 エレナはすぐさま王子から離れて俺のもとに来る。俺の左右は輝夜さんと心春さんがいるから前に立っているエレナ。

「あぁ、すみません。一つ言い忘れていたことがあります。ここにいる人たちには触れることができませんよ」
「どゆこと? こうやって……」

 俺の言うことに疑問を持ってエレナに触れようとする心春さん。だがすり抜けて触ることができなかった。

「えっ!? どゆこと!?」
「本当だね……」

 気になった輝夜さんも触れようとしてすり抜けているのを体験していた。

 だが触られようとしているエレナは戸惑った様子を見せてより俺の方に体を寄せて来る。

「このアンゲロスは神性が強い場所です。ただの人間が立ち入ればすぐさま体の崩壊が起こるそうです」
「へぇ、そんなところなら安全だ。よく見つけることができたな」
「見つけたんじゃなくて作ったんですよ、俺が」
「……は?」
「ここは天使の力を持つ者、エンジェルブレッシングが住まう場所、アンゲロス。天使がより力を持つように作り出した結界の中です」
「ならどうして触れることができないのかな……?」

 加納さんは指を頬につけながら独り言のように聞いてくる。

「それは次元が違うからですよ。別の次元にいるから触れないようになっています」
「それならどうして見えるんだ?」
「そこは設定ですね。神羊は空間のことに関して言えば攻略難易度が高い能力を持っています」
「さっきの〇ーラも神羊だったな……えっ、もしかしてそいつも強かったか……?」
「まあ使い勝手が悪いですしそいつも性格に難アリですから神犬でいいと思います」

 そんなことはさておき、俺は王子の方を見る。

 何事もなかったかのようにアナスタシアに視線を向ける王子。

「アナスタシアもエレナも無事でよかった」
「そうですね」

 アナスタシアはそっけなく答え、エレナに至っては反応をしていない。

 さすがにそんな空気を感じ取っている王子は本題に入るようだった。

「アナスタシア。マギア機関としてプネウマ王国に戻って来てくれ」
「お断りします」
「どうしてだ!? キミはあれだけ公爵家として相応しいふるまいをしていただろう!?」
「それがどんな理由になるのですか? それは私がその役割を与えられていたからに過ぎません」
「あれほどの振る舞いができるのは公爵家に相応しいからだろう。……それにプネウマ王国にはマギア機関が必要だ。戻ってくれ」
「何度言われてもお断りします。私たちはマギア機関として世界を救うつもりなので」
「まさか独立するつもりなのか!?」
「はい。それを言いたくてウィリアム様を御招きしました」

 これもアナスタシアから聞いていた。だからさしも驚きはしないし、プレイヤーの人たちはふーんって感じだ。

「……エレナはどうなんだ」

 王子から問いかけられてもエレナは王子と目を合わせようともしなかった。

「エレナ、元婚約者なのだから答えるだけ答えてあげなさい」
「元じゃない! 今もだ!」
「王子の婚約者なのか?」

 それは初耳だったからエレナについ聞いた。

「も、元がそうだったというだけで今は全く関係ありません! だ、だから、勘違いしないでくださいね……?」
「特に勘違いすることはないから安心しろ」

 俺がそう言えばエレナはホッとした表情を浮かべた。

「……エレナ」
「……はい」

 ようやく王子の問いかけに返事をするエレナ。

「ようやく俺はエレナを助け出せる。だから今度こそ一緒に歩んでいこう」

 おぉ、エレナにプロポーズみたいなことをした。

「――助け出せる? 結構です! 私は晴明様に救っていただきました!」

 今までに聞いたことがないような声でハッキリと物を喋るエレナにビックリしてしまう。

「それにあなた様の言うようやくはすべてが遅すぎるんですよ! しかもそれは晴明様たちが作り出したタイミングであなたは何もしていない! あなたにはもううんざりなんです!」

 息が切れるくらいに思いっきり声を上げたエレナの手が震えていたからエレナの手を握る。

「……そうか。そうだよなぁ……俺は騙されてばかりだからなぁ……」

 まあそれはヒェリ家の件を見て分かっている。

「すべてエレナが言ってくれました。あなたがもう少し賢ければ私たちが囚われることもなかったでしょう。私たちが囚われた時点でマギア機関がプネウマ王国につくことはもうありません」

 賢ければデーモンブラッドの企みを看破できたのだろうか。でもマギア機関の復活の道が途絶えたらそれはそれでヤバそうだったからアナスタシアの言葉はそうなのだろう。

「……分かった。押しかけてすまなかった」

 蚊の鳴くような声で王子はそう言って部屋から出た。

「うわぁ、気まず」

 この空気が気まずすぎて心春さんがそう呟いた。

「王子はいい人ではあるんだが、何せ肝心なところで悪い方向に向かってしまう……」
「でも王子だからもう少しどうにかならなかったのかって思いますけどね」
「この世界だと生きずらそうだね……」

 一緒に行動していた輝夜さんたちが王子のことを言う。

 この場で唯一俺だけが会ったばかりだが神子からの情報で何となく分かる。

「男ってのは傷つく度に強くなる。きっとこれからいっぱい傷ついて、いい王様になってくれる」

 ポロッと出た言葉を聞いた周りの人たちが俺に視線を向けた。

「晴明は渋いことを言うね」
「そうですか? まあそうですか」

 輝夜さんにそんなことを言われてそうだなと思った。

「どっかの誰かさんには似合わない台詞! カッコいいねー!」
「おいそこで俺を比較する必要ないだろ」
「そういうところでしょ。一生言わなさそうでウケるー!」
「は!?」

 またしても黒川さんと心春さんのイザコザが始まろうとしたところで加納さんが止めに入る。

「まあまあ、今はやめようよ。でもそんなことを言う天日くんって何歳なの?」
「高校一年生の十五歳です」
「えっ」

 戸惑う声が輝夜さんの口から聞こえてきた。

「マジかよ……同い年かと思ってた……」
「あたしも同い年かと思ってた……えっ!? 二つ下ってマジ!?」
「そんな驚くことですか? 二つってそんな変わらないですよ」
「十五……僕と八つも違うのか……」

 輝夜さんは二十三なのか。でもまあ八つなんてあってないようなものだ。

 ☆

 応接室にいた俺たちは一旦分かれ、俺は王子がいる外に向かった。

 屋敷から出て少ししたところに星空を見て黄昏ている王子がいた。

「……キミか」
「はい」

 王子は俺が来ればすぐに気がついて顔を向けず声だけをかけてくる。

「キミは、すごいな」

 俺は王子の言葉を黙って聞くことにした。

「何もできなかった俺とは違い、キミはアナスタシアとエレナ、さらには他の女性たちまで助け出せている。何もかも間に合って」

 まあそもそもがこの世界を救うためにタイミングよく送り出された存在が俺たちなんだが、そんなことは言わない。

「俺はすべてが口先だけなんだ。こうしようと思って機をうかがっていれば間に合わず、だから早めに動こうとしても上手くいかない。結局エレナに言った言葉もすべてが口先だけになった。……好きな子にああ言われても納得するしかない」

 元いた世界で俺はそんなことになったことはない。だからどうして王子がそんなことになるのか分からない。

 でも王子にかける言葉ならある。

「人はたくさん失敗して生きていく生き物ですよ」
「……肝心なところで失敗をすれば取り返しがつかないだろう」
「いいえ、それは王子がそう思っているだけです。大切なのはそれを踏まえて前に進むことです。失敗してうずくまるのではなく、立ち上がって前に進む。どれだけ傷ついて立ち上がれば、立派な男になります」
「……俺ができるだろうか?」
「自分を信じればきっとできます」

 王子は少しの間の後、深く息を吸って、吐いた。

「ありがとう。俺はまだ立ち上がれそうだ」
「それなら言葉をかけた甲斐がありました」

 しっかりとした目をした王子が俺を見てお礼を言った。

 その瞬間、神猿が出せと言ってきた。何をするつもりなのかと思ったが、神猿の性格を考えて何となくやりたいことが分かって出してやることにした。

「ウキ!」
「うわっ!?」

 神猿が出てくれば声をあげて驚く王子。

「ちょっとその猿が話したいことがあるらしくて出しました」
「そ、そうなのか……あっ、そう言えばこの剣、助かった。ありがとう。宝剣だと絶対に死んでいた」

 王子は腰に携えた剣を持ちながらお礼を言う。

「ウキ! ウキ、ウキキ」
「これは……」

 神猿は王子に金色に輝くブレスレットを差し出した。

「これを使って頑張れって言ってます」
「……すごく神性を帯びている」
「ウキキ、ウキキ!」
「それは不屈ならば無限の力を与えてくれるブレスレットらしいです」
「そ、そんなものをもらってもいいのか!? 剣は交換だったが今交換できるものは……」
「ウキ、ウウキ」
「お前がまっすぐと歩み続ける限り、それはお前のものだ。らしいです」
「っ!? ……あぁ、俺は絶対に折れない。こんな大きな物を貰ったんだ、倒れるものか……!」

 神猿の神具をしっかりと受けとる王子。そこで俺の前に文字が現れた。

『ロールミッション:不屈なる王子へ昇華』

 おぉ、こんなロールミッションがあったのか。しかもそれで経験値も入ったわけだ。

 俺は何も考えずにやったし、神猿はこういうまっすぐな男が好きだから成るべくしてなったわけか。

 ☆

 その後、王子だけを王国に帰し、輝夜さんたちはこの場に残った。

 俺的にはプレイヤーたちも向こうに行ってくれた方が良かったのだが、俺が作ったショッピングモールやらスマホの関係で今晩はここにいることになった。

 そしてその日の真夜中、積極的なエレナとまぐわっていれば不意にエレナが光りだした。

『お取り、込みちゅー、すみません……!』
「ホントにそうですから終わるまで待ってください」
『ほ、本当にやるの……?』
「はい」

 エレナに憑依したガブリエル様のまま体を貪って落ち着いたところでガブリエル様は口を開く。

『晴明、今すぐに王都に向かいなさい。他の神の遣いとエンジェルブレッシングと共に』
「……まさか魔神ですか?」
『はい。三体まで減らされたデーモンブラッドが予定を早め魔神の召喚をなそうとしています』

 これは最終局面って訳か。ここでデーモンブラッドを殺し、魔神召喚を阻止すればクリアってことだよな。

「分かりました。すぐに準備します」
『他のエンジェルブレッシングたちは私が知らせておきます。なので晴明は神の遣いに知らせてください』
「はい。それでガブリエル様は降臨できそうなんですか?」
『いいえ、今はまだ。あと少し遅ければできていたのですが……』
「まあできないものは仕方がないです。形はどうあれ一緒に戦いましょう」
『えぇ、共に』

 エレナからガブリエル様の気配は消え、エレナの意識が覚醒した。

「……準備します」

 ムスーっとした様子で準備をしようとするエレナ。その不機嫌な理由がすぐに分かったから俺はエレナを抱き寄せた。

「これが終わったら、エレナが気を失うまでやろう。絶対に、逃がさないからな」
「……はい」

 俺の言葉に満足したように返事をするエレナ。

 おそらくエレナはガブリエル様が憑依していた時意識があった。邪魔をされたしガブリエル様とやったからむくれていたんだろう。

 少しの間だけエレナを抱き寄せている間、もしもの時のために俺の力の一部を刻んだ。

 そしてエレナは準備をするためにある場所に向かい、俺は輝夜さんたちがいる部屋へと向かった。

 まずは黒川さんがいる部屋にノックをして大きな声を出す。

「黒川さん! 緊急事態です!」

 男だから大丈夫だろうと中の返事を待たずに部屋に入ればのっそりと起きた黒川さんが俺を見ていた。

 服はショッピングモールであった寝間着を着ている黒川さんに近づく。

「なんだよ……」
「魔神が召喚されようとしています。今すぐに王都に向かいますよ」
「はぁ!? 急すぎだろ!」

 俺の言葉に飛び起きた黒川さん。

「デーモンブラッドが三体まで減ったかららしいです」
「……まあそうなるか。すぐに準備する」
「あっ、最終決戦にその防具だと締まりがないと思いますから神猿が出しますね」

 こういう場面でも燃えるやつが神猿だ。

 神猿を顕現させればすぐさま神具を一つ取り出して黒川さんの防具を千手で作り始める。

「すぐに終わりますからそのまま待っていてください。俺は女性の方を起こしに行きます」
「おぉ、分かった。……えっ、起こすの大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。普通にすれば怒られないです」
「……俺だったら暴力つきでキレられる未来しか見えないぞ……」

 黒川さんの部屋をあとにして女性たちがいる部屋の前にたどり着く。

「輝夜さん! 緊急事態なので起きてください!」

 さすがに女性の部屋だから迂闊に入ることはしない。数秒待ってもう一度ノックをすれば加納さんの返事が聞こえてきた。

「はーい……」
「加納さん、入ってもいいですか?」
「……いいよー」

 何だか間があったけど緊急事態ということで俺は部屋に入る。

 加納さんはあざとい感じの寝間着で体を起こしているが、心春さんはまだ寝ていた。さらに輝夜さんは寝相を悪くして寝間着がほとんど捲れている状態だった。

「輝夜さんって寝相が悪いけど天日くんならいいかなって」
「今は緊急事態ですからね」

 俺は輝夜さんの元に行き彼女を起こす。

「輝夜さん、起きてください」

 少し強めに揺すって起こせば輝夜さんは徐に目を開いた。

「……はるあきぃ……夜這いに来たのかい……?」
「それはまた今度です。それよりも魔神が復活しそうなので起きてください」

 それを聞いた輝夜さんはカッと目を開いて飛び起きた。

「分かった。今すぐに準備するよ」

 すぐに目を覚まして行動する輝夜さんと加納さんに起こされる心春さん。

「おーい、まだ起きてないのかー?」

 黒川さんが扉越しに声をかけてきた。どうやら準備ができたようだ。

「三人とも起きました。黒川さんは待機していてください」
「了解」

 黒川さんがその場を離れれば神猿がこの部屋に手だけを入れて三人分の装備を置いて俺の中に戻った。

 相変わらずな神猿に苦笑いしつつ、俺は三人にそれを着るように言って部屋から出た。

 屋敷の中や外では準備でゴタゴタとしている音が聞こえてくる。

 そして俺はアナスタシアがいる部屋にノックをして入ればクセニアに装備をつけられているアナスタシアがいた。

 アナスタシアがつけている装備もまた神猿が作り出した防具で清廉さと神聖さを持ったドレスのような鎧であった。

 このアンゲロスにいるエンジェルブレッシングには全員に各々好きなデザインがなされた装備を予め用意していた。この時のために。

「アナスタシアも行くのか」
「当然でしょ。この私をこけにしたお返しはしないといけないわ」
「それもそうだな。落とし前はつけてもらわないと。クセニアも行くのか?」
「はい。エンジェルブレッシング全員で向かいます」
「ここに残っておく必要はないもの」

 たしかにここに入ってくることは不可能だからな。まずどこにあるのか分からないし万が一分かったとしても次元が違うからな。

「まだ戦い慣れていないマチルダとかはどうするつもりだ?」
「その子たちは怪我をしている国民の怪我を治したり避難できていない人を助ける役割を与えるわ。それに私たちは一つのチームだと分かってもらわないといけないし」
「分かった。まあそのために全員分の鎧を作ったわけだからな」

 アンゲロス初の任務だから俺は魔神復活間近なのにワクワクしてしまう。

「仕上がりました」
「えぇ」

 最後に剣を持ち腰に携えたことでアナスタシアの武装は完了した。

「クセニアの着替え、手伝おうか?」
「いえ、他のメイドに手伝ってもらいますのでお気遣いありがとうございます」
「そうか」

 少しイタズラしようかと思ったから残念だ。

 ガブリエル様からの知らせから十分経たずに準備が完了してプレイヤー含めて全員が外に集まった。

 最終局面ということで俺は予め準備をしていたものを設置してから外に出る。

 前には俺とアナスタシアが立っているが、前からならよく分かる。エンジェルブレッシングでも不安そうな顔をしている娘たちがいるし、輝夜さん以外のプレイヤーもどこか緊張した顔色をしていた。

「ほら、何か言いなさいよ」
「おっ、こういう時はアナスタシアが率先して言うものだと思っていたぞ」
「フン、私が他人にそんな言葉をかけると思う?」
「そりゃ御尤もで」

 俺が一歩前に出れば全員が俺を注目する。

「今から王都に行き、魔神召喚を成そうとするデーモンブラッドと対峙するわけだ」

 その言葉により一層緊張した面持ちのエンジェルブレッシングがいる。

「――だが何を緊張することがある? 俺がいる。俺一人で何ができるかって? 俺にはお前たちがいる。それにこいつらもいる」

 俺は十二神獣全員を俺の背後に顕現させた。大きい奴は遠巻きにしか出さないけど。

「俺を見て、周りを見て、まだ足りないと思うか? それなら俺の栄光を見ておけ。お前らを勝利に連れて行ってやる」

 あぁ、やっぱり自分で期待を背負うのは気持ちがいいな。滾る!

「デーモンブラッドに叩きつけろ! 俺たちの存在を! 魔神を黙らせろ! 俺たちの力で! 世界に宣言しろ! 俺たちがいると!」

 もうみんなの表情に不安や緊張の色はなくなった。

「さぁ、出陣だ」

 アナスタシアの分まで言ってしまったがアナスタシアからは特に何も言われない。

「晴明の力で飛ぶわよ!」

 みんなに向かってそれだけを言ったから俺は十二神獣ごとこの場にいる全員を王都の上空に飛ばした。

 王都ではすでに異変が起き始めているのが上から見れば分かった。

「ちょ!? 何で空ぁ!?」

 心春さんがそう叫びながら落ちていくから素早く神馬の上に乗せ、輝夜さんたちも神馬がキャッチする。

「大丈夫ですか?」
「大丈夫って他の――」

 心春さんが他の人のことを言って視線を上げれば、エンジェルブレッシングたちは天使の羽根で浮いていた。

「こういうことです。エンジェルブレッシングの場合は空からの方がやりやすいんですよ」
「それなら何か言ってほしかったところだね……」

 近くに来た俺の腕をつかむ輝夜さん。

「おっ、ギリギリセーフでしたね」

 上から見れば分かるが王都には魔法陣がすでに配置されており発動していた。

 王都の中央街に配置された魔法陣は地面から魔物が次々と溢れていた。

「えっ!? あれってもう手遅れなんじゃ!?」
「いやまだ大丈夫です。あれは第一段階でこの国の人たちを贄とするための魔物です」
「どういうことだ?」
「魔神を召喚するためには莫大な生命エネルギーが必要です。そのためにこうして大きな国にデーモンブラッドは潜みます。ただ必要数贄が捧げられれば、魔神が出てきます」

 より正確に説明すればこっちの世界の生命エネルギーが必要ってことだ。あちら側とこちら側を同調させることで魔神が出て来れるとガブリエル様に教えてもらった。

「とにかく、この王都にデーモンブラッドが三体います。それを叩けば魔法陣は機能しなくなります」
「僕たちがやることは魔物を倒しつつ、デーモンブラッドを見つけることだね?」
「いや違います。輝夜さんたちは魔物だけを倒してください」
「はぁ!? あたしたちが戦えないからってこと!?」
「違います。そもそもデーモンブラッドがどうかが分かりませんよね?」

 俺の言葉に全員がすぐさま納得した表情をした。

「俺とエンジェルブレッシングなら一目見て分かります。まあそれに神子を配置するので問題ないですけど」
「神子を配置? どういうことかな?」

 あぁ、そう言えば神子がたくさんいることを輝夜さんに説明していなかった。

「神子の能力は増殖。神子は一体じゃなくて無限に出すことができるんですよ」
「えっ!? そうだったのかい!?」

 肩にいる神子に問いかける輝夜さん。そして神子はドヤる。

「本来の神子は探索や陽動の神獣です」
「えっ……それなのにあの強さだったのかよ……」

 神子の役割に驚愕している黒川さんだがもうその暇はなくなった。

「もう説明は十分ですね? ここからは戦場です」

 神馬と一緒に下に降り立って輝夜さんたちに問う。

「うん、十分だよ。ここまでいいところがなかったんだ、さすがにここからは頑張るよ」
「そうですね。何よりこの力を使いたくてうずうずする……!」
「黒川くん、ほどほどにね?」
「あたしたちは大丈夫だから晴明は行ってきな!」
「はい」

 心春さんに言われて俺は走る。まあもしもの時でも神子がそこら中にいるから大丈夫だ。

 王都は至る所から出てくる魔物によって人々が大混乱していた。魔法を使える者も緊急事態で暴発している人もいるが魔法で応戦できている人もいた。

 プネウマ王国の兵士や冒険者たちも魔物の相手をしていた。

 だがあいつらは異界より現れいずる魔物。普通の魔法では魔物たちに通じない。

 本当に輝夜さんたちに十二神獣の一部を渡しておいて良かった。俺の力なら外界の魔物に通じる。

 そして空を見れば神性を持つエンジェルブレッシングたちが魔物たちを殲滅していた。エンジェルブレッシングも外界からの魔物を倒すことができる。

 剣を振るい魔物を斬り刻むもの、天使の魔力により焼き焦がすものがいる中で広範囲で魔物を殲滅している二人がいた。

 エレナとエイミーがデュエットで歌を繰り出していた。

 音により魔物は圧縮されたり爆散したりしていた。歌の使い方次第では味方を回復させることができるだろうが、まあまだ熟練度が足りない。

 外に出ないように周りは十二神獣たちを見張らせているが、外界の魔物たちはあくまで魔神を召喚するために出てきているから外には出ない様子だ。

 でも俺はそこまで十二神獣を使うつもりはない。あくまでここの主役は彼女らなのだから。

 それなら俺は何をするのか。もちろん魔物をぶん殴って消し炭にしつつデーモンブラッドを探す。

「おっ、さすが神子」

 王都を埋め尽くすくらいに神子を放っておいて良かった。すぐにデーモンブラッドを見つけた。

 まあ王都は王都でも裏の世界に神子はいる。だから誰にも気づかれずにデーモンブラッドを見つけることができたしいざとなればエンジェルブレッシングたちや輝夜さんたちを助けることができる。

 やっぱり俺の十二神獣は強いな。使えば使うほど一部を除外した十二神獣たちが新たな使い方を教えてくれさらに能力の幅が広がっていく。

 神子がいる裏の世界も神鳥が持っていた領域だからな。表と裏があることで初めて嘘と真を操ることができるってわけか。

 ただおかしいことにデーモンブラッドが一体しかいない。六か所の魔法陣の核も見つけれたのにこの王都の中にはデーモンブラッドが一体しかいない。

 俺のように隠れる方法があるのか、それとも外界にいるのか。いや、こっちの世界にいないのなら好都合か。さっさとその一体を始末しよう。そいつが術者だし。

 ただ今後のことを考えればここで俺がデーモンブラッドを倒しても良くはないだろう。だから上空で戦況を見ているアナスタシアの近くに転移した。

「アナスタシア」
「デーモンブラッドを見つけたの?」
「あぁ、見つけた」

 さすがアナスタシアは話が早い。というかデーモンブラッドを見つけていなければ許さないといった感じがするけど。

「どこ?」
「城だ。そこが中心だから当然と言えば当然だが」
「そうね。……行くわよ」
「お望みのままに」

 アナスタシアは城に向け降下し始め俺はそれに続く。

 城の近くには兵士たちの死体が散らばっていて、生命エネルギーが魔法陣に吸われているのが見える。

 俺とアナスタシアが城の最上部の部屋に降り立てば下で誰かが戦っている音が聞こえてきた。

「この下は玉座の間ね」
「今は王子がデーモンブラッドと戦ってる」
「……大丈夫なの?」
「大丈夫。王子が立ち続ける限り」
「そう」

 アナスタシアは俺の言葉に聞き返さず玉座の間に向かう。

 階段を降り扉を開ければ王子とデーモンブラッドが剣で戦っていた。

「ここは、やらせない!」

 王子は神猿の剣と神猿のブレスレットを身に着け前回デーモンブラッドと戦っていた時よりも格段に動きを良くしてデーモンブラッドと対峙していた。

「くっ!? 何だこの力はぁ!」

 一方のデーモンブラッドはかなり押されていた。

 神猿の剣は使いこなせなければオートカウンターとオートガードが発動するが使いこなせる体になれば神速の太刀で攻撃することができる。

 それを実現しているのは神猿のブレスレットであり、それは不屈の精神を持っていれば青天井で力が上がっていくため神猿の剣を使いこなせる状態が揃っていた。

「貴様ぁ……宝剣はどうした……! それにこのような力は持っていなかったはずだ……!」

 ジジイのデーモンブラッドは急激に強くなった王子にそんな言葉を投げかける。

「それを言う必要はない」
「チッ……!」

 男子三日会わざれば刮目して見よと言うが王子の場合は一日も経たずに貫禄が出ている。

「あら、私が出る幕がなかったかしら?」

 そんな戦いの場にアナスタシアと俺は徐に入る。

「天使の遣いか……!」
「あぁ。ここは俺だけで十分だ。それよりも来てくれたんだな、晴明」
「もちろんですよ」

 何だか心なしか俺に話しかける時だけ嬉しそうにしているな王子。

「くくくくくっ、舐められたものだな……! この私は魔神アスタロト様より授かった力はこのようなものではない!」

 突然笑い出したかと思ったらデーモンブラッドから魔神の力があふれ出しデーモンブラッドを包み込んだ。

「させるか!」

 明らかにパワーアップしようとしているデーモンブラッドに斬りかかる王子だが魔力に弾かれてこちらに飛ばされながら体勢を整える。

「魔神の力が強すぎる!」
「フン、お下がりになって?」

 王子よりも前に出たアナスタシアは剣を掲げる。

 剣から神性により増幅された天使の光が迸りデーモンブラッドに襲い掛かる。

 天使の力は魔神にとって天敵。それによってデーモンブラッドを包んでいた魔力の勢いがなくなる。

「さぁ、今のうちに」
「助かる!」

 王子はアナスタシアが言い終える前に隙を見逃さず斬りかかっていた。

「くっ……! こんなことがぁ……!」

 魔力が霧散すれば胴に大きな傷を負ったデーモンブラッドが怒りと焦りの表情を見せて出てきた。

 魔神の力を暴走させて魔物に変身しようとしていたのか? まあそれも二人の活躍でできなかったが。

 もう力を暴走させることもできないだろう。そんなことをすれば変身できず崩壊が起きる、という見解を神虎から受けた。

「終わりだ、デーモンブラッド。いや宰相」

 えっ、マジか。この国の宰相がデーモンブラッドだったとは、かなり奥深くまで入り込まれていたようだな。

 まあデーモンブラッドを見抜ける方法がエンジェルブレッシングだけってのがまあ入り込まれても無理ないよなって思う。

 宰相ということに驚いていれば王子がデーモンブラッドを真っ二つにする太刀を放ったことでデーモンブラッドは倒れた。

 さぁ、これだけは俺の役目だな。

「ほい。おいしいところをごめんなさいね」

 魔神の力が元の場所に帰ろうとしたところで俺が殴り飛ばして消した。

「これだけは晴明にしかできないから仕方がないわね」
「あぁ、そうか。晴明はアルファの一族だから魔神の力を消せるのか!」
「そうです。神格すら消すことができる、疎まれた力ですよ」
「それこそデーモンブラッドの仕業かもしれないな」
「……そうですね。その可能性の方が高そうです」

 それにしてもアルファの一族ってかなり有名だな。

「それから、ほい」

 俺は地面を叩くことで魔法陣も消し去った。これで代わりに他のデーモンブラッドが来たとしても何もできない。

「あとは残党狩りです。王子、みんなの前に出て安心させてください」
「……あぁ! 行ってくるよ!」

 元気よく走って出て行く王子を見送る。

「……今の彼ならしっかりと国を引っ張っていけそうね」
「あぁ。もう迷わず歩いて行けるだろうよ」

 少しだけ見直した感じを出すアナスタシア。そして俺の方もかなり終盤だ。

『「魔神の召喚阻止」を達成』
『あとちょっと! 頑張れ!』

 最初しか自我を出さなかったのに一つクリアした途端に自我を出してきやがる。

 その後、凄まじい勢いで魔物を倒していく王子。王子もまた神猿の武器を使っているため倒せると証明することができた。

 輝夜さんたちも十二神獣の魔力を引き出せているみたいだしエンジェルブレッシングも誰一人として怪我をすることなく魔物を制圧できた。

 これで世界にエンジェルブレッシングの存在を知らしめることができただろう。

「帰るわよ」

 怪我人とかはこの国の人たちがやることだ。アナスタシアが思念でエンジェルブレッシングにそう伝えれば全員がアナスタシアのもとに集った。

 その姿さえも王国の人々に見られているのがここからでも分かる。

「しんどっ! 早く帰ってお風呂に入りたーい!」

 神馬に乗った心春さんたちもこちらに来た。

「そうだね。まさに戦場を体験して疲れた」
「ふぅ、これで終わりだよな……?」
「これ以外にやることないと思うよ?」

 ここにいる誰もが疲れている様子だった。だが俺たちは勝利した。

「俺たちの勝利だ。帰ったら祝杯を挙げるぞ」

 そう言って俺はこの場にいる全員をアンゲロスに転移させようとした。

 だが、プレイヤーだけがこの場に残されエンジェルブレッシングだけがアンゲロスに無事転移できた。

「あれ? あたしたちは行かないの?」
「……いや、これはもしかして」
『コングラチュレーション!』
「うおっ!? 毎度毎度ビックリするんだよ!」

 コングラチュレーションの文字が出て驚きの声をあげる黒川さん。

「こういうことで転移がキャンセルされたみたいですね」
「えー……祝杯の流れだったじゃん……黒川並みに空気読めない」
「おい悪口過ぎだろ」

 そんな文句などお構いなしに文字が次々に出てくる。

『クリアおめでとう!』
『「魔神の召喚阻止」と「マギア機関の復活」を見事達成したね!』
『さぁお待ちかねのロール別総評に移るよ!』

 俺、裏チートキャラの役割を果たしてなさそうだから前回よりかは低そうだ。

『ロール:裏チートキャラ』
『見事重要なロールミッションをクリアしてマギア機関の理想的な形で復活を成し遂げたね。途中までは裏チートキャラとして裏で頑張っていたけど途中から裏じゃなくなってたから減点かなー』
『でも裏チートキャラとしての仕事は完璧にこなしたから大幅加点!』
『総評:S』
『その力を遺憾なく使い、必要であれば身を削る。だから総評はS以外にないね!』

 えー、もう裏じゃなくなっていたのに良かったんだ。ホントにざるになっているぞ。

 まあでも最初から一緒に行動していれば輝夜さんたちが王子と接触することができなかったとかそういうことなのだろうか。

「Aだ!」
「僕もAだね」
「おっ、俺もA」
「私もA」

 表プレイヤーのみなさんは総評Aをとっている模様。

「晴明はどうだったのかな?」
「俺はSです」
「えっ!? Aが最高じゃなかったんだ!?」
「はい。前回もSだったので特別Sってわけじゃなさそうですよ」
「裏チートキャラすぎだろ……」
「まあ前回と今回の動きを知ればそうなるのは分かる気がするよ」

 俺的には四人の前回の評価を知りたいところだが次の文字が出てきた。

『評価に応じて報酬が付与されるよ』
『S:Sランクスキル獲得・次回キャラでの潜在能力大幅上昇』

 そう言えば今回のステータスはちゃんとLv150まで到達できた。

『スキル「セーブ&ロード」を付与』

 ん!? これは……かなりいいスキルが手に入ってしまった! これを使ったら誰かが死んでも最初じゃなくて作ったセーブポイントに戻れるようになってる!

『クリアしたけどやり直すことができるよー』
『でもキミたちには無駄だとは思うけど形式的には一応ね』

 やっぱり前回の人とは違うのか。言い方がかなり違う。

『投票は過半数で可決するよ』
『やり直す』
『次の世界に進む』
『残りプレイヤー 5/5』

 もう今回の世界でやり残したことはない。ただアナスタシアたちにもう少し別れの挨拶をしておきたかったということはあるがこの結果は満足だ。

「やり残したことはないね?」
「ないっす」
「あたしたち一回も死んでないからこれがベストだったっしょ!」
「私もそう思う! 前回はそこそこ死んだからね……」
「晴明はどうかな?」
「はい、大丈夫です」

 でも彼女たちなら俺がいなくても動けると分かっている。後悔はない。

『全員投票したから開票!』
『やり直し 0』
『次の世界に行く 5』
『全員一致で次の世界へゴー!』
『おつかれ。次の世界でも頑張ってね!』
「うわ! また世界が!」
「この感じ気持ち悪いね……」
「大丈夫か?」

 崩れ往く世界の中、俺は最後にステータスを見て終わることにした。

『天日晴明
 Lv150(150/150)
 攻撃:SSS
 防御:SSS
 速度:SSS
 魔力:SSS
 P:15000
 スキル
 十二神獣・鬼神・神具武装・拳神・オメガの加護・セーブ&ロード』
『拳神
 拳力:星を砕ける
 拳域:銀河
 拳速:一秒間に無限回』

 結局この残ったポイントはどこにも使うことができなかった。どうしろって言うんだよ。

「ねぇ、晴明」
「どうしました?」

 崩れ去る世界の中で不安そうにしている輝夜さんが声をかけてきた。

「僕たち、また一緒の世界になるだろうか……?」
「当然ですよ。何を不安がっているんですか?」
「そ、そうだよね! うん、僕はまだ晴明とちゃんと話せていないんだ。次の世界ではすぐに晴明を見つけるよ」
「次が裏チートキャラじゃなければすぐに話せますよ。そうだったらちゃんとロールをこなしたいところです」

 まだ輝夜さんと話せていないし輝夜さんのオッパイも触っていないんだ。これで別の世界ならキレるかもしれない。
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