全能の魔法使いは、長きにわたり世界を見守る。

山椒

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外伝・過去(語り)

『全能の魔法使い』 第一章、第一節。

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 これははるか昔のお話。今より数千年前もの話で、実在する話。
 人類がまだ魔族と共存していた時代、魔族に新たなる王が誕生した。その名は『魔神王』と呼ばれ、その強さで魔族を統率した。人類は共存していたため、新たなる王の誕生を祝福した。
 しかし、その魔神王は人類との共存を拒み、人類に戦争を仕掛けた。そんなことを考えもしなかった人類はなすすべもなく、どんどんと数を減らしていった。
 そんな人類が絶望している時に、突如として一人の魔法使いが現れた。魔法使いは次々に魔族を殺していき人類に希望を与えた。その魔法使いの彼は後に『全能の魔法使い』と呼ばれ、『剣の英雄』・『槍の英雄』・『弓の英雄』・『杖の英雄』・『衣の英雄』の五人の英雄を育て上げた人物として知られる。
 彼は五人の英雄たちと共に、数々の困難を乗り越えながら魔神王が率いる部隊を次々と殲滅していき、遂には魔神王の息の根を止めた。
 彼らは魔神王を倒したことで全人類から祝福され、英雄の称号を得た。
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