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05:アカシックレコード
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俺が声をかければ驚いたような顔をするルナ様。
逃げようかと迷った末に体を出した様子は他の子供たちを見ているからすぐに分かった。
「……なんで分かったの?」
「騎士はそういう生き物ですので」
「そういうことを聞いていないんだけど」
それで納得されないとは随分と大人びているというか、大人ぶっているというか。
「ある程度強い騎士は常に周囲を気にしています。ですから小さな違和感も見逃しません」
「……こっちを一度も見てなかった」
「見ていなくても視界に入れさえすれば分かります」
本当のことを言っても疑う視線をやめないルナ様。
これはもう半分の本当のことを言うしかないだろう。まあアカシックレコードについては秘密にしているわけではないからいいけど。
それよりもどうしてこんな態度をとられるのかが分からない。もしかして騎士が嫌いとか? まあ今はどうでもいいことか。
「ルナ様にご納得いただけるかは分かりませんが、もう一つ自分の秘密をお教えします」
「……あるんなら早く言って」
「では遠慮なく。ルナ様はアカシックレコードについてご存知ですか?」
「……この世界の目に見えて目に見えない情報でしょ?」
「より正確に言えば今までこの星が刻んできた情報すべてがアカシックレコードです。歴史、または今、それらが連なっているのがアカシックレコード。星の記録とも言えます」
「それがなに?」
「先程ルナ様がおっしゃられた通り、普通の生き物はそれを見ることはできません。ただ歴史として、あるべきものとして認識することができるだけ。そんなアカシックレコードを自分は見ることができます」
「えっ、どうやって?」
「技能ではありません。先天的に見ることができる眼を持って生まれました」
アカシックレコードを見ることができる。これは秘密にすることではない。ただその先の技能について教えるつもりは今のところない。
「そしてこの眼は高次元から情報を伝えてくれます。視覚からの情報ではなく知りたいと思った情報を見ることができるのでルナ様がご覧になられているのは分かりました」
「……よく分からない」
「この眼はこの世界のことならどんなものでも見れるということです。これでご納得いただけましたか?」
「……分かった」
これで納得してもらえなかったらどうしようかと思った。
「でも、お前は嘘をついた」
「まさか。そんなことは一切していません」
「アカシックレコードを見ていたのに周囲を気にしていたから分かったとか言ってた」
「合わせて百点ですよ。この眼を常にオンにすることは周囲をずっと気にするよりも疲れます。だから効率がいいのは周囲に意識を張り巡らせ、少しの異常があれば眼をオンにする。これを先程行っていました」
「ふぅん……分かった」
さっきのことは嘘をついていない。だが今の説明は嘘をついている。
俺は別に眼を使うことは疲れない。まあずっと使っていれば疲れるがそれは普通の目でも同じことだ。
戦闘中はあまり使わないようにしているだけで戦闘以外は気を抜いている時があって危険だからな。
「さてルナ様。改めましておはようございます。もうお目覚めですか?」
「……あなたには関係ない」
さっきまで楽しく会話していたのにこういうことになったらツンが出てきてしまう。
「いえいえ、朝食の準備がありますからこの質問をお許しください」
「作ったの?」
「もちろんです。それが騎士の役目ですから」
「……何か入れたんじゃ」
やっぱり俺に対してじゃなくて俺の立場の人間に対してかなりの警戒心を持っているな。
「まーたそんなことを言っているのか、ルナ」
「マチルダ!」
水浴びから戻ってビショビショなマチルダさんが来たことでルナ様はマチルダさんに駆け寄った。
マチルダさんにはかなりなついている様子だな。昨日も一緒に行動していることが多かったし。
「あいつの料理からは何もその手の異物は入っていない。それはあたしの鼻が確認した。それにあいつの持ち物も確認したが何も持っていないぞ」
獣人の鼻の良さは毒の有無を確認できるらしいというのは本当だったのか。
「……また、何かしてくるかも」
「そいつがあたしたちを油断させたところで攻撃してくるような性癖なら……いややってくるか?」
「そこはきちんと否定してくれ」
「あたしはさっきの魔法攻撃を忘れていない」
めっちゃ根に持ってる。しかも俺が嫌がるタイミングで蒸し返してくるとは。ニヤニヤしているし。
「やってくるなら早くお父様とお母様に言わないと! こいつは強いんでしょ!?」
「忌々しいことだが強い。しかも最強だ。その気になればあたしも手も足も出ずに負ける。だから誰に言おうと無意味だ」
「えっ……」
すごく絶望した顔をして俺のことを見てきたルナ様はキッと俺を睨み付けてきた。
「ま、マチルダはやらせないから!」
「……マチルダさん、俺がマヤ様に報告するぞ」
「ジェイダンとフレヤじゃなくてマヤってところが分かってやがるな……分かった分かった」
だが甘いな、マチルダさん。俺に勝とうなんざ百万年早い。
ルナ様とマチルダさんは俺に聞こえないようにコソコソと二人で話し始める。アカシックレコードを見る眼、『アストラル・アニムス』でどういう会話をしているか聞くことはできるがさすがにコソコソ話を聞くような真似はしない。
少しの間待っていれば二人の会話は終わった。
「今日のところは納得してやる」
納得したような表情を浮かべるルナ様はそう仰られた。
「それは何よりです。で、マチルダさん。フロスト家の皆様はいつお目覚めになられるんだ?」
「もう少しだな。てか起きてくれないと腹が減って死にそうだ」
思った以上にマチルダさんは運動ができていたようだったしお腹が大きく鳴っていた。それはもう昨日のレイラ様とは比べ物にならないほどに大きい。
「今すぐ起こしてくる!」
そんな音を聞いたルナ様が走って屋敷に戻っていく。
そんな光景を見てマチルダさんは従者ではなく家族なのだとよく分かった。
「体、拭かないのか?」
「こんなの勝手に乾くだろ」
「風邪ひくぞ」
「狼人の体の強さをなめんな」
マチルダさんのこの能天気さを諌めたくなる。
事前に対処できるのであれば対処するべきだしもしも風邪をひけば面倒なことになると分かるはずだ。
だがそれは騎士としての生き方であって彼女にそれを強いるのは間違っている。
「それなら俺が乾かすよ」
だから俺が勝手にすることにした。これでマチルダさんに何かあればこのフロスト家の状況が悪化するかもしれないからな。
「おぉ、すぐに乾いた! 楽チンだなぁー」
浄化魔法を使って綺麗にする。ついでに水浴びをして落ちていなかった汚れも落とした。
「毎回これやってくれ」
「分かった。だけど毎回水浴びの後は俺のところに来いよ」
「それで乾かしてくれるのならラッキーだな!」
こういうことは嫌いではない。騎士だからではない。この女を俺が一部でも支配していると思えば悪くない。
俺とマチルダさんは屋敷に入り居間の方に向かえばフロスト家の皆様が起床されていると分かった。
「俺は朝食の準備をしてくる」
「じゃ、あたしはあいつらに伝えてくる」
俺は朝食の準備をしてダイニングルームに朝食を運ぶ頃にはフロスト家の皆様は揃っていた。
ルナ様とマチルダさんが俺のことを監視しておりマヤ様は俺のことを手伝ってくれた。
そしてまた七人揃って全員で朝食を食べる。
「美味しかったよセオ君!」
「そうねぇ。これでは騎士というよりも執事になるわ」
ジェイダン様とフレヤ様には絶賛される。
「あ、あの! 昨日の晩御飯もおいしかった!」
「ちゃんと言えて偉いわよ」
レイラ様がお礼を仰られればマヤ様がそれを誉める。
「ふん、食べれなくはない」
「ルナ?」
「お、おいしかった」
「素直に言わないからだろ」
「マチルダ? あなたが変な言葉遣いだからルナもこうなっているって分かってる?」
「……はい」
やっぱりこの家で一番強そうなのはマヤ様だな。俺には威圧的な態度なルナ様やマチルダさんが太刀打ちできていない。
「皆様に満足していただいて何よりです」
まさか騎士になって学ぶつもりがなかった執事スキルが役に立つとは思わなかったがな。
「ジェイダン様、これからについてお話しさせていただいてもよろしいですか?」
一息ついたところで俺は口を開く。
「うん、なにかな?」
「フロスト家再建に当たりまして、まずは領地のモンスターを狩りたいと思います」
「早速やってくれるのか!」
「はい。それにつきまして領地の地図をいただけないかと」
「おぉそうだね! 今すぐに持ってくるよ!」
ジェイダン様自ら動いてもらうのは少し心苦しいのだがまだ俺が色々と触るのは良くないだろうからな。
「あのモンスターたちをお前が狩るのか」
「そうしないとこのフロスト家は不便なままだからな」
「かなり強いぞ。あたしの仲間がそいつを討伐しようとしてかなりやられた」
「あぁ、やっぱり仲間がいるんだ」
「あっ」
うっかり口を滑らせているマチルダさんだがまあ獣人の仲間がいることはある程度予想できたから驚くことではない。
「マチルダは何も喋ってない! お前は何も聞いていない!」
「それは無理があるよルナちゃん……」
マチルダさん好きなルナ様が俺に理不尽なことを仰られたがレイラ様がそれにつっこむ。
「分かっていたことではあります。このフロスト家がどうして今まで暮らせてこれたのか。ディナトス王国でも協力者がいることは分かっていますがやはり一番可能性があるのは獣人たちが味方していることです。マチルダさん一人だけが味方しているのは考えづらいですから」
「分からないだろ、あたしが特別味方しているだけかもしれないだろ?」
「そんなヤバイ集団ならフロスト家はもうないでしょ」
「……確かに」
俺は獣人を血の通った普通の人だと思っているからな。
「まあとにかく、領地にいるモンスターを倒すことはこれ以上のフロスト家衰退を食い止めるためには必須だろうな」
「もう落ちるところまで落ちているがな」
それをマチルダさんが言うのは違うとは思うがまあ他のフロスト家の皆様が何も言わないからいいけど。
逃げようかと迷った末に体を出した様子は他の子供たちを見ているからすぐに分かった。
「……なんで分かったの?」
「騎士はそういう生き物ですので」
「そういうことを聞いていないんだけど」
それで納得されないとは随分と大人びているというか、大人ぶっているというか。
「ある程度強い騎士は常に周囲を気にしています。ですから小さな違和感も見逃しません」
「……こっちを一度も見てなかった」
「見ていなくても視界に入れさえすれば分かります」
本当のことを言っても疑う視線をやめないルナ様。
これはもう半分の本当のことを言うしかないだろう。まあアカシックレコードについては秘密にしているわけではないからいいけど。
それよりもどうしてこんな態度をとられるのかが分からない。もしかして騎士が嫌いとか? まあ今はどうでもいいことか。
「ルナ様にご納得いただけるかは分かりませんが、もう一つ自分の秘密をお教えします」
「……あるんなら早く言って」
「では遠慮なく。ルナ様はアカシックレコードについてご存知ですか?」
「……この世界の目に見えて目に見えない情報でしょ?」
「より正確に言えば今までこの星が刻んできた情報すべてがアカシックレコードです。歴史、または今、それらが連なっているのがアカシックレコード。星の記録とも言えます」
「それがなに?」
「先程ルナ様がおっしゃられた通り、普通の生き物はそれを見ることはできません。ただ歴史として、あるべきものとして認識することができるだけ。そんなアカシックレコードを自分は見ることができます」
「えっ、どうやって?」
「技能ではありません。先天的に見ることができる眼を持って生まれました」
アカシックレコードを見ることができる。これは秘密にすることではない。ただその先の技能について教えるつもりは今のところない。
「そしてこの眼は高次元から情報を伝えてくれます。視覚からの情報ではなく知りたいと思った情報を見ることができるのでルナ様がご覧になられているのは分かりました」
「……よく分からない」
「この眼はこの世界のことならどんなものでも見れるということです。これでご納得いただけましたか?」
「……分かった」
これで納得してもらえなかったらどうしようかと思った。
「でも、お前は嘘をついた」
「まさか。そんなことは一切していません」
「アカシックレコードを見ていたのに周囲を気にしていたから分かったとか言ってた」
「合わせて百点ですよ。この眼を常にオンにすることは周囲をずっと気にするよりも疲れます。だから効率がいいのは周囲に意識を張り巡らせ、少しの異常があれば眼をオンにする。これを先程行っていました」
「ふぅん……分かった」
さっきのことは嘘をついていない。だが今の説明は嘘をついている。
俺は別に眼を使うことは疲れない。まあずっと使っていれば疲れるがそれは普通の目でも同じことだ。
戦闘中はあまり使わないようにしているだけで戦闘以外は気を抜いている時があって危険だからな。
「さてルナ様。改めましておはようございます。もうお目覚めですか?」
「……あなたには関係ない」
さっきまで楽しく会話していたのにこういうことになったらツンが出てきてしまう。
「いえいえ、朝食の準備がありますからこの質問をお許しください」
「作ったの?」
「もちろんです。それが騎士の役目ですから」
「……何か入れたんじゃ」
やっぱり俺に対してじゃなくて俺の立場の人間に対してかなりの警戒心を持っているな。
「まーたそんなことを言っているのか、ルナ」
「マチルダ!」
水浴びから戻ってビショビショなマチルダさんが来たことでルナ様はマチルダさんに駆け寄った。
マチルダさんにはかなりなついている様子だな。昨日も一緒に行動していることが多かったし。
「あいつの料理からは何もその手の異物は入っていない。それはあたしの鼻が確認した。それにあいつの持ち物も確認したが何も持っていないぞ」
獣人の鼻の良さは毒の有無を確認できるらしいというのは本当だったのか。
「……また、何かしてくるかも」
「そいつがあたしたちを油断させたところで攻撃してくるような性癖なら……いややってくるか?」
「そこはきちんと否定してくれ」
「あたしはさっきの魔法攻撃を忘れていない」
めっちゃ根に持ってる。しかも俺が嫌がるタイミングで蒸し返してくるとは。ニヤニヤしているし。
「やってくるなら早くお父様とお母様に言わないと! こいつは強いんでしょ!?」
「忌々しいことだが強い。しかも最強だ。その気になればあたしも手も足も出ずに負ける。だから誰に言おうと無意味だ」
「えっ……」
すごく絶望した顔をして俺のことを見てきたルナ様はキッと俺を睨み付けてきた。
「ま、マチルダはやらせないから!」
「……マチルダさん、俺がマヤ様に報告するぞ」
「ジェイダンとフレヤじゃなくてマヤってところが分かってやがるな……分かった分かった」
だが甘いな、マチルダさん。俺に勝とうなんざ百万年早い。
ルナ様とマチルダさんは俺に聞こえないようにコソコソと二人で話し始める。アカシックレコードを見る眼、『アストラル・アニムス』でどういう会話をしているか聞くことはできるがさすがにコソコソ話を聞くような真似はしない。
少しの間待っていれば二人の会話は終わった。
「今日のところは納得してやる」
納得したような表情を浮かべるルナ様はそう仰られた。
「それは何よりです。で、マチルダさん。フロスト家の皆様はいつお目覚めになられるんだ?」
「もう少しだな。てか起きてくれないと腹が減って死にそうだ」
思った以上にマチルダさんは運動ができていたようだったしお腹が大きく鳴っていた。それはもう昨日のレイラ様とは比べ物にならないほどに大きい。
「今すぐ起こしてくる!」
そんな音を聞いたルナ様が走って屋敷に戻っていく。
そんな光景を見てマチルダさんは従者ではなく家族なのだとよく分かった。
「体、拭かないのか?」
「こんなの勝手に乾くだろ」
「風邪ひくぞ」
「狼人の体の強さをなめんな」
マチルダさんのこの能天気さを諌めたくなる。
事前に対処できるのであれば対処するべきだしもしも風邪をひけば面倒なことになると分かるはずだ。
だがそれは騎士としての生き方であって彼女にそれを強いるのは間違っている。
「それなら俺が乾かすよ」
だから俺が勝手にすることにした。これでマチルダさんに何かあればこのフロスト家の状況が悪化するかもしれないからな。
「おぉ、すぐに乾いた! 楽チンだなぁー」
浄化魔法を使って綺麗にする。ついでに水浴びをして落ちていなかった汚れも落とした。
「毎回これやってくれ」
「分かった。だけど毎回水浴びの後は俺のところに来いよ」
「それで乾かしてくれるのならラッキーだな!」
こういうことは嫌いではない。騎士だからではない。この女を俺が一部でも支配していると思えば悪くない。
俺とマチルダさんは屋敷に入り居間の方に向かえばフロスト家の皆様が起床されていると分かった。
「俺は朝食の準備をしてくる」
「じゃ、あたしはあいつらに伝えてくる」
俺は朝食の準備をしてダイニングルームに朝食を運ぶ頃にはフロスト家の皆様は揃っていた。
ルナ様とマチルダさんが俺のことを監視しておりマヤ様は俺のことを手伝ってくれた。
そしてまた七人揃って全員で朝食を食べる。
「美味しかったよセオ君!」
「そうねぇ。これでは騎士というよりも執事になるわ」
ジェイダン様とフレヤ様には絶賛される。
「あ、あの! 昨日の晩御飯もおいしかった!」
「ちゃんと言えて偉いわよ」
レイラ様がお礼を仰られればマヤ様がそれを誉める。
「ふん、食べれなくはない」
「ルナ?」
「お、おいしかった」
「素直に言わないからだろ」
「マチルダ? あなたが変な言葉遣いだからルナもこうなっているって分かってる?」
「……はい」
やっぱりこの家で一番強そうなのはマヤ様だな。俺には威圧的な態度なルナ様やマチルダさんが太刀打ちできていない。
「皆様に満足していただいて何よりです」
まさか騎士になって学ぶつもりがなかった執事スキルが役に立つとは思わなかったがな。
「ジェイダン様、これからについてお話しさせていただいてもよろしいですか?」
一息ついたところで俺は口を開く。
「うん、なにかな?」
「フロスト家再建に当たりまして、まずは領地のモンスターを狩りたいと思います」
「早速やってくれるのか!」
「はい。それにつきまして領地の地図をいただけないかと」
「おぉそうだね! 今すぐに持ってくるよ!」
ジェイダン様自ら動いてもらうのは少し心苦しいのだがまだ俺が色々と触るのは良くないだろうからな。
「あのモンスターたちをお前が狩るのか」
「そうしないとこのフロスト家は不便なままだからな」
「かなり強いぞ。あたしの仲間がそいつを討伐しようとしてかなりやられた」
「あぁ、やっぱり仲間がいるんだ」
「あっ」
うっかり口を滑らせているマチルダさんだがまあ獣人の仲間がいることはある程度予想できたから驚くことではない。
「マチルダは何も喋ってない! お前は何も聞いていない!」
「それは無理があるよルナちゃん……」
マチルダさん好きなルナ様が俺に理不尽なことを仰られたがレイラ様がそれにつっこむ。
「分かっていたことではあります。このフロスト家がどうして今まで暮らせてこれたのか。ディナトス王国でも協力者がいることは分かっていますがやはり一番可能性があるのは獣人たちが味方していることです。マチルダさん一人だけが味方しているのは考えづらいですから」
「分からないだろ、あたしが特別味方しているだけかもしれないだろ?」
「そんなヤバイ集団ならフロスト家はもうないでしょ」
「……確かに」
俺は獣人を血の通った普通の人だと思っているからな。
「まあとにかく、領地にいるモンスターを倒すことはこれ以上のフロスト家衰退を食い止めるためには必須だろうな」
「もう落ちるところまで落ちているがな」
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