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第一章 第二節
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入学式も終わり、自分達が振り分けられた教室に移動する。クローからの激励の言葉に皆んなやる気が漲っているのは明白だった。
「やった。皆んな同じクラスだね」
教室に入るとメルがアーバとマオの手を取る。
「ああ。やったな」
「やったね」
三人で喜びを共有していると後ろから聞いたことのある声がした。
「真珠さんがもったいない。そんな人間達よりこっち側の方がお似合いなのに。ああ悲しいね」
校門で会ったマーカとその取り巻き三人であった。他の五人は他のクラスになったようだ。
「マーカさんって言ったよね。貴族はそんなに偉いの?他の人を傷つけていい権利があるの?」
再びの失礼な言葉にメルは怒りをあらわにしてマーカに詰めよろうとする。
「それ以上は近づくな」
それを阻止するように取り巻きの三人が立ち塞がる。
「守ってもらうなんて。貴族は腰抜けなんだね」
「なんだと。マーカ様への不敬は許さんぞ」
メルの呆れた言葉に男の一人が手を振り上げる。だが、それは阻止された。
「入学早々喧嘩か? 競い合ってくれることは嬉しいが、担任としては問題を起こさないでもらいたいな。競い合いは正しい方法で行ってくれよ」
「「担任?」」
「そうだ。さあ、席に座ってくれ」
担任と名乗った男は手を放し着席を促す。担任の指示に逆らうわけにもいかず、全員が指示に従って席に着いた。教壇に立った男は背後のボードに名前を書いていく。
「俺はこのクラスの担任になった「トネー」だ。このクラスの三十人が無事に卒業し、より良い傭兵になれるようにしっかり鍛えていく。四年間よろしく頼む。さあ、俺の自己紹介は終わりだ。順番に自己紹介をしてってくれ」
一人目が壇上に立ち自己紹介を始めようとする。
「あっ。言い忘れていたことがあったな。俺はアビス持ちだ。俺は特に何も思わないが、快く思わない人間も中にはいるだろう。アビスに関して自己紹介で言うかは各自の判断に任せる」
その言葉自体を快く思っていない人がいることは、クラスの雰囲気からも明らかだった。段々と自己紹介が終わっていきマーカの番になる。
「君達よく聞いてくれ。僕の名前はマーカ。ダイラシア大国の貴族だ。だからといって必要以上に萎縮することはない。僕は君達と仲良く四年間やっていきたい。ただ、アビス持ちは別だ」
マーカの口調が早く強く変化していく。
「アビス持ちは人間ではない。人間でない奴が人間として扱われるのは狂っている。将来的に僕はアビス持ちを・・・」
「そこらへんにしてもらう。少し熱くなりすぎだ」
マーカが叫び出したところをトネーが制しする。
「さあ、席に戻って」
着席を促そうと近づいたマーカをトネーが手のひらで突き飛ばす。
「アビスもちが僕に近づくな。人間未満が」
トネーは咄嗟のことで体勢を崩してしまう。その様子を心配する生徒もいる反面、その様子が当たり前という反応をしている生徒もいた。
「そういう考えの国があるのは知っている。その考えがおかしいとも思わない。俺は君の考えを尊重する。確かに普通の人間とは違う。ただ、手を出すというのはいただけない」
マーカの耳のすぐ横を小さな雷が通り抜ける。
「詠唱なし!?」
「傭兵というのは弱肉強食だ。本来踏まなくててもいい虎の尾を踏まないように気をつけること。入学式でも言われただろう? さあ、席に戻って。二度目はないよ?」
トネーの軽やかな笑顔にマーカは恐怖を感じ席に戻るのだった。
「さあ、続きをしよう」
「私の名前はメルといいます。孤児院で育ちました。よろしくお願いします。皆さん仲良くしてください」
「俺の名前はアーバだ。メルと同じ孤児院で育った。多分「力」? のアビスを持っている。絶対に仲良くなれない奴はいる様だが、他の人とは仲良くしたい。よろしく頼む」
「僕の名前はアルバ・・・・・・マオです」
「「「マオ?」」」
全員の視線が一気に集まる。マオはその理由を理解していた。昔々の伝説にでてくる悪魔の名前がマオなのだ。それ故にマオという名前は不吉とされ、名付ける親は殆ど存在しない。
「メルとアーバと同じ孤児院で育ちました。アビスはもっていると思いますが、何かは分かりません」
「マオだってよ」
「しかもアビスもち」
「自分のアビスも理解してないって危なくないか?」
ヒソヒソと話す声がマオに聞こえてくる。予想はできていたことだが、向けられる眼差しに少し気を落としながらマオは席に着くのだった。
「自己紹介は終わったか。まだ時間があるから傭兵について説明しよう。知っている人も多いと思うが寝るんじゃないぞ。分からんことは随時質問してくれ」
生徒達が真剣な眼差しに変わる。
「傭兵と言えば聞こえがいいが、簡単にいうと何でも屋だ。依頼によって魔物を討伐したり、国同士の戦争に参加したりする。だが、命をかけるだけに見返りも大きい。地位や名声、金は十分なほどに得られるだろう。だからこそ、傭兵になろうと思う若者が多いわけだ」
「実際にはどのくらいの金がもらえるんですか?」
「階級にもよるが、赤の傭兵は一回の依頼で数年優雅な暮らしができる」
「階級?」
「ああ。階級は下から灰 橙 黄 緑 青 紫 赤 というふうにポイント制で上がっていく。青までは規定の数値で区切ってあるが紫と赤は違う。赤は青の上位三十人。紫は赤を除いた青の上位三百人だ。階級によって報酬も違えば待遇も違う。だからこそ、より上を目指して日々精進するわけだ」
「誰が管理しているんですか?」
「いい質問だな。傭兵として働くには傭兵ギルド「メルセ」に登録する必要がある。そこでポイントや報酬、依頼の管理をしているんだ」
「紅っているんですか?」
その質問に生徒の目の色が変わる。
「ああいるぞ。俺も一回だけあった事がある」
「紅って何ですか?」
「紅は階級関係なくその人物の強さに与えられる称号だ」
「強さに与えられる称号?」
「そうだ。その人物が人間としての生命を凌駕し、たった一人で大国をも脅かす力があると認められた時にメルセから与えられるものだ。大国と小国との戦争をたった一人でひっくり返す。そのくらいに規格外の力を持っている」
生徒の殆どが驚愕の表情に変わる。
「その人達と戦うことになるんですか?」
「そうだな。その可能性もないとは言い切れない。そのために保安制度がある」
「「保安制度?」」
「保安制度は報酬を少なくする代わりに戦場で命を守る制度だ」
「どうやって命を守るんですか?」
「任務では階級に対応したイヤリングをすることになる。そのイヤリングに配布される魔法具を付けるんだ。それは負けを認めた際や、死ぬとされる攻撃を受けた際に自動的に鉄壁のシールドを発動してくれる。それは戦場を出るまで解けることはない。そうして傭兵の命を守るわけだ」
「イヤリングをするのは任務中だけですか?」
「いや、そういう訳でもない。本来は任務以外でつける必要はないが、自分の力を誇示するためにずっとつけている人間もいる。あと、紅は常に特殊なイヤリングをつけている」
「それって・・・」
「察しがいいな。その通り。そんな強大な力を持つ人間に変に噛みつくバカが現れないようにするためだ」
キーンコーンカーンコーン。校舎内に鐘の音が響く。
「今日はもう終わりだ。明日からは戦闘の訓練を始めるぞ。二週間後に初期評価のテストもあるから休まずしっかりくるように」
「「「はい」」」
濃密な一日が終わりマオは布団に入る。今日言われた言葉。明日からの訓練。期待に胸を膨らませて眠りにつくのだった。
「やった。皆んな同じクラスだね」
教室に入るとメルがアーバとマオの手を取る。
「ああ。やったな」
「やったね」
三人で喜びを共有していると後ろから聞いたことのある声がした。
「真珠さんがもったいない。そんな人間達よりこっち側の方がお似合いなのに。ああ悲しいね」
校門で会ったマーカとその取り巻き三人であった。他の五人は他のクラスになったようだ。
「マーカさんって言ったよね。貴族はそんなに偉いの?他の人を傷つけていい権利があるの?」
再びの失礼な言葉にメルは怒りをあらわにしてマーカに詰めよろうとする。
「それ以上は近づくな」
それを阻止するように取り巻きの三人が立ち塞がる。
「守ってもらうなんて。貴族は腰抜けなんだね」
「なんだと。マーカ様への不敬は許さんぞ」
メルの呆れた言葉に男の一人が手を振り上げる。だが、それは阻止された。
「入学早々喧嘩か? 競い合ってくれることは嬉しいが、担任としては問題を起こさないでもらいたいな。競い合いは正しい方法で行ってくれよ」
「「担任?」」
「そうだ。さあ、席に座ってくれ」
担任と名乗った男は手を放し着席を促す。担任の指示に逆らうわけにもいかず、全員が指示に従って席に着いた。教壇に立った男は背後のボードに名前を書いていく。
「俺はこのクラスの担任になった「トネー」だ。このクラスの三十人が無事に卒業し、より良い傭兵になれるようにしっかり鍛えていく。四年間よろしく頼む。さあ、俺の自己紹介は終わりだ。順番に自己紹介をしてってくれ」
一人目が壇上に立ち自己紹介を始めようとする。
「あっ。言い忘れていたことがあったな。俺はアビス持ちだ。俺は特に何も思わないが、快く思わない人間も中にはいるだろう。アビスに関して自己紹介で言うかは各自の判断に任せる」
その言葉自体を快く思っていない人がいることは、クラスの雰囲気からも明らかだった。段々と自己紹介が終わっていきマーカの番になる。
「君達よく聞いてくれ。僕の名前はマーカ。ダイラシア大国の貴族だ。だからといって必要以上に萎縮することはない。僕は君達と仲良く四年間やっていきたい。ただ、アビス持ちは別だ」
マーカの口調が早く強く変化していく。
「アビス持ちは人間ではない。人間でない奴が人間として扱われるのは狂っている。将来的に僕はアビス持ちを・・・」
「そこらへんにしてもらう。少し熱くなりすぎだ」
マーカが叫び出したところをトネーが制しする。
「さあ、席に戻って」
着席を促そうと近づいたマーカをトネーが手のひらで突き飛ばす。
「アビスもちが僕に近づくな。人間未満が」
トネーは咄嗟のことで体勢を崩してしまう。その様子を心配する生徒もいる反面、その様子が当たり前という反応をしている生徒もいた。
「そういう考えの国があるのは知っている。その考えがおかしいとも思わない。俺は君の考えを尊重する。確かに普通の人間とは違う。ただ、手を出すというのはいただけない」
マーカの耳のすぐ横を小さな雷が通り抜ける。
「詠唱なし!?」
「傭兵というのは弱肉強食だ。本来踏まなくててもいい虎の尾を踏まないように気をつけること。入学式でも言われただろう? さあ、席に戻って。二度目はないよ?」
トネーの軽やかな笑顔にマーカは恐怖を感じ席に戻るのだった。
「さあ、続きをしよう」
「私の名前はメルといいます。孤児院で育ちました。よろしくお願いします。皆さん仲良くしてください」
「俺の名前はアーバだ。メルと同じ孤児院で育った。多分「力」? のアビスを持っている。絶対に仲良くなれない奴はいる様だが、他の人とは仲良くしたい。よろしく頼む」
「僕の名前はアルバ・・・・・・マオです」
「「「マオ?」」」
全員の視線が一気に集まる。マオはその理由を理解していた。昔々の伝説にでてくる悪魔の名前がマオなのだ。それ故にマオという名前は不吉とされ、名付ける親は殆ど存在しない。
「メルとアーバと同じ孤児院で育ちました。アビスはもっていると思いますが、何かは分かりません」
「マオだってよ」
「しかもアビスもち」
「自分のアビスも理解してないって危なくないか?」
ヒソヒソと話す声がマオに聞こえてくる。予想はできていたことだが、向けられる眼差しに少し気を落としながらマオは席に着くのだった。
「自己紹介は終わったか。まだ時間があるから傭兵について説明しよう。知っている人も多いと思うが寝るんじゃないぞ。分からんことは随時質問してくれ」
生徒達が真剣な眼差しに変わる。
「傭兵と言えば聞こえがいいが、簡単にいうと何でも屋だ。依頼によって魔物を討伐したり、国同士の戦争に参加したりする。だが、命をかけるだけに見返りも大きい。地位や名声、金は十分なほどに得られるだろう。だからこそ、傭兵になろうと思う若者が多いわけだ」
「実際にはどのくらいの金がもらえるんですか?」
「階級にもよるが、赤の傭兵は一回の依頼で数年優雅な暮らしができる」
「階級?」
「ああ。階級は下から灰 橙 黄 緑 青 紫 赤 というふうにポイント制で上がっていく。青までは規定の数値で区切ってあるが紫と赤は違う。赤は青の上位三十人。紫は赤を除いた青の上位三百人だ。階級によって報酬も違えば待遇も違う。だからこそ、より上を目指して日々精進するわけだ」
「誰が管理しているんですか?」
「いい質問だな。傭兵として働くには傭兵ギルド「メルセ」に登録する必要がある。そこでポイントや報酬、依頼の管理をしているんだ」
「紅っているんですか?」
その質問に生徒の目の色が変わる。
「ああいるぞ。俺も一回だけあった事がある」
「紅って何ですか?」
「紅は階級関係なくその人物の強さに与えられる称号だ」
「強さに与えられる称号?」
「そうだ。その人物が人間としての生命を凌駕し、たった一人で大国をも脅かす力があると認められた時にメルセから与えられるものだ。大国と小国との戦争をたった一人でひっくり返す。そのくらいに規格外の力を持っている」
生徒の殆どが驚愕の表情に変わる。
「その人達と戦うことになるんですか?」
「そうだな。その可能性もないとは言い切れない。そのために保安制度がある」
「「保安制度?」」
「保安制度は報酬を少なくする代わりに戦場で命を守る制度だ」
「どうやって命を守るんですか?」
「任務では階級に対応したイヤリングをすることになる。そのイヤリングに配布される魔法具を付けるんだ。それは負けを認めた際や、死ぬとされる攻撃を受けた際に自動的に鉄壁のシールドを発動してくれる。それは戦場を出るまで解けることはない。そうして傭兵の命を守るわけだ」
「イヤリングをするのは任務中だけですか?」
「いや、そういう訳でもない。本来は任務以外でつける必要はないが、自分の力を誇示するためにずっとつけている人間もいる。あと、紅は常に特殊なイヤリングをつけている」
「それって・・・」
「察しがいいな。その通り。そんな強大な力を持つ人間に変に噛みつくバカが現れないようにするためだ」
キーンコーンカーンコーン。校舎内に鐘の音が響く。
「今日はもう終わりだ。明日からは戦闘の訓練を始めるぞ。二週間後に初期評価のテストもあるから休まずしっかりくるように」
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