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ホストクラブに寄ってみた。
男ならキャバクラに行けよって思うかもだけど今のホストクラブはジェンダーレスさんが増えてきて居心地が良くて通ってて、メンズ同士でも逆に男子校みたいなノリで仲良くしてくれて本当に嬉しくって通ってる。
「アキナちゃんいらっしゃい」
キャスターでななみさんが言う。キャスターとは受付の事で、ここで身分証を提示する。
「ままみさんこんばんは」
「今日もルイ指名?」
「はい」
「じゃあ、ご案内します! お客様ご来店です!」
「「「いらっしゃいませ!!」」」
ホストクラブらしい元気のいい声がした。
案内されたのはB=3卓だった。
すぐにヘルプの人が来ておしぼりを出してくれた。
「アキナちゃん来てくれてありがとう。ルイいま接客しててちょっと待ててね」
「はい」
「何か飲む?」
「じゃあ、ウーロン茶で」
「ウーロン茶ね、かしこまりました」
ヘルプの人は向かいに座ってしばらく接客してくれる。
「この町いいねずっと開いてて」
「でも、ホストからしたら大変じゃない?」
「いや、まじ大変。歌舞伎なら20人くらいで回せるのに56人いても全然足りなくて、もうアキナちゃんも来て欲しいくらい」
「じゃあ、僕もホストなろうかな」
「いいねなろうなろう」
「おいおい、メンコンキャスト引き抜きはNGだぞ」
そんな軽口している間にルイが来た。
No1ホストのルイは今日もカッコよかった。彼は隣に座った。
「何飲んでるの?」
「ウーロン茶」
「僕も良い?」
「うん」
そう言いながら彼はお茶を入れた。
「アキナはお酒苦手なのにメンコンしてて大丈夫なの?」
「うーん、たまに飲んでって言われるけどこっそりノンアルにしてもらってる」
「そこはホストと同じなんだね」
「でも歌舞伎と違ってここめっちゃアルハラしてくるからキツい」
「まぁ、ここの人たちお酒強いからね」
「あと、男の娘ってコンセプト説明しても理解してもらえなくって、めっちゃセクハラされる」
「ああ、あるある。うちらの世界と常識違うもんね。そう言うときどうするの?」
「用心棒さん呼んでもらって、ちょっと出てもらう感じ。一応、暴力しないでって伝えてあるけど大丈夫かな」
「ここのマフィアはその点大丈夫だよ。その分、用心棒代高いけど」
「やっぱり歌舞伎町と全然違うよね。歌舞伎だと反社と繋がると警察にグループごと引っ張られるのに」
「中世世界がそのまま来てるからね。あ、そうそう最近チェキ始めたんだけど撮ってみる?」
「え、ホストなのに?」
「そう、あ、でも5万分のお酒入れてもらうんだけど、いいかな」
「ええ、じゃあ、うーん、ロジャーで」
「ロジャーおっけー」
そう言って内勤さんにルイは頼む。
「シャンコはいいよね」
「うん、この金額でシャンコは恥ずかしいし」
「わかった」
程なくしてロジャーが届いたけどお酒の苦手なアキナは飲まない。
「……ずっと聞きたかったんだけどさ、たまにメンコンで飲んでるよね? なんで僕のところだと飲まないの?」
「ええ、僕お酒飲むとキスマになるから」
「じゃあ、僕とはキスしたくないって?」
「そんなことじゃないけど……」
誤魔化すようにアキナはお茶を飲む。
「あ、それは———」
ルイが慌てるがアキナは気づかない。
「ルイ君とはしらふで楽しみたいっていうか、数少ない新宿の友達だし、大切にしたいっていうか、なんていうか……」
ぶつぶつとお茶を飲むアキナ。
(ああ、アキナ間違えてお酒飲んじゃってるよ)
ルイはそっとお水を用意した。
「はい、アキナ。水も飲んで」
「うん」
何の疑いもなくアキナは水を飲んだ。お茶なのに水っておかしいと普段なら思うはずなのに、もう酔っているアキナは気づかなかった。
「僕ねこの町好きなんだ。みんな優しいし夢に見た異世界だし、本当にあるんだって感動したし、魔法使えないのは残念だけど、でもみんないるし寂しくないんだけどね。たまに新宿に帰りたいなって思う。日本に帰りたい」
泣きながらアキナは飲む。
もうお酒でも仕方ないとルイは様子を見ながら飲ませている。この際だし今まで溜まっていたこと全部吐き出させて、明日はすっきりしてもらおうと思っていた。もちろん、適度に水も飲んでもらう。
「そうだね、僕も日本に帰りたいよ」
「ルイも日本に帰りたい?」
「うん、向こうに妹残してるから。俺妹の学費のためにホスト始めたんだ」
「ルイすごい」
「すごくないよ。ホストやってる人なんて大体こんなもんだよ」
「ううん、すごいよ。ルイ素敵だよ」
「アキナ酔ってる?」
「うん? お茶だよ? 酔うわけないにゃん」
明らかにとろんとしているアキナにそろそろかとルイもロジャーを下げた。
「はい、お水」
そう言いながらルイはグラスを持ちながらアキナに飲ませる。もう自分でグラスを持ち気力すらないみたいだ。
男ならキャバクラに行けよって思うかもだけど今のホストクラブはジェンダーレスさんが増えてきて居心地が良くて通ってて、メンズ同士でも逆に男子校みたいなノリで仲良くしてくれて本当に嬉しくって通ってる。
「アキナちゃんいらっしゃい」
キャスターでななみさんが言う。キャスターとは受付の事で、ここで身分証を提示する。
「ままみさんこんばんは」
「今日もルイ指名?」
「はい」
「じゃあ、ご案内します! お客様ご来店です!」
「「「いらっしゃいませ!!」」」
ホストクラブらしい元気のいい声がした。
案内されたのはB=3卓だった。
すぐにヘルプの人が来ておしぼりを出してくれた。
「アキナちゃん来てくれてありがとう。ルイいま接客しててちょっと待ててね」
「はい」
「何か飲む?」
「じゃあ、ウーロン茶で」
「ウーロン茶ね、かしこまりました」
ヘルプの人は向かいに座ってしばらく接客してくれる。
「この町いいねずっと開いてて」
「でも、ホストからしたら大変じゃない?」
「いや、まじ大変。歌舞伎なら20人くらいで回せるのに56人いても全然足りなくて、もうアキナちゃんも来て欲しいくらい」
「じゃあ、僕もホストなろうかな」
「いいねなろうなろう」
「おいおい、メンコンキャスト引き抜きはNGだぞ」
そんな軽口している間にルイが来た。
No1ホストのルイは今日もカッコよかった。彼は隣に座った。
「何飲んでるの?」
「ウーロン茶」
「僕も良い?」
「うん」
そう言いながら彼はお茶を入れた。
「アキナはお酒苦手なのにメンコンしてて大丈夫なの?」
「うーん、たまに飲んでって言われるけどこっそりノンアルにしてもらってる」
「そこはホストと同じなんだね」
「でも歌舞伎と違ってここめっちゃアルハラしてくるからキツい」
「まぁ、ここの人たちお酒強いからね」
「あと、男の娘ってコンセプト説明しても理解してもらえなくって、めっちゃセクハラされる」
「ああ、あるある。うちらの世界と常識違うもんね。そう言うときどうするの?」
「用心棒さん呼んでもらって、ちょっと出てもらう感じ。一応、暴力しないでって伝えてあるけど大丈夫かな」
「ここのマフィアはその点大丈夫だよ。その分、用心棒代高いけど」
「やっぱり歌舞伎町と全然違うよね。歌舞伎だと反社と繋がると警察にグループごと引っ張られるのに」
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「え、ホストなのに?」
「そう、あ、でも5万分のお酒入れてもらうんだけど、いいかな」
「ええ、じゃあ、うーん、ロジャーで」
「ロジャーおっけー」
そう言って内勤さんにルイは頼む。
「シャンコはいいよね」
「うん、この金額でシャンコは恥ずかしいし」
「わかった」
程なくしてロジャーが届いたけどお酒の苦手なアキナは飲まない。
「……ずっと聞きたかったんだけどさ、たまにメンコンで飲んでるよね? なんで僕のところだと飲まないの?」
「ええ、僕お酒飲むとキスマになるから」
「じゃあ、僕とはキスしたくないって?」
「そんなことじゃないけど……」
誤魔化すようにアキナはお茶を飲む。
「あ、それは———」
ルイが慌てるがアキナは気づかない。
「ルイ君とはしらふで楽しみたいっていうか、数少ない新宿の友達だし、大切にしたいっていうか、なんていうか……」
ぶつぶつとお茶を飲むアキナ。
(ああ、アキナ間違えてお酒飲んじゃってるよ)
ルイはそっとお水を用意した。
「はい、アキナ。水も飲んで」
「うん」
何の疑いもなくアキナは水を飲んだ。お茶なのに水っておかしいと普段なら思うはずなのに、もう酔っているアキナは気づかなかった。
「僕ねこの町好きなんだ。みんな優しいし夢に見た異世界だし、本当にあるんだって感動したし、魔法使えないのは残念だけど、でもみんないるし寂しくないんだけどね。たまに新宿に帰りたいなって思う。日本に帰りたい」
泣きながらアキナは飲む。
もうお酒でも仕方ないとルイは様子を見ながら飲ませている。この際だし今まで溜まっていたこと全部吐き出させて、明日はすっきりしてもらおうと思っていた。もちろん、適度に水も飲んでもらう。
「そうだね、僕も日本に帰りたいよ」
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「うん、向こうに妹残してるから。俺妹の学費のためにホスト始めたんだ」
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「ううん、すごいよ。ルイ素敵だよ」
「アキナ酔ってる?」
「うん? お茶だよ? 酔うわけないにゃん」
明らかにとろんとしているアキナにそろそろかとルイもロジャーを下げた。
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