S/T/R/I/P/P/E/R ー踊り子ー

誠奈

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第25章   End of Sorrow

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 佐藤の元から自宅マンションに戻って数日後、俺は公演前のガランとした客席に、運営に関わる全スタッフを集めた。
 そこには当然、友介を始めとする踊り子達も全員……ではないが、顔を揃えていた。

 「そろそろ始める?」

 全員が席に着くのを確認して、雅也が俺を見る。

 「そうだな。始めるか」
 「はぁ、なんか緊張しちゃうよ……」
 「バカか、お前が緊張してどうすんだよ。おら行くぞ」

 俺の隣で終始強張った笑いを浮かべる雅也の脇腹に肘鉄を食らわせ、俺は普段立つことのないステージ中央に歩み出た。
 それ程強く当てたつもりはないが、肘鉄が相当効いたのか、脇腹を抑えながら遅れてステージに上がった雅也を待って、俺はマイクを握った。
 一瞬、ステージ上から見下ろす客席がざわつくが、それには構うことなく、公演前の忙しい時間に急遽招集をかけたことを詫びつつ、俺は話を始めた。

 ストリップ劇場としての看板を下ろし、その後は本格的なショーが行えるシアターホールとして、劇場をオープンさせること。
 そして俺自身は、支配人の座から退き、新たに雅也を支配人に立てること。

 雅也に話した時と同じように順序立てて説明した。

 当然のことだが、反応は様々だ。
 ことスタッフに関しては、概ね賛成と言ったところだろうか……

 智樹がいなくなってからの数か月、下降の一途を辿る客の入り数を考えれば、止むを得ないこととは言え、納得の判断なのかもしれない。

 ただ踊り子達はそうはいかない。
 ストリッパーとして生きてきた踊り子達にとっては、踊る場所が無くなるということは、生きる術を失うことにも等しい。謂わば死活問題とも言えることだろう。
 専属契約を交わした踊り子達にとっては特にだ。

 でも俺だって全く策を講じてないわけじゃない。

 踊り子達が、ストリップという特殊な世界ではなく、もっと……華やかじゃなくてもいい、性を売り物にしなくても生きて行ける道は用意したつもりだ。

 俺は、客席の最後列で、一人キャップを目深に被り、微動だにせず話を聞いていた坂口をステージ上に呼び寄せた。

 すると再びざわつきを見せる客席。
 その中で坂口は被っていたキャップを取り、雅也が差し出したマイクを握った。
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