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第26章 Missing heart
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スポットライトが照り付けるステージの中央に、丁度近くに無造作に転がっていた、小道具として使っていた肘掛け付きの椅子を置き、そこにシーツで包んだ智樹を座らせた。
力なく垂れた手は、もう指一本も動くことはない。
それでも照り付けるスポットライトは、土気色の智樹の頬を柔らかな薄桃色に染めた。
俺はステージ上に智樹一人を残し、ステージを降りた。
数ある客席の中でも、最もステージが見渡せる席に腰を下ろし、ステージを見上げる。
「なあ、智樹? お前、この曲……覚えてっか?」
ポケットに入れていたスマホを取り出し、震える指先でファイルをアプリを開き、数ある音楽ファイルの中から、ある一曲を選びタップする。
スマホから流れ出した曲は、智樹が俺の前で最後に踊ったあの曲だ。
ただの一度しかまともには見ていないが、あの時の光景と、胸を鷲掴みにされるような感動だけは、今も色褪せることなく俺の記憶に残っている。
「もう一度、見たかったな……、お前が踊るとこ……」
なぁ、智樹? もう一回でいい、これが最後でもいい……
「俺に見せてくれよ……」
お前の踊る姿を……
「智樹、お願いだ……、智……樹!」
俺の声はもうお前に届くことはないのか……
諦めと、それでも尚僅かな希望に縋りたい思いが綯い交ぜになって、涙が溢れて止まらない。
俺は涙に濡れた瞼をそっと閉じた。
ごめんな……智樹、ごめん……
遠ざかる意識の中で繰り返すのは、約束を果たしてやることが出来なかった智樹への謝罪の言葉ばかりだった。
全身を襲っていた激しい痛みが嘘みたいにスっと消え、俺の手からスマホが滑り、客席の床にカタンと音を立てて落ちた。
その時、何かが倒れる音がして、
「あ……、あぁぁ……っ、うあぁぁ……っ!」
叫びなのか、それとも呻きなのか、悲痛を感じさせる声がステージ上に響いた。
智……樹?
俺は閉じていた瞼を開き、霞む視界に目を凝らした。
力なく垂れた手は、もう指一本も動くことはない。
それでも照り付けるスポットライトは、土気色の智樹の頬を柔らかな薄桃色に染めた。
俺はステージ上に智樹一人を残し、ステージを降りた。
数ある客席の中でも、最もステージが見渡せる席に腰を下ろし、ステージを見上げる。
「なあ、智樹? お前、この曲……覚えてっか?」
ポケットに入れていたスマホを取り出し、震える指先でファイルをアプリを開き、数ある音楽ファイルの中から、ある一曲を選びタップする。
スマホから流れ出した曲は、智樹が俺の前で最後に踊ったあの曲だ。
ただの一度しかまともには見ていないが、あの時の光景と、胸を鷲掴みにされるような感動だけは、今も色褪せることなく俺の記憶に残っている。
「もう一度、見たかったな……、お前が踊るとこ……」
なぁ、智樹? もう一回でいい、これが最後でもいい……
「俺に見せてくれよ……」
お前の踊る姿を……
「智樹、お願いだ……、智……樹!」
俺の声はもうお前に届くことはないのか……
諦めと、それでも尚僅かな希望に縋りたい思いが綯い交ぜになって、涙が溢れて止まらない。
俺は涙に濡れた瞼をそっと閉じた。
ごめんな……智樹、ごめん……
遠ざかる意識の中で繰り返すのは、約束を果たしてやることが出来なかった智樹への謝罪の言葉ばかりだった。
全身を襲っていた激しい痛みが嘘みたいにスっと消え、俺の手からスマホが滑り、客席の床にカタンと音を立てて落ちた。
その時、何かが倒れる音がして、
「あ……、あぁぁ……っ、うあぁぁ……っ!」
叫びなのか、それとも呻きなのか、悲痛を感じさせる声がステージ上に響いた。
智……樹?
俺は閉じていた瞼を開き、霞む視界に目を凝らした。
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