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第13章 特別編「偏愛…」
2
生きているのが辛かった。
智子のいない世界を、たった一人で生きて行かなくてはならないのが、辛くて……、苦しかった。
僕は勤めていた村の学校に長期の休暇を申し出た。
無邪気な子供達の顔を見れば少しは気が紛れるだろうとも言われたが、僕には到底そんな風には思えなかった。
子供達の純真で無垢な様子を目の当たりにすれば、否が応でも智子の姿を思い出さすにはいられなかったから……
僕は外に出ることもせず、一日の大半を智子と過ごした家の中で過ごした。
そんな僕を案じてか、片腕が無くては何かと不便だろうからと、時折り潤一の母親がやって来ては、食事や身の回りの世話をしてくれたが、それすらも僕にとっては迷惑でしかなかった。
他人が足を踏み入れることで、智子の生きた痕跡が薄れて行くのが耐えられなかったんだ。
誰にも、僕と智子の時間を邪魔されたくなかった。
そんな折、僕の元に一通の電報が届いた。
差出人は、学生時代の学友、二木だ。
僕は突然の電報に少々戸惑いはしたものの、配達員に礼を告げると、恐る恐るそこに並んだ文字を一文字ずつ、声に出して読み上げた。
そこには、『シュウマツ トモカ キキョウス』と確かにそう書かれていて……
それは、最愛の人を亡くし、生きることへの意味すら見いだせなくなっていた僕にとって、最も心躍る知らせだった。
智子のいない世界を、たった一人で生きて行かなくてはならないのが、辛くて……、苦しかった。
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無邪気な子供達の顔を見れば少しは気が紛れるだろうとも言われたが、僕には到底そんな風には思えなかった。
子供達の純真で無垢な様子を目の当たりにすれば、否が応でも智子の姿を思い出さすにはいられなかったから……
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そんな僕を案じてか、片腕が無くては何かと不便だろうからと、時折り潤一の母親がやって来ては、食事や身の回りの世話をしてくれたが、それすらも僕にとっては迷惑でしかなかった。
他人が足を踏み入れることで、智子の生きた痕跡が薄れて行くのが耐えられなかったんだ。
誰にも、僕と智子の時間を邪魔されたくなかった。
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