54 / 688
第6章 scene2:ファッションホテル
6
しおりを挟む
それにしても、いっつも思うことなんだけど……
女の子の服つて、どうしてこうも着にくいんだろ? ファスナーとかさ、手届かないんだけど……
僕はファスナーを諦めて、履いていたズボンを脱ぎ、セットで入っていた超長い靴下を履いていから、ガーターベルトを締めた。
後はメイクだけど……
こういう服の時って、ちょっと濃いめの方が良いのかな?
用意されてたウィッグも、超ド派手な金髪クルクルツインテールだし……
僕は車のルームランプと、スマホのストロボ機能を利用して、手早くメイクを済ませると、ウィッグを被った上から、服と共布で出来たヘッドドレスを着け、顎の下でリボンを結んだ。
「うーん……、ちょっと納得いかないけど、後は現場に着いてから手直しすれば良いか……」
僕はカーテンを開けると、時計を気にする長井さんの肩をツンと突っついた。
「お・ま・た・せ♡」
なんて、得意のHIMEスマイルを添えて♪
まあ……、どれだけ可愛くしてみせたところで、長井さんには通用しないんだけどね。
「準備出来たか。じゃあ行くぞ。KAZUがお待ちかねだ」
「はぁい♡」
僕は服と一緒に用意されていた靴に履き替えると、ピョンとばかりに車から飛び降りた。
「あ、ねぇ、お願いがあるんだけど……」
「なんだ?」
トランクからいつものように荷物を下ろす長井さんが、ピクッと片眉を持ち上げて眉間に皺を寄せる。
ってゆーか、そんな怖い顔しなくてもいいのに……
「あのね、ファスナーが出来なくて……」
言いながら僕は長井さんに背中を向けた。
「なんだ、そんなことか」
長井さんは溜息混じりにトランクをバタンと閉めてから、全開になっていたファスナーを上げてくれた。
「ふふ、ありがと♡」
「つか、お前寒くねぇのか?」
「え? あ、そう言えば寒いかも……」
そうだよね、この季節にノースリーブで、しかも胸元ざっくりのワンピースなんて、寒くないわけないじゃんね?
女の子の服つて、どうしてこうも着にくいんだろ? ファスナーとかさ、手届かないんだけど……
僕はファスナーを諦めて、履いていたズボンを脱ぎ、セットで入っていた超長い靴下を履いていから、ガーターベルトを締めた。
後はメイクだけど……
こういう服の時って、ちょっと濃いめの方が良いのかな?
用意されてたウィッグも、超ド派手な金髪クルクルツインテールだし……
僕は車のルームランプと、スマホのストロボ機能を利用して、手早くメイクを済ませると、ウィッグを被った上から、服と共布で出来たヘッドドレスを着け、顎の下でリボンを結んだ。
「うーん……、ちょっと納得いかないけど、後は現場に着いてから手直しすれば良いか……」
僕はカーテンを開けると、時計を気にする長井さんの肩をツンと突っついた。
「お・ま・た・せ♡」
なんて、得意のHIMEスマイルを添えて♪
まあ……、どれだけ可愛くしてみせたところで、長井さんには通用しないんだけどね。
「準備出来たか。じゃあ行くぞ。KAZUがお待ちかねだ」
「はぁい♡」
僕は服と一緒に用意されていた靴に履き替えると、ピョンとばかりに車から飛び降りた。
「あ、ねぇ、お願いがあるんだけど……」
「なんだ?」
トランクからいつものように荷物を下ろす長井さんが、ピクッと片眉を持ち上げて眉間に皺を寄せる。
ってゆーか、そんな怖い顔しなくてもいいのに……
「あのね、ファスナーが出来なくて……」
言いながら僕は長井さんに背中を向けた。
「なんだ、そんなことか」
長井さんは溜息混じりにトランクをバタンと閉めてから、全開になっていたファスナーを上げてくれた。
「ふふ、ありがと♡」
「つか、お前寒くねぇのか?」
「え? あ、そう言えば寒いかも……」
そうだよね、この季節にノースリーブで、しかも胸元ざっくりのワンピースなんて、寒くないわけないじゃんね?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
50
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる