H・I・M・E ーactressー

誠奈

文字の大きさ
362 / 688
第22章  日常10:僕、決めた!

17

しおりを挟む
 「帰ろっか?」

 翔真くんが自転車のサドルに跨り、ペダルに足をかける。

 「うん……」


 あれ?
 でも翔真くんと僕のアパートって、全く逆方向なんだけど?

 ま、いっか……
 ちょっとでも長く翔真くんといられるんだもんね?

 喜ばなきゃだよね♪


 「あ、ねぇ、翔真くんのお父さんってどんな人?」

 お母さんには会ったことあるけど、お父さんにはまだ一度も会ったことないし、翔真くんを見てると、きっと厳しい人なんだろうな、って思うんだけど……

 「親父は……なんつーか、堅物っつーか……。あ、でも全く話が通じないってわけじゃないんだよ? たださ、納得させるまでけっこう時間かかるっつーかさ……」

 やっぱりな、僕が思った通りだ。

 「あ、でも酒入るとかなり面白くなるんだけどね?」
 「え、どんな風に?」

 僕、何でも知りたいんだ。
 翔真くんがどんなお家で育って、どんな風に今の翔くんになったのか、ほんのちっちゃなことでも全部知りたいんだ。

 「親父ってさ、けっこうデカい会社の重役なんだけど、その親父がだよ? 酔っ払うと、頭にネクタイ巻き付けて、腹踊りとかすんだぜ? おかしくない?」
 「ふふ、それ大分だね」
 「だろ? もうさ、親父の部下達にその姿見せてやりたいよ」
 「みんなビックリしちゃうだろうね」

 でも、なんだか僕が想像してたより、怖くなさそうで安心しちゃった♪

 「智樹ん家は?」
 「え、僕ん家? 僕ん家は……」

 多分、どこにでもある普通の家庭……なんだと思う。

 ただ一つ普通じゃないのは、長男である僕が生まれもってのゲイだった、ってこと……かな。

 それを除けば、家族仲は悪くないし、姉ちゃんはたまに鬼みたいに怖い時あるけど、僕が虐められてると、真っ先に飛んで来て、僕を守ってくれたし……

 僕が、普通じゃないだけで、もし僕が父ちゃんや母ちゃんが思うような普通の人間だったら、もしかしたら僕は家を出ることはなかったんじゃないかって思う。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

処理中です...