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第6章 007
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「我が相原ホテルズの顧問弁護士で、黒瀬隆二と言って……、世間では〝黒の天使〟と呼ばれているらしいが、聞いたことはないか?」
言われて、岸本は自身のスマホにブラウザを起動させ、〝黒瀬隆二〟の画像検索をかけると、ニュース番組の一コマだろうか、スマホの画面に画像を拡大表示させて。
「あ、この人見たことあるわ……」
岸本のスマホを覗き込んだ翔真が、驚いたように声を上げる。
「ああ、確か冤罪請負人とかなんとかって、聞いたことあるかも……」
智樹も同調するかのように頷く。
その黒瀬が、まさか相原ホテルズの顧問弁護士だったとは、翔真も智樹も全く想像していなかったことだ。
それもその筈……
二人が依頼人から受け取った情報は全て、拉致監禁のターゲットである岸本優作に関することばかりで、それ以外のことは全く聞かされていない。
そもそも、現状二人が置かれている状況は、その場にいる誰もが想像していなかったことなのだから、しょうがない。
「あ、あ、いっけね……。そう言えば、バスルームの掃除を忘れてたよ……」
何を思ったのか、翔真は智樹の腕を引いて立ち上がると、キャップを被った頭を大袈裟なくらいに深く下げた。
それに戸惑ったのは智樹だ。
突然無理矢理腕を引かれたかと思えば、頭を押さえ付けられ強引に頭を下げさせられたのだから無理もない。
言われて、岸本は自身のスマホにブラウザを起動させ、〝黒瀬隆二〟の画像検索をかけると、ニュース番組の一コマだろうか、スマホの画面に画像を拡大表示させて。
「あ、この人見たことあるわ……」
岸本のスマホを覗き込んだ翔真が、驚いたように声を上げる。
「ああ、確か冤罪請負人とかなんとかって、聞いたことあるかも……」
智樹も同調するかのように頷く。
その黒瀬が、まさか相原ホテルズの顧問弁護士だったとは、翔真も智樹も全く想像していなかったことだ。
それもその筈……
二人が依頼人から受け取った情報は全て、拉致監禁のターゲットである岸本優作に関することばかりで、それ以外のことは全く聞かされていない。
そもそも、現状二人が置かれている状況は、その場にいる誰もが想像していなかったことなのだから、しょうがない。
「あ、あ、いっけね……。そう言えば、バスルームの掃除を忘れてたよ……」
何を思ったのか、翔真は智樹の腕を引いて立ち上がると、キャップを被った頭を大袈裟なくらいに深く下げた。
それに戸惑ったのは智樹だ。
突然無理矢理腕を引かれたかと思えば、頭を押さえ付けられ強引に頭を下げさせられたのだから無理もない。
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