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第8章 009
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「どうかしましたか?」
「えっと……、ちょっと待ってよ?」
翔真は脳ミソフル回転で数時間前の記憶を呼び戻した。
「俺が最後のメール貰った時には、この部屋には相原社長もいて、本木さんもいて、おまけに携帯の持ち主である弘行さんは死んじゃってたわけじゃん?」
「まあ……、そういうことになりますね」
「だったらさ、ここにいる人達がメール送るのなって、どう考えたって無理なんじゃないの?」
翔真の言う通り、翔真が持つ携帯電話に最後の確認メールの着信があった頃には、この「000号室」に部屋に一同に会していたわけで、翔真が知りうる限りでは、怪しげな行動は誰にも見られなかった。
だからこそ翔真は、相原と本木の岸本誘拐に関しての関与は否定した……つもりだった。
ところが黒瀬は唇の端を軽く持ち上げると、手にしていた手帳をパタンと閉じた。
「実は可能な人が一人、いるんです」
「え?」
その場にいた全員が、一瞬息を飲んだのが分かった。
「でもあれだろ? 携帯電話自体は、弘行さんが持ってたわけだろ? だったら……」
「うん、そうだよな? だってメールの予約だっけ?もしてなかったんでしょ? やっぱり無理だよ」
翔真と智樹は顔を見合わせると、二人同時に「うん」と頷いた。
「えっと……、ちょっと待ってよ?」
翔真は脳ミソフル回転で数時間前の記憶を呼び戻した。
「俺が最後のメール貰った時には、この部屋には相原社長もいて、本木さんもいて、おまけに携帯の持ち主である弘行さんは死んじゃってたわけじゃん?」
「まあ……、そういうことになりますね」
「だったらさ、ここにいる人達がメール送るのなって、どう考えたって無理なんじゃないの?」
翔真の言う通り、翔真が持つ携帯電話に最後の確認メールの着信があった頃には、この「000号室」に部屋に一同に会していたわけで、翔真が知りうる限りでは、怪しげな行動は誰にも見られなかった。
だからこそ翔真は、相原と本木の岸本誘拐に関しての関与は否定した……つもりだった。
ところが黒瀬は唇の端を軽く持ち上げると、手にしていた手帳をパタンと閉じた。
「実は可能な人が一人、いるんです」
「え?」
その場にいた全員が、一瞬息を飲んだのが分かった。
「でもあれだろ? 携帯電話自体は、弘行さんが持ってたわけだろ? だったら……」
「うん、そうだよな? だってメールの予約だっけ?もしてなかったんでしょ? やっぱり無理だよ」
翔真と智樹は顔を見合わせると、二人同時に「うん」と頷いた。
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