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四章
4-12
しおりを挟むクロスを放置して、私は道の外へ歩いていった。そして数分後、
「どうしたの、それ」
再びクロスのもとへ戻ってきた私の右手に握られたものを見て、クロスは明らかに「ドン引き」の顔をしている。
「あっちに川と洞穴を見つけたよ。今日はもう疲れたでしょ、そこで休もうか」
「君のサバイバル能力は半端ではないということはよく分かった。で、何なの、それは」
「え、何って」
右手のものを軽く持ち上げて、私は答えた。「多分、ウサギ」短くて柔らかい毛に覆われたその生き物は、地球のウサギに似ていた。耳は長く、目はつぶらでとても可愛らしい。しかし、ウサギにしては大きいし前足に鉤爪が生えており、そこに気を付けてないと怪我しそうだ。気性は穏やからしく、先程森の中で発見した川の水面をぼんやり眺めていた私の足元に、静かにすり寄ってきた。そこを捕まえたのだ。
「食べれるよね?」
「そのウサギは食べれるし、食用に繁殖させて家畜化されているのもいるくらい美味しい。でもそれ、どうやって捕まえたの」
「手で耳を掴んだ」
「手で耳を」
「ガッと掴んだ」
「………君のサバイバル能力は半端ではないということはよく分かった」
「さっきも聞いたよ」
もちろん、なぜこんな気味の悪そうな反応をされているのか、理解できないわけではない。正直、少しだけ傷付いてる。だがそれ以上に私は、お腹が空いている。
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