至って真面目で平凡で

三日

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入門

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「キャー‼」

な、何事?

「アイル様よー!」
「アイル様ー!おはようございます!新学期からもよろしくお願いいたします!」
「アイル様ー、私もー!」

ーー兄、超人気!!ーー

「で、そちらは、どなたですか?」
「まさか‼アイル様」

「見るでない!はっ、この子は、僕の大切な子なんだ。」
そういうと、お兄様は私の前に立ち、私を隠した。

何をしているの?お兄様?

「アイル様ーー!」
「いつの間に?」
「誰ですの?その子?」

超注目されてる。そういうと、お兄様は、私に学園の支給されているローブのフードを被せ。手を握ると走り出した。

えっ、お、お兄様?勘違いされましてよ!お兄様ー!

ざわつく人達。フードのせいでよく見えない。
門の前まで来ると、さっと、学生証をかざし入るが、新入生の私は手続きをしっかり済ませないとといけない。

「先生!おはようございます!」
「やぁ、アイル・ブランディッシュ君。おはようございます。
どうしたんだね?そんなに急いで?君らしくもない。そちらは、」

「我が妹、ミノ・ブランディッシュです。手続き、お願いいたします!」
「あぁ、あっそうか!君は、重度の、だったね!でも、君、過敏過ぎるよ。
キャラ変わりすぎ。普通になさい。」

「はい、すいません。先生。
ふぅー。これで、妹が虐められたりとか、ちょっと、不安でしてね。
妹にも、嫌われたり、会う機会が減ったり。」

「本音は、最後の方だろう。全く君は。虐めなんて起こらないし起こさせないだろう。君は。」

「はい。その通りです。先生。ミノが皆に知れて好かれたら、離れて行ってしまう気がして。僕も成長しないと。」

「ははっ、でも、君のそんな姿初めて見たよ。ほどほどにね。じゃないと、妹さんにも嫌われてしまうよ。」

「そうですね!僕としたことが。はははっ
ミノ、ごめん。彼女たちにも謝らないと。」

何、自己簡潔してるの?お兄様?話についていけないし、足も早いし。
ゼェーハァーして、あんまり聞き取れなかった。

体力つけよっと。

「あんた、そこ?そこなのー?ズレてるわねー」
リゼがツッコミを入れる。

そして、私は学生証と認証を済まし、門を潜るのだった。
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