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第32話 過去には決して戻れない。
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報酬と言えば、あの蟻騒動の事の始まりが解った。
前線に近いところに居た中堅クラスのキャラ達がここまで帰ってきたと言うことで、蟻狩りに向かった。
かつて目にしたのとかなり蟻の量の違いに驚きはしたが、自分たちも成長しているので問題ないと言うことで、前と同じ様に狩りを行ったそうだ。
この前というのは、一匹を釣り上げて狩るのでは無く、いきなり集団で刈り始める方法だ。
その為、蟻たちが一気に蠢き始めた。
初めは、問題なかろうと思っていたらしい。
だか時間が経つにつれ、量もなることながら質も上がってきたので撤退をし始めたのだ。
放置し続けたツケがボスを生み蟻全体の質が上昇させていた。
中途半端に力があるために、じっくりと撤退が出来たのもダメなところで有った。
もともと大手ギルドの中核となるキャラ達であり少し力に酔っていた、頭を押さえる役目の上役が風邪で寝込んだため、暴走した経緯にあった。
段々上がっていく質の高い蟻の量についに蟻エリアとスライムエリアの境界付近で全滅したのだが・・・。
この時にはスライム狩りをしていたキャラ達が、復帰しスライム狩りをしていた。
このスライム狩りをしていた一部のキャラに蟻がターゲット反応したのだ。
通常ならば、攻撃しないとダーゲット反応は発生したいのだが、成長進化した蟻は近くに居るキャラを攻撃し始めた。
後はドミノ倒しのようにスライムと冒険者を潰しながら町へと進撃していった。
一方町では、蟻エリアで呼び水となったキャラ達が食べ物片手で成果を話していた。
それも聞いた一部中堅キャラと運営側は真っ青になった。
直ちに緊急依頼を出し、風邪で中断中のキャラを呼びに行った。
風邪で倒れていても基本能力は高くワイバーンを召還出来るからだ。
かなり危ないところで、防衛戦の構築が出来上がり激戦になった。
蟻ダンジョンのボス、デカい蟻や女王蟻まで出てくる有様。
蟻の質はかなり高く、軍隊蟻や騎士団蟻という中堅クラスを泣かせる蟻まで出現。
ワイバーンを召還してから一気に勝負に出たのだが、何せ数が多く膠着状態となったところで、俺たちがテンペストを使ったそうだ。
以上、後はご存じの通りとなった。
蟻たちの呼び水となった、あのキャラ達であるが、全財産および装備品を全部没収、ギルド強制脱退となった。
その上、売買に司る町中キャラ達も彼らに対してサービスの提供を止めた。
これは全キャラおよび運営側も納得いく制裁となり、当人キャラ達以外納得した。
その後、彼らを見た者は居ない。
「妥当と言えば妥当か。」
*
「これから兄ちゃんは何処に行くの?」
目をキラキラしながら問いかけてくる、宿屋の息子アル。
「役場に有るダンジョンで資金稼ぎだよ。」
軽く答えたが、済まなそうな顔で朝食の準備をする女将さんことファルさん
「すいませんうちの子が・・・」
「良いですよ。口止めしたって無駄ですし、いずれ解ること。それに・・・」
アルに目線を向ける。
「冒険したいかい?」
「うん!」
「だそうです。」
困り果てた顔をしているのは父親ことバスさんも同じで、
「俺もガキの頃は同じだったから解るが、改めて親父やお袋の気持ちが分かったぜ。」
「そう言えば、貴方もやんちゃが過ぎていたね。」
「おおっと。」
「おやおや、バスさんの黒歴史(恥ずかしい過去)を掴んでいるのですか?」
「幼なじみですから、それは山ほど。」
「ほうほう。」
「どんな話?」
アル君・・・地雷原にむやみに入る物では有りません。
「ふふふ、それはね冒険と称して痛い目を遭う話よ。」
「よ・・・よせ。」
くっ・・・殺せ・・・ひと思いに殺してくれ!と言う顔をし始めるバスさん。
略してクッコロ顔である。
よっぽど、小っ恥ずかしい過去を握られて居るみたいだ。
「アル、冒険に連れて行っても良いが約束を守ってくれたら、連れて行ってやる。」
「本当!?」
「ああ、先ず一つ朝早く起き体力作りをすること、最低限薪割りは出来るぐらいに体力を付けること。」
小さなお子さんでは、薪を一つ割るのは出来ない。
それだけ成長し体力を付けて欲しい。
「わかった。」
「次に、ご両親の手伝いをすること、これは何時もやっているから問題ないと思うが、改めて念を押すよ。」
「うん。」
「では最後に、バスさんがお子さんの時やらかした痛い話をよく聞いて、覚えるんだ。」
「ちょっと待ってください!それどういう事です!!」
慌て始めるバスさん。
「先人の痛い話は、これからの若者のいい知恵と成ります。その対策を考えておくのです。」
「なるほど、確かにいい教訓になり危ないことを回避できそうね。」
「・・・理解は出来るが・・・」
「貴方。」
「ぐっ・・・解った・・・」
「アル、お父さんのイタイ話を聞いて、どうやったら痛くない様になるのか考えるんだ。そしてそれを教えて欲しい。」
「僕が、お兄ちゃんに?」
「そうだ。難しいだろうが出来るかい?」
「うん!やるよ!」
何とも元気が良い回答である。
「くっ!殺せ!ひと思いに殺してくれ!!」
「嫌よ。恨むなら過去の自分がやらかしたイタイ事ね。」
「今になってネグルなんて鬼だ。」
「愛する子供のためよ、我慢しなさい。」
「はい。」
どうやら、話は付いたようだ。
前線に近いところに居た中堅クラスのキャラ達がここまで帰ってきたと言うことで、蟻狩りに向かった。
かつて目にしたのとかなり蟻の量の違いに驚きはしたが、自分たちも成長しているので問題ないと言うことで、前と同じ様に狩りを行ったそうだ。
この前というのは、一匹を釣り上げて狩るのでは無く、いきなり集団で刈り始める方法だ。
その為、蟻たちが一気に蠢き始めた。
初めは、問題なかろうと思っていたらしい。
だか時間が経つにつれ、量もなることながら質も上がってきたので撤退をし始めたのだ。
放置し続けたツケがボスを生み蟻全体の質が上昇させていた。
中途半端に力があるために、じっくりと撤退が出来たのもダメなところで有った。
もともと大手ギルドの中核となるキャラ達であり少し力に酔っていた、頭を押さえる役目の上役が風邪で寝込んだため、暴走した経緯にあった。
段々上がっていく質の高い蟻の量についに蟻エリアとスライムエリアの境界付近で全滅したのだが・・・。
この時にはスライム狩りをしていたキャラ達が、復帰しスライム狩りをしていた。
このスライム狩りをしていた一部のキャラに蟻がターゲット反応したのだ。
通常ならば、攻撃しないとダーゲット反応は発生したいのだが、成長進化した蟻は近くに居るキャラを攻撃し始めた。
後はドミノ倒しのようにスライムと冒険者を潰しながら町へと進撃していった。
一方町では、蟻エリアで呼び水となったキャラ達が食べ物片手で成果を話していた。
それも聞いた一部中堅キャラと運営側は真っ青になった。
直ちに緊急依頼を出し、風邪で中断中のキャラを呼びに行った。
風邪で倒れていても基本能力は高くワイバーンを召還出来るからだ。
かなり危ないところで、防衛戦の構築が出来上がり激戦になった。
蟻ダンジョンのボス、デカい蟻や女王蟻まで出てくる有様。
蟻の質はかなり高く、軍隊蟻や騎士団蟻という中堅クラスを泣かせる蟻まで出現。
ワイバーンを召還してから一気に勝負に出たのだが、何せ数が多く膠着状態となったところで、俺たちがテンペストを使ったそうだ。
以上、後はご存じの通りとなった。
蟻たちの呼び水となった、あのキャラ達であるが、全財産および装備品を全部没収、ギルド強制脱退となった。
その上、売買に司る町中キャラ達も彼らに対してサービスの提供を止めた。
これは全キャラおよび運営側も納得いく制裁となり、当人キャラ達以外納得した。
その後、彼らを見た者は居ない。
「妥当と言えば妥当か。」
*
「これから兄ちゃんは何処に行くの?」
目をキラキラしながら問いかけてくる、宿屋の息子アル。
「役場に有るダンジョンで資金稼ぎだよ。」
軽く答えたが、済まなそうな顔で朝食の準備をする女将さんことファルさん
「すいませんうちの子が・・・」
「良いですよ。口止めしたって無駄ですし、いずれ解ること。それに・・・」
アルに目線を向ける。
「冒険したいかい?」
「うん!」
「だそうです。」
困り果てた顔をしているのは父親ことバスさんも同じで、
「俺もガキの頃は同じだったから解るが、改めて親父やお袋の気持ちが分かったぜ。」
「そう言えば、貴方もやんちゃが過ぎていたね。」
「おおっと。」
「おやおや、バスさんの黒歴史(恥ずかしい過去)を掴んでいるのですか?」
「幼なじみですから、それは山ほど。」
「ほうほう。」
「どんな話?」
アル君・・・地雷原にむやみに入る物では有りません。
「ふふふ、それはね冒険と称して痛い目を遭う話よ。」
「よ・・・よせ。」
くっ・・・殺せ・・・ひと思いに殺してくれ!と言う顔をし始めるバスさん。
略してクッコロ顔である。
よっぽど、小っ恥ずかしい過去を握られて居るみたいだ。
「アル、冒険に連れて行っても良いが約束を守ってくれたら、連れて行ってやる。」
「本当!?」
「ああ、先ず一つ朝早く起き体力作りをすること、最低限薪割りは出来るぐらいに体力を付けること。」
小さなお子さんでは、薪を一つ割るのは出来ない。
それだけ成長し体力を付けて欲しい。
「わかった。」
「次に、ご両親の手伝いをすること、これは何時もやっているから問題ないと思うが、改めて念を押すよ。」
「うん。」
「では最後に、バスさんがお子さんの時やらかした痛い話をよく聞いて、覚えるんだ。」
「ちょっと待ってください!それどういう事です!!」
慌て始めるバスさん。
「先人の痛い話は、これからの若者のいい知恵と成ります。その対策を考えておくのです。」
「なるほど、確かにいい教訓になり危ないことを回避できそうね。」
「・・・理解は出来るが・・・」
「貴方。」
「ぐっ・・・解った・・・」
「アル、お父さんのイタイ話を聞いて、どうやったら痛くない様になるのか考えるんだ。そしてそれを教えて欲しい。」
「僕が、お兄ちゃんに?」
「そうだ。難しいだろうが出来るかい?」
「うん!やるよ!」
何とも元気が良い回答である。
「くっ!殺せ!ひと思いに殺してくれ!!」
「嫌よ。恨むなら過去の自分がやらかしたイタイ事ね。」
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「はい。」
どうやら、話は付いたようだ。
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