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第二章 怪異変異編
16話目 束の間の休息と助手たちの奔走(二)
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そうして、久保と東雲は荷造りのため一旦は最寄り駅で別れ、再び駅にて落ち合っていた。
なんせ、突然の弾丸旅だ。お互い荷物は最低限、リュックサック一つに纏められている。この行動力と身軽さはなんとも若さ故の特権か。
「よし、ほな行こか」
「おっけ」
意気込みを露に新幹線に乗り込む。なお、久保の手には京都観光ガイドブックが握られていた。思わず東雲は「遊びに行くんやないで」と呟き、呆れた表情で久保を見ていたのであった。
そうして、おおよそ二時間半程度だろうか。京都が近付くにつれ、新幹線の窓から視える怪異の姿に二度も驚く久保ではない。
一方の東雲はというと、元々の霊感体質のため怪異など見慣れた光景とでも言うのだろうか、いつになく平然としていた。
「東雲さん、お守りは?」
「ん? 今回は置いて来た」
「え、大丈夫なの……それ」
「うん。何かな、今回はない方がええかなって思うて。直感ってやつ?」
「そうなんだ」
「そうや」
そんな他愛のない話をしていると、到着を知らせるアナウンスが流れた。そして、久保と東雲はキヨが切り盛りする小野小道具店へと意気揚々と向かったのだが――。
「やばい。前回は見藤さんの後をついて回っていただけだから、あまり道を覚えてない……」
「……、うちはてっきり久保君が知ってると思うとった」
「うぅ、ごめん」
項垂れる久保を尻目に、東雲はリュックを肩から下すと、ごそごそと何かを探し始めた。すると、目的の物を見つけたのか。一枚の紙をひらひらと久保に見せながらにっこり笑った。
「ふふん、こんなこともあろうかと! 事前に見藤さん直筆の道案内メモを賜っていたのだ!」
「え、いつ貰ったっけ?」
「あの後、猫宮ちゃんがうちに届けに来てくれたんよ」
東雲は自慢げに話しているが、それは見藤の二人を心配する思いが功を奏しただけだ。
実の所、キヨの店はその性質上、一般人には変哲もない店に見える。そして、店内もごく普通のお土産屋を繕っている。
しかし、怪異を視ることのできる人間には呪い道具を扱う店となるもので、二つの顔を合わせ持つ不思議な店なのだ。そして無論、その不思議な性質を持たせたのは見藤だ。
今回そのメモ用紙が二人にとっては文字通り鍵となる。前回、久保が訪れたときには見藤が同行していた為に、すんなりと、もう一つの顔である小野小道具店へと入ることができた。――だが、久保には知る由もない話だ。
「…………悪用しないようにね」
「逆に何に!?」
そんなことなどつゆ知らず。久保と東雲はいつものように、誰が聞くわけでもない漫才を繰り広げている。
その実、二人の足元には猫宮が控えている。ぷるぷると笑いを堪える猫宮。彼は猫又として気配を消しているのか、その姿は二人には視えていないのだった。
◇
そうして、久保と東雲は無事にキヨの店へ辿り着く。
二人が店内に入ると、看板猫の老描が「にゃぁん」と可愛らしい声で挨拶をする。その老猫はカウンターからゆっくりと降りると、久保と東雲の足元に近付く。その尻尾はぴん、と立ち上がり嬉しさを表現していた。
久保と東雲は老猫に挨拶をしておく。そして、店主であるキヨの姿を目にすると、元気よく口を開いた。
「キヨさん、こんにちは」「こんにちは!」
「おやおや、珍しいお客だね。いらっしゃい。あかりちゃんも一緒かい?」
「こないだは祖父がお世話になりました」
「いいんだよ。そうそう、頼まれていたもの。これだね」
「ありがとうございます」
キヨと東雲のやり取りを見て、二人は面識があったのかと不思議に思ったが久保は思い出す。
そういえば、あの縁切り神社の依頼はキヨからの頼みであった。そして、その頼みはキヨの知り合いから相談されていた。その知り合いとは東雲の祖父のことだ。
最初に交わした言葉から察するに、キヨは見藤から東雲のことを聞かされていたのだろう。
(見藤さんが言っていた縁、って不思議だ……)
久保がふと、考えていた時だった。
「婆さん、いるかい?」
なんとも聞き馴染みのある声がしたのだ。そして、この煙草の匂い。久保と東雲はその主を知っている。久保が先程まで考えていた通り、縁とは不思議な物である。
キヨはその人物の名を呼ぶ。
「あらあら、煙谷さんやないの。いらっしゃい」
入店してきたのは煙谷だった。そして、その後ろからついて来る一人の女性。低身長に特徴的な眼鏡と泣き黒子。さらには、首には物々しいカメラが提げられている。煙谷が誰かを連れ歩くことは珍しい。
「え」
彼女を一目見た東雲は――、視えてしまった。何かが憑いている。こそっと隣に立つ久保を見ると、なんと久保もその存在が視えているのだろう、顔を青くしている。
怪異であれば高位な存在であればあるほど、この二人には視えないだろう。しかし、霊はその逆だ。
未練が強ければ強いほど、霊感体質である者、または何かしらのきっかけで少し怪異が視えるようになった者、その者達に自分の未練を伝えようと、その存在を強めるのだ。
久保は顔を青白くしたまま、東雲にこそっと耳打ちする。
「ねぇ、あの人って……、憑いてるよね?」
「そやな。そんなんより、見藤さんに押しかけ取材しようとした女記者って、あの人?」
「え、そっちが気になるの……?」
久保は驚き、聞き返す。――流石の東雲である。あの頃の霊や怪異に怯えていた彼女ではないという事だろう。
東雲には、彼女に取り憑いている霊が悪いモノには思えなかったのだ。祓い屋である煙谷と行動を共にしているということは、煙谷はこの霊を祓うつもりなのだろうか。だとすれば、なぜこの女性記者に霊を取り憑かせたままなのか、なんだか腑に落ちない。東雲は怪訝な表情を浮かべる。
煙谷はキヨに軽く挨拶をする。そして、久保と東雲へ気さくに声を掛けてきた。
「あれ、君たち。こんな所で会うなんて奇遇だね」
「どうも」「こんにちは」
「あいつは一緒じゃないんだ?」
「見藤さんのお使いなんですよ」
「えー、こんな所まで大変だ。ほんと人使い粗いねぇ」
煙谷は見藤の名を聞くと心底嫌そうな顔をした。この反応もいつものことである。
そして、東雲は流石に好奇心が抑えられなかったのか、煙谷の後ろに佇む彼女について尋ねた。
「そちらは?」
「あぁ、僕のビジネスパートナー。記者だよ」
「あ、どうも。檜山といいます」
煙谷がそう紹介すると、三人は簡単な挨拶を交わす。
東雲は眉をぴくりと動かした、その視線は低身長に似合わず豊満な胸部に注がれている。――久保は何かを察した。このタイミングで煙谷はキヨから声を掛けられ、煙谷はキヨにも檜山を紹介していた。
東雲は久保の腕をぐいっと引くと、こそっと――。
「はーーーーん、うちらの見藤さんに色目を使おうなんて、ええ度胸してますなぁ」
「いや、あの人もそういうつもりじゃないと思うよ……? 見藤さんも部外者には専ら朴念仁だし」
「久保君は黙っとき」
「あ、はい」
と、悪態をついていた。人のないものねだりは時にあらぬ方向へ昇華されるようだ。
なんせ、突然の弾丸旅だ。お互い荷物は最低限、リュックサック一つに纏められている。この行動力と身軽さはなんとも若さ故の特権か。
「よし、ほな行こか」
「おっけ」
意気込みを露に新幹線に乗り込む。なお、久保の手には京都観光ガイドブックが握られていた。思わず東雲は「遊びに行くんやないで」と呟き、呆れた表情で久保を見ていたのであった。
そうして、おおよそ二時間半程度だろうか。京都が近付くにつれ、新幹線の窓から視える怪異の姿に二度も驚く久保ではない。
一方の東雲はというと、元々の霊感体質のため怪異など見慣れた光景とでも言うのだろうか、いつになく平然としていた。
「東雲さん、お守りは?」
「ん? 今回は置いて来た」
「え、大丈夫なの……それ」
「うん。何かな、今回はない方がええかなって思うて。直感ってやつ?」
「そうなんだ」
「そうや」
そんな他愛のない話をしていると、到着を知らせるアナウンスが流れた。そして、久保と東雲はキヨが切り盛りする小野小道具店へと意気揚々と向かったのだが――。
「やばい。前回は見藤さんの後をついて回っていただけだから、あまり道を覚えてない……」
「……、うちはてっきり久保君が知ってると思うとった」
「うぅ、ごめん」
項垂れる久保を尻目に、東雲はリュックを肩から下すと、ごそごそと何かを探し始めた。すると、目的の物を見つけたのか。一枚の紙をひらひらと久保に見せながらにっこり笑った。
「ふふん、こんなこともあろうかと! 事前に見藤さん直筆の道案内メモを賜っていたのだ!」
「え、いつ貰ったっけ?」
「あの後、猫宮ちゃんがうちに届けに来てくれたんよ」
東雲は自慢げに話しているが、それは見藤の二人を心配する思いが功を奏しただけだ。
実の所、キヨの店はその性質上、一般人には変哲もない店に見える。そして、店内もごく普通のお土産屋を繕っている。
しかし、怪異を視ることのできる人間には呪い道具を扱う店となるもので、二つの顔を合わせ持つ不思議な店なのだ。そして無論、その不思議な性質を持たせたのは見藤だ。
今回そのメモ用紙が二人にとっては文字通り鍵となる。前回、久保が訪れたときには見藤が同行していた為に、すんなりと、もう一つの顔である小野小道具店へと入ることができた。――だが、久保には知る由もない話だ。
「…………悪用しないようにね」
「逆に何に!?」
そんなことなどつゆ知らず。久保と東雲はいつものように、誰が聞くわけでもない漫才を繰り広げている。
その実、二人の足元には猫宮が控えている。ぷるぷると笑いを堪える猫宮。彼は猫又として気配を消しているのか、その姿は二人には視えていないのだった。
◇
そうして、久保と東雲は無事にキヨの店へ辿り着く。
二人が店内に入ると、看板猫の老描が「にゃぁん」と可愛らしい声で挨拶をする。その老猫はカウンターからゆっくりと降りると、久保と東雲の足元に近付く。その尻尾はぴん、と立ち上がり嬉しさを表現していた。
久保と東雲は老猫に挨拶をしておく。そして、店主であるキヨの姿を目にすると、元気よく口を開いた。
「キヨさん、こんにちは」「こんにちは!」
「おやおや、珍しいお客だね。いらっしゃい。あかりちゃんも一緒かい?」
「こないだは祖父がお世話になりました」
「いいんだよ。そうそう、頼まれていたもの。これだね」
「ありがとうございます」
キヨと東雲のやり取りを見て、二人は面識があったのかと不思議に思ったが久保は思い出す。
そういえば、あの縁切り神社の依頼はキヨからの頼みであった。そして、その頼みはキヨの知り合いから相談されていた。その知り合いとは東雲の祖父のことだ。
最初に交わした言葉から察するに、キヨは見藤から東雲のことを聞かされていたのだろう。
(見藤さんが言っていた縁、って不思議だ……)
久保がふと、考えていた時だった。
「婆さん、いるかい?」
なんとも聞き馴染みのある声がしたのだ。そして、この煙草の匂い。久保と東雲はその主を知っている。久保が先程まで考えていた通り、縁とは不思議な物である。
キヨはその人物の名を呼ぶ。
「あらあら、煙谷さんやないの。いらっしゃい」
入店してきたのは煙谷だった。そして、その後ろからついて来る一人の女性。低身長に特徴的な眼鏡と泣き黒子。さらには、首には物々しいカメラが提げられている。煙谷が誰かを連れ歩くことは珍しい。
「え」
彼女を一目見た東雲は――、視えてしまった。何かが憑いている。こそっと隣に立つ久保を見ると、なんと久保もその存在が視えているのだろう、顔を青くしている。
怪異であれば高位な存在であればあるほど、この二人には視えないだろう。しかし、霊はその逆だ。
未練が強ければ強いほど、霊感体質である者、または何かしらのきっかけで少し怪異が視えるようになった者、その者達に自分の未練を伝えようと、その存在を強めるのだ。
久保は顔を青白くしたまま、東雲にこそっと耳打ちする。
「ねぇ、あの人って……、憑いてるよね?」
「そやな。そんなんより、見藤さんに押しかけ取材しようとした女記者って、あの人?」
「え、そっちが気になるの……?」
久保は驚き、聞き返す。――流石の東雲である。あの頃の霊や怪異に怯えていた彼女ではないという事だろう。
東雲には、彼女に取り憑いている霊が悪いモノには思えなかったのだ。祓い屋である煙谷と行動を共にしているということは、煙谷はこの霊を祓うつもりなのだろうか。だとすれば、なぜこの女性記者に霊を取り憑かせたままなのか、なんだか腑に落ちない。東雲は怪訝な表情を浮かべる。
煙谷はキヨに軽く挨拶をする。そして、久保と東雲へ気さくに声を掛けてきた。
「あれ、君たち。こんな所で会うなんて奇遇だね」
「どうも」「こんにちは」
「あいつは一緒じゃないんだ?」
「見藤さんのお使いなんですよ」
「えー、こんな所まで大変だ。ほんと人使い粗いねぇ」
煙谷は見藤の名を聞くと心底嫌そうな顔をした。この反応もいつものことである。
そして、東雲は流石に好奇心が抑えられなかったのか、煙谷の後ろに佇む彼女について尋ねた。
「そちらは?」
「あぁ、僕のビジネスパートナー。記者だよ」
「あ、どうも。檜山といいます」
煙谷がそう紹介すると、三人は簡単な挨拶を交わす。
東雲は眉をぴくりと動かした、その視線は低身長に似合わず豊満な胸部に注がれている。――久保は何かを察した。このタイミングで煙谷はキヨから声を掛けられ、煙谷はキヨにも檜山を紹介していた。
東雲は久保の腕をぐいっと引くと、こそっと――。
「はーーーーん、うちらの見藤さんに色目を使おうなんて、ええ度胸してますなぁ」
「いや、あの人もそういうつもりじゃないと思うよ……? 見藤さんも部外者には専ら朴念仁だし」
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