勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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近い遺跡へと続く西の都

115.魔道書に似た本

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「ちなみにこれも持って」

 2人にあった後、俺は千夜の買い物に付き合わされていた。今は食料を買っているのだが、かなりの量を買っていて両手にはそれがぎっしりと持っていた。
 これ以上買われると流石に俺でさえ持てない。

「こんなものかしらね。これで3日分ぐらいの食料ってところかしら」

 この量だと俺らでは1週間以上は保つぐらいだ。やっぱ彼女は身体小さい分かなり食う方だ。約10kgはあるかないかぐらいのをせっせと持ちながら彼女の家へと向かう。
 食材は主に肉を買っていた。毎日のように肉でも食べているのだろうか。

「もう今日は遅いし、家に帰ったら調理開始するね」
「早くこの荷物置きたいのだが」

 彼女は顔には笑顔しかなかった。久々の来客だから料理に力を入れたいのか、それともいつもこうなのか。
 ともあれ、これ以上は買わないと言っている。その事からこれ以上荷物は増えない。家まで直行してくれる事だろう。

 家に着いた時、トルゥ以外の2人は寝ていた。トルゥは何かしらの本を読んでいた。
 近くまで行くとその本は魔道書だった。トルゥはここに置いてある千夜の私物である魔道書を読んでいた。

「何読んでるの」
「うわ!」

 近くまで来て、彼女が読んでた魔道書をスッと取り上げる。中身を確認する前に彼女は慌てるように顔を真っ赤にしながら途切れ途切れで声を出す。

「わ、私は、そんな趣味なんて、ないですよ」
「なぜそんなに慌てるんだ。この本に何が……」

 本を一枚一枚適当にめくっていく。え、この本は……、

「あ、それは僕がこの世界の言葉を勉強しようと思って書いてた本だよ」
「勉強する為になぜBLを書こうという発想が浮かぶんだよ」

 彼女が顔を赤くするのも納得だ。魔道書みたいな本だけど、よく見るとこういう本はあちこちに置かれている。
 一体何冊もの本を書いてたか分からないが、収納されてない本はほぼ全部だろうな。

「まあ、この本はあとでしまっておくからそこら辺に置いといて下さい」
「分かったよ」

 本をそこら辺へと置く。一応魔道書とか見させてくれたら、魔法を覚えておきたい所だ。何かしらの役に立つ魔法があるかもしれない。
 千夜は先ほど買ってきた食材で料理を始める。料理が出来るまでは千夜の部屋に置かれている魔道書を読んでおこうかな。
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