勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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戦争 序章

173.基地にある複数のルート

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 俺について来た騎士達を連れて、基地へと入ると、そこには数多くの兵士達が生き残る為に戦っていた。
 入り口辺付近は完全にこちらの勢力下にあった。

「ここは安全地帯になっている。どれだけ早く制圧をしているやら」

 ここで騎士達を解散させ、援護へと向かわせる。今の状況だと戦力を1人でも多くいないと攻略は不可欠だ。

「さて、俺も援護に向かうか」

 俺もチェーンブレード構えて、援護へと向かう。今最前線は激化しているだろう。
 とりあえず、左だけにチェーンをして、右手には聖剣を持っていた方がいいだろう。今も次々と中へと騎士達が流れ込んでいく。

「さっさと奥へと進んで行かないとな」

 奥へと続く通路へと行く。俺らが到着するまでにかなりの人達が奥へと進んでいる。
 こんな事を前から予想していたのか防衛用に設置された器具が数多く見られた。
 防衛に専念している感じがする。やっぱ賢い指揮官なんだろうな。
 奥に進むと戦っている騎士達が多く見られた。

「おりゃああ」

 俺にも魔王軍の兵士が襲ってくる。その攻撃をかわしながら、左に回りながらチェーンで背中を攻撃をする。

「よく見れば、まだ息のある者は多いな」

 襲ってくる魔王軍を次々と斬り、聖剣の攻撃で吹っ飛ばす。
 襲って来る数が多いな。辺りから湧いてきているかもしれない。

「だけど、まだ小規模。これくらいなら突破は可だ」

 どこから湧いてきているのか分からないが次々と襲って来る敵を薙ぎ払っていく。

「ば、化け物か。もう20人もこいつに・・・」
「後ろの連中は何を!早く援護に」

 どうやら、早い聖騎士の者達は奥へと進んでいるようだ。早くここを制圧して、奥へと進むべきだろう。
 襲って来る敵を倒し、この付近にこれ以上現れない事を確認する。
 どうやら、他の騎士達が別ルートの方にも進行しているらしく、魔王軍は今の所影も見えなかった。

「これで全員か。ここは一時安全地帯になった事だし、奥へと進むか」

 疲労薬を飲み干し、そのまま奥へと向かう。聖剣を手に入れてからは魔力の使用を極力抑えられている。
 このまま魔力を温存したままなんとかなるかもしれない。
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