勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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戦争 終章

247.巻物を渡した後

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「回収したこの地図、かなり複雑に作られてるわね」
「分かるのか?」
「・・・全く分からないわ」

 砦の攻略が完了し、馬車組の者達が次々と中へと入って来た。
 それと一緒に入って来たリーネ達と合流し、回収した地図を全て見せていた。
 一応リーネのテリトリーの為、トラベルの騎士団が来る事はない。

「とりあえず、やれるだけやってみるわ」

 地図は彼女が全て回収し、それを形態のテーブルへと広げていった。
 俺はそれを確認した後、その場を離れる。

「ここからあと1つぐらい制圧すれば、魔王城まで目の前か」

 魔王城からの周りの地形が描かれた地図を思い出す。
 周りには何箇所かの砦があった。それ以外にも詳しく地形が描かれていた。それと同時に今の俺が持っていた地形を合わせると、意外と近い位置にあった。
 更には王都から大分移動したことが分かった。何箇所も苦難があってこそここまで辿り着けたのだろうな。
 一応地図をしまってから、その場を離れる。今からポーション類の補充をする為だ。
 今回の戦闘で大分使用したが、新薬は結局使ってない。
 効果の実演は今度にする事にして、ポーション類の扱っている騎士の元へと急ぐか。

「いつものですね。これがその品です」

 いつも用意させてもらっている騎士へと向かうと、今回は事前に用意してくれた。
 おかげでポーション類は補充出来た。前の状態へと戻ったために次の戦闘には活かせるだろうな。

「さて、今回は何もやることなくなったな・・・」

 そういえば、中央の騎士達はどうなったのだろうか。東の騎士団はほぼ壊滅してしまったが、中央の情報が全くもってない。
 何があったかは分からないが、何かが起こったのは確実だろうな。

「さて、一応仮テントへと向かうか」

 一時の休息をした後に出発する予定と聞いている。
 次の砦を攻略すれば、もう目と鼻の先だ。そうなると、一日でも多く休み、一日でも早く魔王城へと向かう。
 戦闘によるストレスや疲れで騎士達は敗れやすい。今は休む方が懸命だろう。

「・・・分かった。こちらで準備を進める」
「・・・手当を急げ」

 歩いてると、そこら辺の騎士達は慌てるように走り去ったりする。
 先程の戦闘での被害を手当を急がせてるんだろうな。次の戦闘に向けての準備は着々と進んでいる。
 毎度の光景だが、今は彼らに任せたほうがいいだろうな。
 テントへと戻った後、その日は何事もなく一日が過ぎた。
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