対異世界防衛学園

くノ一

文字の大きさ
53 / 55
メインストーリー

52.前触れの練習1

しおりを挟む
※リアルでお出かけや次の話を粘ってたら、更新が遅れました。すみません。


「俺らが優勝……夢みたいだ!」
 周りではクラスメイトが喜んでいた。今はとあるバイキング店を貸し出し状態にして皆で集まっている。勝利したご褒美と思って皆喜んだり、料理を美味しく食べていたりしていた。
 俺らは頑張った。そして今の地位を獲得した。S組を倒すのには色々と策を用いたり、頭を色々と回転させてくれるいい試合だった。
 このまま何もなく6月を迎えれば問題ない。
「よ、大将。お前がいなければ優勝なんて無理だったよ」
「潤よ。俺がいなくても決勝まではいけただろう」
 潤が寄ってきて俺の肩に腕を置く。俺の言葉に言い返す。
「だろうな。だけど、優勝は無理だったかもしれねえ。お前の知恵がなければあんな勝負負けてた」
「だな。相手も誘導しやすい相手で助かった…、おっと失礼」
 端末から着信音がなっていた。一回揺れて止まったのは多分メールだ。学園端末にメールが届くのは、
「完成したんだな。俺のユニットが」
 メールを確認すると、思ってた通りにユニットの完成したメールだった。
『あなたが展示したユニットが完成しました。のでご連絡させて頂きました』
 その下には完成したユニットのパーツをマネキンにスーツとともに組み立てられた写真が貼られていた。お金さえ払えば自作のユニットは作ってくれる。
 家にもデザインと色が違うのがあるが、それは新しい環境に慣れる為に保管してある。学園側で貸し出ししてくれるが、買う人も多い。
 まあ、20万前後する物を買う生徒は多いだろうなあ。
「お前、ユニットを買ったのか」
「放課後とか開発部に行っては自ら調節しながらやってたけどな」
 その為、いつも夜遅くまでこのユニットの開発に専念していた。独自に設計したプログラムに軽量化、更にはユニットのパワーアップ、色々としていたら開発班の人々も驚いてたっけ。
 多分だが、このユニットは俺ぐらいの者じゃないと扱えないだろう。更に強化パーツも一緒に製造しておいたから、武装によっては重武装も可能。
 状況に応じて使いやすくしている。無論武装は切り捨てになるが、そういう戦術をとったユニットだからいいか。
「俺は帰るわ。また明後日な」
「おぅ、俺のユニットも楽しみにしておけよ!」
「覚えてたらな」
 俺はその場を後に店を出た。明日は休日だからゆっくりと休みたいが、新たな設計図を完成したいから休めなさそうだ。

 2日経った後、学校は再開した。この日からは普通科目とは別に実戦訓練が再開する。前まで練習していたあれも実戦訓練なのだが、今回から本格的にユニットを使用した訓練が始まる。
 完成したユニットは昨日には学園へと届いていたので今回からこれを着用する事になる。取り付け武装も全て届いてたらしく、俺のユニットを入れるロッカーとは別に武器をしまうロッカー室には様々武器が置かれていた。
 どの武器を使えばいいのか悩むが、背中には折りたたまれたレールキャノン砲、腰には剣が二本など、様々ところに武器を装備した。
 とりあえず、レールキャノン砲とライフルでいいかな。レールガンは背中に装備しているが、展開すると腰右あたりに銃口が出て来て撃つ事が出来る。
「お前の装備って大丈夫か?」
「大丈夫だって、この装備との相性は良い方だからな」
 接近戦に特化した作りにしてある。レールキャノン砲は遠距離としても使えるから非常に使いやすい。
「学園が支給する装備と一緒にしない方が良いぞ。この装備はちょいっと特殊な作りにしてあるから」
 飛び道具はライフル二丁ハンドガン二丁とレーンキャノン砲だけ。あとは剣や隠し道具を用意しているから、長期戦も出来る。
「さてと、そろそろ授業が始まるし、行くか」
 奥の部屋へと向かう。ワープ装置に乗ったらもう目的のところへとワープした。今回はランダムワープなのか、再生された都会のど真ん中に立っていた。
 今回はモブも現れるって話だ。あとは死亡回数も数えるらしい。シールドが破壊されたら、カウントされる。構築までは約30秒程で復帰出来る。
「残り20秒で始まるか……」
 ライフルを構え、足に装着されたブーストを展開、開始とともに一気に屋上へと上がる。まずはこんなところだろう。
 カウントダウンは0となり、開始の音がなる。
「ブースト展開、ゴー」
 足のブースト装置から勢いよく出る。ユニットは人の魔力が流れている。ブーストもその魔力から使用されている。あんまり消費しないのが良いところだが、慣れてないとコントロールが非常にやりづらい。
 ブーストは壁走りにも応用出来たり、相手の懐に潜ったりなども可能だ。
 屋上へと上がった後、いそうなポイントにライフルに装着されたグレネードランチャーを発射していく。
 いない事を確認すると下へと降りる。
「ここら辺は一応安全か」
 広いのでなかなか見つからないが、代わりにモブが大量にいる。ライフルを構え、モブへと撃つ。モブでもほぼ人の動きをするNPCだ。大抵の動きはしてくれる。
 この空間で、どこまでやれるかは知らないが、とりあえず成績1位を目指してみるか。
 モブを一掃した後、前方へと走り出した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

弱いままの冒険者〜チートスキル持ちなのに使えるのはパーティーメンバーのみ?〜

秋元智也
ファンタジー
友人を庇った事からクラスではイジメの対象にされてしまう。 そんなある日、いきなり異世界へと召喚されてしまった。 クラス全員が一緒に召喚されるなんて悪夢としか思えなかった。 こんな嫌な連中と異世界なんて行きたく無い。 そう強く念じると、どこからか神の声が聞こえてきた。 そして、そこには自分とは全く別の姿の自分がいたのだった。 レベルは低いままだったが、あげればいい。 そう思っていたのに……。 一向に上がらない!? それどころか、見た目はどう見ても女の子? 果たして、この世界で生きていけるのだろうか?

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

誰からも食べられずに捨てられたおからクッキーは異世界転生して肥満令嬢を幸福へ導く!

ariya
ファンタジー
誰にも食べられずゴミ箱に捨てられた「おからクッキー」は、異世界で150kgの絶望令嬢・ロザリンドと出会う。 転生チートを武器に、88kgの減量を導く! 婚約破棄され「豚令嬢」と罵られたロザリンドは、 クッキーの叱咤と分裂で空腹を乗り越え、 薔薇のように美しく咲き変わる。 舞踏会での王太子へのスカッとする一撃、 父との涙の再会、 そして最後の別れ―― 「僕を食べてくれて、ありがとう」 捨てられた一枚が紡いだ、奇跡のダイエット革命! ※カクヨム・小説家になろうでも同時掲載中 ※表紙イラストはAIに作成していただきました。

異世界でも保育士やってます~転生先に希望条件が反映されてないんですが!?~

こじまき
ファンタジー
【読んでいただいて♡いただいて、ありがとうございます。王城編準備中のため、12月12日からしばらく更新お休みします。考えてた構成が「やっぱなんか違う」ってなり、慌てております…汗】 「こんな転生先だなんて聞いてないっ!」六年間付き合った彼氏に婚約を解消され、傷心のまま交通事故で亡くなった保育士・サチ。異世界転生するにあたり創造神に「能力はチートで、広い家で優しい旦那様と子だくさんの家庭を築きたい」とリクエストする。「任せといて!」と言われたから安心して異世界で目を覚ましたものの、そこはド田舎の山小屋。周囲は過疎高齢化していて結婚適齢期の男性なんていもしないし、チートな魔法も使えそうにない。創造神を恨みつつマニュアル通り街に出ると、そこで「魔力持ち」として忌み嫌われる子どもたちとの出会いが。「子どもには安心して楽しく過ごせる場所が必要」が信条のサチは、彼らを小屋に連れ帰ることを決め、異世界で保育士兼りんご農家生活を始める。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

処理中です...