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メインストーリー
6.強者対強者
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「模擬戦終わったペアから休憩取れよ」
煤久根先生の声がドーム状の施設に響き渡る。零はベンチに座っていた。零は模擬戦で疲れ果てたクラスメイトを見ながら、
「実践練習を始めてやる人も多かったんだな」
そう言っていると、近くに葵も来て、
「私達みたいな例外はこのクラスじゃあ数人ぐらいしかいないと思うよ」
それは零も同じ意見だった。見てた感じだと慣れた動きをする人もちらほらいた。終わったペアはベンチに戻ってきており、零達を見ながらヒソヒソ話をしている所が多く見られた。
「しかし、このドームどれくらい広いんだろうなあ」
「ざっと直径1kmぐらいだったはずよ」
零の疑問に煤久根先生が答えた。広いと感じるのも無理は無い。ここは主に団体の練習によく使う練習場なのでこれくらい広いのだ。個人戦の場合この半分程度の大きさの施設を使う。煤久根先生が真面目に説明をしていて、零はそれをキョトンとした表情で聞いてた。何かと熱く語っているのだ。
「……まあそう言うことだ」
先生の話がやっと終わったと零は思っていた。葵の方を見ると同じ事を考えてたようだ。話が終わった所で模擬戦してたペアは全て終わったようだ。ドームにあった電子時計を見ると授業が始まって40分しか経ってない。ここで名虎先生が、
「20分程度休憩を取ります、次の授業のチャイムが鳴る前にここに集まるように。では各自休憩を取ってください」
休憩を取るようにっと笑顔で生徒達に言った。零もそのまま芝生に座った。
他のペアで勝ったクラスメイト達や先にやられてようやく立てるようになった生徒達が葵や零に群がった。
「何があったらあんなに出来るんだ」
「ねえねえ、コツでもあるの教えて!!」
といった質問が飛び交った。零も葵も「ただの特訓の成果」という事を質問してるクラスメイトに言った。
そういった質問が休み時間続き、零も葵もある意味休憩した感がしなかった。やっと休める時にはどんっと疲れを感じたようだ。
「もうちょいで休み時間終わるぜ」
芝生に座っていた零の所に潤が来た。質問攻めされてる時に回復したようだ。
「たく、質問ばっかされてたから近づけもしなかったぞ」
「そりゃあどうも、俺もそういうのは慣れてなくてね。疲れが一気にでたよ」
零も潤に言ってた時、ふと後ろにショートヘアーの女子が一緒に来てた。
「君は葵と模擬戦してた子だよね?」
「……」
零の質問に少女は答えない。潤は頭をかきながら、
「あー、この子は神崎妖美。俺の幼馴染だよ」
後ろに立っていた妖美は零の顔を見てこくりと頷いたら目を逸らした。
「まあ、お前と葵って子が多分クラスじゃ一番と二番を争う実力者ってのはついさっきの試合でよう分かった。俺らが束でかかろうと負けそうだし」
やれやれした顔で潤は言った。零は苦笑いしながら芝生に寝転んだ。アーマーは着たままでだ。アーマーは魔力によって重さは軽減されている。零は軽量型のアーマーを着ているが他のアーマーよりも軽い。その時にチャイムがなった。
「これって開始のチャイムじゃなかったっけ?」
潤は慌てて時刻を見た。時刻は2:00、零達は慌てて指定の場所に向かった。そこにはアーマーを既に着替えている先生二人クラスメイト達がすでに集まっていた。
「そこの3人!お前らで最後だぞ」
煤久根先生が叫んでいた。「はい!」っと潤と零が叫んだ。煤久根先生が全員いるのを確認すると、
「よし、次は他の人と組み直してさっきと同様の事をしてもらう」
流石に二度目という事もあり、クラスからは先生に対して生徒達からクレームの声が多く上がった。
「こらこら黙りたまえ諸君、これも実務の一環だからな」
煤久根先生が言ってたので全員ペアを作り直す為か、色々なところで話し合っていた。零のところには誰一人として来ない。流石にあの強さでは勝てないのか誰一人として来ないのだ。それは葵も一緒で誰一人として来ない。零の近くに葵が来て、零は苦笑いした。
葵とペアと組む事にした零の側に潤がやって来た。
「最終的にそうなるよな」
潤がニヤニヤしながら零の肩を叩いた。潤のペアは妖美と組んだようだ。後ろにはやる気を見せる姿が見える。
「お前らの模擬戦が一番注目するだろうし、まあ頑張れ」
一回目の戦いで葵の戦いと零の戦いが注目を浴びてたため、その両者がやり合うというなら注目も避けられない。
「ペアは決まったようだな、よし今から二回戦を始める。終わったペアから解散だからな。では開始!」
先生が先程用意してなかった笛を吹いた。それと同時に複数のところで模擬戦が開始した。
零と葵は互いに距離をとりながら構えた。零は先程と同様に剣を使わずに格闘するかのように構え、葵は剣を抜いて構えた。
「学園に入ってから零とは初戦、絶対負けられない」
「こっちも本気でぶつかるだけだ」
互いに言葉をぶつける。
先手に出たのは零だ。残像などは見えない程の速さ、移動というより消えたのだ。先の模擬戦でも使用したスキルの神速だ。スピード系のスキルの中ではトップクラスだ。
零は葵の目の前まで移動して、指一本一本に光を出しながら引っかいた。だがその前に風の防壁で零の攻撃を防いだ。
「?」
零は攻撃を弾かれてそのまま地面に着いた時、追尾するかのように防壁から風の刃が飛んできた。それを軽々避ける零は一度距離をとった。剣を抜き再度葵の防壁の前まで近づき剣を振った。振った部分から衝撃波の太刀筋が走り防壁を破壊した。
「ここまでは予想範囲。ならここからは剣術の勝負になるね」
葵は言いながら防壁が破壊した瞬間、零に向かって特攻した。零もそれに対応して剣と剣のぶつかり合う金属音とともに周りに大きな衝撃波が走った。
お互い睨み合いながら何度も金属音を鳴らしていく。剣術でいうと互角になるだろうと言わんばかりの高速な剣さばきなのだ。互いにアーマーの耐久値を減らしていきながら、葵は能力を主に行使しながら、零はスキルをフルに使いながら、互いにダメージを増やしていく。
「腕は落ちてないようね」
「そっちこそ落ちてなくて何より」
零と葵は金属音を鳴らしながら芝生の中をかけていく。周りで模擬戦してたペアも手を止めてその戦いを見ていた。
少し離れたところで潤と妖美が模擬戦をしていた。
「たく激しい戦いするなあの二人」
「よそ見してるとこんな感じに受けるよ」
妖美がトンファーで攻撃してきた。それを間一髪で潤は避けた。
「たく、あと少しで喰らうところだったぜ」
「っち、惜しい」
冷や汗を拭くように頭を腕で擦った。
零と葵は互いにアーマーの耐久値を減らしながら金属音を響かせていた。既に両者とも耐久値は500を切っていた。あとは先にどちらが先に倒れるかの時間になる。零は既に見えるか見えないか辺りのスピードを出していた。葵もスキルを使用しているのかスピードが上がっていた。
お互いに剣と剣の衝撃波で飛ばされ一度距離をとった。疲れながら葵は息を入れ替えるように呟いた。
「互角ってところかな」
「そ…そうだ…な…」
息を吐きながら零も答えた。
零のいるところから葵の距離はざっと30mある。零も葵もこの一撃で終わらす予定だ。零の耐久値は110、葵の方は122はあった。どうやらさっきの衝撃波が大きなダメージになったらしい。
両者が構えた。そして同時に走り出した。剣と剣の金属音が数回鳴り響き、同時に胴体に斬りつけた。
『Barrier extinction』
両者のアーマーから聞こえた。相打ちで終わったのだ。最初に喋ったのは葵だった。
「互角…って事かなこれ」
「…みたいだね」
零は芝生に座った。葵もそれに続いて座った。
既に終わったであろう潤と妖美がやって来た。
「お疲れさん」
零に手を差し伸べながら潤は言った。ようひもそれに習って葵に手を差し伸べた。零と葵はその手を取り、立ち上がった。
どうやら零のペアが最後に終わったようだった。先に終わったペアがベンチなどで拍手などをする人達やひっそりと話をしている人達もいた。
「お前らの試合ヤバすぎるよ。俺らだって相手したくないぐらいにな」
その隣でうんうんと妖美が頷いてた。
「私達二人相手しても勝ち目なさそう」
妖美はやれやれ感をだしながら答えた。四人でベンチに向かったあとに、
「よーし、全員いるなー。今日は早いがこれで授業を終わる。あと次の実技は一ヶ月後に行われるクラス対抗種目の練習をするからな」
煤久根先生の言葉にクラス全員が「えっ?」という表情をだした。
「先生!なら今日の実技はなんだったんですか?」
クラスの男子が質問した。"確か横浜だったっけ"っと零は考えてた。
「今日の実技はクラス対抗種目でも大事だからだ。なおやるのはFPSだ」
FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)はゲームだと非常に人気の撃ち合いゲームだ。学園がやろうとしているのは魔力で再現されたリアルFPSの事、ファーストパーソン・ウォー・シューティングゲームだ。簡単に言えば戦争をスポーツにしたものだ。他にも似たようなスポーツはあるが、これは装備や銃なども本格的だ。
実際はマジックマスターリーの専攻学校には必ず授業で受けるようになっている。専攻に通っている生徒の大半は軍事関係の仕事に就くためである。
煤久根先生が立ち去ろうと出口に向かって歩いて行った。その後ろを名虎先生がついて行く。
残った生徒達もアーマーを片付けに出口に向かう者もいれば、少し休憩してから行こうとしている生徒などがいた。
「そういや零、これからどうするんや」
「そうだなあ…家に帰る途中に店などによって食材買って帰るかな」
潤と零が会話している最中に後ろでは葵と妖美が、
「あの二人颯爽と仲良くなってるね」
「そうですね」
そんな事を喋っていた。零は潤との話を終わらせて葵に、
「今日は先に帰っているから」
そういって立ち去っていった。葵は少し不機嫌そうな顔をしながらその後ろ姿を見るのだった。
煤久根先生の声がドーム状の施設に響き渡る。零はベンチに座っていた。零は模擬戦で疲れ果てたクラスメイトを見ながら、
「実践練習を始めてやる人も多かったんだな」
そう言っていると、近くに葵も来て、
「私達みたいな例外はこのクラスじゃあ数人ぐらいしかいないと思うよ」
それは零も同じ意見だった。見てた感じだと慣れた動きをする人もちらほらいた。終わったペアはベンチに戻ってきており、零達を見ながらヒソヒソ話をしている所が多く見られた。
「しかし、このドームどれくらい広いんだろうなあ」
「ざっと直径1kmぐらいだったはずよ」
零の疑問に煤久根先生が答えた。広いと感じるのも無理は無い。ここは主に団体の練習によく使う練習場なのでこれくらい広いのだ。個人戦の場合この半分程度の大きさの施設を使う。煤久根先生が真面目に説明をしていて、零はそれをキョトンとした表情で聞いてた。何かと熱く語っているのだ。
「……まあそう言うことだ」
先生の話がやっと終わったと零は思っていた。葵の方を見ると同じ事を考えてたようだ。話が終わった所で模擬戦してたペアは全て終わったようだ。ドームにあった電子時計を見ると授業が始まって40分しか経ってない。ここで名虎先生が、
「20分程度休憩を取ります、次の授業のチャイムが鳴る前にここに集まるように。では各自休憩を取ってください」
休憩を取るようにっと笑顔で生徒達に言った。零もそのまま芝生に座った。
他のペアで勝ったクラスメイト達や先にやられてようやく立てるようになった生徒達が葵や零に群がった。
「何があったらあんなに出来るんだ」
「ねえねえ、コツでもあるの教えて!!」
といった質問が飛び交った。零も葵も「ただの特訓の成果」という事を質問してるクラスメイトに言った。
そういった質問が休み時間続き、零も葵もある意味休憩した感がしなかった。やっと休める時にはどんっと疲れを感じたようだ。
「もうちょいで休み時間終わるぜ」
芝生に座っていた零の所に潤が来た。質問攻めされてる時に回復したようだ。
「たく、質問ばっかされてたから近づけもしなかったぞ」
「そりゃあどうも、俺もそういうのは慣れてなくてね。疲れが一気にでたよ」
零も潤に言ってた時、ふと後ろにショートヘアーの女子が一緒に来てた。
「君は葵と模擬戦してた子だよね?」
「……」
零の質問に少女は答えない。潤は頭をかきながら、
「あー、この子は神崎妖美。俺の幼馴染だよ」
後ろに立っていた妖美は零の顔を見てこくりと頷いたら目を逸らした。
「まあ、お前と葵って子が多分クラスじゃ一番と二番を争う実力者ってのはついさっきの試合でよう分かった。俺らが束でかかろうと負けそうだし」
やれやれした顔で潤は言った。零は苦笑いしながら芝生に寝転んだ。アーマーは着たままでだ。アーマーは魔力によって重さは軽減されている。零は軽量型のアーマーを着ているが他のアーマーよりも軽い。その時にチャイムがなった。
「これって開始のチャイムじゃなかったっけ?」
潤は慌てて時刻を見た。時刻は2:00、零達は慌てて指定の場所に向かった。そこにはアーマーを既に着替えている先生二人クラスメイト達がすでに集まっていた。
「そこの3人!お前らで最後だぞ」
煤久根先生が叫んでいた。「はい!」っと潤と零が叫んだ。煤久根先生が全員いるのを確認すると、
「よし、次は他の人と組み直してさっきと同様の事をしてもらう」
流石に二度目という事もあり、クラスからは先生に対して生徒達からクレームの声が多く上がった。
「こらこら黙りたまえ諸君、これも実務の一環だからな」
煤久根先生が言ってたので全員ペアを作り直す為か、色々なところで話し合っていた。零のところには誰一人として来ない。流石にあの強さでは勝てないのか誰一人として来ないのだ。それは葵も一緒で誰一人として来ない。零の近くに葵が来て、零は苦笑いした。
葵とペアと組む事にした零の側に潤がやって来た。
「最終的にそうなるよな」
潤がニヤニヤしながら零の肩を叩いた。潤のペアは妖美と組んだようだ。後ろにはやる気を見せる姿が見える。
「お前らの模擬戦が一番注目するだろうし、まあ頑張れ」
一回目の戦いで葵の戦いと零の戦いが注目を浴びてたため、その両者がやり合うというなら注目も避けられない。
「ペアは決まったようだな、よし今から二回戦を始める。終わったペアから解散だからな。では開始!」
先生が先程用意してなかった笛を吹いた。それと同時に複数のところで模擬戦が開始した。
零と葵は互いに距離をとりながら構えた。零は先程と同様に剣を使わずに格闘するかのように構え、葵は剣を抜いて構えた。
「学園に入ってから零とは初戦、絶対負けられない」
「こっちも本気でぶつかるだけだ」
互いに言葉をぶつける。
先手に出たのは零だ。残像などは見えない程の速さ、移動というより消えたのだ。先の模擬戦でも使用したスキルの神速だ。スピード系のスキルの中ではトップクラスだ。
零は葵の目の前まで移動して、指一本一本に光を出しながら引っかいた。だがその前に風の防壁で零の攻撃を防いだ。
「?」
零は攻撃を弾かれてそのまま地面に着いた時、追尾するかのように防壁から風の刃が飛んできた。それを軽々避ける零は一度距離をとった。剣を抜き再度葵の防壁の前まで近づき剣を振った。振った部分から衝撃波の太刀筋が走り防壁を破壊した。
「ここまでは予想範囲。ならここからは剣術の勝負になるね」
葵は言いながら防壁が破壊した瞬間、零に向かって特攻した。零もそれに対応して剣と剣のぶつかり合う金属音とともに周りに大きな衝撃波が走った。
お互い睨み合いながら何度も金属音を鳴らしていく。剣術でいうと互角になるだろうと言わんばかりの高速な剣さばきなのだ。互いにアーマーの耐久値を減らしていきながら、葵は能力を主に行使しながら、零はスキルをフルに使いながら、互いにダメージを増やしていく。
「腕は落ちてないようね」
「そっちこそ落ちてなくて何より」
零と葵は金属音を鳴らしながら芝生の中をかけていく。周りで模擬戦してたペアも手を止めてその戦いを見ていた。
少し離れたところで潤と妖美が模擬戦をしていた。
「たく激しい戦いするなあの二人」
「よそ見してるとこんな感じに受けるよ」
妖美がトンファーで攻撃してきた。それを間一髪で潤は避けた。
「たく、あと少しで喰らうところだったぜ」
「っち、惜しい」
冷や汗を拭くように頭を腕で擦った。
零と葵は互いにアーマーの耐久値を減らしながら金属音を響かせていた。既に両者とも耐久値は500を切っていた。あとは先にどちらが先に倒れるかの時間になる。零は既に見えるか見えないか辺りのスピードを出していた。葵もスキルを使用しているのかスピードが上がっていた。
お互いに剣と剣の衝撃波で飛ばされ一度距離をとった。疲れながら葵は息を入れ替えるように呟いた。
「互角ってところかな」
「そ…そうだ…な…」
息を吐きながら零も答えた。
零のいるところから葵の距離はざっと30mある。零も葵もこの一撃で終わらす予定だ。零の耐久値は110、葵の方は122はあった。どうやらさっきの衝撃波が大きなダメージになったらしい。
両者が構えた。そして同時に走り出した。剣と剣の金属音が数回鳴り響き、同時に胴体に斬りつけた。
『Barrier extinction』
両者のアーマーから聞こえた。相打ちで終わったのだ。最初に喋ったのは葵だった。
「互角…って事かなこれ」
「…みたいだね」
零は芝生に座った。葵もそれに続いて座った。
既に終わったであろう潤と妖美がやって来た。
「お疲れさん」
零に手を差し伸べながら潤は言った。ようひもそれに習って葵に手を差し伸べた。零と葵はその手を取り、立ち上がった。
どうやら零のペアが最後に終わったようだった。先に終わったペアがベンチなどで拍手などをする人達やひっそりと話をしている人達もいた。
「お前らの試合ヤバすぎるよ。俺らだって相手したくないぐらいにな」
その隣でうんうんと妖美が頷いてた。
「私達二人相手しても勝ち目なさそう」
妖美はやれやれ感をだしながら答えた。四人でベンチに向かったあとに、
「よーし、全員いるなー。今日は早いがこれで授業を終わる。あと次の実技は一ヶ月後に行われるクラス対抗種目の練習をするからな」
煤久根先生の言葉にクラス全員が「えっ?」という表情をだした。
「先生!なら今日の実技はなんだったんですか?」
クラスの男子が質問した。"確か横浜だったっけ"っと零は考えてた。
「今日の実技はクラス対抗種目でも大事だからだ。なおやるのはFPSだ」
FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)はゲームだと非常に人気の撃ち合いゲームだ。学園がやろうとしているのは魔力で再現されたリアルFPSの事、ファーストパーソン・ウォー・シューティングゲームだ。簡単に言えば戦争をスポーツにしたものだ。他にも似たようなスポーツはあるが、これは装備や銃なども本格的だ。
実際はマジックマスターリーの専攻学校には必ず授業で受けるようになっている。専攻に通っている生徒の大半は軍事関係の仕事に就くためである。
煤久根先生が立ち去ろうと出口に向かって歩いて行った。その後ろを名虎先生がついて行く。
残った生徒達もアーマーを片付けに出口に向かう者もいれば、少し休憩してから行こうとしている生徒などがいた。
「そういや零、これからどうするんや」
「そうだなあ…家に帰る途中に店などによって食材買って帰るかな」
潤と零が会話している最中に後ろでは葵と妖美が、
「あの二人颯爽と仲良くなってるね」
「そうですね」
そんな事を喋っていた。零は潤との話を終わらせて葵に、
「今日は先に帰っているから」
そういって立ち去っていった。葵は少し不機嫌そうな顔をしながらその後ろ姿を見るのだった。
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