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メインストーリー
9.不良グループ
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来夏に連れられて一階のロビーにいる零と葵は少々待っていた。来夏が「私の知っているところより知ってそうだから」っと言って、受付をしている女性に聞きに行ったのだ。零と葵はただ待っていた。
「それにしても長い話だなあ」
「待ってから数分は待っているよね」
零と葵はそんな会話をしていた。すると来夏が戻ってきて、
「オススメのスポットを聞いてきたよ」
「来姉…事前に調べておいて下さい、何自信なくて聞いてるんですか」
零は呆れた表情をしながら来夏を見た。
「ごめん、私も少し心配でね」
「そ、それより早く行きましょ!!楽しみにしていたので」
葵が割り込むように話を終わらせた。
零達は来夏のオススメのショッピングモールに寄っていた。ここには学生達がよく買い物で来ているのが多いとか。学園にはショッピングモールは全部で3つある。そのうち一つが今零達がいる第一学園ショッピングモールだ。
「さて派手に買っていくよ!!」
「おー」
来夏の掛け声に葵も嬉しそうに掛け声を出していた。葵はあまりショッピングは行っていないので、こんな時はテンションが上がるのだ。
零は気掛かりだった。学園でも有名な来夏はみんなから注目を集めるんじゃないかと思っていた。来夏は「変装してるから大丈夫」っと言っていたが少々心配していた。
「藤咲先輩…これ注目するのでは…?」
この場で『来姉』は言えないと思い、『藤咲先輩』と言ったのだ。来夏の表情には『照れるな』と言っているであろう顔をしながら耳元で、
(大丈夫よ、私を信じて)
そう言ってから普通に洋服店に入っていた。零もそれなりのお金は持ってきていた。来夏と葵服選びに夢中になっていた。
(こんな時だけ女の子らしくなるなんてな)
中学の時などは女の子らしい行動があまり無かったっと零は思っていた。零はただ二人で服選びしている姿をただ眺めているだけだった。
「零は選ばないんですか?」
ふと零のところに来夏が来た。片手には選んだと思われる服を持っていた。
「俺は前買ったばかりだから、今回は見てるだけでいいよ」
言い訳としては十分だと零は思っていた。だが来夏などにこんな言い訳が通用するはずなく、
「まあ、そんなこと言わずに」
引っ張られながら連れて行った。そこは試着室の前ですでに服を持った葵が待っていた。零は嫌な予感がして、
「あ、あの~……何をさせる気ですか?」
来夏に聞いてみたのだ。来夏はニッコリして、
「何って零に色々と着せるのよ!!」
「着せ替え人形にしないでもらえますかね……」
二人はいつの間にか結託して、零に色々と服を来させようとしているのだ。
「ではでは~、これ持って着替えてね」
無理やり服を持たされてそして試着室に押し込まれた零は息を吐いた。
(やばい…このままだと女装させられるかも知れない!!)
そう思い渡された服を見てみた。
(待て…こんな服を着させるつもりなのかよ…)
そこには男女は着れる服だが、どちらかというと女性が来そうな服だった。零は落ち込みながら渋々着替えた。
外では葵と来夏が零の着替えを待っていた。さっき渡した服以外にも別の服を用意されていた。零が入った後に二人で決めていた服を取ってきたのだ。
「早く出てこないかな」
葵もかなり楽しみにしているらしく、慌ただしいかのように周りをうろちょろしていた。
「大丈夫!!可愛さは姉である私が保証する」
そう来夏は宣言した。葵もそれを聞いたせいか笑顔が増した。
外でそんな会話が流れていると知らずに黙々と零は着替えていた。最後に短パンを履いて鏡を見た。そこには女の子なら可愛いと言える服装だった。一応男性でも着れる服を着ているのになぜか女性っぽく聞こえる。
「この黒い半袖にこの短パン…これ女性用じゃないか…」
零は鏡を見ながら落ち込んでいた。
「しょうがない…どうせもう一着用意されてるだろうからでるか」
そして零はカーテンを開けた。待ち構えてた葵と来夏は零の姿を見て喜んでいた。
「似合うじゃないの」
「俺はこんな姿嫌なんですけど…」
「いいえ似合っています」
零の発言を遮るように来夏は発言した。葵は魅了されているのか目を輝きながら静止してた。そして、戻ってきたのか首を横に振りながら、
「零は何でも似合いますね」
来夏と同意見のように言った。零は二人の行動に何も言えず、
「ならこれ買ってくるからそろそろ次に移動しようよ」
そう言ってもう一度着替えに試着室に入ろうとしたら突如葵が、
「あ、ならこっちも着て」
そう言って服を渡してきた。零は半端諦めて「……はい」と返事して受け取った。
「いやあ楽しかった」
「ですね先輩」
二人がご機嫌にモールを歩いてた。その後ろでは荷物を全部持っていた零が、
「…なぜ俺だけ買った服を着せられてるんだ……」
零の服装は最初に試着した服だ。更に帽子もかぶっているせいか遠くから見ると女子にしか見えない外見になっていた。
「あら、そっちの方がお似合いよ」
来夏は振り向きながら微笑んだ顔していた。零にとってはこれは迷惑だと感じていた。葵が零の近くまで来ると、
「ホントに女子にしか見えないのよねえ…。零は男しょうか」
「男に決まっているでしょ!!」
葵の言葉に零はツッコミを入れていた。なんか勿体無いと感じさせる顔をしている葵を来夏が見て、
「昼時だし、あそこの喫茶店で休みましょ」
来夏の提案に二人とも賛成した。
喫茶店の中には客として女子の割合が多かった。それでもまだ席は二つぐらいのテーブルが残っていた。ウェイトレスの案内で入口から三席ぐらい離れたガラス越しのテーブルに三人は座った。勿論零は一人で向かい側には葵と来夏の順に座った。
三人はメニューを見ている時にウェイトレスが来て、
「ご注文お決まりでしょうか?」
ウェイトレスは笑顔を崩さずに接客していた。
「サンドイッチセット3つで」
来夏はウェイトレスの店員に注文した。ウェイトレスの店員は「かしこまりました~」と言って店の奥に消えていった。
注文の品が来るまでに
「今日は他にどこ行きたい?」
来夏は二人に行きたいところをリクエストしてきた。
「俺は来姉のオススメの場所でいいよ」
零はそう答えたら、葵も「私も来夏さんのオススメでいいです」と答えた。二人とも行く所はまだ決めていない。学園の面積は広いゆえの出来事だ。行きたい所が多すぎて迷うのだ。
「なら、二人に連れて行きたい所があるのよ」
来夏はニッコリした顔をしながら二人に言った。
来夏が喋り終わった時、
「そこのお嬢さん達よ」
声を掛けられた。三人の元に男三人組がやって来たのだ。三人達は不良グループみたいに零には見えた。
「今から俺たちと遊ばない?どうせ女子三人だけでしょ」
周りの女子達がざわざわし始めた。どうやら学園でも名の知れた不良グループのようだ。
「お客様!他の客の迷惑なのでおやめ下さい!」
ウェイトレスの店員が止めに入るが、不良の一人が脅したら、ウェイトレスを人質にとった。
「このウェイトレスさんに怪我をさせたくなければ俺らに付き合う事だな」
リーダー格の不良が不気味な笑い声を出しながら零達に見下ろしていた。来夏は呆れたのか、不良達に対抗を始めた。
「お前ら…私がそんな言う事聞くとでも?」
「お行儀の悪い小娘だこと、ならこれもどうかな!!」
リーダー格の不良が零の手首を掴んで引っ張った。どうやら零を人質にとろうとしたようだ。他の二人もニヤニヤしながらそれを見ていた。
「これでもまだやるつもりか?」
リーダー格の不良が笑いながら、座っている葵と来夏を上から見下ろした。来夏はため息をついて、
「あなた達はホントに馬鹿ね」
不良達を小馬鹿にした。後ろの二人は「やるのかコラ」「その根性も今のうちやぞ!」などと言っていた。リーダー格の不良もさすがばかりにキレて、
「この女がどうなっても知らねえぞ!!」
そして殴りに掛かった。来夏はそれを零に、
「零、こんな三人組やってもいいよ」
不良達はそれはどういう事か分からなかった。理解する前に零がリーダー格の不良をすくい上げで窓から外へ投げ飛ばしたためである。窓は割れたが葵が風を起こしていたので、葵と来夏は無傷である。他の不良二人が一斉に零に殴りにかかったが、一人はしゃがんで片方の脚で勢いよ く外へ飛ばして、もう一人は手で窓の方へ投げてから空中で足で蹴り飛ばして外へやった。
「もう二度とこんなマネ出来ないようにしてもいいから」
来夏は楽しそうに言った。零も割れた窓から外へ出た。不良グループも立ち上がりながら、
「貴様あああ!!この思い10倍で返したらあああああ」
リーダー格の不良が零に向かって殴りに掛かってきた。零はそれを避けて足で引っ掛けてこかした。他の二人も続いて殴りに掛かるが、三人同時に殴りに掛かっても全て避けて逆に一発ずつ正確に不良達に当てていった。
不良達の動きでは零には遅く見えていた。今の不良達の行動では零に一発も当てられない。当てたとしてもそれを受け止めてカウンターで反撃にでていた。
事実上今の不良達では零には指一本も殴れない事になる。さすがに三人とも零の反撃をもろに食らっていたため、既にボロボロの状態になっていた。
「くそ……なぜ一発も……当てられないんだ……」
疲れてるせいで息が荒くしていたため、なかなか聞き取れなかった。そこに複数の男女の生徒がやって来て、
「風紀委員です。あなた達そこまでよ!」
一番前にいたメガネをしている女子が全体に向けて声を出していた。不良グループもさすがに観念した顔をしていた。
「あなた達四人には風紀室には来てもらいます」
メガネをしている女子が手で合図して後ろにいた男女が一斉に四人を抑えに前へ出て来た。不良グループは零に痛めつけられてたためかすぐに捕縛された。零に二人ほど近づいて捕まえようとしたがその前に後ろへ零は下がった。
「あなただけ特別な指導が必要みたいね」
メガネをしている女子が前に出て来た。不良グループを見張るメンバー以外で襲うつもりだ。
零の後ろの方で拍手の音が聞こえてきた。拍手をしていたのは来夏だった。
「そこまでよ。あなた達が何人で襲うとも勝ち目はないわ」
どうやら来夏は止めに入ったらしい。来夏はそのまま歩いて零の横に立った。
「副会長。そいつはこの喧嘩の主犯です。庇う義理はありませんよ?」
メガネをしている女子が腕を組みながら来夏に言った。風紀委員は零を逃さないようだ。
「瀬戸さん、今のうちに言っておくわ。その子は私達に喧嘩売ってきたバカ三人組の相手をしてもらってただけです」
「正当防衛は成り立っていると…ならなぜここまでやるんですか?」
「なかなか諦めが悪かったんで諦めるまで相手していただけです」
来夏と風紀委員の会話の途中に零が口を出した。話が終わりそうにないと零は思い、口を出したのだ。
「あ、あなた男だったの!」
彼女は驚きの声をあげていたが、すぐに表情を戻して、
「なら今回は副会長権限であなたを不問にします。今後そんな事起こさないように」
手で不良グループ三人を連れて風紀委員はその場を後になった。その場に残った零と来夏は一度喫茶店に戻った。
喫茶店に戻った零と来夏の場では散らばったガラスの破片を葵が能力を使って全て集め終えてた。来夏は店員に「ガラス代は生徒会が出すので大丈夫ですよ」などと話していた。お昼を食べ遅れた感を出していた顔をしている零を見たウェイトレスがキッチンからサンドイッチを持ってきてくれていた。
「こ、これをどうぞ」
聞いた話だとこのウェイトレスは今日働き始めたばかりの新人らしい。受け渡す時は緊張していたのか震えていた。ウェイトレスは零の顔を見ながら、
「あ、あれ?一年Aクラスの光咲君ですか?」
「そうだけど……俺の名知っているの?」
おどおどしている新人のウェイトレスは零の顔を見ず目をそらしながら、
「1年Aクラスの高梨早希です……早希とお呼びください」
高梨は零の格好を見ながら何かを輝きながら、何かの虜になったかのような表情になっていた。
「光咲さんって…その……可愛いですね…」
どうやら彼女も零の格好に魅力されたようだ。零は男か女かというと女性の方に近い体格と見た目をしているため、女性の服を着ると女に見えてしまうらしい。
彼自身もこれは双子の妹の影響だと感じていた。これも運命だとも感じていた。
「俺は好きでこんな格好してるわけじゃ……」
「女装の趣味あたったんですね」
零が喋っている最中に早希が喋ったのだ。
「大丈夫です…誰にも言いませんから!!」
何の自信だよ…零は思っていた。零は女装の趣味などない。好きな服装には勿論女性の服装に近い服装もある。
「これは二人の罰ゲーム的に着せられているだけだから」
「そ、そうなのですか……少し残念です」
残念そうに落ち込んでいた。そこに話を終えた来夏が来て、
「そのサンドイッチ食べてるならさっさとでるよ」
来夏は食べたような口ぶりで喋っていた。零はテーブルの方を見た。そこに皿が二つあったのだ。零がやりあっている間に素早く食べていたようだった。
「俺がやっている間に早食いしてたのか……」
「葵と久々に競争してしまった」
わざとらしい反応を来夏は出しながら手に残っていたサンドイッチを口に入れて三人とも喫茶店を後にした。
「それにしても長い話だなあ」
「待ってから数分は待っているよね」
零と葵はそんな会話をしていた。すると来夏が戻ってきて、
「オススメのスポットを聞いてきたよ」
「来姉…事前に調べておいて下さい、何自信なくて聞いてるんですか」
零は呆れた表情をしながら来夏を見た。
「ごめん、私も少し心配でね」
「そ、それより早く行きましょ!!楽しみにしていたので」
葵が割り込むように話を終わらせた。
零達は来夏のオススメのショッピングモールに寄っていた。ここには学生達がよく買い物で来ているのが多いとか。学園にはショッピングモールは全部で3つある。そのうち一つが今零達がいる第一学園ショッピングモールだ。
「さて派手に買っていくよ!!」
「おー」
来夏の掛け声に葵も嬉しそうに掛け声を出していた。葵はあまりショッピングは行っていないので、こんな時はテンションが上がるのだ。
零は気掛かりだった。学園でも有名な来夏はみんなから注目を集めるんじゃないかと思っていた。来夏は「変装してるから大丈夫」っと言っていたが少々心配していた。
「藤咲先輩…これ注目するのでは…?」
この場で『来姉』は言えないと思い、『藤咲先輩』と言ったのだ。来夏の表情には『照れるな』と言っているであろう顔をしながら耳元で、
(大丈夫よ、私を信じて)
そう言ってから普通に洋服店に入っていた。零もそれなりのお金は持ってきていた。来夏と葵服選びに夢中になっていた。
(こんな時だけ女の子らしくなるなんてな)
中学の時などは女の子らしい行動があまり無かったっと零は思っていた。零はただ二人で服選びしている姿をただ眺めているだけだった。
「零は選ばないんですか?」
ふと零のところに来夏が来た。片手には選んだと思われる服を持っていた。
「俺は前買ったばかりだから、今回は見てるだけでいいよ」
言い訳としては十分だと零は思っていた。だが来夏などにこんな言い訳が通用するはずなく、
「まあ、そんなこと言わずに」
引っ張られながら連れて行った。そこは試着室の前ですでに服を持った葵が待っていた。零は嫌な予感がして、
「あ、あの~……何をさせる気ですか?」
来夏に聞いてみたのだ。来夏はニッコリして、
「何って零に色々と着せるのよ!!」
「着せ替え人形にしないでもらえますかね……」
二人はいつの間にか結託して、零に色々と服を来させようとしているのだ。
「ではでは~、これ持って着替えてね」
無理やり服を持たされてそして試着室に押し込まれた零は息を吐いた。
(やばい…このままだと女装させられるかも知れない!!)
そう思い渡された服を見てみた。
(待て…こんな服を着させるつもりなのかよ…)
そこには男女は着れる服だが、どちらかというと女性が来そうな服だった。零は落ち込みながら渋々着替えた。
外では葵と来夏が零の着替えを待っていた。さっき渡した服以外にも別の服を用意されていた。零が入った後に二人で決めていた服を取ってきたのだ。
「早く出てこないかな」
葵もかなり楽しみにしているらしく、慌ただしいかのように周りをうろちょろしていた。
「大丈夫!!可愛さは姉である私が保証する」
そう来夏は宣言した。葵もそれを聞いたせいか笑顔が増した。
外でそんな会話が流れていると知らずに黙々と零は着替えていた。最後に短パンを履いて鏡を見た。そこには女の子なら可愛いと言える服装だった。一応男性でも着れる服を着ているのになぜか女性っぽく聞こえる。
「この黒い半袖にこの短パン…これ女性用じゃないか…」
零は鏡を見ながら落ち込んでいた。
「しょうがない…どうせもう一着用意されてるだろうからでるか」
そして零はカーテンを開けた。待ち構えてた葵と来夏は零の姿を見て喜んでいた。
「似合うじゃないの」
「俺はこんな姿嫌なんですけど…」
「いいえ似合っています」
零の発言を遮るように来夏は発言した。葵は魅了されているのか目を輝きながら静止してた。そして、戻ってきたのか首を横に振りながら、
「零は何でも似合いますね」
来夏と同意見のように言った。零は二人の行動に何も言えず、
「ならこれ買ってくるからそろそろ次に移動しようよ」
そう言ってもう一度着替えに試着室に入ろうとしたら突如葵が、
「あ、ならこっちも着て」
そう言って服を渡してきた。零は半端諦めて「……はい」と返事して受け取った。
「いやあ楽しかった」
「ですね先輩」
二人がご機嫌にモールを歩いてた。その後ろでは荷物を全部持っていた零が、
「…なぜ俺だけ買った服を着せられてるんだ……」
零の服装は最初に試着した服だ。更に帽子もかぶっているせいか遠くから見ると女子にしか見えない外見になっていた。
「あら、そっちの方がお似合いよ」
来夏は振り向きながら微笑んだ顔していた。零にとってはこれは迷惑だと感じていた。葵が零の近くまで来ると、
「ホントに女子にしか見えないのよねえ…。零は男しょうか」
「男に決まっているでしょ!!」
葵の言葉に零はツッコミを入れていた。なんか勿体無いと感じさせる顔をしている葵を来夏が見て、
「昼時だし、あそこの喫茶店で休みましょ」
来夏の提案に二人とも賛成した。
喫茶店の中には客として女子の割合が多かった。それでもまだ席は二つぐらいのテーブルが残っていた。ウェイトレスの案内で入口から三席ぐらい離れたガラス越しのテーブルに三人は座った。勿論零は一人で向かい側には葵と来夏の順に座った。
三人はメニューを見ている時にウェイトレスが来て、
「ご注文お決まりでしょうか?」
ウェイトレスは笑顔を崩さずに接客していた。
「サンドイッチセット3つで」
来夏はウェイトレスの店員に注文した。ウェイトレスの店員は「かしこまりました~」と言って店の奥に消えていった。
注文の品が来るまでに
「今日は他にどこ行きたい?」
来夏は二人に行きたいところをリクエストしてきた。
「俺は来姉のオススメの場所でいいよ」
零はそう答えたら、葵も「私も来夏さんのオススメでいいです」と答えた。二人とも行く所はまだ決めていない。学園の面積は広いゆえの出来事だ。行きたい所が多すぎて迷うのだ。
「なら、二人に連れて行きたい所があるのよ」
来夏はニッコリした顔をしながら二人に言った。
来夏が喋り終わった時、
「そこのお嬢さん達よ」
声を掛けられた。三人の元に男三人組がやって来たのだ。三人達は不良グループみたいに零には見えた。
「今から俺たちと遊ばない?どうせ女子三人だけでしょ」
周りの女子達がざわざわし始めた。どうやら学園でも名の知れた不良グループのようだ。
「お客様!他の客の迷惑なのでおやめ下さい!」
ウェイトレスの店員が止めに入るが、不良の一人が脅したら、ウェイトレスを人質にとった。
「このウェイトレスさんに怪我をさせたくなければ俺らに付き合う事だな」
リーダー格の不良が不気味な笑い声を出しながら零達に見下ろしていた。来夏は呆れたのか、不良達に対抗を始めた。
「お前ら…私がそんな言う事聞くとでも?」
「お行儀の悪い小娘だこと、ならこれもどうかな!!」
リーダー格の不良が零の手首を掴んで引っ張った。どうやら零を人質にとろうとしたようだ。他の二人もニヤニヤしながらそれを見ていた。
「これでもまだやるつもりか?」
リーダー格の不良が笑いながら、座っている葵と来夏を上から見下ろした。来夏はため息をついて、
「あなた達はホントに馬鹿ね」
不良達を小馬鹿にした。後ろの二人は「やるのかコラ」「その根性も今のうちやぞ!」などと言っていた。リーダー格の不良もさすがばかりにキレて、
「この女がどうなっても知らねえぞ!!」
そして殴りに掛かった。来夏はそれを零に、
「零、こんな三人組やってもいいよ」
不良達はそれはどういう事か分からなかった。理解する前に零がリーダー格の不良をすくい上げで窓から外へ投げ飛ばしたためである。窓は割れたが葵が風を起こしていたので、葵と来夏は無傷である。他の不良二人が一斉に零に殴りにかかったが、一人はしゃがんで片方の脚で勢いよ く外へ飛ばして、もう一人は手で窓の方へ投げてから空中で足で蹴り飛ばして外へやった。
「もう二度とこんなマネ出来ないようにしてもいいから」
来夏は楽しそうに言った。零も割れた窓から外へ出た。不良グループも立ち上がりながら、
「貴様あああ!!この思い10倍で返したらあああああ」
リーダー格の不良が零に向かって殴りに掛かってきた。零はそれを避けて足で引っ掛けてこかした。他の二人も続いて殴りに掛かるが、三人同時に殴りに掛かっても全て避けて逆に一発ずつ正確に不良達に当てていった。
不良達の動きでは零には遅く見えていた。今の不良達の行動では零に一発も当てられない。当てたとしてもそれを受け止めてカウンターで反撃にでていた。
事実上今の不良達では零には指一本も殴れない事になる。さすがに三人とも零の反撃をもろに食らっていたため、既にボロボロの状態になっていた。
「くそ……なぜ一発も……当てられないんだ……」
疲れてるせいで息が荒くしていたため、なかなか聞き取れなかった。そこに複数の男女の生徒がやって来て、
「風紀委員です。あなた達そこまでよ!」
一番前にいたメガネをしている女子が全体に向けて声を出していた。不良グループもさすがに観念した顔をしていた。
「あなた達四人には風紀室には来てもらいます」
メガネをしている女子が手で合図して後ろにいた男女が一斉に四人を抑えに前へ出て来た。不良グループは零に痛めつけられてたためかすぐに捕縛された。零に二人ほど近づいて捕まえようとしたがその前に後ろへ零は下がった。
「あなただけ特別な指導が必要みたいね」
メガネをしている女子が前に出て来た。不良グループを見張るメンバー以外で襲うつもりだ。
零の後ろの方で拍手の音が聞こえてきた。拍手をしていたのは来夏だった。
「そこまでよ。あなた達が何人で襲うとも勝ち目はないわ」
どうやら来夏は止めに入ったらしい。来夏はそのまま歩いて零の横に立った。
「副会長。そいつはこの喧嘩の主犯です。庇う義理はありませんよ?」
メガネをしている女子が腕を組みながら来夏に言った。風紀委員は零を逃さないようだ。
「瀬戸さん、今のうちに言っておくわ。その子は私達に喧嘩売ってきたバカ三人組の相手をしてもらってただけです」
「正当防衛は成り立っていると…ならなぜここまでやるんですか?」
「なかなか諦めが悪かったんで諦めるまで相手していただけです」
来夏と風紀委員の会話の途中に零が口を出した。話が終わりそうにないと零は思い、口を出したのだ。
「あ、あなた男だったの!」
彼女は驚きの声をあげていたが、すぐに表情を戻して、
「なら今回は副会長権限であなたを不問にします。今後そんな事起こさないように」
手で不良グループ三人を連れて風紀委員はその場を後になった。その場に残った零と来夏は一度喫茶店に戻った。
喫茶店に戻った零と来夏の場では散らばったガラスの破片を葵が能力を使って全て集め終えてた。来夏は店員に「ガラス代は生徒会が出すので大丈夫ですよ」などと話していた。お昼を食べ遅れた感を出していた顔をしている零を見たウェイトレスがキッチンからサンドイッチを持ってきてくれていた。
「こ、これをどうぞ」
聞いた話だとこのウェイトレスは今日働き始めたばかりの新人らしい。受け渡す時は緊張していたのか震えていた。ウェイトレスは零の顔を見ながら、
「あ、あれ?一年Aクラスの光咲君ですか?」
「そうだけど……俺の名知っているの?」
おどおどしている新人のウェイトレスは零の顔を見ず目をそらしながら、
「1年Aクラスの高梨早希です……早希とお呼びください」
高梨は零の格好を見ながら何かを輝きながら、何かの虜になったかのような表情になっていた。
「光咲さんって…その……可愛いですね…」
どうやら彼女も零の格好に魅力されたようだ。零は男か女かというと女性の方に近い体格と見た目をしているため、女性の服を着ると女に見えてしまうらしい。
彼自身もこれは双子の妹の影響だと感じていた。これも運命だとも感じていた。
「俺は好きでこんな格好してるわけじゃ……」
「女装の趣味あたったんですね」
零が喋っている最中に早希が喋ったのだ。
「大丈夫です…誰にも言いませんから!!」
何の自信だよ…零は思っていた。零は女装の趣味などない。好きな服装には勿論女性の服装に近い服装もある。
「これは二人の罰ゲーム的に着せられているだけだから」
「そ、そうなのですか……少し残念です」
残念そうに落ち込んでいた。そこに話を終えた来夏が来て、
「そのサンドイッチ食べてるならさっさとでるよ」
来夏は食べたような口ぶりで喋っていた。零はテーブルの方を見た。そこに皿が二つあったのだ。零がやりあっている間に素早く食べていたようだった。
「俺がやっている間に早食いしてたのか……」
「葵と久々に競争してしまった」
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