25 / 55
メインストーリー
24.S組のエース3
しおりを挟む
食事を終えた食卓には零一人がテーブルに倒れていた。
「まさかここまで食うとは思わなかったぞ……」
「あら~、私だって食う時は食うわよ」
大量に作ったであろう皿が何枚も置いてあったが、全て綺麗に食べられていた。それもそのはずだ。ほとんどは鏡花が食べてしまったのだ。
「夜の分も一緒に作ってたけど、まさか全部食べてしまうなんて」
零は頭を抱えながら落ち込んでいた。そんな発言を聞いていた葵が零に問いかけた。
「もしかして……食材ないの?」
その質問に零はゆっくりと頷いた。それを葵は見た時、少し表情を固めた。そして思いっきり零の両肩を掴み前後に揺らしながら叫んだ。
「あんなに買ったのにもう無いの!!あれても一週間はあるかなって思ってたんだけど」
「大食いの人が入ればすぐ無くなるよ」
懸命に揺られながらそう返した。零の肩に置いてた手を放して、急ぎ冷蔵庫に向かいドアを開けるが、中には少量の食材ぐらいしか無かった。
それを見た時、葵は地面に手をおいた。どうやらこう見えて、葵もよく食う方なのだろう。二人には両者が落ち込んでいるように見えていた。
潤と鏡花はこの景色を見て、二人の日常的な会話だと思っていた。
「なら、買いに行こうぜ。暇昼時だしさ。ほら、また無くなるのもあれだし、今の内に買っておくのもいいって……」
潤の言葉に先に反応したのは零だった。じーっと潤に視線を送る感じで見ていた。その視線に気づいたのか、鏡花が呆れた顔で潤に"やっちゃったね"と呟いていた。
「なら荷物は潤に持たせるとして、ショッピングモールに行くか」
「え……え?」
先ほどとは違う笑みを浮かべながら零は立ち上がり皆に言った。台所で落ち込んでいた葵もいつの間にか元に戻っていた。鏡花もそれに賛同していたが、唯一賛同してないのが潤だけだった。
「待て!何故俺が荷物持たないと行けないんだ!!」
「え?それはゲームの敗者の罰ゲームじゃないの?」
「聞いてねえよ!そもそも罰ゲームなんて無かったよね!」
零の言葉にツッコミを入れたりしながら潤が叫んでいた。そもそも罰ゲームなど決めてなかったが、こんな時に買い物と言い出しすのを零は待っていたんだろう。それに感づいた潤が零に言った。
「まさか俺が言うのを待っていたのか!」
「俺がそんな人に見えるか?」
「そんな笑みする顔で言っている時点で信用出来ないわ!」
キーキーと叫びながらツッコミを入れていった。そんな時、葵が荷物を用意し終わっていた。いつも零達が買い物に行く時に使う布で作られた鞄だ。中にはビニール袋が何個か入っているエコバックだ。
その鞄を葵は潤に投げて渡した。
「んじゃ、行きますか。今の時間なら2時には着くかな。さっさと出るぞー」
「俺の荷物持ちは変わりないね」
ここまで来ると流石に潤は諦めていた。皆が外に出て、そしてショッピングモールに向かっていった。
私はいつも一人だった。唯一の兄妹の兄ですら私を見下していた。私にはこの学園に来てほんとに良かったのかは分からない。ただ………、兄に勝つという目標もあったんだと思う。私"如月小葉"は家族というのが嫌いだ。
2時過ぎのショッピングモールに如月小葉は歩いていた。服装は学生服で、ポニーテールが印象的の少女だ。
彼女は今年この学園に入学をしてきた生徒の一人だった。そんな彼女は休日に買い物をする為にショッピングモールに来ていた。手には『欲しい物リスト』と書かれた紙を持ちながらでの買い物だ。
「こんな物かな……」
彼女は袋に入った品を見ながらそう呟いた。今彼女はルームメイトに買い物を頼まれていた。そのルームメイトは人懐っこいのかよく小葉と会話をする。そのせいかよくお互いに頼み事をする事が多い。
その場を立ち去ろうとした時、
「おや……、誰かと思えば小葉ではないか……」
聞き覚えのある声が小葉の後ろから聞こえてきた。彼女はこの声を聞いた時、全身が固まった。そしてゆっくりと後ろに振り向いた。
「……兄さん…」
彼女は震えながら口からそう呟いた。
兄さんと呼ばれた青年は『如月寅』、小葉の双子の兄にあたる。そんな兄である寅を小葉は嫌っていた。
「出来損ないの君がこんな所で何をしているんだ?」
そう、寅は小葉を愚弄していたのだ。寅は『自分よりも弱く、自分よりも衰えた存在の妹』と認識しているのだ。
小葉は手を強く握りながら感情を抑えていた。言い返すように言った。
「私はただ、買い物でこちらに来ていただけです。兄さんには関係ない事です」
小葉は強い口調でそう言い返した。ホントはもっと言い返したかったのだが、今の小葉にはそんな勇気は無かった。
寅はクスクスと笑いながら、
「いつも思うのだが、なぜ僕と喋る時にそんなに震えているんだ?まさか僕が怖いとか?」
呆れたような口調で寅は言った。小葉はこの質問に対しては何も言う事が出来なかった。いや、出来なかった。彼女はただ黙る事しか出来なかった。周りの人達は見て見ぬふりをしながら二人の側を過ぎて行く。そして寅は口を開いて、見下すような口調で小葉に言った。
「やっぱり君は僕の質問に何も答えられない。昔からそうだったからね」
「………」
小葉はひたすらその場を耐えていた。すぐにでも逃げ出したい欲を抑えながら……。
そんな時、どこからも無く声が聞こえてきた。
「その辺で勘弁したらどうだ?」
「え……」
突如の事で小葉は驚いた。その声の持ち主が小葉の前に立った。一人ではなく、四人の男女が小葉の前に立ったのだ。
いつもこんな場面を助けてくれない……。彼女はいつも思っていた。だが、それは中学までの話だ。今は新しい環境にいる。もしかしたら私を助けてくれる、そんな人が現れるかも知れない。彼女は密かにその思いを願っていた。
「君は……、そうか……藤咲雪を倒した光咲零か…」
意外だったのか、寅は驚いていた。むしろ寅は彼の事を知っていた。そして少しクスクスと笑いながら、
「お前達の関係ない事だよ。そう、これは兄妹の話し合いだよ。部外者は帰ってくれないかな」
「この話が兄妹でする話に見えるとは思えないんだがな。俺も姉や妹がいるからよく分かるんだよ」
零は言った。これは兄妹でする話ではないと……。
小葉には分かっていた。これは兄妹でする話ではないぐらいには分かっていた。
「なら君に問おう。光咲零」
寅がメガネを触りながら大きな口調で言った。
「兄妹とは何なのか。そしてそれを支える力とは何なのか」
寅の言っている意味は零には最初は分からなかった。本来なら零にとっては当たり前の事に過ぎないのだから。
「兄妹は家族、そしてそれを支えるのは愛情だ」
昔の出来事だが、よく姉に愛されていたと思える出来事は何回もあり、周りの人達からも言われた事がある。零にとっては当たり前の事だとそう感じていた。
ならなぜ彼はこのような質問をしたのか…、それは零にも分からなかった。もしかしたら分かりたく無かったかも知れない。
「やっぱり、君と僕では考え方は真っ向から違うようだね」
寅はそう言いながら、何かを企んでるようなそんな微笑みをしていた。いや、確信をしたのだろう。そんな時、
「如月、こんな所にいたのかよ」
「買い物にしちゃ長すぎだろ」
寅を探して来たのか、二人の男性が来た。片方は力がありそう体格に赤毛で3人の中でも一番背が高かった。そしてもう一人は茶色の毛をした青年だった。
「ごめんごめん、霧上君にセルラ君。少し妹がいたもんで声を掛けてたんだ」
「これどう見ても妹にいたから声を掛けたレベルには見えないのだが」
寅は二人に何でもないかのような感じに答えた。赤髪のセルラと呼ばれた青年は何かと留学生的な感じがしていた。
「では僕は失礼するよ。今度会う時は試合かな?それまで敗北しないと願っているよ」
寅はその場を去っていった。
「あ、待てよ」
その後ろをセルラが追いかけていった。その場に一人の青年が残っていた。
「君が光咲零か……。次会う時は試合だろうからその時は全力で相手させてもらうよ」
それだけを言い残して二人の跡を追うかのように去っていった。その場には零達が残っていた。
「まさかここまで食うとは思わなかったぞ……」
「あら~、私だって食う時は食うわよ」
大量に作ったであろう皿が何枚も置いてあったが、全て綺麗に食べられていた。それもそのはずだ。ほとんどは鏡花が食べてしまったのだ。
「夜の分も一緒に作ってたけど、まさか全部食べてしまうなんて」
零は頭を抱えながら落ち込んでいた。そんな発言を聞いていた葵が零に問いかけた。
「もしかして……食材ないの?」
その質問に零はゆっくりと頷いた。それを葵は見た時、少し表情を固めた。そして思いっきり零の両肩を掴み前後に揺らしながら叫んだ。
「あんなに買ったのにもう無いの!!あれても一週間はあるかなって思ってたんだけど」
「大食いの人が入ればすぐ無くなるよ」
懸命に揺られながらそう返した。零の肩に置いてた手を放して、急ぎ冷蔵庫に向かいドアを開けるが、中には少量の食材ぐらいしか無かった。
それを見た時、葵は地面に手をおいた。どうやらこう見えて、葵もよく食う方なのだろう。二人には両者が落ち込んでいるように見えていた。
潤と鏡花はこの景色を見て、二人の日常的な会話だと思っていた。
「なら、買いに行こうぜ。暇昼時だしさ。ほら、また無くなるのもあれだし、今の内に買っておくのもいいって……」
潤の言葉に先に反応したのは零だった。じーっと潤に視線を送る感じで見ていた。その視線に気づいたのか、鏡花が呆れた顔で潤に"やっちゃったね"と呟いていた。
「なら荷物は潤に持たせるとして、ショッピングモールに行くか」
「え……え?」
先ほどとは違う笑みを浮かべながら零は立ち上がり皆に言った。台所で落ち込んでいた葵もいつの間にか元に戻っていた。鏡花もそれに賛同していたが、唯一賛同してないのが潤だけだった。
「待て!何故俺が荷物持たないと行けないんだ!!」
「え?それはゲームの敗者の罰ゲームじゃないの?」
「聞いてねえよ!そもそも罰ゲームなんて無かったよね!」
零の言葉にツッコミを入れたりしながら潤が叫んでいた。そもそも罰ゲームなど決めてなかったが、こんな時に買い物と言い出しすのを零は待っていたんだろう。それに感づいた潤が零に言った。
「まさか俺が言うのを待っていたのか!」
「俺がそんな人に見えるか?」
「そんな笑みする顔で言っている時点で信用出来ないわ!」
キーキーと叫びながらツッコミを入れていった。そんな時、葵が荷物を用意し終わっていた。いつも零達が買い物に行く時に使う布で作られた鞄だ。中にはビニール袋が何個か入っているエコバックだ。
その鞄を葵は潤に投げて渡した。
「んじゃ、行きますか。今の時間なら2時には着くかな。さっさと出るぞー」
「俺の荷物持ちは変わりないね」
ここまで来ると流石に潤は諦めていた。皆が外に出て、そしてショッピングモールに向かっていった。
私はいつも一人だった。唯一の兄妹の兄ですら私を見下していた。私にはこの学園に来てほんとに良かったのかは分からない。ただ………、兄に勝つという目標もあったんだと思う。私"如月小葉"は家族というのが嫌いだ。
2時過ぎのショッピングモールに如月小葉は歩いていた。服装は学生服で、ポニーテールが印象的の少女だ。
彼女は今年この学園に入学をしてきた生徒の一人だった。そんな彼女は休日に買い物をする為にショッピングモールに来ていた。手には『欲しい物リスト』と書かれた紙を持ちながらでの買い物だ。
「こんな物かな……」
彼女は袋に入った品を見ながらそう呟いた。今彼女はルームメイトに買い物を頼まれていた。そのルームメイトは人懐っこいのかよく小葉と会話をする。そのせいかよくお互いに頼み事をする事が多い。
その場を立ち去ろうとした時、
「おや……、誰かと思えば小葉ではないか……」
聞き覚えのある声が小葉の後ろから聞こえてきた。彼女はこの声を聞いた時、全身が固まった。そしてゆっくりと後ろに振り向いた。
「……兄さん…」
彼女は震えながら口からそう呟いた。
兄さんと呼ばれた青年は『如月寅』、小葉の双子の兄にあたる。そんな兄である寅を小葉は嫌っていた。
「出来損ないの君がこんな所で何をしているんだ?」
そう、寅は小葉を愚弄していたのだ。寅は『自分よりも弱く、自分よりも衰えた存在の妹』と認識しているのだ。
小葉は手を強く握りながら感情を抑えていた。言い返すように言った。
「私はただ、買い物でこちらに来ていただけです。兄さんには関係ない事です」
小葉は強い口調でそう言い返した。ホントはもっと言い返したかったのだが、今の小葉にはそんな勇気は無かった。
寅はクスクスと笑いながら、
「いつも思うのだが、なぜ僕と喋る時にそんなに震えているんだ?まさか僕が怖いとか?」
呆れたような口調で寅は言った。小葉はこの質問に対しては何も言う事が出来なかった。いや、出来なかった。彼女はただ黙る事しか出来なかった。周りの人達は見て見ぬふりをしながら二人の側を過ぎて行く。そして寅は口を開いて、見下すような口調で小葉に言った。
「やっぱり君は僕の質問に何も答えられない。昔からそうだったからね」
「………」
小葉はひたすらその場を耐えていた。すぐにでも逃げ出したい欲を抑えながら……。
そんな時、どこからも無く声が聞こえてきた。
「その辺で勘弁したらどうだ?」
「え……」
突如の事で小葉は驚いた。その声の持ち主が小葉の前に立った。一人ではなく、四人の男女が小葉の前に立ったのだ。
いつもこんな場面を助けてくれない……。彼女はいつも思っていた。だが、それは中学までの話だ。今は新しい環境にいる。もしかしたら私を助けてくれる、そんな人が現れるかも知れない。彼女は密かにその思いを願っていた。
「君は……、そうか……藤咲雪を倒した光咲零か…」
意外だったのか、寅は驚いていた。むしろ寅は彼の事を知っていた。そして少しクスクスと笑いながら、
「お前達の関係ない事だよ。そう、これは兄妹の話し合いだよ。部外者は帰ってくれないかな」
「この話が兄妹でする話に見えるとは思えないんだがな。俺も姉や妹がいるからよく分かるんだよ」
零は言った。これは兄妹でする話ではないと……。
小葉には分かっていた。これは兄妹でする話ではないぐらいには分かっていた。
「なら君に問おう。光咲零」
寅がメガネを触りながら大きな口調で言った。
「兄妹とは何なのか。そしてそれを支える力とは何なのか」
寅の言っている意味は零には最初は分からなかった。本来なら零にとっては当たり前の事に過ぎないのだから。
「兄妹は家族、そしてそれを支えるのは愛情だ」
昔の出来事だが、よく姉に愛されていたと思える出来事は何回もあり、周りの人達からも言われた事がある。零にとっては当たり前の事だとそう感じていた。
ならなぜ彼はこのような質問をしたのか…、それは零にも分からなかった。もしかしたら分かりたく無かったかも知れない。
「やっぱり、君と僕では考え方は真っ向から違うようだね」
寅はそう言いながら、何かを企んでるようなそんな微笑みをしていた。いや、確信をしたのだろう。そんな時、
「如月、こんな所にいたのかよ」
「買い物にしちゃ長すぎだろ」
寅を探して来たのか、二人の男性が来た。片方は力がありそう体格に赤毛で3人の中でも一番背が高かった。そしてもう一人は茶色の毛をした青年だった。
「ごめんごめん、霧上君にセルラ君。少し妹がいたもんで声を掛けてたんだ」
「これどう見ても妹にいたから声を掛けたレベルには見えないのだが」
寅は二人に何でもないかのような感じに答えた。赤髪のセルラと呼ばれた青年は何かと留学生的な感じがしていた。
「では僕は失礼するよ。今度会う時は試合かな?それまで敗北しないと願っているよ」
寅はその場を去っていった。
「あ、待てよ」
その後ろをセルラが追いかけていった。その場に一人の青年が残っていた。
「君が光咲零か……。次会う時は試合だろうからその時は全力で相手させてもらうよ」
それだけを言い残して二人の跡を追うかのように去っていった。その場には零達が残っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
弱いままの冒険者〜チートスキル持ちなのに使えるのはパーティーメンバーのみ?〜
秋元智也
ファンタジー
友人を庇った事からクラスではイジメの対象にされてしまう。
そんなある日、いきなり異世界へと召喚されてしまった。
クラス全員が一緒に召喚されるなんて悪夢としか思えなかった。
こんな嫌な連中と異世界なんて行きたく無い。
そう強く念じると、どこからか神の声が聞こえてきた。
そして、そこには自分とは全く別の姿の自分がいたのだった。
レベルは低いままだったが、あげればいい。
そう思っていたのに……。
一向に上がらない!?
それどころか、見た目はどう見ても女の子?
果たして、この世界で生きていけるのだろうか?
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
誰からも食べられずに捨てられたおからクッキーは異世界転生して肥満令嬢を幸福へ導く!
ariya
ファンタジー
誰にも食べられずゴミ箱に捨てられた「おからクッキー」は、異世界で150kgの絶望令嬢・ロザリンドと出会う。
転生チートを武器に、88kgの減量を導く!
婚約破棄され「豚令嬢」と罵られたロザリンドは、
クッキーの叱咤と分裂で空腹を乗り越え、
薔薇のように美しく咲き変わる。
舞踏会での王太子へのスカッとする一撃、
父との涙の再会、
そして最後の別れ――
「僕を食べてくれて、ありがとう」
捨てられた一枚が紡いだ、奇跡のダイエット革命!
※カクヨム・小説家になろうでも同時掲載中
※表紙イラストはAIに作成していただきました。
異世界でも保育士やってます~転生先に希望条件が反映されてないんですが!?~
こじまき
ファンタジー
【読んでいただいて♡いただいて、ありがとうございます。王城編準備中のため、12月12日からしばらく更新お休みします。考えてた構成が「やっぱなんか違う」ってなり、慌てております…汗】
「こんな転生先だなんて聞いてないっ!」六年間付き合った彼氏に婚約を解消され、傷心のまま交通事故で亡くなった保育士・サチ。異世界転生するにあたり創造神に「能力はチートで、広い家で優しい旦那様と子だくさんの家庭を築きたい」とリクエストする。「任せといて!」と言われたから安心して異世界で目を覚ましたものの、そこはド田舎の山小屋。周囲は過疎高齢化していて結婚適齢期の男性なんていもしないし、チートな魔法も使えそうにない。創造神を恨みつつマニュアル通り街に出ると、そこで「魔力持ち」として忌み嫌われる子どもたちとの出会いが。「子どもには安心して楽しく過ごせる場所が必要」が信条のサチは、彼らを小屋に連れ帰ることを決め、異世界で保育士兼りんご農家生活を始める。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる