居候は厨二病。

Musk.

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厨二病、スマホデビューをする。

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「………というわけでクリスちゃんにスマホを持たせようと思うの。」

夕飯後の家族会議。お母さんはスマホのパンフレットを何冊か取り出して広げた。

「確かにクリスは危なかっしいからね。持たせておいた方がいいかも!」

「まどかに言われたくないな。」

なんだと!私がクリスを睨むとお父さんはまぁまぁ、と宥めた。

「問題はどれにするかよねぇ…。これは楽だけど。」

「いやぁさすがに高校生でらくらくフォンは可哀想じゃないか?」

確かにらくらくフォンはちょっと。お父さんに同意した。

「私と同じのでいいんじゃない?分からなかったら教えられるし。」

「あっそうね、まどかと同じにしましょうか。まどかはピンクだから…クリスちゃんはゴールドかしら?」

「えっなんでゴールド?俺はブラックがいい。」

あら、キラキラしているからクリスちゃんにピッタリなのに…とお母さんは残念がっていた。


「おお!!これがスマホか!!」

クリスは自分のスマホに感激していた。テレビといいパソコンといいクリスは家電に興味津々だからね。私のスマホにもめっちゃ興味示してたし…なんか可愛い。

「とりあえず連絡先を入れないとね。私達家族と…あと花梨と田中くんのも入れとくよ。」

「いいのか?勝手に聞いて。」

「いや、クリスがスマホを持つって言ったら2人がウチらの連絡先入れといてって言ってたから。」

ササッと連絡先を入れてクリスに手渡した。

「小さいな…俺の握力で割れそうだ。気をつけよう。」

クリスは怖々と持っていた。そうだカバーを買ってあげよう。

「とりあえず最低限、電話とメールは覚えてね。ネットとかは後々でいいから。」私はそう言って説明書を渡した。

「分からなかったら聞いてね!丁寧に教えるから。」

「いや、いい。説明書見ればわかる。」

クリスはそう言うと部屋に入っていった。えっなんかムカつく。



それからだった。花梨や田中くんから、クリスから怖いメールが来ると苦情が来たのだ。

【ちょっとアレクくんからこれ来たんだけどホラー文?

――――――――――――Message―――――――――――――

イイいマ、カえル。殺ッケ買っテ老いタ。】


うわぁぁぁクリスってば皆に転送してるのか!

しかもコロッケが殺ッケて!怖い怖い!!

この他にも、血ーズ血気たべ隊。(訳、チーズケーキ食べたい。)とよくわからない不吉なメールを皆に送りまくるので一旦スマホは没収になった。

「おい、なんでスマホ没収なんだ。ちょっと変換ミスしただけじゃないか。」

「いやいやちょっとじゃないから!これ怪文書だよ!!クリス、1週間で私がしっかりスマホを教えるから。」

私は1週間、みっちりクリスにスマホを教えた。おかげでクリスは人並みには使えるようになった。ああ、疲れた…パソコン教えた先生の気持ちがわかるわ………。

「よし!これで俺は自由にスマホを使えるようになったんだな!よく頑張ったな……俺。」

「いやいやいや!!私を褒めて!!私を褒めてよぉ!!」

なんだかとても無駄な夏休みの1週間を過ごした気がする私は涙目で言った。


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